- 2025年ドライバーズチャンピオン 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
-

「全9戦の時ならだいたい3勝したドライバーがチャンピオンみたいな感じだったんで、今年は4勝ぐらいはしないときついよねみたいな話を開幕前の段階でしてたんですよね。なんですけど、前半戦はなかなか勝てなくて、やっとSUGOで勝てましたけど、結果的に今シーズン2勝でチャンピオンっていうのを考えると、自分たちがこうすべきだった、やるべきだった戦い方とはちょっと違った形だったかなと正直思っています」
「レースをフィニッシュした時にしっかりと表彰台にいたっていうところは、まずすごく大きかったと思いますけれども、逆を返せば、リタイアで落としたレースっていうのが4戦以上はあると思うんですよね。そう考えると、そういったところはチャンピオンを取りに行く行き方ではないかなと正直思うんですね。昨日の自分のクラッシュも、まあ正直なところ全くいけなかったと思います。ただレベルが高くて、僅差でバチバチやってた中で本当に僅差で勝てたっていうところなんで、自分の中ではまだまだうまくやらなければいけなかったなと思います」
「エンジニア、メカニック、そしてチーム全員が去年から同じ方向を向いて全力尽くしてくれてましたし、それがどんどんどんどん形になっていっているところに関しては、自信を持てましたし、すごく大きな支えになりました。もちろんチームだけじゃなく、その他の応援してくださっている方々、皆さんが本当にいたからこそ、こういった結果を取れたのは間違いないので、本当に皆さんに感謝したいと思います」
「これからこのチャンピオンの価値を活かすかどうかはまた自分次第になってくると思うので、しっかりとこのチャンピオンという肩書き、日本一という肩書きをしっかりと活かせるような、この先の進み方をしていきたいと思います」
- 2025年チームチャンピオン DOCOMO TEAM DANDELION RACING チームプリンシパル村岡潔
-

「この今年をとるっていうのは、去年の喜びよりも、2年連続でとるっていうことが、やっぱりこのチームをやってきて、一つの区切りというか、一つ成長できる別の視界がやっと見えたなっていうことですよね。当然ドライバーのタイトルを取って、チームのタイトルを取るっていうのも重要なんですけど、我々のチームの力で用意できたクルマはドライバータイトルが取れるようなクルマではなかったとはいえ、チームで5勝もできたので、一番たくさん勝ったからチームタイトルが取れたという理屈にはちゃんと繋がってくるので、今年はやっぱり本当に力でもぎ取ったかなっていうところです。特に昨日、今日はドライバー2人が思い通りに走れなくても、きちっとポイントを取って、チームタイトルできちっとポイント差を取ってチームタイトルを取ったっていうところがやっぱり非常にありがたいなと。そういう意味ではドライバーには感謝しています」
「かたやこうやって岩佐君がドライバーズタイトルを取ったし、去年は坪井君が取って、その時も言ったんですけど、やっぱりタイトルを取るっていうことに一番執着できたドライバーがドライバーズタイトルを取るんだなあと。そういう状況をうちのチームが作ってあげれなかった点でドライバーには申し訳なかった。でも、ドライバータイトルが取れなくてもチームタイトルを取らせていただいたのは、やっぱり、本当にファンのおかげとか、協賛企業だとか、HRCさんだとか、そしてドライバー2人の頑張り。本当にうちのチームは少ない人数なので、他のチームに対して取れるタイトルの重みが違うんです。プライベートチームが2年連続でメーカーのチームさんからこのタイトルを取ったっていうことはやっぱり大きなことになるし、そこはもう今日1日、これは自慢したいなと思います」
「(来年のチームづくりについて)ドライバーのことは全く私は分かりません。私のところはホンダさんの育成を担っているので、若いドライバーを育ててくださいと言われれば、そのドライバーで走りますし、この2人でまた来年もと言われれば、来年もこれで走ります。そこはホンダさん次第だと思います。今年の我々の動きを活動を見て、このチームにはこういうドライバーだっていうことを決めていただけると思います。応援していただいている企業さんとは当然次のステップを目指して頑張ろうっていう話はしていきますけれども、それはもうこのカテゴリーをずっとやり続けるんですから、勝つことしかないので、来年もチームタイトルを取りたいねということだけです」
- 2025年ドライバー・オブ・ザ・イヤー イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)
-

「SFの開幕戦の時点では正直、勝てるか表彰台に登れるか分からなかっんですが、とりあえず1日ずつ、自分のベストを出し切るっていうことだけ集中してきました。シーズン真ん中ぐらいに来て自分のレベルがどういう立場にいるのか分かった上で、そこからチームとみんなで高いパフォーマンスを組み立ててきて、最後にここまで来れたのは本当に良かったです」
「今までは経験が薄い部分、多分スピードはところどころあったんですけど、慣れてないことだったりとか、新しいことに対して対応がうまくできなかったことがたくさんあって、そこを一つずつ潰して、でもまた何か新しいことがまだやってきて、ようやくここの最後の2戦で、慣れた環境でパフォーマンスを引き出してっていうところができてきたので、そこら辺はしっかり成長できてすごい良かったです」
「このシーズンの自分の目標は自分の存在感を示すっていうのがすごく重要だったと思います。過去一緒にカートとかでやり合った選手がスーパーフォーミュラとかスーパーGT500とか海外で活躍する中、そして自分がジュニアフォーミュラでやりあった選手がF1に行ったりしてて、なんで自分は2年前レースできてないんだっていうすごい悔しい思いを持った中、2023年の開幕式みたいなところに参加したんですけど、みんなのかっこいいプロモーションビデオが流れたりして、めちゃくちゃ本当に悔しかったんです。で、今年乗れることができて、メーカーの育成に関係してない分、このチャンスは絶対無駄にできないなっていうところで、本当に自分の意地で、やるしかないなって思った中で、本当に最後にこれを獲得できたのが本当に嬉しいです。そしてこのチームと一緒に頑張ってやってきた、この最後のパフォーマンスっていう部分はすごく大きく思ってますし、やっとそのトップと遜色ないパフォーマンスを得たんじゃないかなと思っているので、来年どうなるかはまだわからないですけど、自分の立場、そしてチームとも一緒にいい仕事ができたらいいんじゃないかなと思っています」
「自分の家族は特に裕福ではないので、カートのときから、親が週5、週6とかで働いている中、石川県から毎週末琵琶湖とか関西まで、深夜でもカートを積んで連れて行ってくれました。レースができなかったときにも、どうにかまだチャンスを与えたいというところで、諦めないで支えてくれました。資金面でも大変苦労して、本当になんかもう全部できることもできないこともほぼやってくれました。アメリカに行ったときも、コストを下げるために自分と父でクルマのメンテナンスをして、シーズン全部の支払いができなくて、シーズンの途中から自分が乗っていたクルマに別のドライバーを乗せて、もう朝4時ぐらいまでそのクルマのメンテに付き合って、トランポに積んで、運んだこともあるし、それを全部乗り越えての今の結果なので、家族には本当に感謝しきれないです」



Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
- 第12戦優勝 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
-

「もちろん率直に嬉しかったっていうのはありましたけど、単純に今回のこの最終戦のレースがなかなか苦しかったというか、後ろから佐藤選手から迫られるような形でしたけど、それをなんとか退けていって、プッシュプッシュしてっていう状況でずっと残り周回も情報で入ってたんですけど、全く減らないなっていうようなぐらいすごく長くて、その感覚の方が強くて、その苦しい中でも勝てたっていうところがすごくまずホッとしました」
「最初チャンピオンを取ったのかどうかわからなかったんで、その情報が入った時に、ほっとする気持ちもありながら、ここまですごく取りこぼしが多い中で、ただ常にスピードがあってっていう状況で、正直今週末入って、昨日のレースがあのような形で終わっていて、正直苦しい状況だったと思うんですよね。まあでもしっかりとこう、みんなで力を合わせて、あのスタートも昨日ちょっと問題があったところからしっかりスタートできましたし、今日の2レースもペースも良くていいクルマがあって、ピットストップも本当に完璧で、もう本当に全てがうまくいったからこそ、取れた結果だったと思うので、それに対しての喜びっていうのが一番大きかったです」
「基本的にピットタイミングに関しては、僕よりもエンジニア側の方が状況が見えているので、状況をしっかりと見てもらって、判断してもらったという形です。もちろん結果としてすごくいい判断だったと思いますし、ペースがあるっていうのも自分的には感じていて、ダントツっていうペースじゃなかったですけど、基本的にクリーンエアーがあればある程度いけるっていう感覚があったので、それをエンジニアに伝えて、あとの判断はチームに任せたという状態だったので、本当にいい判断だったと思いますし、リアクションも良かったですし、その辺も含めてすごく良かったと思います」
- 第12戦決勝2位 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)
-

「最終レースは優勝しか見てなかったので、悔しいですね。SCが出てしまって思っていた戦略を取れず、一度後ろに下がる形となって、タイヤの差があまりない中で抜いていかなきゃいけなかったので、クルマはすごく調子は良かったものの、展開に恵まれなかった部分と、自分が攻めきれなかった部分があるので、自分の部分は反省したいなと」
「開幕戦鈴鹿と最終戦鈴鹿では非常に高いポテンシャルがあったんですが、夏場の我々NAKAJIMAレーシングが少し不得意としているところで結果を出せてないので、そこをしっかり見直さないとシリーズランキング争い、チャンピオン争いには絡めないと思うので。そこはまあ、毎年行ってますから。ただ、ここ数年の中では一番いい状況でもあると思うので、頑張ります」
- 第12戦決勝3位 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
-

「悔しいっていう気持ちだけなんですけど。チャンピオンを取るために今シーズンやってきて、やれることをやったと思いますし、3勝したし、多分一番優勝回数としては多くて、本当にやれることをやった中で、でも一年間、本当にチャンピオンのためだけにやってきたので、そういう心情でした」
「ラスト数周はバイブレーションもすごくて、クルマの何かが壊れてるんじゃないかなっていうような症状がありましたね。それがあってもなくても順位が変わったことはないと思うんで、あれなんですけど、ストレートで(佐藤)蓮とちょっと当たって、それで右側のダメージというか、右側のタイヤのトーが変わっちゃったのかなと思うんですけど、そういうのもあって、バイブレーションがすごかったので、タイヤ取れないかなと心配してたんですけど。それでもペースは良かったのは良かったんで、最後離されたのは、結構その症状がひどくなってっていう感じで、後ろのイゴール選手はOTがないのは分かっていたので、少しだけマネージするけど、でも頑張ってもついていけないような状態に最後になったので、完走できただけでもラッキーって思った方がいいのかなっていうふうな思っています」
「ご存知の通り、僕も牧野選手も本当に我が強くて、この2人を自由にやらせてくれるダンデライアンのチームは、ある意味寛大だなっていう思ってはいます。この僕たちがチームタイトルを取れてるっていうのは、お互い協力もしつつ、でも本当に高め合うというか、一番のライバルとして戦って、でも二人でちゃんと情報共有してみたいなところで、お互いに刺激を与えながらレースができているっていうのはチームとしても素晴らしいと思います。そこでチームの雰囲気だとか、いろいろ変なフリクションが生まれることもなく、一年間やってこれてるし。今年で3年一緒にやっていますが、非常にお互いのドライビングスタイルだとか、まあいろんなところを、2人でこう、チーム自体もそうだし、ドライビングだとか、まあいろんな部分のレベルを上げていけてるっていうようなふうに感じています。でも一年間通すとチームタイトルは取りましたけど、ここぞっていう時の底力みたいなのはやっぱり今回の無限さんはやっぱすごいなと思うし、NAKJIMAレーシングもここ最近本当に強敵ですし、ウカウカしていられないなと思ってます」
- 第11戦優勝チーム監督 田中洋克(TEAM MUGEN)
-

「はい、もう率直にもうれしいの一言になります」
「今週を振り返ると、昨日のレースでもうかなり厳しいなというふうな状況だと思ってはいたんですけども、スタッフやドライバーが本当に諦めずに最後まで走った結果が、こういう優勝をして、特にチャンピオンっていうので、あの、本当に嬉しく思いますし、なんかまだ信じられない気持ちでいるんですけども、もうなんかこうじゃないと勝てない、チャンピオンを取れないっていうような状況の中で、本当にきっちりみんな仕事をしてくれて、こういう結果があの取れたことを本当に嬉しく思ってます。」
Photo&Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

2025年全日本スーパーフォーミュラ選手権第12戦の決勝が11月23日、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)が第8戦SUGO以来の勝利を挙げ、2025年のドライバーズチャンピオンを獲得した。
(天候:晴れ 路面:ドライ 観客動員数:金曜日5,200人/土曜日28,000人、36,000人/大会総入場者数69,200人)
第12戦決勝は午後2時30分より31周で行われた。スタート時の気温は17℃、路面温度は28℃だ。

スタートで一旦はポールポジションの岩佐と予選2位の野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)が並ぶ形となるが、ここは野尻が自重して岩佐がトップで1コーナーへ。この隙に予選3位の佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)が2番手に上がり、野尻は3番手に。
その後方では予選7位の坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)が2コーナー立ち上がりでアウトに膨らみ、9番手に後退してしまう。
1周目の順位は岩佐、佐藤、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)、イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)、福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)、小出峻(San-Ei Gen with B-Max SF23)とつづき、坪井は8番手でコントロールラインに戻ってきた。
このレースでは特別規則により1周目からタイヤ交換が認められており、早速1周目に野尻とザック・オサリバン(REALIZE Corporation KONDO SF23)そして小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)がピットイン。早くもタイヤ交換を行った。
2周目には坪井、大湯都史樹(SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23)、三宅淳詞(ThreeBond SF23)がタイヤ交換。坪井は野尻の前でコースに戻る。逆バンクで、デグナーで猛然と襲い掛かる野尻をタイヤの冷えた坪井は懸命に押さえ込み、シケインへ。ここで野尻は一旦先行するが、坪井はOTSを使ってホームストレートで並びかけ、3周目にタイヤ交換を行ってピットアウトしてきたサッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TOM'S SF23)のアシストも受けてポジションを奪い返した。
一方、トップの岩佐は4周を終えて1秒076のリード。佐藤、牧野、太田、フラガと続く。タイヤ交換を終えたドライバーの中では坪井が先頭で野尻、大湯、オサリバン、小林そしてフェネストラズの順で5周を完了した。
6周目に太田がピットイン。タイヤ交換を終えて坪井の前でコースに戻る。懸命に追う坪井。しかしアウトラップから太田はハイペースで飛ばし、坪井の接近を許さない。
7周目にはトップの岩佐と3番手のフラガがタイヤ交換を実施。坪井の前でコースに復帰したフラガに坪井は引っかかってしまい、ポジションを上げられず。
これで8周終了時点の順位はトップが佐藤、2番手に牧野、3番手に福住が上がり、タイヤ交換組では岩佐の11番手を筆頭に太田、フラガ、坪井、野尻と続く。
10周を終えて佐藤は2番手の牧野に2秒761の差をつける。11番手の岩佐との差は33秒183。佐藤はこのまま終盤までタイヤ交換を引き伸ばす作戦だったという。
ところがこの周のシケインで大湯と野中誠太(KDDI TGMGP TGR-DC SF23)が接触するアクシデントが発生。の中はピットに戻ったが、その場に大湯のクルマが残ったため、12周目からセーフティーカーが導入された。
ここでタイヤ交換を終えていないドライバーが一斉にピットイン。これにより岩佐がトップに返り咲き、太田が2番手。佐藤は3番手で戻ることに成功、牧野4番手、フラガ5番手、福住6番手と続いて坪井は7番手、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)8番手と続いて野尻は9番手となった。
セーフティーカーは14周終わりでピットへ。15周目から追い越しが可能となる。すかさずフラガが1コーナーで大外から牧野を抜いて4番手に浮上した。
続いて佐藤が16周目のシケインで太田に並びかける。ここではポジションを譲らなかった太田だったが、この影響からか最終コーナーの立ち上がりで佐藤にインから並ばれて2番手を明け渡すことに。
佐藤はその後も岩佐を追い上げにかかり、20周終了時点でその差を0秒528とする。二人は2020年にフランスF4を共に戦い、岩佐がシリーズチャンピオン、佐藤はランキング2位となった間柄だ。
そして22周目の1コーナーでなんと坪井が阪口晴南(SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23)に抜かれて8番手に後退してしまう。これでシリーズタイトルの行方は岩佐が俄然有利となった。
岩佐は23周目を終えた時点で佐藤との差を0秒838とするが、佐藤も24周目には0秒743差にまで詰めてきた。25周を終えたところでその差は0秒707となる。
その後も26周目には0秒658差、27周目には0秒845差と一進一退の攻防が続き、0秒731差で30周を完了。ファイナルラップを迎えた。
OTSを駆使しで岩佐を追う佐藤。しかし最後まで岩佐歩夢は付け入る隙を与えず、第8戦SUGOに続く今季2勝目をものにするとともに、シリーズポイントを224に伸ばし、8位に終わった坪井翔を4.5ポイント上回り、見事2025年のドライバーズタイトルを獲得した。
2位は佐藤蓮、3位には終盤クルマの挙動に不安を抱えながらもフラガの追撃を振り切った太田格之進が入った。
これにて全日本スーパーフォーミュラ選手権は2025年の全日程を終了。2026シーズンは4月3〜5日に栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎで開幕、4日に第1戦、5日に第2戦を行う。













Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Atsushi BESSHO
- レース15優勝 卜部和久(B-MAX RACING TEAM)
-

「前だけ向いて常にフルプッシュで、コーナリングしっかり攻めました。セットアップも決まってたんで、自信持って攻められたし、スリップに入りきられなかったのが、勝因なんじゃないかなと思ってます」
「リヤが滑る問題は直ってないです。でもそんな完璧なクルマなんてそうそうなくて、ドライバーがカバーして乗ったり、我慢して乗る場面がほとんどなんで、そういう部分でもよく曲がってくれましたし、良かったんじゃないかなとクルマもすごい良かったです」
- レース15決勝2位 小松響(Rn-sports F111/3)
-

「ペースはあったので、スタートさえ普通に上手く決めれば勝てたレースなのかなっていう意味で、嬉しいですけど、悔しい方が強いですね」
「なかなかやっぱ抜けないです。最初の2、3周はちょっとチャンスがあったので、1回仕掛けることができましたけど、それ以降はなかなか。近づいてしまうとダウンフォースが抜けちゃって。もう本当チャンスがなくて。なんかミスってくれたらなあと思いながら必死についていたのが、まあ彼も慣れてるんで、ミスはなくて、最後まで抜けなかったって感じですね」
「フォーミュラレースは1年半ぶりぐらいです。昨年はFIA-F4の開幕戦だけだったので、それ以来まあちょこちょこ乗ったりはしてたんですけど、リージョーナルに乗ったのは今週初めてですし、まあそういう意味では結果だけで見たらいいんでしょうけど、勝てたレースだがらちょっと悔しいですね。1年間ルーニースポーツに帯同してて、その流れで乗せてもらえました。植田社長には感謝しかないです」
- レース15決勝3位 鈴木斗輝哉(TOM'S FORMULA)
-

「レース自体は本当に何もできずに終わってしまいました。結局こうなることはわかってたんで、朝一のレースのトライは全然悪くなかったんですね。本当にあのまま2位で終わって、今回3位でしょっぱい感じになるんだったら、自分のチャンスをなるべく活かした自分の走りを周りの人に見せられたかなっていう、いい意味で捉えているんです。今年3カテゴリーに出てF4でチャンピオンで、リージョナルとS耐は2位だから、全然悪くないと思うんで。別に悔いはないですし、その代わり来年のステージで必ずチャンピオン取れるようになりたいなと思います」
「(レース15について)みんなどんなタイヤを使ってるかわからなくて、Q1、Q2と新品をどこで使ってるかわからない状況でした。僕はQ1のタイヤを第3レースに使ったんですけど、ちょっとグリップがレベルが低かったかなっていう。タイヤの違いが差になったかなという。クラッシュの影響はありませんでした。チームの方々が迅速に直してくれたんで、あのすごいいい高いパフォーマンスです。」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ第6戦レース15の決勝が11月23日、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで行われ、予選2位からスタートした卜部和久(B-MAX RACING F111)がレース14に続いて2連勝、今季通算3勝目を挙げた。
レース15決勝は午前11時25分より13周で行われた。天候は晴れ。路面はドライだ。
スタートでトップに立ったのは予選2位の卜部。ポールポジションの小松は2番手に後退し、予選3位の鈴木が3番手。4番手には予選5位の大宮が浮上したが、オープニングラップを終えてホームストレートに戻ってきたところでストップしてしまう。これにより梅垣が4番手に浮上した。
2周目を終えた時点で卜部のリードは0秒282。2番手の小松が猛然と追い上げてきて、3周目のシケインでアウトから仕掛けるが、ここは卜部が押さえた。続いて4周目の1コーナーでもアウトから挑みかけた小松だったが、ここでも卜部はポジションを守り切る。
4周を終えた時点で卜部のリードは0秒502。小松の背後には鈴木が0秒742差で迫ってきた。
5周終了時点で卜部のリードは0秒520。6周目には0秒446と再び縮まってきた。小松と鈴木の差は0秒992、1秒064と僅かに広がってきた。
7周目には0秒586と卜部のリードが広がる。鈴木も1分58秒378と卜部と同タイムで自己ベストを更新してきた。
更に8周目に卜部は1分58秒241とファステストラップを更新。そのリードを0秒623に広げると、小松も9周目に1分58秒172を叩き出し、0秒427差に迫る。10周を終えてもその差は0秒447。11周目には0秒371と差は縮まってきた。
それでも卜部は12周目に1分58秒207と自己ベストを更新、2台は0秒539差でファイナルラップへ。小松は最後まで卜部攻略の糸口を見出せず、卜部和久がレース14に続き2連勝。今季3勝目を挙げてシーズンを締め括った。
2位は小松響。鈴木斗輝哉が3位で表彰台を獲得している。













Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Atsushi BESSHO
Yoshinori OHNISHI
- 第10戦優勝 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)
-

「最初からスタートがすごい肝心になるのかなとは、昨日の展開とかでも見てわかっていたので、とりあえずスタートをなるべく決めるように、序盤で結構速いマシンにアジャストしたつもりで挑みました。スタートの出だしで牧野選手に並べなかったかなと思ったんですけど、1コーナーに飛び込むまでは何があるかわからないので、諦めずとりあえず行ける場所から飛び込んでみたんですけど、それが意外とうまくいって、前に出ることができました」
「そこからはタイヤも大きくタレることなく、すごい安定したペースで、最後まで結構速いペースでレース運びができたので、そこらへんは何も文句ないです。本当に良かったです。昨日みたいに、勝負仕掛けるのは、序盤がメインポイントになるのかなと思ってたんで、そこら辺はすごく注意して後ろを見てて、そこで1回収まったら、まあ多分大丈夫かなと。昨日のレースペースを見てもそういう想定だったので、それがちゃんと思い通りに、全部うまく運べました」
「(ゴールの瞬間は)もう嬉しかったです。本当になんか、感謝だったり、嬉しさだったり、いろんな感情が上がってきましたけど、めちゃくちゃ嬉しかったです。めっちゃ泣きました。なんかもうゆっくりしか走れないぐらい、めっちゃなんか 大泣きしましたね。クルマの中では」
- 第10戦決勝2位 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
-

「悔しいレースでした。絶対取らないといけないレースだったと思うんで。ランキングは詰まったのは詰まったと思うんですけど、それ以上に取れなかったっていうのがあります。午後はレースフォーマットも違うし、まあどうなるかわかんないんですけど、とにかくやりきってシーズン終われたらと思います」
「(スタートについて)昨日と比べたら、昨日の方が良かったかなと思うんですけど、可もなく不可もないスタートでした。抑えれると思って、僕はOT使わない判断をしたんですけど、後ろ(フラガ選手)は多分使ってたと思います。逆にあそこで残しといたら、あそこさえ守れればね、その先が絶対楽になるっていうのも分かってたんで、残したんですけど。まあ、そればっかりはタラレバなんで。OT使ってたら守れてたかなとか思ってたりもしますけど、何を言ってもたらればなんで終わったことは仕方ないんで。ちゃんと切り替えて、午後を頑張りたいと思ってます」
「セクター1、2が遅くて、どちらかというとセクター3、4は僕の方が速いのかなと思ってます。イゴールの方が確かウィングが一個ついてるはずなんで、まあそこは関連してるのかなと思ってますが、ウイングだけの問題ではなく、なんかちょっと普段の鈴鹿とは今回違うなって印象があるので、なんとか午後に向けて。昨日6号車(太田選手)がかなりペース速かったんで、それも参考にして今日は行ったんですけど、今朝は6号車も結構苦戦してたんで、ちょっと考えないといけないなと思いました。朝のレースって、まあ基本的に普段やらないから、多少その違いとかもあるのかなと思うんですけど。午後はレース距離も伸びるし、1周目からウィンドウは開くけど、実際じゃあ入れるかって言われると結構厳しいと思うんで。そこはうまく対応できたらなと思います」
- 第11戦決勝3位 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
-

「スタートは昨日悪かったんですけど、今日は別に悪くなくて。まあ普通のスタートを切れたと思います。マシンのバランスで結構苦労してたんで、終始前に挑戦するっていうのは難しかったかなっていうところでしたね」
「昨日とはクルマのセットアップが多少違うっていうところで、それが影響したと思います」
「昨日は良かったんで その良いところをしっかりと見極めて、午後のレースはもう一回そのような形でやっていきたいです」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
- レース14優勝 卜部和久(B-MAX RACING TEAM)
-

「スタートはすごく良くて、うまく決めることができたんで、全くブロックせずに1コーナーに入れました。1秒弱のギャップを築けたので、このまま引き離していきたいなと思ったんですけど、鈴木選手のペースが良くて、思ったよりあっという間に後ろに付かれちゃった感じですね」
「(鈴木選手とのバトルについて)バックストレートですごくスリップが効いて、相手のストレートスピードが速くて追いつかれたんですけど、シケインでのブレーキングも自信持ってそこまで行けてなくて。結構リアのロックが激しかったんで、簡単にバトルに持ち込まれちゃった感じですね。(4周目の1コーナーは)切り込めませんでした。ブレーキを踏んで、ちゃんと止めてから2コーナーに対して入っていこうとしたんですけど、それを読んで、ちょっと思ったより鈴木選手が早く切り込んだように僕は感じました。その後もペナルティ出るかなと思って、ちょっとヒヤヒヤしましたが、接触のことは忘れて走ろうと思って、運転に集中できたんで、そこも良かったポイントだったんじゃないかなと思います。(SC後は)スプーンが梅垣選手に比べて速かったんでスリップも入られづらいし、レースでは有利になるポイントでした」
「最終戦は2番手グリッドからなんですけど、次もしっかりスタートを決めて、優勝して今年のリージョナルのシーズンを締めくくりたいなと思います」
- レース14決勝2位 梅垣清(TOM'S FORMULA)
-

「スタートでクラッチが切れなくて、なんか滑る感じがあって、全然発進できなかったんです。その後もなんか自分自身あまりペースがなくて、思うように走れず、ちょっと苦しかったなってイメージありますね。中高速あたりのコーナーで若干リアがきつかったので、なかなかアクセルを踏み切れませんでした」
「(鈴木選手のアクシデントで2番手に上がったが)ペースが欠けてたので、卜部選手は追えませんでしたね。卜部選手、鈴木選手の方がペースが良くて、僕はちょっと我慢っていうか、なかなかプッシュしていけなかった」
「(2位だけどちょっと悔しい感じ?)なんか複雑ですね、正直チャンピオンが決まったのは嬉しいんですけど。トヨタさんはじめ、チームの皆さんに全力でサポートしていただいたので、学ぶことも多かったですし、チャンピオンを取れたこともでかかったので、その経験をしっかり今後の人生に活かせればなと思います」
- レース14決勝3位 大宮賢人(PONOS RACING F111/3)
-

「スタート自体は自分自身すごい自信があって、良かったんですけど、その後の1コーナーの時に、多分、前のドライバー(梅垣選手)がちょっと失敗して、その内側から抜いていったんですけど、鈴木選手が見えてなくて結構寄ってきちゃって、その時に自分が行く場所なくなって引くしかなくて、スタートで抜いた分また戻っちゃったんですけど、そこはしょうがないと思ってます。スタートは良かったんで、そこはもう自信持って次も行けたらなと思ってます」
「(その後の展開は)ギリギリついていけるなって感じのペースだったんで、あれ以上ペースを上げるのもなかなか厳しくて、近づきすぎたらすぐダウンフォースも抜けちゃうし。あともうちょっとあればって感じですね。僅差だと本当に抜けない状況なので、やっぱり次のレースもスタートが大事、スタートして1周目が大事になってくるんじゃないかなと思ってます」
「次は5番手スタートで3列目になっちゃうんですけど、しっかりスタートを今みたいに決めて、1周目にちゃんといい場所に行けるように頑張りたいなと思います。その後もあとちょっとをつかめるように、毎周食らいついて行って頑張りたいですね。最低表彰台でもちろん優勝狙いますけど、自分のできることをちゃんとしたいなと思います」
Txet: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ第6戦レース14の決勝が11月23日、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした卜部和久(B-MAX RACING F111)が今季2勝目を挙げた。
レース14決勝は午前8時15分より13周で行われた。天候は晴れ。路面はドライだ。
スタートでトップに立ったのはポールの卜部。
予選2位の梅垣清(PONOS RACING TOM’S TGR-DC FR)はやや出遅れた格好となり、ここに予選3位の鈴木斗輝哉(マツモトキヨシTOM’S TGR-DC FR)と、抜群のスタートを決めた予選4位の大宮賢人(PONOS RACING F111/3)が並びかけてきて3ワイドの状態で1コーナーに向かっていった。
ここで鈴木が2番手に浮上し、梅垣は3番手、そのすぐ後ろに大宮がつけてコントロールラインに戻ってきた。
卜部と鈴木の差は0秒422、梅垣と大宮も0秒315の僅差だ。
鈴木は自力でシリーズチャンピオンを獲得するにはここで優勝するしかないと考えていた。そのためにもタイヤに熱の入り切らない最初の数周にかけていたという。
その言葉通り3周目の1コーナーで、そして同じ周のシケインで仕掛けていく鈴木だったが、卜部は悉くこれを退ける。
そして4周目の1コーナー。
ここしかないと判断した鈴木はアウトから卜部に並びかけていったが、惜しくも接触。そのままグラベルに飛び出してしまい、タイヤバリアへ突っ込んでレースを終えてしまった。
このアクシデントにより5周目からセーフティーカーが導入され、この周でピットイン。レースは6周目から追い越し可能となった。
トップの卜部はここから10周目までに2番手の梅垣に1秒263の差をつける。3番手の大宮、4番手の小松も離されずに梅垣を追うが、いずれもオーバーテイクには至らない。
結局卜部は梅垣に1秒573差をつけてチェッカーを受け、第3戦鈴鹿レース6に次ぐ今季2勝目を挙げた。
2位にはポイントリーダーの梅垣清が入り、18ポイントを獲得。これによりノーポイントに終わった鈴木斗輝哉に31.5ポイント差をつけ、最終戦を待たずしてチャンピオンを獲得することとなった。
そして最後まで梅垣を僅差で追った大宮賢人が3位で表彰台を獲得している。
2025シーズン最後の戦い、レース15決勝はこのあと午前11時25分より13周または30分で行われる。










Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Atsushi BESSHO
Yoshinori OHNISHI
- 第11戦優勝 野尻智紀(TEAM MUGEN)
-

「いつも鈴鹿の予選ですと、僕はいつもセクター1が周りの選手に比べてちょっとアドバンテージがあってっていう状況だったんですけど、今週は何かいつもと違うのかなっていうところで、あんまりこうセクター1のアドバンテージがなくて、っていうところに個人的に違和感を感じていました。そのあたり含めていろいろとアジャストして、2回の予選を臨んでいったんですけども、やはりそこは変わらずというところでした。ただ前回の富士のFP2からロングも悪くないなって手応えもあって、今回も同様に、それなりにはいけるかなっていう印象はありましたので、そのあたりをミスなく、チームとしても僕としてもしっかり走れたのかなというところですかね」
「スタートに関しては、僕はチャンピオンシップがほぼかかっていないっていう状況の中で、岩佐選手はポールで、すごく出遅れたようなところがあって、本音で言えば、スタートで前に出てそのままレースを引っ張るっていう形にしたかったんですけど、そんなに彼の邪魔もできないなっていうところで、僕の立場的にもすごく悩ましい位置関係の中、1コーナーに入っていくような形になっちゃってて。なんかそこが僕もあの感じで良かったのかなっていうのは正直思うところはあるんですけど、事前にこういうシチュエーションになったら、僕はこう行くみたいな話も彼とはしていた中で、若干僕の方が前に出ちゃっていたので、まあそうなると今度僕が行き切らないとっていう、絶妙な感じの位置関係になってしまったんです。非常にチームとしてもそうですし、チームメイトとしても非常に難しい位置関係の1コーナーだったかなというふうには思います。これが開幕戦とかだったら何も気にせず行けるんですけど、また今はまた状況が状況で、特にチャンピオンシップの渦中の一人であることは間違いないので、そのあたり含めて微妙な、瞬間瞬間で判断しなきゃいけなかったので、難しかったなという印象があります。その後に関しては、残念ながら岩佐選手がレースを離れてしまったので、イゴール選手に抜かれないようにっていうところで必死に走ってました。何よりもピットインで混乱しているような状況の中で、過去一早かったぐらいのピットストップだったんじゃないかなって,ここでしっかり決めてくれたチームにすごく感謝したいなという感じですね」
「終盤に関してはある程度コントロールしていたところは当然ながらありますね。特にこの時期のこの時間っていうのは、すごく西日もきつかったりもしますし、コーナーによってはすごくミスを誘ってくるような日差しがあったりなかったり、そういった時の難しさみたいなものすごくあるこの時期の鈴鹿なので、若干抑えて、とにかく縁石に引っ掛けて飛び出したり、そういった大きなミスがないようにっていうことだけを最後の数周は考えてマネージしてました」
「(これで坪井選手と25ポイント差に縮まったが)あ、そんな縮まったんですか?(87.5ですよ)あ、わかんないですけど。あ、そんなもんなんですね。あ、じゃあちょっと頑張ります。ありがとうございます」
- 第11戦決勝2位 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)
-

「なんか嬉しい部分もありますし、シーズン通して、僕もチームも含めてすごくレベルアップできたシーズンだと思います。そういったところで、ちゃんとこの後半戦にかけて、最後の富士大会、鈴鹿大会はすごいいいパフォーマンスを見せれているんですけど、やっぱり優勝は目指したい、そこが最後の目的地なので、なんか手が届きそうで届かないみたいなところの悔しさはありますね」
「特に終盤は多分、野尻さんが結構コントロールしてた部分はあると思うので、もしもっと接近してたら、多分ペースを上げてくるだろうし、本当にチャンスがあるとするんだったら、多分あのセーフティーカー明けのタイミングでしたね。そこで自分もOTSも積極的に使って、なるべくプレッシャーかけて、どこかでいけないかなって感じだったんですけど、隙もなく、仕掛けるチャンスがギリギリなかったですね」
「(岩佐選手との接触インシデントについて)自分もレース人生かかってこの最終戦に挑んでるんで、もちろんタイトルかかってレースしてる人たちもいますけど、僕もこのレースすごく大事に見てるので、自分もちゃんと出し切って、結果的にはレーシングイシデントっていうところで、自分のミスではなかったのかなとは思うので、それはレース中もあんまり思い返さず、とりあえず野尻さんのリアエンドを見て、抜けるようにひたすらプッシュしてました」
「明日のスタートもすごく重要になると思いますし、レースペースも多分もっと速いクルマはいるんですけど、決して悪くないところにいると思うので、そこら辺をうまくやれたらいいなと思っています」
- 第11戦決勝3位 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
-

「7番手スタートだったので、ここを3番で終えられたっていうのは、スタート順位を考えればいい結果だったとは思うんですけど、ただセーフティーカー明け3位の位置でリスタートして、正直そこからのペースはなかったので、明日に向けてはちょっといろいろ考えないといけないなと思うんですけど。ただもう予選のことを考えなくていいというか、完全に決勝にフォーカスしできるので、本当にあと1日、しっかり詰めるとこ詰めてやれるだけのことをやって残り2戦、明日の午前中はボールからスタートできるので、もう本当にそこをまず取れるようにしっかり準備したいなと思っています」
「前半の短いスティントでしたけど、ピット入るまでの方が正直フィーリングが良くて、そこからタイヤ替えてからが、正直自分の思ってる感じでは全然なかったので、後ろが坪井選手になったり大嶋選手になったりっていう状況でしたけど、もちろんチャンピオン考えても、何があっても坪井君には行かれることだけはダメっていうのは分かってたんで、なんとかそこは抑えられたんでよかったです。ただ日曜日の午後のレースに関しては距離ももうちょっと長いですし、まあ言っても明日も19周、短いですけど19周ある中で、ちょっと改善はしていかないといけないかなと正直思っています。ただ6号車のペースがかなり良さそうだったっていうのは分かっているので、そこと違うところも見ながら、なんとか自分にとってもいいところをつまめたらなと思っています」
「もうやるだけなので。僕はシンプルに完全に追いかける立場なので、まずは明日の朝のレースを取れるようにしっかり準備して、その後午後に臨みたいなと思うので、とにかくやり切りたいなと思っています」
- 第11戦優勝チーム監督 田中洋克(TEAM MUGEN)
-

「光栄です。チームとしても僕としても本当に嬉しいですし、今年のレース、ライバル勢も速くなってきたという理由も当然あるんですけども、予選は本当に速くて、1周走るのであれば本当にもうトップクラス。ただやっぱり決勝でペースをうまく上げられるクルマを作れなくて。それはもうチームの責任でもあるんですけども、ライバル勢も速くなってくる中で、なかなか勝てなかったんですね。でまあ、いろいろと、当然チームも野尻選手もすごく悩んで、いろいろトライをして、その中でようやくここで今年、本当に野尻選手らしいレースをして優勝できたっていうのは本当に嬉しいですし、明日はちょっと午前中のレースは5位からのレースですけども、明日午後のレースはグリッド2位からですし、期待しています」
「もちろん野尻選手が今日優勝してポイントがつきましたし、岩佐選手はちょっと残念な結果ではあるんですけども、チャンピオンシップに向けてドライバー、チームともに、一丸となって戦いますので、はい、頑張ります。今日も相当ね、こういうケースの時はこうしようなんて考えてはいたんですけど、まあなかなかなかなかそううまくはいかないので、明日またあの、レーススタートして展開を見ていろいろ決めたいなと思います。ただ、2人とも全力で戦って走ってもらえれば、それで結果がついてくればいいかなと思っています」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
- レース13優勝 鈴木斗輝哉(TOM'S FORMULA)
-

「スタートきっちり決られたのは、今までのレースを振り返ってみても、ちゃんと克服できたレースだったんじゃないかなというふうには思います。そこからはQ2で卜部選手が速かったので、レースペースではどちらかといえば追われる展開なのかなっていうふうに思ったんですけど、それが結果的にこういうこう引き離すぐらいいいペースで走れたのは、明日のレースペースに対してはすごいポジティブな気持ちで考えられますし、内容としても非常によかったんじゃないかなというふうに思ってます」
「(レース14、レース15に向けて)今日とはスタート順位が違えど、自分のやるべきことは変わらないですし、今シーズン最後のレースですから結果はどうであろうと、ちゃんと自分の力を出し切って、いいレースができればいいなというふうに思いますし、いい形で終わりたいですよね。それが最終的にチャンピオンに結びつければ、もっといいかなというふうには思っていますし、頑張りたいなと思います」
「(F4同様に追い上げる展開となったが)F4もどちらかといえば、第1レースもいいレースができましたし、ちゃんと力を出し切ったんで、それが結果的に第2レースああいう形になったんで、まあ神のみぞ知るって感じじゃないですか」
「(梅垣選手は)スタート順位が2レースとも違うんで、それによってってもありますし、自分じゃどうにもできないマシントラブルだったりとか、そういうのも最終戦は起きるもんなんで、それも含めてどっちが運持ってんのっていう話なんで、明日のレースに対しては自分のやるべきことに100%集中できればいいかなというふうに思っています」
- レース13決勝2位 卜部和久(B-MAX RACING TEAM)
-

「スタートを決められたっていうのはすごくいいことでしたし、この後ちょっとペースがうまく上がらなかったんですけど、なんとか(後続を)抑えきれました。タイヤがきつい中で、後ろの方がペースはありそうだったんですけど、攻め切れたのは良かったなと思いますね」
「後ろを見ながらなんですけど、途中ダンロップの出口ですごくリアが滑っちゃいました。終始リアがきつい展開だったんですけど、その中でもめちゃくちゃ滑るぐらいギリギリでずっと攻められてたんで良かったなと思います」
「今日は思ったよりレースペースはなかったんですけど、チームとしっかり話し合って、明日に向けて何をするか、作戦をしっかり考えて、自信持っていこうと思うと思います」
- レース13決勝3位 梅垣清(TOM'S FORMULA)
-

「スタートで(卜部選手に)前に行かれたしまったのがまず誤算でした。自分も反応は良かったんですけれども、ホールスピンして、そこから伸びなくて、もうインに入られたんでもう引くしかなかったです。そこからは多少行き過ぎたりとかもあって抜けなかったので、多分ペースあっても抜けなかったなっていうイメージはあります。ちょっと厳しかったです」
「今気持ちがダウンしてるんで、明日に向けて切り替えるしかないですね。今は悔しすぎてやばいです。明日は頑張ります。」
Txet: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ第6戦のレース13決勝が11月22日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした鈴木斗輝哉(マツモトキヨシTOM’S TGR-DC FR)が今季5勝目を挙げた。
レース13決勝は午後0時40分より13周で行われた。天候は晴れ。路面はドライだ。
ホールショットはポールシッターの鈴木。予選3位の卜部和久(B-MAX RACING F111)がスタートを決めて2番手で1コーナーに飛び込み、梅垣清(PONOS RACING TOM’S TGR-DC FR)は3番手。4番手に大宮賢人(PONOS RACING F111/3)が続く。
2周終わって鈴木のリードは1秒466。後方では卜部、梅垣、大宮が接近戦を展開し、そのさらに後方でスターとで小田優(Rn-sports F111/3)の先行を許した小松響(Rn-sports F111/3)が3周目の1コーナーで5番手を奪い返した。
その後も鈴木は後続との差を僅かずつ広げていく。5周目を終わってそのリードは2秒063に。2番手争いは依然として梅垣が卜部をコンマ5〜6秒差で追っているが、今ひとつ決め手を欠いている状況だ。
鈴木のリードは10周を終わって4秒461に。卜部、梅垣、大宮の接近戦はまだ続いている。
結局鈴木は後続に4秒088差をつけて13周を走り切り、今季5勝目。2位に卜部、梅垣は3位でフィニッシュ。
この結果ポイントリーダーの梅垣は250pt、優勝した鈴木は236.5ptとなり、その差は13.5ptに縮まった。
第6戦レース14は明日の朝8時15分より、同じく13周または30分間で行われる。予選2位からスタートする梅垣と予選3位からスタートする鈴木。ここでポイント差は広がるのか縮まるのか。チームメイト同士によるチャンピオン争いは続く。







Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Atsushi BESSHO
Yoshinori OHNISHI


- 第11戦、第12戦ポールポジション 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
-
「外から見てどうなのかわかんないんですけど、まあ自分たちとしてはまず一つ、自分たちの力を示せたセッションだったと思うので、すごくポジティブでした。昨日があまりっていうようなフィーリングの状態、パフォーマンスの状態からここまで持ってこれたというのが、まず一つ、本当に大きなポイントかなと思ってます。朝の一発目の予選から2回目の予選で大幅な違いはなかったんで、そこに対して細かいアジャストをドライビング含やっていきました」
「決勝では今までやってる通り、自分たちの出せる力、持てる力を最低限出し切るっていうことが一番大事だと思います。それ以上のことは基本はできないんで。今までそういったチャレンジをして落としてきてるレースもいますが、だからといって抑えに入るわけじゃなくて。そこら辺がこのレースの難しさであり、面白さだと思います。ただいい位置からスタートできるっていうのはすごくポジティブなんで、まずスタートと、その後ぺースと、本当に一つ一つ、目の前のやるべきことを、チームと一緒にやっていきたいと思います」
「持ち込みは良くなかったですけど、僕が訴えてたネガティブだったり、データで見れたネガティブ改善点っていうのを、今日に向けてエンジニア陣が本当にいい形で修正してくれたというだけです。今のところいい形で進んでるんで、予選と同じように自分たちの力を発揮できれば、自ずと結果がついてくるかなと思ってます」
- 第11戦、第12戦予選2位 野尻智紀(TEAM MUGEN)
-
「いつも鈴鹿は我々調子いいですし、それをしっかりまとめられたかなっていうところですね」
「昨日は思いのほかオーバーステアだったので、それが過去良かったデータと比較してどうかっていう部分で答えを見つけられたのでよかったです。ただ、まだまだ合わせきれなかった部分もあったりもしたんで、もうちょっとかなっていうのはありましたけど、いい予選だった感じです」
「決勝はしっかりと前を見て走りたいなと思いますね。僕がすごくなんか重要なポジションにいる気がするので、それも含めてですけど、変なことが起きないように」
- 第11戦予選3位 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)
-
「僕たちは、トップに立てることもあれば、そうでない時もありました。特に前回の富士以来、かなり上位に立てています。Q2で少しミスをしたとはいえ、トップ3に入るだけのパフォーマンスはあったと思います」
「シーズンを通して順調に進歩していると思います。レースペースなどについてはあまりテストをしていないので、今のマシンの状態はまだ少し未知数です。でも、レースがとても楽しみです。最初の2レース、そして富士スピードウェイから延期になったレースも良いポジションからスタートできそうです。ですから、できる限りチャンスを活かして、できるだけ多くのポイントを獲得できるように頑張ります」
「スプーンまではトップ2と互角の展開だったと思いますが、少しオーバーステア気味で、風向きも一定ではなかったと思います。吹いたり止まったり、色々なことが起こりました。少し運が悪かったのかもしれませんが、マシンを少しプッシュしすぎてしまったのだと思います。マシンのフィーリングがかなり違っていました。だから、全てをまとめることはできませんでしたが、パフォーマンスは十分にあると確信しています。風向きが変わっても、日が変わっても、今は、何というか、そういう意味では大きく後退しているわけではありません。だから、その点についてはかなり前向きで、全力で挑むつもりです」
- 第12戦予選3位 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)
-
「昨日から好調というところもあって、ポールを狙ってはいったものの、セクター1での遅れが大きく、無限勢の後ろにつく形となってしまいました。ラウンド12に向けてのアジャストは非常にいいステップだったんですけど、まだ一歩足りず、タイム差は縮まったものの、ちょっと足りない予選だったなっていう反省はあります」
「クルマの特性的なものでずっとセクター1で苦しんでる部分があったので、そこはなんともっていう感じですね」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
- レース13ポールポジション、レース14、レース15予選3位 鈴木斗輝哉(TOM'S FORMULA)
-

「昨日のFPの調子がすごく良くて、いい形で終われてたので、正直予選は3レースもポールを取れるかなって感触があり、Q1のベストラップはポールが取れたんですけど、セカンドベストはうまく自分の中でまとめることができませんでした。他のドライバーの中には2周まとめられた選手もいたので、なんかマシンのセットアップがちょっとうまくはまってなかったのかなという感じがします」
「Q2に関しては自分の中でうまくうまくなることができたんですが、ライバルの方がちょっと前に行ったかなって。コースレコードを取りたかったんですが、届きませんでした」
「今日のレースはしっかりいろんなところをやり切ればいいと思います。明日はやっぱり別の風が吹くと思ってます。まあ何があるか分からないし、自分で今できることを全力でやろうかなと思います」
- レース13、レース14予選2位、レース15予選4位 梅垣清(TOM'S FORMULA)
-

「Q2に関しては1周しかなくて、Q1はまあ2周ぐらいだったんですけど、冬のグリップするっていうコンディションで考えたら、夏の方がすぐ垂れるとは思うんですけど、冬ですぐ垂れてしまって、一発しか美味しいところだった印象です。フロントもリアもどっちも減っててっていうイメージです」
「僕はQ2に関してはゆっくり暖めていたつもりだったんですけど、1周目行ってまあまあのタイムで、もう1周行こうとしたら単純に垂れちゃったっていう。僕の想定では2周目に出そうと思ってたんです。本当はQ1の方がウォームアップの時は飛ばしてはいたんですけど、最後の方にタイムが出てって感じで、うまく噛み合ってなかったんです。路面変わったっていうのはあんま感じなくて、Q1Q2で燃料が減ってタイムアップしちゃったのがでかいと思います」
「(チャンピオン争いについて)ポイントはちょっと離れてはいるんですけど、3レースもあるので結構厳しいな、この予選順位で言ったらちょっと厳しいなっていうイメージです。うまく抑えれるかっていうイメージだと思うんで、鈴木選手とのバトルなんですけど、自分自身がミスなく焦らず勝ちたいです」
「(マカオグランプリについて)結果はあんまり良くなかったんですけど、本当刺激的でした。メインレースは軽く前と接触して、前がスピンして行き場なくなってしまってたら、後ろからどんどん来てしまいました。独特の雰囲気に飲まれるというより、むしろ楽しいってイメージしかなかったです。1本目は様子見で行ってたんで初日はちょっと怖かったですけど、特に山側は。Q2以降は飛ばして行きました。来年はもし乗れたらリベンジしたいです」
- レース13予選3位、レース14ポールポジション、レース15予選2位 卜部和久(B-MAX RACING TEAM)
-

「タイヤの美味しい周もちょっと終わりかけてましたし、僕は鈴木君とちょっと離れた距離で、スリップ効くかなぐらいの距離でアタックしていたんですが、アタック2周目はその鈴木君がいなくなったんですよ。その分のタイムロスと、タイヤの分のタイムロスと両方で、予選終盤はタイムが上がりませんでした。タイヤはQ1、Q2ともニュータイヤでしたが、使えるのはいずれも1周だけでした。位置取りも悪くて、すごいトラフィックに捕まったり、ドライビングとクルマと両方を合わせきれなかったり、ちょっと課題の残るQ1でした」
「Q2はベストタイムを出した後も燃料が減ることでタイムが出るかなと信じて行ったんですけど、アタック2周して1周目にベスト出て、2周目は垂れて、フィーリング的にもこれ以上出なさそうだなと思ったけど、まあ一応いった感じでした」
「状態としては悪くないと思います。決勝は特にセット変更とかせずに、そのまま自信持って行こうと思ってます」
- レース13、レース14予選5位、レース15ポールポジョション 小松響(Rn-sports F111/3)
-

「昨日までの練習では、ちょっと遅めでアタックしてうまくいってたんで、予選でもその流れでアタックしたんですけど、ベストタイムが出なかったので、逆にちょっと遅らせすぎちゃったのかなっていうのが感想ですね。昨日もSFの後に走っているんですけど、今回はSFが全車ニュータイヤで予選を戦った後なので、思ったよりも路面のグリップが上がったていて、セッティングもちょっと外しちゃったかなという感じでした。リアが重くなると思ってセットアップしたんですけど、それが逆に軽くなっちゃって、それでリアが結構フラフラしてて、怖かったですね」
「今回リージョナルには初めて出てるし、SFと走ったこともないので、どうなるか分かりませんでした。フォーミュラのレースもちゃんとしたのは久しぶりなんで、まあちょっと未知数な部分があって、そこはうまくはまらなかったなと。今までのカテゴリーだとF4が一番早くて2分ちょっと。それに比べて10秒ぐらい速いんで、全然世界が変わって見えるので、なかなか余裕はないですね」
「最初のレースは五番手からですけど。初めてのレースですし、スタートもどうなるかわかんないんで、しっかり完走して、3レース目のゴールでちゃんと勝てるように、頑張って追い上げたいと思います」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

11月22日に三重県の鈴鹿サーキットで行われたフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ第第6戦の公式予選Q2は、卜部和久(B-MAX RACING F111)がポールポジションを獲得した。
予選Q2は午前9時30分にコースオープン。ここでは各車ウォームアップ1周でアタックに着手した。
まずは鈴木が計測2周目でいきなりQ1でのポールタイムを上回る1分55秒441を叩き出す。この時点で2番手の小田優は1分57秒071と大きく差がついている。
しかしその後は卜部が同じ計測2周目に1分55秒160までタイムを縮めてトップに。梅垣清も1分55秒325で2番手に続き、鈴木は3番手に。4番手には大宮がつける。
その後も周回を重ねる各車だったが、タイム更新することなくセッションは終了。結局卜部和久がそのままポールポジションを獲得。予選2位に梅垣清、3位に鈴木時也という結果となった。
レース14は明日の午前8時15分スタート。13周または30分で行われる。




Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Atsushi BESSHO


フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ第第6戦の公式予選Q1が11月22日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、予選Q1では鈴木斗輝哉(マツモトキヨシTOM’S TGR-DC FR)がトップタイム。セカンドベストタイムでは小松響(Rn-sports F111/3)がトップとなり、それぞれレース13、レース15のポールポジションを獲得した。
予選Q1は午前9時5分にコースオープン。走行時間は15分間で、ここでのベストタイム順がレース13のグリッド、セカンドベスト順がレース15のグリッドとなる。天候は晴れ。路面はドライだ。
まずは計測1周目に梅垣が1分59秒614をマーク。鈴木が2分1秒186で2番手につける。3番手の卜部は2分1秒388だ。
残り時間7分30秒で51ジャジャンビンが1コーナーでスピンアウト。自力でコースに復帰する。
この間に梅垣が計測3周目に1分56秒015をマークするが、鈴木がこれを上回る1分55秒928を叩き出してトップに浮上。3番手には大宮が1分56秒181で続く。
さらに卜部が計測4周目に1分56秒037で大宮を上回り、3番手に食い込んできた。
その後は各車ペースが伸び悩み、タイムが更新されない時間帯が続くが、小松響が計測5周目に1分56秒192、6周目に1分56秒195を記録。この結果セカンドベストタイムで小松がトップに浮上してきた。
これによりレース13は鈴木斗輝哉がポールポジションを獲得。予選2位に梅垣清が続いて卜部和久が予選3位。
レース15は小松響がポールポジション。予選2位に卜部和久、3位に鈴木斗輝哉という結果となった。
レース13はこの後午後0時40分より、レース15は明日の午前11時25分より、いずれも13周または30分間で行われる。




Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Atsushi BESSHO

スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは11月2日、シリーズ最終戦の行われているモビリティリゾートもてぎで定例会見を行った。
会見の冒頭ではシリーズパートナーである霞ヶ関キャピタルよりGT500、GT300各クラスのシリーズチャンピオンに副賞が贈られることを前回のオートポリス大会に続いて発表した。
これは石垣島にある同社運営のホテル「SEVEN by SEVEN」での3泊4日の宿泊券が贈られるもので、提供される部屋は最大で400平米あり、一泊あたり50万から100万円相当の価値があるとのこと。併せて8人乗りのプライベートジェットで石垣島へ移動する権利も含まれる。

会見に出席した霞ヶ関キャピタル執行役員樋口達夫氏によると、今回の副賞は日本一のドライバーやチームに、F1チャンピオンのようなステータスや環境を提供することで、スーパーGTチャンピオンの価値を高めることを目的としており、これが子供たちやファンにとっての強い憧れを生み、シリーズ全体の盛り上がりにつながることを期待しているという。
各チームへは12月5日に開催される年間表彰式「GTA Heroes」にて正式に贈呈される予定だ。
続いてGTAの坂東正明代表より、今大会の動員状況と今シーズンの振り返り、来季のFIA-F4選手権の開催フォーマット、国産燃料の導入進捗と、ドイツのADACが発表した次世代車両コンセプト「XT-1」についてのGTA側の検討状況などが語られた。
まず最終戦もてぎ大会の動員数は公式予選日の時点で前年を上回っており、コロナ禍以前の2019年の水準に近づいているとのこと。運営については、日没の早さに伴う帰りの渋滞や寒さといった点が今後の課題として挙げられた。
続いてマレーシア大会の復活やスプリント制の導入など、新しい試みに取り組んだ2025シーズンを振り返って、来季に向けて明確な方向性を作り出せた年であったと評価し、2027年以降を見据え、タイヤのワンメイク化や環境対応、コスト削減といった持続可能なシリーズ運営のための重要な一年であったと総括した。
その上でより多くのファンに来場してもらうため、サーキットと連携して受け入れ態勢やプロモーション活動を強化すること、そのための付加価値向上に取り組んでいくことなどが示された。
FIA-F4については、オートポリス大会で試験的に実施された、チャンピオンクラスとインディペンデントクラスを予選から決勝まで完全に分離する開催方式について、今月開催されるオーガナイザー会議で来季への導入を正式に決定する予定であり、併せてFIAが定める「6大会以上14戦」の規定を満たすため、6月に岡山国際サーキットで予定されているスーパーフォーミュラ・ライツとF4を併催とする方向でオーガナイザーと調整を進めていることなどが明らかとなった。
これを実現するため、F4の公式予選を金曜日に実施すること、それを前提にスーパーGTも金曜日に練習走行を行なうことも検討しているという。水曜に搬入を行い、木曜に設営して、金曜練習走行、ということになれば、サーキットでの1日の滞在時間を短縮できれば、チームスタッフやメカニックの負担軽減にもつながり、スタンド裏での新たなプロモーション活動が可能となることも期待できる。
ただしこれには一部のチームからは、金曜日走行に反対する意見が出ており、特に他カテゴリーに参戦するチームにとっては、水曜日搬入となると、前の週のレースからの準備期間が非常に短くなり、かえって過酷になるとの懸念が示されているという。
このためもう少し情報収集と議論を進めていくとのことだ。
またスーパーフォーミュラが導入を決めた国産のエタノール混合燃料について、現在エネオスのE10燃料をマニファクチャラーがベンチテストを実施しており、オクタン価などの材料データも入手しているとのこと。今後はベンチテストの結果を詳細に調査した上で、どのように進めていくかを幅広く検討する方針だという。
先月DTMのホッケンハイム大会でADACが公表した次世代車両コンセプト「XT-1」についての見解と、スーパーGTでの採用可能性について問われた坂東代表は、今後のGT500クラスの方向性を考える上での一つの選択肢として捉えられており、具体的にこの方向性で進めるという決定には至っていないものの、マニファクチャラーが賛同すれば、別クラスでこの車両を走らせる可能性も考えられると回答した。
XT-1は4輪または2輪にモーターを搭載し、水素バッテリーや既存のエンジン(4気筒や8気筒)からのエネルギーで駆動させるもの。
2030年頃の実用化を目指しており、コンセプト発表会にはポルシェを含む各マニファクチャラーが参加していた。坂東代表もこれに出席しており、発表会の資料は日本のトヨタ、日産、ホンダの関係者にも共有済みだという。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
GT500クラス 1号車au TOM'S GR Supra(TGR TEAM au TOM'S)
- 伊藤大輔(TGR TEAM au TOM'S)
-

「この体制だったら取れるだろうとかっていうような、言葉をシーズン前からいただいてたりとかもしたんですけども、その分、プレッシャーもある中で、きちんと3連覇取れたということに、正直ホッとしております。今年からエンジニアが変わったというところもあって、毎戦毎戦、もちろん優勝もしてきましたし、コツコツポイントも取りながら来たわけですけども、すべてのレースで完璧というふうにはいかない部分がありました。常に反省点がありながら次のレースに挑むというような形で今シーズン毎戦毎戦やってきましたけども、結果として最後こういう形で終われて本当に良かったなと思ってますし、このドライバー2人が最後まで素晴らしい走りをしてくれて、タイトルに導いてくれた部分で本当に感謝してます。」
- 坪井翔(TGR TEAM au TOM'S)
-

「嬉しいです。今の1号車は、誰もが多分空いたら乗りたいって思うシートの一つなのかなと思うので、そこに乗れているのはありがたいですし、その中でしっかりプレッシャーはありますけど、山下選手と共に結果を出し続けられているっていうのはすごくいい環境かなと思いますし、今年監督も言ってましたけど、エンジニアが変わって、エンジニアが変わるとガラッと変わるんで、いろいろ試行錯誤しながら、完璧なシーズンではなかったとはいえ、しっかりチャンピオンという結果を出しました。エンジニアにとっても初めてのGTトラックで、今までチャンピオンを取ってきて、それが当たり前になってきた1号車をいきなり背負うっていうことの重大さというか重さっていうのは分かってるつもりでいるので、エンジニアにとってすごく大変な年だったと思うんですけど、しっかり仕事をやってのけてくれたので、チームのみんなに感謝ですし、史上初の3連覇はすごい快挙だったと思うので、その中の一員として居られてよかったなと思います」
- 山下健太(TGR TEAM au TOM'S)
-

「坪井選手は今回で4回目で、自分が3回目のチャンピオンです。これだけ接戦の今のGT500の中で、ちょっと抜けたような、結果を出し続けている1号車チームに、自分が居させてもらっていることにまず感謝したいなというのと、今年も完璧なシーズンではなかったんですけど、もう本当に全員が常に100パーセント以上のパフォーマンスを出しているなっていう印象がやっぱりありました。苦しい時もミスも最小限にしてきたと思うし、できる限りのことしてきたと思っています。本当に全員の力で取ったチャンピオンだなっていうのを改めて思いました」
GT300クラス 65号車LEON PYRAMID AMG(K2 R&D LEON RACING)
- 黒澤治樹(K2 R&D LEON RACING)
-

「本当にうれしいという,単純な言葉で片付けていいのかっていうくらい嬉しいですし、チャンピオン、自分でファクトリーを構えて、チームオーナーと一緒に組織を作り、そして自分のスタッフとともにドライバーでチャンピオンを取って、今度は監督としてチャンピオンを取らせていただいて、
まあもう本当にこれ以上何があるんだっていうぐらいの、本当に何て言うかな。まあ目標達成できてるし、またブリヂストンさんにね、素晴らしいタイヤ、いつも用意していただいて。ええ、もうそこの組織というか、チームを持たせていただいてて、こんな結果を与えてくださったんで、もうこれ以上のことはないかなって思いますね。嬉しいです。」
「2018年にチャンピオンを取った時は、蒲生が誕生日当日だったんですよ。で、今日僕誕生日なんですよって言った菅波っていうのがいて、そうなのって言って。で、まあ取れるか取れないかは、持ってるか持ってないかにかかってんじゃないのって言って取ったんで。まあ2人とも持ってるドライバーなんで、いいドライバーが2人とも頑張ってくれたなっていう」
- 蒲生尚弥(K2 R&D LEON RACING)
-

「気持ちとしてはもうホッとしているのが大きいですかね。今日のレース展開的には結構ペースが厳しくて、まあ自力でなんとかなるような展開ではなかったのですけど、まあその中でもちゃんともう持てる全てを使って、予選順位からまあ決勝順位を上げることもできましたし、もうあの、もうこれ以上ない展開のレースだったかなと思います。嬉しいです」
- 菅波冬悟(K2 R&D LEON RACING)
-

「本当に嬉しいです。僕、スーパーGTでチャンピオン取るの初めてなので、そこがまず嬉しいのと、もちろん今年、開幕戦優勝させていただいて、シリーズランキングを常にリードした状態できましたけれども、やっぱり前回のオートポリスラウンドぐらいから、チャンピオン取れるかどうかっていうところを意識したくなくてもしてしまうようなポイント差であったり、そういうところで意識して過ごしてきて、このもてぎ、LEONレーシングとしては結構得意にしている部類だと思うんですけれども、そのイメージで入ってきた中で、昨日走り出しとか予選であんまり順位が良くなかったので、どうなるんだろうなっていう不安の方が大きかったです。今日決勝を終えてみて、チャンピオンを獲得できたということで、なんか嬉しさも倍増したなという感じがありますし、僕は前半スイントを担当させていただいて、後半ずっと蒲生選手の走りをモニターでずっとタイムチェックしたりしながら見てたんですけど、自分たちでどうしようもない展開で、周りの結果次第っていうところでしたし、そこがもうかなりの混戦だったので、本当に残り20周ぐらいはなんか見るのもしんどくて、疲れました」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
GT500クラス 1号車au TOM'S GR Supra(TGR TEAM au TOM'S)
- 坪井翔(TGR TEAM au TOM'S)
-

「実際2位以上でチャンピオン確定の条件での2位スタートだったので、無理して抜かなくてもチャンピオン取れる状況でしたけども、やっぱり勝って終わりたいというところがありましたし、予選はちょっと悔しい結果になってしまったので、なんとか抜きたいなと思ってました。朝のウォームアップの段階で、路面温度が想定したより低かったかなっていう感じで。タイヤのウォームアップは結構大変な状況だったので、逆に言うともう1周目しかないなと。チャンスめちゃくちゃあるなと思ってたので、そこに全集中していき、1周目で抜くことができたので、計算通りなレース展開で、その後も5秒、6秒ぐらいギャップを開いて山下選手に渡すことができました。もしかしたらどこかのクルマが無交換で来るかもしれないっていうのはなんとなく想像してたので、なるべく僕らとしてはギャップを開いておきたいっていうところはあったので、僕の役目としてはちゃんとしっかりトップでギャップを作って渡すっていうところの任務はしっかり果たせたので、すごくいいスティントだったかなと思います。」
「今年の流れとしては、間にスプリントレースがあったっていう、ノーウェイトレースができたっていうのは一つ大きかったかなと思います。なので、開幕と最終戦と富士スプリントと、そこで大量得点を取ることができたので、チャンピオンにつながったかなと思うので、そういったシーズンだったかなと思います。印象に残ったレースとしては、ノーウェイトのレースの開幕戦、最終戦で勝つってことは、同条件でレースをして勝つことになりますので、それをしっかり2つとも今年も取れたっていうのは、すごく印象としては大きいかなと思います」
- 山下健太(TGR TEAM au TOM'S)
-

「坪井選手がトップで渡してくれたので、トップ守らなきゃいけないなとは思っていたんですけど、ちょっと選んでるタイヤの種類的にも、ピックアップとかいろんな問題があって、ぺース的に厳しくなるかもしれないなっていうのはちょっと思ってました。そうなりたくないなと思ってたんですけど、実際かなりそういう状態になってしまって。その状態でもまあみんな選んでるタイヤ似てるしと思ってたんですけど、ちょっと日産勢が思ったよりもすごい速くて、2台に30周近くずっと真後ろ走れる展開になりました。まあ状況的には別に後ろ2台いかしても、チャンピオンになれるっていうのは、分かってはいたんですけど、最後だしと思って、抜かれて終わってもちょっともやっとするんで、ブロックしようかなと思って結構頑張って走ってたんですけど、ちょっと疲れました。でも勝てて良かったです」
「今日のもてぎが思い出に残るレースだなと思ってて。自分たちの要因っていう感じではないんですけど、オートポリスとSUGOで結構ポイントを落とすええ形で、なんかすごい悪い流れになりそうだったところを、しっかりこのもてぎで予選も決勝もいつも通りの形に戻すことができたので、そこは良かったかなと思います」
GT300クラス 5号車マッハ車検エアバスターMC86マッハ号(TEAM MACH)
- 塩津佑介(TEAM MACH)
-

「素直にもうあの嬉しいが勝って、何をしゃべっていいのかちょっとわかんないぐらいなんですけど。去年からチームマッハに加入させてもらって、玉中オーナーの下で、2年間出させてもらいました。昨年はなかなか結果を残すことができなかったんですけど、積み上げてきたものが徐々に形になって、今年はシーズン序盤から上位で争えるレースができるようになりました。鈴鹿で3位は3位だったんですけど、2人で表彰台に立てなくて、すごい悔しい思いをしたので、どうにか勝ちたいっていうのをずっとやってきました。このもてぎですごく流れがよく、チームも、木村選手もすごい速くて。木村選手のおかげでここに立つことができたのがすごく嬉しいです。」
「レースに関しては、まず僕がスタートで、もう最初から無交換で行くからっていうので、タイヤ使うなよって玉中さんには言われてました。なおかつ後ろにも抜かれるなって言うので、ペースも頑張って守りながら、タイムも守りながらでやってたんですが、途中で500に抜かれるタイミングで後続に抜かれちゃったのは、僕としてはちょっと悔しい部分はあったんですけど、まあそれでも木村選手になんとか、いい位置でバトンを渡せることができたのは、良かったかなと思ってますはい」
「今年の最初に木村選手と組むってなって、もともとの出会いは今回Xでちょっと判明したんですけど、12年前のカート時代の写真が出てきて、そこでたまたま一緒にレースに出ていたことがわかって、すごい懐かしいねみたいな話をしてたんです。全然その時は全く知らなかったっていうのが後で写真で発覚したっていう。 その後は鈴鹿サーキットレーシングスクールで一緒になって、そういう流れがあって、年齢も近いですし、体格もほぼ一緒でシートもぴったりで、コンビとしても本当に一年、木村選手と組めて、すごい経験も多い中で、いろいろ僕も勉強になりましたし、本当に良かった一年だったなって思います。思い出に残るのは本当に今日かなと思うんですけど、鈴鹿が一番悔しい思いが一番残ってます。木村選手がメディカルに行ったために一緒に表彰台に立てなかったのが本当に悔しくて一緒に泣いたんです。今日は嬉し泣きで一緒に泣けたかな。本当にすごい幸せだなと思います。チームも、応援してくれている人も、本当ここまで関わってくださった皆さんに本当に感謝しています」
- 木村偉織(TEAM MACH)
-

「まずはこのチャンスをくれたチームに感謝したいなと思ってますし、支えてくれるスポンサーさんだったり、本当に日頃サポートしてくださる皆様に、感謝の気持ちを伝えたいと思います。自分のスティントを振り返ると、後半を担当させてもらって、タイヤ無交換だったんで、どこまで行けるのかっていうところを常にタイヤと会話しながら、GT500やスーパーフォーミュラで生かしきてたタイヤマネジメントの経験を活かしました。本当に自分の経験をフルに活用して、勝てて良かったですし、MC86って1台しかいないクルマですけど、ヨコハマタイヤさんが一生懸命開発してくれて、本当に最後までペースが良い、本当にいいタイヤ作ってくれたんで感謝したいですし、本当みんなに感謝だなって思いながら、最後のラップまでアクセル踏んでましたね」
「思い出っていっぱいありますけどね。塩津選手と体格も似てるし、性格も優しくて面白くてっていうところも似てるっていうところで。移動の車内でいつもなんか面白い話してたなっていうのが僕の中では思い出としては大きいんですけど、レースだとやっぱり鈴鹿で表彰台乗れなかったのが、悔しかったっていうところで。何よりも、ずっと玉中さんが勝ちたい、勝ちたいって言い続けてたんで、僕たちドライバーとしては、オーナーの期待に応えるためにここにいるので、今日22年越しの優勝ができたっていうところと、玉中オーナーって割とこう、サバサバしてるんですよ、九州男児って感じで。その玉中さんが、なんかちょっと目から汗が出てるっていう話を、塩津選手から聞いて、玉中さんを泣かせちゃったことが本当に嬉しいです。玉中さんの涙が出たっていうところが僕の思い出です」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

ホンダレーシング(HRC)は11月2日、スーパーGT最終戦が行われている栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎにおいて、ホンダプレリュードGT500クラスプロトタイプ車両のデモンストレーションランを行った。
これは2026シーズンからの実戦参加を目的に開発が進められているもので、今年9月より販売が開始された6AA-BF1型がペースとなる。すでにスポーツランドSUGOで牧野任祐(STANLEY TEAM KUNIMITSU)のドライブによりシェイクダウンを済ませており、今回も牧野がステアリングを握ってコースを2周して観客へのお披露目を行った。



Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

2025オートバックス スーパーGT第8戦「もてぎGT300kmグランドファイナル」の決勝レースが11月2日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎで行われ、GT500クラスは予選2位からスタートした1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が今季3勝目を挙げ、チームと坪井翔は見事3連覇、山下健太は2連覇を達成した。
(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:予選日18,000人/決勝日32,000人/大会総入場者数50,000人)

第8戦決勝は午後1時に栃木県警の白バイ5台、パトカー5台の先導でパレードラン開始。スタート時の気温は20℃、路面温度は22℃だ。

ホールショットを奪ったのは石浦宏明(KeePer CERUMO GR Supra)。坪井翔(au TOM'S GR Supra)がアウトから隙を窺うが、石浦はこれを押さえて2コーナーを立ち上がる。しかし坪井はすかさず3-4コーナーで38号車を捉えてトップに立った。
後方では予選7位の山本尚貴(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)が1周目に順位を2つ上げて5番手に浮上。2周目には福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)が伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)を捉えて10番手と、チャンピオンの権利を残すチームが順位を上げてきている。
トップの坪井は序盤なかなかリードを広げられず、6周目でようやく1秒343差を2番手につけられたが、7周目の90度コーナーでチャーリー・ファグ(D'station Vantage GT3)と片山義章(UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI)が絡むアクシデントが発生。両者グラベルに飛び出し、777号車はコースに復帰したが、6号車がグラベルに捕まったため8周目からフルコースイエロー(FCY)が宣言されたことで、1号車のリードが4.591秒に広がった。
8周終わりでFCYは解除。9周目から追い越しが可能となると、1号車のリードは一旦2秒232まで縮まるが、坪井はそこから徐々にリードを広げ、15周目にはその差を5秒047とする。
後方では14号車が14周目に大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)を捉えて8番手に浮上してきた。
レースは規定周回の3分の1となる21周を終えたところから俄に慌ただしくなった。
まずは22周目に12号車、38号車、3号車Niterra MOTUL Z、8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8そして19号車WedsSport ADVAN GR Supraがピットイン。ここで38号車が12号車の前でピットアウトすることに成功するが、大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)と平峰一貴(TRS IMPUL with SDG Z)は揃って最初の1コーナーを飛び出してしまう。
なんとか順位をキープしてコースに復帰した2台であったが、大湯はその周の90度コーナーでも飛び出してしまい、大きくタイムロスをしてしまった。
続いて23周目に1号車、23号車MOTUL AUTECH Z、14号車、16号車がピットイン。1号車は右フロントの交換に少し手間取った様子だったが、大きなタイムロスはなく山下健太がコースへ。
続いて24周目に100号車、64号車がピットイン。ここで100号車はタイヤ無交換作戦を敢行、見事1号車に先行してコースに復帰してみせた。
しかし山下はすぐに牧野任祐(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)に追いつき、29周目の3コーナー進入で大外からこれを抜き去って実質トップを奪い返す。続いて平峰も同じ周のヘアピンでアウトから100号車を抜いて実質2番手に浮上した。
100号車はその後も33周目に千代勝正(MOTUL AUTECH Z)にも抜かれて4番手に後退する。
GT500クラスは最後までコースに留まっていた笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)が37周目にピットインしたことで全車がドライバー交代を完了。この時点で1号車が再びトップへ返り咲いた。
しかしそこからの道のりも非常に険しいものとなる。
山下は平峰と千代の猛追を受け、彼らを押さえこみながらの走行をしいられたのだ。
44周目の90度コーナーで1号車のインをつく平峰。しかしすかさず山下は立ち上がりで抜き返してトップを奪い返す。平峰は49周目に今度はアウトから1号車を抜きにかかるが、山下はこれも退けた。
すると今度は千代がホームストレートで12号車に並びかける。懸命に押さえ込む平峰。
その後も3台はテール・トゥ・ノーズの状態で周回を重ねながら互いにオーバーテイクのチャンスを窺っていたが、56周目の3コーナーで大嶋和也(ENEOS X PRIME GR Supra)が佐藤蓮(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)に追突するアクシデントが発生。この影響でコース上にパーツが散乱したためこの日2回目のFCYが宣言される。
FCYはすぐに解除になったが、この影響は1号車は2秒333のリードを得ることとなり、同時に12号車と23号車の間隔も1秒157まで広がってしまった。
平峰はその後も1号車との間隔を詰めてきたが、山下は最後までリードを譲らず、最後は0秒254の僅差でチェッカーを受け、第4戦富士大会のレース1に続いて1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が今季3勝目を挙げた。
そして2番手でチェッカーを受けた12号車はレース後の車検でスキッドブロックの厚みが不足しているとのことで失格の裁定が下されることに。


この結果、2位は23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)のものとなり、100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が3位でCIVIC TYPE R-GT最後のレースを締め括った。
これにより2025シーズンのドライバーズタイトルはトータル80.5ポイントを獲得した坪井翔/山下健太組のものとなった。坪井とTGR TEAM au TOM'Sはこれで史上初の3連覇を達成。坪井にとっては通算4回目のチャンピオンで、これはロニー・クインタレッリに並ぶ最多記録だ。山下も今回で2連覇。通算では3回目のタイトルとなった。
スーパーGTの2025シーズンは今大会をもって全日程が終了。2026シーズンの開幕戦は4月10~12日に岡山国際サーキットで開催される予定だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

- 2025年チャンピオンクラスシリーズチャンピオン 鈴木斗輝哉(TGR-DC Racing School)
-
「無線がよく聞こえなくて、ボードを見たらペナルティって書いてありました。何秒か知らなかったんですけど、10秒は取らねえだろうなみたいな。それでも前半からずっとプッシュしてたんで、その貯金経験がうまいこと、ランキングにつながって、最終的には良かったかなと」
「第2大会の富士から鈴鹿にかけては本当にマシン的にもペース的にも苦しかったです。やっと運が良くて表彰台とかで、予選は基本的に10番手前後を彷徨うような速さしかなかったんで、正直焦ってたはいたんですけど、気温が下がるにつれて僕らのクルマは速くなるっていうのがあったんで、SUGO大会あたりから僕らのクルマにマッチしてきたかなっていう感じでした。もちろんクルマは進化してくれてるんですけども、気温の変化が非常に大きくて、周りとの差が少なくなっていったのかなという印象はあります」
「(チャンピオンに対する意識はどんな感じだったか?)とりあえずもう佐藤選手の前でゴールするっていうのを、SUGO大会から続けてましたし、本当に苦しい場面でも6ポイントとか小さいポイントでもいいから毎戦積み重ねるっていうのを目標にしていました。もう何としてでも完走する、佐藤選手の前で必ず毎戦ゴールするっていう。それがあの苦しい状況から、SUGO大会から最終戦までを通して、まあずっとできてたな、本当に自分的には成長したなって思います」
「(来期以降に向けては)非常にチャレンジングな1年になる気がします。まだ来年何に乗るか決まってないんですけれども、どのカテゴリーであっても自分のスタイルっていうのを貫いて、速さっていう部分を見せたいな、周りの人に見せたいです」
「(今日のレースについて)スタートでトップのドライバーがちょっと出だし悪くて並んでる状態だったんですけど、昨日走ってない分タイヤが残ってるっていう面で、僕は正直スタートで仕掛けるしかなくて。そこで僕はスタートをうまく決めて、彼がミスしてくれたおかげでサイドバイサイドで並ぶことができたんです。2コーナー部分では横に並んでたんですけど、彼がスペースを残してくれなかったっていう面があって。ですが昨日の僕の状況から見ると、タイヤがいくら昨日走ってるからと言って、最初の1周目から2周目までは絶対ペースあるっていうのが分かってたんで、そのタイヤが冷えてる状況でいかに前に出れるかっていうので、3コーナーの立ち上がりでクロスライン取って、4コーナーは正直スペース厳しかったんですけど、ギリギリねじ込んで、ちょっと軽い接触があったんですけど、それでも前に出れたっていうことで。ちょっと激しすぎて、自分でもなんかちょっとよくあんまりよく覚えてないし、もう無の感情で走ってました。絶対こいつの前に出て、ゴールしなくちゃいけないっていう気持ちがもう入りすぎちゃって。アドレナリンが出ててもあんまり記憶が残ってないです。両方ともペナルティはもらったんですけども、本当にスタートの混雑は個人的には今までのレースで一番だったんじゃないかなと思ってます」
「(佐藤選手を)絶対前に出て抜かなくちゃと思ってて、気持ちでは絶対負けてなかったですし、今日の日のためにたくさん準備してきたんで。それはもちろんチームの方々への恩返しもしたかったですし、本当一年間で苦しい戦いの中、こうやって逆転チャンピオンできてるのも間違いなく僕一人の力では絶対できなかったんで、本当にTGRの方々の関係者の方々に感謝してるんですね。(昨夜は)不安の部分が大きくて、スタートでストールしないかとか、両方とも接触して、リタイヤで終わっちゃったりしないかなっていう、そういう余計な考えがすごい多くて、あまり眠れない夜でしたね。FIA-F4でチャンピオンを取るっていうのを基本に、2年目は戦ってきました。僕がトヨタのドライバーとして今後走っていく中で、どのクラスでもチャンピオンを取るっていうのは非常に難しいことですし、それを背負って2年目残してもらえたんで、片岡さんとかの気持ちを背負って走ってたんで、もう本当にその恩返しの気持ちでレースしてましたし、何よりも自分が来年もっとあの幅広い活躍ができるようにっていう意味でもチャンピオンになりたかったんで、それ成し遂げることができて、今はもう信じられないなっていう感じですね」
「専有走行の時点では本当に絶望的な状況で、もう12番とか良くても8番ぐらいで、今週末はもう終わったなみたいな感じがありました。メンタル的にもかなり来てたんですけど、予選のコンディションがああいうダンプコンディションになってっていうので、自分の強みを生かしました。圧倒的に彼の方が優位でしたし、今日のレースも彼が勝つ確率っていうのはものすごい高かったと思います。ポールスタートでタイヤが残ってる分、1周目さえ守ってしまえば、あとはもう勝てるっていう、そういうすごいシンプルなレースだったんで。ただ、その状況に自分が持ち込めたっていうのも、今までの自分の成績の積み重ねがあってのことなんで、そういう部分も含めてなんかいろいろドラマチックな週末だったのかなと思ってます」
「チャンピオンをとっている歴代ドライバーはで今もプロドライバーで、GT500のドライバーだってF1ドライバーだっているんですよね。自分も海外を目標というか視野に入れてるんですけども、とりあえずは日本で活躍して、みんなに名前を知ってもらえるドライバーになりたいなっていうのが目標です。今後もいい成績を積み重ねて、シリーズランキング、シリーズチャンピオンに名前が残るようなドライバーになりたいなっていうふうに思ってます」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE
- 第14戦優勝 白崎稜(HYDRANGEA kageyama Racing)
-

「必ずインシデントはあると思っていたので、間隙を縫って前に出るということをずっと集中して見てました。それが案の定あったので、5コーナーでブレーキング勝負で前に出れたので良かったですね。昨日は5コーナーですごい悪い状態で飛び込んだので、あれをしないようになんとかかぶせて頑張りました」
「すごい調子は良かったですね。やっぱり速さはありました。(鈴木斗輝哉選手は意識しなかった?)速いとこがどこかは見たいんで、後ろはチラチラ見ながらです。まあでもそんなに心配することはなかったです。(ペナルティの件は)ストレートでTペナルティー29って出てたし、無線も入ってましたから、そこは知ってました 」
「チャンピオン目指してやってきたので、正直悔しいは悔しいので、そう考えると言葉詰まりますね。でも、去年に比べたらランキング3位で終えることができて、去年お世話になった高木さんのところのBJレーシングのおかげでマイルは稼げましたし、それが今年に活かせたような感じになっています。HYDRANGEA kageyama Racingのチームの皆さんにも感謝して、スポンサーの皆さんにもありがとうございます 」
「ちろんステップアップできるのであれば。SFライツ以上、フォーミュラリージョナル以上は出たいなというのは考えてます。ただ、今後の活動次第ですね。まだ決まっていません。これからの身の振り方次第で決まると思うので、頑張ります」
- 第14戦決勝2位 梅垣清(TGR-DC Racing School)
-

「(2位だということは)SC後くらいに知りました。それまでは3位走ってて、ペースは練習の段階からあったので、構抜くつもりではいたんですけど、昨日のレースでタイヤだいぶ使っちゃって、今日も後半はきつかったです。(後ろの三浦選手は)全然気にしてない。前だけ見てました。フロントが特にきつかったんで、アンダーが強い方向に来ちゃってて、しょうがないかなっていう。諦めてはないですけど、タイヤもきついし、もう今あるベストを尽くすしか。昨日も追い上げてやってたんで、タイヤもかなり使ってますし、最後とかもだいぶプッシュはしてたんで、かなりきつかったです」
「ランキング的にもあんまりよくなかったですし、優勝できなかったし、ちょっと悔しい1年だったなって思うし、苦しかったなっていうのはあります。ただ自分の中で課題や目標を設定して、まあ、それに向かってやることもできたし、ものすごいいい経験になりましたし、今後のレース人生に生かしていきたいなと思っています」
「マカオとフォーミュラリージョナルで、しっかり結果を残すことを前提として、今年学んだことを来季以降に活かしたいです。まだ来年が決まってないですし、わからないんですけど、もし来年やることであれば、去年、今年で得たフォーミュラーでの経験をしっかり活かして頑張りたいと思います」
- 第14戦決勝3位 三浦柚貴(TGR-DC Racing School)
-

「表彰台ってことはピットに入ってきてわかってたんです。レース中はずっと4位やと思ってて、本当に直前までは信じ込めなかったんですけど、3位ってことがわかって、本当に今まで苦しくて、いっぱい練習したけど、悔しい思いばっかりしたけど、最後の最後でちょっと芽が出たっていう部分を見せれたので、そこに関しては本当に嬉しいって言葉だけじゃ表現できないですけど、本当に嬉しいです」
「前(梅垣選手)、後ろ(洞地選手)とも本当に自分の苦手なドライバーで、プレッシャーを感じていました。僕は本当にプレッシャーに弱いドライバーなんで、それでも一つでも前に行きたいっていう思いで、今回のレースができました。昨日はずっと課題が多い中のレースで、少しでも向上できたっていうところは良かったなと思います」
「一応スーパーFJはやってたんですが、カートは全く経験してなくて、シミュレーターからレースを始めました。そういった部分でレースの弱さっていう部分が周りとは出てたんですけど、そこの穴埋めするためにもっともっとこれからも経験積んでレース強くなっていこうと思います。でも自分を信じて一年頑張ってきた甲斐がありました。来年何に出られるかわからないですが、とりあえず初戦から自分の強さっていう部分を全ドライバーにアピールして、前後に譲らないような強いドライバーになって、あとはまあ誰にも負けないような速いペースで走れるドライバーになります」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE
GT500クラス 38号車KeePer CERUMO GR Supra(TGR TEAM KeePer CERUMO)
- 石浦宏明(TGR TEAM KeePer CERUMO)
-

「今回はチャンピオンシップも争っているので、ポール・トゥ・ウィンをもちろん目標にしてここまで来たんですけど、本当にこんなことがあるんだなっていうぐらい、ここにいることが不思議で。大湯の力に本当に助けられて、すごいミラクルが起きている気がするので、すごい嬉しいなというふうに思っています。来る前からですね、僕のラストレースのために、みんなで頑張ろうって、チーム内でも声かけて、みんなを引っ張ってやってきてくれて、今日も走り出しからクルマをすごい仕上げてくれて。自分が乗ってる時からそんなに触ってないんですけど、本当に予選でも気持ちよく走れたし、自分が予選走ってる時のフィーリングからしても、大湯ならこのままのセットで触らずにいけるなっていう感覚がありました。そういうクルマを大湯だけじゃなく、チームみんなが用意してくれたので、本当にありがたいお膳立てをしていただいて、明日、緊張感がめっちゃ高まったなっていう。最後までなんか追い込まれ感を感じながら走りましたね。この記者会見に、あの昔からの仲良しのメンバーがみんないてくれて、あの楽しくこの場に来れたのもすごい嬉しいです。応援に本当に感謝しています」
「このもてぎで先頭からスタートできるっていうのは本当に価値あることです。ここまで順調に来たんで、もちろんそれを結果に繋げられるのが一番いいなと思ってます。チャンピオンシップに関しては、まあ、敵がいることなんで。終わってみないとわかんないですけど、僕にとってはラストイヤーで2勝できたら、本当にそんな最高なことはないなと思うので、それを目指したいと思います」
「個人的には今回最後ということで家族が来てくれてて。子供たちも見て覚えててくれる年にもうなっているので、そういう子供たちの前で、かっこいい姿を最後見せて終わりたいなと。500降りるって言ったら、子供たちの中で泣いちゃった子もいて、僕ももうちょっといいところを見せてあげたかったなって思ってたのが正直なところでした。まずは今日こうして活躍しているところを見てもらえたし、この先ずっと記憶に残るようなレースになれば一番いいなと思ってますし、最後終わった時にファンの方も本当にいいレースだったなって思ってもらえるような、そういう走りを明日もしたいなと思います。」
- 大湯都史樹(TGR TEAM KeePer CERUMO)
-

「石浦さんのラストレースっていうこともありますし、なおかつチームとしてもチャンピオン争いに絡めるところまで、成長してきているので、なんとしてでも最後の最後まで望みをつなげた状態で、石浦選手にバトンを渡して走ってもらいたいっていう気持ちもありました。だから何が何でもまずポールっていうところを、すごい意識して、このレースウィークに臨んでました。チームとしても、すごく士気が高まっている中で、集中力切らさず、クルマを走らせています。トラブルとかも、なかったわけじゃないんですけど、それも柔軟にね、あの、対応してくれてるんで。それがあってこそのポールだなと噛み締めています」
「最終戦のもてぎのレースはポールポジションからのスタートの価値がかなり高いので、だからこそ取りたかったボールを取れた以上、僕らとしてはそれを活かして今シーズン2勝目っていうところを狙いたいです。チャンピオン取れるかどうかっていうのは、もちろんレースの流れもありますので、(石浦選手に)ラストランとして本当にいいレースを飾って終わってもらえたらいいかなというふうに思ってます。はい、頑張ります。」
GT300クラス 61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(R&D SPORT)
- 井口卓人(R&D SPORT)
-

「すごく練習走行から調子よかったですし、その流れが予選でも続いてくれて本当に良かったです。ドライバー2人とも、今すごくセンサーが研ぎ澄まされてます。音だったり、耳もすごく良くなってて、エンジンが壊れないかずっとドキドキしながら走ってるんですけど、今日はなんとか予選中持ってくれました。本当オートポリスから気持ちの浮き沈みが大きいですけど、今回こういう形で山内選手は記録も更新できましたし、EJ20(エンジン)ラストランでポールポジションということで華を添えられてよかったなと思います。明日もこの流れでいきたいですし、石浦さんもラストランということで、EJ20もラストランということで、ラストランチームがここに集結して、明日は面白いレースできれば嬉しいです。(ラストランの方、まだいらっしゃいますけど)一番仲いいんで(笑)」
「チーム自身もこのEJ20を十数年使ってきている中で、本当にすごい頑張ってくれたと思っていますし、最後まで僕たちドライバーはアクセルを踏み抜きたいと思っています。ファンの皆さんにEJ20のこのエンジンサウンドを堪能していただけるように精一杯頑張りたいと思います」
- 山内英輝(R&D SPORT)
-

「いま井口選手が言われた通り、本当、EJが最後の予選でこうやってポールポーション取れたのはすごく嬉しく思います。あと個人的に、多分1週間以内に妻が出産になるので、そのタイミングでこうやって取れたこともすごく僕にとっては嬉しいなと思います。また明日、どういうレースになるかわかんないんですけど、EJのエンジンいーじぇーって言えるように頑張りたいなと思います」
「今日は練習から本当にクルマもダンロップタイヤもすごくいいパフォーマンスで走れてますので、この流れでEJのラストランを素晴らしい結果で終われるように頑張りたいなと思います」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

2025オートバックス スーパーGT第8戦「もてぎGT300kmレースグランドファイナル」の公式予選が11月1日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎで行われ、GT500クラスは今大会をもってGT500クラスから退くことを表明している石浦浩明の乗る38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)が見事ポールポジションを獲得した。
(天候:晴れ コース:ドライ)
予選Q1 ポイントリーダーの山下健太がトップタイム!
GT500クラスのQ1は午後2時33分にコースオープン。いつもなら路面コンディションの向上を待ってほとんどのチームがガレージに留まるところだが、今回は低い路面温度への対応か、序盤からコースに出てスローペースのウォームアップ走行を2周から3周行って、残り2分あたりからアタックが始まるという展開に。
まずは大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)が1分36秒517でトップ。大草りき(Modulo CIVIC TYPE R-GT)が1分36秒546、ベルトラン・バゲット(TRS IMPUL with SDG Z)が1分36秒655でこれに続く。
これを高星明誠(MOTUL AUTECH Z)が1分36秒507で上回ると、名取鉄平(リアライズコーポレーションADVAN Z)も1分36秒487、山本尚貴(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)は1分36秒377と次々にトップが入れ替わる。
この時点でチェッカーが提示され、各車最後のアタックに。
ここで2周連続でアタックを行っていた高星が1分36秒210までタイムを縮めるが、山下健太(au TOM'S GR Supra)はウォームアップ3周から一発アタックで1分35秒675を叩き出してトップでQ1突破を果たす。
さらに38号車の石浦も1分36秒022でこれに続くが、最後の最後に名取が2本目のアタックで1分35秒895までタイムを縮めて2番手に割って入った。
この結果トップは1号車、2位は24号車、3位は38号車となり、石浦は最後の予選で見事Q2進出を果たす。
また石浦と同様に今大会がラストレースとなる松田次生もQ2アタックのチャンスを得ることとなった。
予選Q2 大湯都史樹圧巻のアタックでPP獲得!!
Q2も当初の予定通り午後3時11分にコースオープン。ここでも各車揃って最初から次々にコースに飛び出していき、残り3分を切ったあたりで本格的なアタック合戦が始まった。
まずは千代勝正(MOTUL AUTECH Z)が1分37秒303。続いてこれがラストアタックとなる伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)が1分37秒252。松下信治(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)は1分36秒796で、このセッションで最初の1分36秒台を記録。
その直後、大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)がウォームアップ2周から1分35秒796といきなりの1分35秒台のタイムを叩き出すと、次の周には1分35秒768までタイムを縮めてみせた。
千代も2周目に1分36秒069までタイムを削ってきたが、最後の最後に坪井翔(au TOM'S GR Supra)が1分35秒943と大湯に次ぐタイムを叩き出した。
この結果、38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)がポールポジションを獲得。1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が予選2位となり、スープラ勢がフロントローを独占。
3位には23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)が入った。
この結果、石浦/大湯組はドライバーズポイント1を追加してトータル52とし、前回優勝の山本/牧野組に並ぶランキング3位に浮上した。リーダーの坪井/山下組(60.5ポイント)とは8.5ポイント差となった。
一方、ランキング2位の大嶋/福住組(54.5ポイント)はQ1落ちを喫して13番手と苦しい位置からのスタートを余儀なくされることに。
このほか関口/フェネストラズ組(44ポイント)、笹原/アレジ組(43.5ポイント)までの6台にチャンピオン獲得の可能性が残っている。
果たして栄冠を手にするのはどのチームか。第8戦決勝は2日の午後1時より63周で行われる。


Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
- 第13戦優勝 新原光太郎(HFDP with B-max Racing Team)
-
「やっぱりもっと勝ちたかったなとは思うシーズンであったんですけど、最終戦で勝つことができてよかったです」
「SCが入ったのは残念だったなって思ったんですけど、スタート決められたことが結構自分の中で満足だったんで。スタンディングスタートに苦手意識はないですね。得意だなって思ってやってる方がスタートミスしないんです。そこからは少々ミスしたりもしたんですけど、そんな大きなミスにはつなげずに12周走り切れたので、集中力も見せられたかなと思います。で、最後フルプッシュしてファステスト取りに行ったって感じで」
「問題は明日です。僕は予選でちょっと組み立て方をミスって、クルマのポテンシャル自体ではダブルポール取れそうだったのに、セカンドベストがちょっと下に沈んでしまったんで、スタートとバトルでできるだけ取り返せたらなと思います。もてぎがそんなに抜きやすいコースではないんで、だいぶペースがないと厳しいんで。スタートで前に上がって、バトルでちょい抜いてみたいなのが理想ですね。追い上げることもできるんだぞっていうことを見せて終わりたいです。ここまでの2勝はいずれもポール・トゥ・ウィンなので、そこはまだ課題なんで頑張ります」
- 第13戦決勝2位 鈴木斗輝哉(TGR-DC Racing School)
-
「スタートの出だしは良かったです。白崎君がちょっとミートをミスったのか、出だしはそんな良くなかったので、1コーナーか2コーナーでクロスして抜かそうと思ったんですけど、自分が体制崩してしまって、その1、2コーナーをミスったので、逆に三浦選手に後ろから結構迫られてたんですけど、3、4コーナーはポジションを守ることに専念しました。5コーナーで白崎君に追いついたんですが、彼が全く警戒していなかったので、インを差しました」
「(SC明けのリスタートについて)初動がそんなに良くなかったかなと思います。まあでも、新原選手は結構速かったので。それ以外の選手については後ろとも差が広がってましたし、悪くなかったかなと。新原選手には追いつけなかったし、もてぎ自体がそもそも抜けないですよね。スタートの最初の混雑の中で、どれだけ前に出れるかっていうだけで、それ以外そんなにレース中に抜くっていうのは難しいので」
「明日はね、佐藤選手のタイヤが残ってるんで、有利な状況だなと思ってるんですけど、スタートでちゃんとチャンスがあると思うんで、そこできっちり抜かして、いいレースができればいいかなと思います」
- 第13戦決勝3位 洞地遼⼤(PONOS RACING)
-
「梅垣君のペースが結構速くて、きつかったんですけど、ミスだけはしないように走って。最後まで守り切れてよかったです」
「次のレースは11位からの追い上げなんですけど、最終戦なんで、できる限りのことして、いい結果で終われるように頑張りたいです」
Text: Kazuhisa SUEHIRO

2025オートバックス スーパーGT第8戦「もてぎGT300kmグランドファイナル」の公式練習が11月1日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎで行われ、GT500クラスは14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)がトップタイムを記録した。
公式予選日のもてぎは晴れ。しかし昨夜の雨で路面には90度コーナーをはじめ、まだ濡れた箇所が残っているなか、公式練習は午前9時10分より混走85分、フルコースイエローテスト15分に続いて各クラスの専有走行10分ずつで行われた。開始時の気温は17℃、路面温度は21℃だ。
コースオープンと同時に続々とコースに出ていったGT500クラスの各車だったが、この路面コンディションを嫌って続々とピットイン、ガレージでコンディション回復を待つ作戦に出た。
千代勝正(MOTUL AUTECH Z)が唯一コースに留まっていたものの、こちらも4周を走ってピットへ。代わって伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)、大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)がコースイン。伊沢が6周目に1分39秒687を記録し、その時点でのトップに立つ。大湯のタウイムは1分41秒681だ。
続いて佐々木大樹(Niterra MOTUL Z)がコースイン1分42秒071で3番手につける。
その後は続々と走行を開始するチームが相次ぎ、開始から間も無く30分が経過しようというところで松田次生(リアライズコーポレーションADVAN Z)が1分37秒366を7周目に記録してトップに。大湯も6周目に1分37秒381を記録してきた。
続いてサッシャ・フェネストラズ(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)が1分37秒283を7周目に叩き出してトップに浮上。
この頃にはもう全てのチームがコースに出ており、各々ピットイン、ピットアウトを繰り返しながら粛々と周回を重ねていく。
開始から1時間が経過したところで37号車Deloitte TOM'S GR Supraはジュリアーノ・アレジから笹原右京に交代。笹原はモラルハザードポイントが累積4に達したことで、公式練習の最初の1時間で走行することを禁じられていたのだった。
結局、混走は39号車がトップ、24号車が2番手、38号車が3番手のままで終了。フルコースイエローテストを経て、GT500クラスは午前11時より専有走行を行った。
GT500ボードが提示されるや否や一斉にピットを離れる各車。低い気温と路面温度を考慮して、各車与えられた時間をフルに使ってウォームアップ走行を行い、残り2分となったあたりでタイムアタックを開始した。
まずは山下健太(au TOM'S GR Supra)がウォームアップ3周から1分37秒236といきなり公式練習のトップタイムを更新するが、すぐに大草りき(Modulo CIVIC TYPE R-GT)が1分37秒131でこれを上回る。福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)は1分37秒235。しかし福住はそのままアタックを続行し、次の周で1分37.007を叩き出し、トップに躍り出た。
ここでチェッカー。この結果GT500クラスは14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)がトップタイム。64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)が2番手。3番手には専有走行を担当したベルトラン・バゲットが1分37秒188を記録した12号車TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)が続いた。


Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum
- 第13戦ポールポジション 新原光太郎(HFDP with B-max Racing Team)
-
「本当に嬉しいです。鈴鹿で初めてポールが取れて、今回で2回目です。まとめきれて良かったなって。(今までは)多分ドライビングの問題も結構あって、そこがうまくアジャストできたのかなってことは思いますね。走り方自体もだいぶ良くなってると自分では思うので、それをちゃんともてぎまでに間に合わせてよかったです」
「最後の2周を続けてアタックしようと思ってたんですけど、前のクルマが残り3周ぐらいでミスで下がってきて、ちょうど詰まっちゃったんで、残り2周のところのラップを捨てて、残り1周でアタックしたって感じです。みんな残り2周でセカンドベストを出してますけど、僕だけ残り3周の時に出したタイムがセカンドベストなんで、それで結構下の方に沈んじゃったなっていう感じがあります。そこはもう少し早めに判断しておくべきだったなと思います」
「本当に最後までずっとドライアップしていく感じで、そこは難しかったです。ドライタイヤは正解だったとは思うんですけど,90度コーナーは難しかったです。2レース目も6位で、勝負を諦めるスタート位置ではないので、両方とも優勝目指して頑張りたいです」
「」
- 第13戦予選2位、第14戦予選3位 白崎稜(HYDRANGEA kageyama Racing)
-
「もちろん今週末は優勝しか狙ってないんで、前だけ見て、スタートで抜いてっていうのを意識したいと思います。日陰になってるセクター4はもうブレーキングも結構繊細に行かないといけなくて、セットアップの差が如実に出て、速いとこ遅いとこ全車両で違ったんで、どこでまとめるべきか難しかったですね」
「(90度コーナーは)結構水が残ってましたね。もうポイントブレーキングポイントから出口まで濡れてて、出口が微妙に乾いてるんで、アクセル踏みつつグリップしてくれることを祈ってっていう」
「今週末すごい調子いいですね。もう何も変更することないくらい。自分次第ですね。決勝はスタートで決めて、優勝目指して頑張ります。目標は3連勝です」
- 第13戦予選3位、第14戦予選2位 鈴木斗輝哉(TGR-DC Racing School)佐藤樹(HYDRANGEA Kageyama Racing)
-
「結構路面が濡れてたんで、なるべく早くタイヤを発熱して、1周目からもう常に全開でプッシュしていました。多分前半の方が速かった、正直めっちゃ良かったと思うんですけど、やっぱり路面が乾いていくと後続の方がかなりタイムを出してきましたね。乾いてきたらそうなるだろうなって予測してたんですけど、最後に自分がタイム決めきれなかったっていうのもあって、あまりうまくはいかなかなかった」
「ラストラップはミスしました。本来なら多分ぶっちぎりでトップだったはずです。ヘアピンの進入でロックにさせてしまって、そこでアンダーが出ちゃいました。 (決勝は)彼(佐藤樹選手)の前でとりあえず絶対ゴールしなくていけない。僕はもうやれることをやるしかない。それに向けて頑張ろうかと」
- 第14戦ポールポジション 佐藤樹(HYDRANGEA Kageyama Racing)
-
「最初は想像してたよりかなり路面が濡れてて、なかなか序盤(タイヤを)温められなくて、序盤タイムを出せる気配は全くなかったんで、最後出せればいいかなというふうに思って走っていました。最終ラップ途中までは良かったんですけど、奥のヘアピンでフロントがロックしてしまって、そのミスで4番手になってしまいました。ミスがなかったら充分ポールが狙えたと思うんで、そこはちょっと悔しいんですけど、攻めた結果なんで、そこは仕方がないかなっていうふうに」
「切り替えて、決勝を走るしかないんで。しっかりスタート決めて、ちゃんとレースができればいけるかなっていう風に思ってるんで。ダンプだったんでちょっとあれですけど、ドライに関しては昨日もすごい調子良かったですし、自信を持って走れると思うんで。もう全然ダンブです。昨日よりも3、4秒落ちてるんで、路面は結構まだかなり濡れてるところがありました。90度とかもうずっと日陰なんで、かなり濡れててという感じでした。」
Text: Kazuhisa SUEHIRO

GT500クラス 100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(STANLEY TEAM KUNIMITSU)
- 山本尚貴(STANLEY TEAM KUNIMITSU)

-
「最初から僕が最初のスティントで、残りの2つを牧野選手が担当することを決めていました。チームの戦略としては最初と2回目のピットをなるべく引っ張って、2回目のピットストップを短くしようと考えてました。そのことを頭に置いて、ちょっと無線の調子が悪かったんですけど、燃費やタイヤの空気圧などに気を配りながら走っていました」
「今日の結果はもう本当に牧野選手のスピードと強さ、全てが出たレースだったかなと思いますし、スタンレーチーム国光としても戦略やセットアップ含めて、この勝利に値する仕事をしっかりとみんながこなしてくれたので、気持ち的には本当にみんなに勝たせてもらったなっていう感じが強いです」
「最終戦にチャンピオンの権利を得ていけるので、またここでしっかりと。HRCとスタンレーチーム国光が一丸となって、牧野選手と一緒に戦いたいなと思います。あと個人的には、伊沢選手が今シーズンで500クラスおりますけども、僕だけじゃなくて、隣の牧野選手もそうですし、表彰台に上がったドライバー全員が伊沢選手にお世話になってきました。プロのドライバーとして地位を確立させてもらえたとみんなが思っていますが、そんな先輩とみんなで表彰台に上がれたっていうのが、このレースで一番嬉しかったことです」
- 牧野任祐(STANLEY TEAM KUNIMITSU)

-
「本当にホッとしたっていう気持ちが強くて。今シーズンでシビックがラストイヤーを迎えますが、クルマがシビックに変わってから1勝しかしてなかくて、僕たちも優勝できてない状況だったので、本当に勝ててよかったと思いますし、チャンピオンシップも最終戦まで権利を残していくということで、完璧なレースウィークだったかなと結果的に思います。チームとしても本来の僕たちのレース、チーム国光らしいレースが久々にできたと思うし、前半の尚貴さんのスティントも良かった」
「昨日のFCYとかサファリでのロングランのペース、燃費走行では、尚貴さんに比べてなんか僕がめっちゃ燃費悪くて。そこもいろいろいいとこつまましてもらったおかげで、セカンドスティントも追い上げながら、かなり燃費も稼げました。ピット作業も短くできましたし、あの、そこでギャップをかなり築くことができたので、本当にうまくはまったレースだなと思います。あと尚貴さんとまた優勝できて嬉しいですね。一時はどうなることかと思いましたけど、嬉しいです」
「正直ここに入るまではタイトル争いのことを1ミリも考えてなくて、とにかく優勝っていう気持ちで入って、結果的にそれができたんですけど、最終戦も変わらないかなと思ってます。冬になってきた方が僕たちホンダ勢としては調子いいかなと思うし、例年もてぎは比較的相性の良いサーキットだとは思うので、本当にうまくいってくれればいいなと思ってますけど、正直あんまり意識はしてないですね。とにかく目の前のレースをまたもう1勝、2勝目飾れるように頑張りたいなと思います」
GT300クラス 666号車seven × seven PORSCHE GT3R(seven × seven Racing)
- 藤波清斗(seven × seven Racing)

-
「自身、2022年の岡山以来の優勝ということで、まあ長かったですね。まさかここで勝てると思わなかったんですけど、運に恵まれたりとか、クルマもすごく良くて、タイヤメーカーさんもすごく頑張ってくれて、本当にいいパッケージで下。そして何よりも本当に今回のハリー・キングがすごくハイペースで走ってくれて、とてつもない。それがキーかなって思ってます」
「自身のスティントはスタートで2台にいかれてしまって、ちょっともうイージーに行き過ぎちゃったかなっていうとこあったんですけど、ハリーの時にいい状態でプッシュできるように、なるべく引っ張りたいなってとこがありました。まあでもペースは周りと比べて悪くなかったんで、本当に良かったです。」
「この間もGTテストがあって、悪くない感じだったので、おそらく相性は悪くないと思います。今回1勝できましたけど、とにかく2勝目もしっかりと。目の前の1勝を頑張って取れるように、チームと、ハリーと近藤選手。みんなで頑張っていきたいと思います」
- ハリー・キング(seven × seven Racing)

-
「(日本語で)『ありがとうございます』こんな結果になって僕らはとても嬉しいです。BOPの影響もあるし、SUGOの結果を受けてウェイトもかなり積んでいましたから、今週末はこんな結果になるとは思っていませんでした。でも僕らのパッケージは非常に強力で、フリー走行から本当に手応えが良く、そしてタイヤのフィーリングもすごく良かったので、今週末は本当にベストを尽くして頑張りたいと思っていました。清斗のスタートスティントもすごく良かった。彼には担当してもらい、彼にはとにかくクルマをダメージなしで、クリーンな状態で戻してきてほしいとお願いしました。そうすれば僕もベストを尽くして頑張るんだって。きっと2位なんだろうなと思っていたんですけど、優勝が転がり込んできました。これはチーム全員が継続的にサポートしてくれたおかげです。個人的にはスーパーGTのルーキーイヤー中に優勝することが第一の目標だったので、それを達成することができて本当に嬉しいです」
「ラウンド8が最終戦となります。僕にとっては新しいサーキットで、まだそこでレースはしたことはないんですが、最近テストを行ないましたので、一応サーキットは走っています。クルマ自体は本当にいい線いってると思いますし、次の最終戦ではウェイトなしで走ることができるということで、今回の週末のようなレースをもう一度できればと思っております。もてぎはこことは全然特徴の違うサーキットで、そこと相性が良いクルマもたくさんいるでしょうが、それに負けずに僕らは今の調子で頑張りたいです」
- 近藤翼(seven × seven Racing)

-
「僕は今回走ってないんですけども、チームの優勝を間近で見て、今までチームが苦労してきたことも知っていたし、藤波選手、ハリー選手の走りが本当すごくて、本当に良かったと思います」
「もてぎラウンドも僕は乗らないので、藤波選手とハリー選手の活躍を祈ってます」
Text: Kazuhisa SUEHIRO

2025オートバックス スーパーGT第7戦「オートポリスGT3時間レース」の決勝が10月19日、大分県日田市のオートポリスで行われ、GT500クラスは予選12位からスタートした100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が今季初優勝。上位3台を全てホンダシビックTypeR GTが独占した。
(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:予選日10,000人/決勝日16,000人/大会総入場者数26,000人)
第7戦決勝は午後1時10分、大分県警所属の先導でパレードランを開始。それに続いて1周のフォーメーションラップを行ってスタートした。スタート時の気温は23℃。路面温度は25℃だ。

スタートでトップに立ったのはポールシッターの佐々木大樹(Niterra MOTUL Z)。予選2位の高星明誠(MOTUL AUTECH Z)と予選3位の福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)が1コーナーで2番手を争うその後方で、大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)とベルトラン・バゲット(TRS IMPUL with SDG Z)が接触。これにより38号車KeePer CERUMO GR Supraがスピンアウト、クラス最後尾まで後退することとなった。
結局トップは3号車Niterra MOTUL Z、高星が福住を退けて23号車MOTUL AUTECH Zが2番手、14号車ENEOS X PRIME GR Supraが3番手でオープニングラップを完了。これに続いて12号車TRS IMPUL with SDG Zが4番手でコントロールラインを通過するが、12号車にはその後ドライビングスルーペナルティが課せられた。
佐々木は序盤から着実にリードを広げ、10周終了時点で23号車に2秒279の差をつけるが、12周目の3コーナーで7番手を争っていた伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)と松田次生(リアライズコーポレーションADVAN Z)が接触するアクシデントが発生。イン側にいた伊沢が松田を押し出してしまう格好となり、24号車リアライズコーポレーションADVAN Zがグラベルを突っ切って前からバリアに突込んでしまった。
一旦は再スタートを切った24号車だったが、ボディワークへのダメージが大きく、直ぐにコース脇に出てストップしてしまった。これによりフルコースイエローが宣言され、その後セーフティーカーランに移行。3号車のリードは帳消しとなってしまう。
車両回収ののちセーフティーカーは16周目にピットイン。17周目から追い越しが可能となる。と同時に12号車がピットに入り、ペナルティを消化した。
これで順位は3号車、23号車、14号車に続いて37号車Deloitte TOM'S GR Supraが4番手に繰り上がった。
37号車のスタートを担当した笹原右京は19周目の2コーナーで14号車のインを突き、そのまま並走状態で2コーナーを通過、3コーナー手前で3番手に浮上する。
さらに5番手につけていた山下健太(au TOM'S GR Supra)も14号車に接近してきた。
笹原は25周目の3コーナーで23号車を大外から抜き去って2番手に浮上すると、27周目の1コーナーで3号車をアウトから抜いてついにトップに躍り出る。
高星も29周目の1コーナーで3号車の攻略を試みるが、こちらは進入でホイールをロックさせてしまってオーバーラン、一気に8番手まで後退してしまった。
その後方では20周を過ぎたあたりから最初のピット作業を行うチームが出始めていた。
まずはスタート時のアクシデントで最後尾に落ちた38号車が21周目にピットイン。10番手につけていた8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8が23周目、8番手の19号車WedsSport ADVAN GR Supraが24周目にピットに飛び込み、フレッシュタイヤで追い上げを試みていた。
上位陣では3番手の14号車が33周目、4番手の1号車が34周目にピットイン。14号車は福住から大嶋和也へ、1号車も山下から坪井翔に交代する。ここで1号車は14号車の前でコースに復帰するが、タイヤにまだ熱の入っていない1号車を大嶋は易々と抜き去り、ポジションを回復した。
続いて33周目までに9秒05のリードを築き上げた37号車と2番手の3号車が35周目に同時ピットイン。37号車はそのまま笹原が2スティント目を走り、3号車は佐々木から三宅淳詞に交代。ここで3号車が37号車の前でコースに復帰するが、後ろから追いついてきた1号車にこの2台は捉えられてしまった。
しかしこの時点で彼らの前には先にピット作業を済ませていた38号車、19号車、8号車そして17号車の姿が。
37周目時点の順位はピット作業を済ませていない100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTがトップ。2番手に16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16が続き、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraが3番手。4番手が38号車で、5番手が19号車。以下8号車、17号車、14号車、1号車、3号車、37号車と続く。
37号車の笹原は38周目に3号車、1号車、14号車を次々に捉え、39周目の1コーナーで17号車、40周目には8号車をも抜いてきた。
この間に39号車、16号車、100号車も最初のピット作業を行い、これで38号車がトップに浮上。2番手に19号車、37号車は3番手となる。
その後はこの3台がコンマ5秒弱の差で間隔で連なって周回を重ねるが、19号車、37号車共にオーバーテイクのきっかけを掴めず、38号車に蓋をされた形で4番手の1号車、5番手の8号車も接近してきた。
その後方では最初のピット作業を終えて11番手となった100号車の牧野任祐が猛然と追い上げを開始。51周目に14号車と16号車を捉えて9番手に浮上すると、55周目には3号車を捉えて8番手。56周目には23号車と17号車を捉えて1号車の背後に接近してきた。
この間に早めのピット作業で上位に進出したチームが相次いで2度目のピット作業を行う。
まずは2番手の19号車が57周目。トップを走ってきた38号車は58周目に3号車、64号車と共にピットへ。これで37号車が再びトップに浮上、59周目に1号車を捉えて100号車は2番手に上がってきた。
そしてホームストレート上で360号車RUNUP RIVAUX GT-Rが白煙を噴き、ピット出口付近に停車したことで、トップが60周を消化したところでこの日2回目のフルコースコーションが宣言され、直ぐに解除となる。
するとすかさず37号車が61周目、1号車は62周目にピットイン。ここで37号車は笹原からジュリアーノ・アレジに交代。1号車はそのまま坪井が走行を続ける。
これで100号車が再びトップに。自身も64周目に2回目のピットストップを行うが、STANLEY TEAM KUNIMITSUのピットクルーはライバルたちより10秒前後も短い作業時間で給油とタイヤ交換を済ませ、そのまま実質トップで牧野をコースに送り出した。
これを可能とするため、100号車はスタートドライバーの山本尚貴が燃料消費を抑えることを意識しながら40周と長めのスティントを走行し、第2スティント移行を担当した牧野も燃費を意識しつつもポジションを上げるという離れ業をやって退けていたのだ。
さらにレース中盤までトップ争いに加わっていた37号車と1号車が68周目に入ったところで突如スローダウン、69周目に揃って予定外のピットインを余儀なくされ、ラジエターグリル付近の清掃を行なって一旦はピットを離れるものの、結局2台ともリタイヤという波乱が発生。
この間にGT500クラスは全車が2回の給油義務を消化し、100号車がトップに返り咲くことに。2番手には16号車、3番手にはなんと24号車との接触でドライビングスルーペナルティを課せられたはずの64号車が上がってきていた。
100号車は75周目までに13秒074の大量リードを築き上げると、その後も後続との差を着実に広げていく。85周を終えた時点でその差は18秒173、101周目には27秒500となった。
レースは100号車が102周目に入ったところで規定の3時間に達し、102周をもってチェッカーフラッグが振られることに。
これにより100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が今季初優勝。2位は接戦の末101周目に16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)を抜き去った64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)が獲得、16号車が3位でチェッカーを受け、ホンダ勢が今季初勝利を挙げただけでなく、表彰台を独占するという快挙を成し遂げた。
4位には38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)が入り、日産勢最上位は23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)の6位だった。
この結果、ドライバーズランキングは依然として坪井翔/山下健太組がトップではあるものの、このレースをノーポイントで終えたことで60.5ポイントのまま。
2位には9位2ポイントを獲得した大嶋和也/福住仁嶺組が54.5ポイントで続き、今回優勝の山本尚貴/牧野任祐組は20ポイントを獲得して54ポイントで3位に浮上、一気に逆転王座の可能性が高まった。
以下、石浦宏明/大湯都史樹組51ポイント、関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ組44ポイント、笹原右京/ジュリアーノ・アレジ組43.5ポイントと6チームがチャンピオンの可能性を持って最終戦に臨むこととなった。
最終戦の舞台は今年も栃木県のモビリティーリゾートもてぎ。果たして坪井翔とTGR TEAM au TOM'Sの3連覇は達成できるのか。それとも新たなチャンピオンが生まれるのか。決勝は11月2日に300kmレースで行われる。




Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE
- 第12戦優勝 白崎稜(HYDRANGEA kageyama Racing)
-
「スタートには自信がありました。昨日のレースも森山選手のスタートがちょっとうまくいってないなっていうふうに見てて、周りを見てても、僕の方が結構スタート決められてるなと思ってたんで、前に行くっていう、作戦ではありましたね。スタートうまく決まってよかったです」
「昨日の鈴木(斗輝哉)選手の走り見て、最初に序盤飛ばして、あと持つのであればもう持たすしかないので、序盤からガンガン行こうと思って、それを目指して走ってました。その結果いい感じにはまって良かったです。タイヤも持ってくれたし、マシンも全部絶好調で、僕もそれに合わせられたのが良かったです」
「もてぎは去年も予選4位に入ってるんで、このまま3連勝したいですね。勝ちに行きます。佐藤選手(のタイトル獲得)は斗輝哉の前にいれば大丈夫なので頑張ってもらいます。僕はチームコンストラクターズチャンピオンが取れるように頑張ります」
- 第12戦決勝2位 森山冬星(B-MAX RACING TEAM)
-
「勝ちたかったです。2位も3位もいらないです。昨日のレースも含めて、自分の課題が出てしまったという感じです。オートポリスなら前に出れば抑えられたはずですので、勝てるときに勝てなかったのは悔やまれます」
- 第12戦決勝3位 百瀬翔(HFDP with B-max Racing Team)
-
「昨日のスタートのミスを反省して、改善をしましたが、スタートはまだ詰められる部分があったように思います。それがあって、最初のポジション争いに加われませんでした」
「この週末は右肩上がりで良くなっていきましたが、予選でミスをしてしまって予選順位を落としてしまったのは勿体なかったです。でも、最後に表彰台に上がれて良かったです」
Text: Kazuhisa SUEHIRO

スーパーGTをプロモートするGTアソシエイション(GTA)は10月19日、第7戦の開催されている大分県日田市のオートポリスで定例会見を行い、2027年よりGT500クラス、GT300クラスの両クラスともに使用するタイヤをワンメイクとすることを発表した。
会見には坂東正明GTA代表が出席、日頃からクルマもタイヤもガチンコ勝負であることに拘りを持ってきた坂東氏にとって、これは苦渋の決断であり、断腸の思いであるとのコメントも出る中、決定に至った経緯を説明した。
この背景にはチームが負担するコストの問題があり、特にGT300クラスにおいては年々高騰するタイヤの支払い金額がチームの運営、経営を圧迫している状況がある。
また、チーム間の競争力という点においても、開発タイヤの供給を受けるチームと市販タイヤを購入して戦っているチームに間で差異が生じていることも理由となっているとのことだ。
GT500クラスは現状ブリヂストン12チーム、ヨコハマ2チーム、ダンロップは1チームという供給状況だが、どのメーカーも企業としてその成果や費用対効果を求められる。これからもトヨタ、ホンダ、ニッサンの3メーカーが継続して参戦を続けていくためにも、ワンメイク化は必要であるとの判断が下されたようだ。
採用される銘柄については今後入札を行い、2026年をその開発期間に充てて最終的な仕様を決定する。方向性としては市販タイヤになるべく近いもの。より寿命の長いものであり、それは現在のマルチメイク体制においても求められているものだ。どのメーカーが採用されるかは来年の開幕前には発表したいという。
スーパーGTはこれまでタイヤのマルチメイクをアピールポイントの一つに挙げ、国内3メーカーとミシュランが毎戦毎戦開発競争を行いながら激しい戦いを支えてきた。2027年からはF1やスーパーフォーミュラと同様のワンメイクタイヤで各チームはライバルやサクセスウェイトと戦っていくことになる。ワンメイク化がスーパーGTにこれまでにない新たな魅力をもたらすことを大いに期待したいところだ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE

2025FIA-F4選手権シリーズ第12戦インディペンデントクラス決勝が10月19日、大分県日田市のオートポリスで行われ、予選2位からスタートした今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が今季3勝目を挙げた。
スタート前の天候は生憎の濃霧。このためインディペンデントクラスの第12戦決勝は天候の回復を待ち、当初予定より8分遅れの午前8時23分にセーフティーカー(SC)の先導でスタートした。

SCは6周終わりでピットイン。7周目から追い越しが可能となった。
すかさず予選2位の今田が1コーナーでアウトからポールスタートのKENTARO(Baum Beauty Clinic)の隙を伺い、2コーナー立ち上がりで並びかける。インをがっちり固めてポジションを守ろうとするKENTAROだったが、今田は3コーナーで再びアウトから並走に持ち込み、4コーナーでインを奪ってトップに。続いて予選3位の清水康弘(ART TASTE F4)も第2ヘアピンでKENTAROを攻略し、今田の背後に迫る。
ところが8周目。
KENTAROを追い上げていたDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)と植田正幸(Rn-sports MCS4)が4コーナーで接触。これによりアウト側にいたDRAGONはコースを飛び出し、激しくバリアに突っ込んでしまった。これにより9周目からSCが導入される。この時点で残り時間は僅か4分。隊列が10周目に入ったところで最大時間の30分に達したため、レースはSCランのままチェッカーが振られる事となった。
これにより今田信宏が今季3勝目を挙げ、2位にはスポット参戦の清水康弘が続き、ポールのKENTAROは3位という結果となった。
この結果、ドライバーズランキングではKENTAROが190.5ポイントで単独トップに浮上。今田信宏が190ポイントで2位となり、ノーポイントに終わったDRAGONは175.5ポイントで3位に後退した。
次戦はいよいよ最終ラウンド。第13戦と第14戦が11月1-2日の二日間にわたってモビリティリゾートもてぎで行われる。2025年のシリーズタイトルを獲得するのは果たして誰になるだろうか。




Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE
GT500クラス 3号車Niterra MOTUL Z(NISMO NDDP)

- 三宅淳詞(NISMO NDDP)
-
「ポールポジションは嬉しいです。フリー走行も結構難しいコンディションで、Q1は結構雨が降るのかなみたいなところだったんですけれども、チームの皆さんが落ち着いてサポートしてくれました。Q2に関してはセッション後半にタイムを出す作戦だったのが、なんか雨量が増えたのでちょっと厳しいのかなって見てる方は思ったんですけど、(佐々木選手が)その中でもセクター3とか特にめちゃくちゃ速いタイムでポールを取ってくれましたので、本当に感動しました」
「チームとしても本当に苦しかったので、今年は予選は前でもなかなか結果を残せないことが続いているので、今回予選ですけどこのポールポジションというのはチームにとってすごく意味のあるものだと思いますし、明日3時間レースになりますけど、難しくて荒れるのかなと思いますけど、3号車らしく落ち着いて戦えれば絶対優勝できると思いますので、明日もここに来れるようにチームの皆さんと頑張ります」
- 佐々木大樹(NISMO NDDP)
-
「本当にブリヂストンさん、日産さん含め本当に苦労していて、今年1年予選はいいのになかなか決勝につながってない部分があったんですけど、ラウンド4以降は決勝にも自信が出てきました。うまく噛み合わない中でも本当にメカさんもすごい頑張ってくれていたので、雨になりましたが僕としても本当にフルプッシュするしかありませんでした」
「いつもだと、なんだよ5位だよっていう雰囲気の無線が入るんですけど、なんで1位の時は言ってくれないのかなと(笑)普通1位の時こそおい1位だよって盛り上がってくれるんですけど、全然無線入ってなくて。帰ってきた時にカメラマンが待っているから、なんか僕24号車の時に見覚えのある光景だなって。ポールポジションて言われて、なんだよって思いながら。でも本当に悔しい思いが続いていたので、本当に嬉しいです。メカの皆さんの苦労もみんな知っているし、本当に来年に向けてもいろいろ大変な中で、本当にみんなが頑張ってくれました。もうそこが僕は本当に嬉しいです。みんなの力だと思います」
GT300クラス 7号車CARGUY FERRARI 296 GT3(CARGUY MKS RACING)

- ザック・オサリバン(CARGUY MKS RACING)
-
「私たちのチームとして2回目のポールポジションを獲得でき、良い一日になりました。公式練習でも手応えを感じていましたし、決勝を想定したロングランもできました。Q1に出走しましたが、クルマの状態はとても良かった」
「そしてQ2では利徠斗がポールを獲得してくれて本当に嬉しいです。トリッキーな路面状況で素晴らしいラップタイムを記録してくれました」
- 小林利徠斗(CARGUY MKS RACING)
-
「ザック選手はQ1で何度も何度も1位で帰ってこれていましたので、 Q2を担当する僕としては非常にプレッシャーを感じていました。まずは無事にある程度の順位に帰ってこれればいいなというふうに思っていました。 実際走り始めて、雨も降ってきて路温が低くて、かなり危ない路面でした。本当にピットを出た直後はコース内に留まるので精一杯で、正直怖いなと感じていましたが、後半にかけて熱が入ってきたら急激にグリップし始めたので、思ったよりこれはアタックいけるんじゃないかというところで行ってみて、かなりいいタイムが出ましたので、そこは素直に嬉しかったです。」
- 澤圭太(CARGUY MKS RACING)
-
「この2人ともドライバーとして非常に若くして成熟していて、安心して見ていられるのが今年、当初からでした。今日に関しては練習走行から順調で、我々はタイヤ的にもきっと合ってると思いますので、予選も速いですけど、決勝もこの雨でまた路面が今日の朝の状態に戻ると思うので それはきっと我々にとってみればプラスなんです 」
「何しろ2人合わせてもまだ僕の歳に到達してないですから。僕がこの2人の年齢の時にこんなことできるかというと、できなかったと思います。チームも急遽芳賀さんが立ち上げて カーガイの木村さんに私が呼ばれて、第3ドライバーなんですけど 基本は乗ることなく、彼らとエンジニアリングのサポートと、ドライバーの視点でのサポートというところで、自分の立場がすごく今はうまくチームの中でで活きているなと。チャンピオンシップ争いもこんなにできると思っていなかったのですが、ここまで来たらやはりいいところを見せたい。今回ちょっとSUGOよりもまたいい戦いができそうな条件が揃っているので、明日強いレースをして、チャンピオン争いをしているチームとしてもてぎに行きたいなと思います」

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE

2025オートバックス スーパーGT第7戦「オートポリスGT3時間レース」の公式予選が10月18日、大分県日田市のオートポリスで行われ、GT500クラスは3号車Niterra MOTUL Z(佐々木大樹/三宅淳詞)がポールポジションを獲得。23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)が2位につけ、ニッサン勢がフロントローを独占する結果となった。
FIA-F4の暫定表彰が始まった頃からコース上には雨が降りタジメタため、公式予選はウェット宣言が出される中での走行となった。午後2時40分の開始時点の気温は21℃。路面温度は23℃にとどまる。
それでも予選Q1はGT300、GT500共にドライタイヤでのアタックが可能であったが、GT300クラスのグループAのQ1において61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)がマシントラブルによりコース脇にストップ。この影響で路面にオイルが撒かれたため、グループB以降の走行予定が15分遅れることとなる。
予選Q1 大クラッシュからの復活!! 大草りきがトップタイム
GT500クラスのQ1は午後3時33分にコースオープン。走行時間は10分間だ。コース上は小雨がぱらついていたこともあり、路面コンディションの悪化を嫌って各チームとも序盤から相次いでコースイン、ドライタイヤで走れるうちにと早め早めのタイムアタックに取り掛かる。
開始直後に大嶋和也(ENEOS X PRIME GR Supra)が1コーナーでオーバーシュートするあわやの場面もあったが、大嶋はなんとかコースに復帰、アタックを開始した。
まずは大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)が計測2周目に1分33秒581でトップに。大草りき(Modulo CIVIC TYPE R-GT)が1分33秒983でこれに続き、大嶋の14号車が1分35秒275で3番手につける。
大草は計測3周目にも区間ベストを更新しながらアタックを継続。1分32秒623でトップに立った。
石浦宏明(KeePer CERUMO GR Supra)も同様のハイペースで計測3周目にアタックを行うが、第3セクターに入ったところでまだウォームアップ中の関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)と笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)に行手を阻まれてアタックを中断、仕切り直しを余儀なくされる。
続いて三宅淳詞(Niterra MOTUL Z)が同じ計測3周目に1分32秒638で2番手につけ、阪口晴南(WedsSport ADVAN GR Supra)が計測4周目に1分32秒687で3番手に上がってきた。
結局、大草のタイムを上回るドライバーは現れず、64号車がトップでQ2進出を果たすことに。第6戦SUGOではGT300クラスのアクシデントに巻き込まれる形でクルマを大破させたModulo Nakajima Racingだったが、その状況から第7戦に修復を間に合わせチームとHRCの懸命の作業に、大草が結果で報いた格好だ。なお、ホンダ勢ではこれが唯一のQ2進出となった。
2位には3号車、19号車が3位となり、ポイントリーダーの山下健太(au TOM'S GR Supra)も7位、前戦優勝の松田次生(リアライズコーポレーションADVAN Z)も8位でQ2に駒を進めている。
予選Q2 佐々木大樹涙のPP獲得!!
GT300クラスのQ2終盤に大木一輝(GAINER TANAX Z)が11コーナーアウト側のバリアに激しく突っ込むクラッシュが発生した影響もあり、GT500クラスのQ2開始時刻はさらに遅れ、午後4時17分にようやくコースオープンとなった。
走行開始を待つ間にも雨脚は次第に強まり、路面は完全なウェットに。これを見た各チームはコースオープンを目前に各車慌ただしくウェットタイヤに履き替える事となった。
まずは福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)が計測1周目に1分40秒560、2周目に1分39秒853と早めのアタックでタイムを削ってきた。
続いて大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)も計測2周目に1分40秒431、千代勝正(MOTUL AUTECH Z)も計測2周目に1分40秒216を記録。千代はさらに3周目にもアタックを継続し、1分39秒845までタイムを縮めるが、佐々木大樹(Niterra MOTUL Z)がさらにこれを上回る1分39秒460を記録してトップに浮上する。
結局これがこのセッションのトップタイムとなり、第7戦は3号車Niterra MOTUL Z(佐々木大樹/三宅淳詞)がポールポジションを獲得、23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)が2位につけ、NISMO勢がフロントローを独占する結果に。昨シーズンをGT300クラスで戦った佐々木にとっては2023年の第4戦富士以来、実に2年2ヶ月ぶりのポール獲得だ。パルクフェルメでクルマを降り、ポールポジションを獲得したと知らされた佐々木の目には光るものがあった。
予選3位には14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)が23号車から僅か0.008秒差で続き、38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)が4位という結果となった。
一方、ポイントリーダーの1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)はQ2の途中から2セット目のウェットタイヤを投入する作戦に出たが、残り3分ではタイムを更新することも叶わず、1セット目に記録した1分42秒158がベストタイムとなり、予選7位に。Q1トップの64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)は計測2周目以降にタイムを更新できず、1分43秒961で8位に終わっている。
第7戦決勝は明日の午後1時10分スタート。第2戦富士以来2度目の3時間レースを行う。


Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE
- 第11戦優勝 鈴木斗輝哉(TGR-DC Racing School)
-
「昨日は走り始めのFP1はそんな調子良くなかったんですけど、セッション進めていくごとに良くなって、僕自身もドライの予選は初めてですし、かなり自信になりました。決勝スタートはあの、良かったわけでもなく、かなり無難に決められたかなと思ってるんですけど、前半から後半にかけてかなりいいペースで走れていたので、いいレースができたかなというふうには思ってます」
「タイヤがかなり垂れやすいコースなんで、後半ちょっときついのかなって思ったんですけど、後半もいいラップタイムで走れていたんで、前半から後半にかけて常にいいペースで走っていたのは良かったと思います」
「明日は7番手スタートですけど、今日の感じで見たらかなりペースはいいと思うんで、スタートうまく決められばって思ってます。ただ明日の天気が心配です。もしかしたらウェットパッチが残ってるのかもしれないですけど、まあその中でもベストを尽くして走れたらいいかなっていうふうに思ってます」
- 第11戦決勝2位 佐藤樹(HYDRANGEA Kageyama Racing)
-
「ペースは僕がすごい悪かったっていうわけではなくて、鈴木選手がちょっと想像以上にかなりペースが良かったという感じですね。ロングに関しては正直自信があって。今シーズンも今週もロングにに関しては悪くない印象だったんで、最初ちょっと離されちゃったんですけど、周回重ねてればチャンスあるかなっていうふうに思ってたんですけど、あの想像以上に僕がペース上げれなかったのと、鈴木選手のペースが良かったっていう感じです」
「チャンピオンシップを考えれば、予選より順位を上げて終われたんで、そこはポジティブかなというふうに思うんですけど、明日に向けてはちょっとチームと話し合いしないとな、という感じです」
「明日も3位スタートなので、無理してリタイアとかは一番良くはないと思うんですけど、冷静に判断していけるとこは行って、しっかりポイントを取っていければなというふうに思ってます」
- 第11戦決勝3位 武藤雅奈(TGR-DC Racing School)
-
「まあFPの20何番手っていうところから、ここまで予選で立て直せたっていうのはすごく良かったです。自分もオートポリスのドライビングにアジャストし切れる自信はあまりなかったんですけど、予選に向けてセッティングもたくさん変えて、そういう中でちゃんと一発でアジャストしても良かったかなと思います。今回のスタートに関しても、スタートの苦手意識を吹っ飛ばせるような良いスタートができたので、その感覚と、いろんなところを、そういうところを明日にこれから繋げていければいいかなと」
「今までブレーキの自信がなかったんですけど、とりあえず行ってみようと。とりあえずブレーキを突っ込んでもたら意外と曲がっちゃったなって感じで、まだ理由っていうのはわかってないんですけど、ちょっとそこもちゃんと分析してみていきたいなって感じです」
「明日は5番手で一つ順位が落ちちゃいますけど、スタートでなんとかついていければチャンスはあると思います」
Text: Kazuhisa SUEHIRO

2025オートバックス スーパーGT第7戦「オートポリスGT3時間レース」の公式練習が10月18日、大分県日田市のオートポリスで行われ、GT500クラスは23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)がトップタイム、24号車リアライズコーポレーションADVAN Z(松田次生/名取鉄平)が2番手とニッサン勢がトップ2を独占した。
公式練習は午前9時25分にコースオープン。2クラス混走105分。うち20分がFCYテストに充てられる。その後各クラスの専有走行が各10分間だ。雨の予報もあった公式予選日だが、爽やかな秋晴れに恵まれ、路面はドライと絶好のレース日和。開始時の気温は24℃、路面温度は31℃だ。
今大会からサクセスウェイトは通常の半分に減算される。これによりドライバーズランキングトップの1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は61kg(ウェイト44kg+燃料リストリクター1ランクダウン)に。2位の14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)は53kg(ウェイト36kg+燃料リストリクター1ランクダウン)となった。
開始から15分が経過した時点でのトップは千代勝正(MOTUL AUTECH Z)で1分34秒846(4周目)。前回優勝の松田次生(リアライズコーポレーションADVAN Z)が1分34秒848(4周目)で2番手につける。3番手は大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)で1分34秒958(5周目)だ。
山下健太(au TOM'S GR Supra)は1分35秒001を4周目に記録して4番手につける。
SUGO大会で大クラッシュに見舞われた64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)も修復が間に合って今大会に参加。8周目には1分35秒532を記録して7番手と元気なところを見せている。
午前10時09分に赤旗中断。62号車HELM MOTORSPORTS GT-Rがコースサイドでストップしてしまったためだ。場所は3コーナーの手前。ブレーキ系のトラブルのようだ。
10時17分走行は再開。その後は目立ったタイム更新はなく、フルコースイエローテストに移行、上位人の順位は変わることなく、混走は終了した。
その後に行われたGT300クラスの専有走行の途中から雨が降り始め、路面はセミウェットのコンディションに。
このため11時20分より行われたGT500の専有走行は予選想定のタイムアタックとはならず、一旦はピットを離れたチームもすぐに戻ってきてガレージに留まることとなる。
そうした中、残り時間4分を切ったところで三宅淳詞(Niterra MOTUL Z)、平峰一貴(TRS IMPUL with SDG Z)がウェットタイヤに履き替えてコースに出てきたが、三宅はウェットタイヤ2セットの皮剥きをおこなったのみ。平峰はタイム計測を行ったものの1分41秒322と自己ベストを更新するには至らず、そのままチェッカーを受けた。このほか14号車もピットアウトしていたが、こちらもタイムは1分39秒084を記録するにとどまっている。
これにより公式練習は混走トップの23号車がそのままトップタイム。24号車が2番手、16号車が3番手という結果となった。
第7戦の公式予選は午後2時45分よりノックアウト方式で行われる。


Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE

FIA-F4選手権シリーズインディペンデントクラスの決勝が10月18日、大分県日田市のオートポリスで行われ、KENTARO(Baum Beauty Clinic)がポール・トゥ・フィニッシュを決めて今季5勝目をものにした。
第11戦決勝は午前8時15分より13周で行われた。天候は晴れ。路面はドライだ。

ホールショットを決めたのはポールポジションのKENTARO。予選2位の今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が2番手、予選3位の清水康弘(ART TASTE F4)が3番手と、ここまでは予選順位通り。
以下、植田正幸(Rn-sports MCS4)、DRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)、ケン・アレックス(BUZZ RACING)、⾚松昌⼀朗(SHOEI-GIGS Ride with ES)、中島功(Rn.SHINSEI.MCS4)の順でコントロールラインに戻ってきた。
後方では坂井ウィリアム(HELM MOTORSPORTS F4)が最終コーナー手前でスピン。グラベルに捕まり、早々とレースを終えている。
2周目に入ると植田とDRAGONが次々に清水を捉え、3位、4位に浮上する。
4周を終えた時点でのKENTAROのリードは0秒944。2位の今田も3位の植田を3秒353引き離しており、レースはトップ2台によるマッチレースとなるかと思われた。
しかし5周目にKENTAROが1分55秒423のファステストラップを叩き出し、今田を1秒610引き離すと、その後も7周目に2秒005、8周目には2秒098、9周目に2秒751と着実にリードを広げていった。
今田も終盤追い上げに転じ、トップとの差を縮めにかかったが、一歩及ばず。KENTAROが1秒506差で逃げ切り第9戦SUGO以来の今季5勝目を挙げた。
2位は今田信宏、植田正幸が3位に入り、ポイントリーダーのDRAGONは4位。
この結果ドライバーズランキングはトップのDRAGONとKENTAROが共に175.5ポイントで並び、3位の今田も168.5ポイントと7ポイント差に迫ってきた。
第12戦決勝は明日の午前8時15分より、同じく13周で戦われる。




Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE
- 第11戦優勝 金井亮忠(チームNATS正義001)
-

「予選終わってから大きなセット変更をしたんですけど、それがだいぶいい方向に行って、序盤どれだけ最初からタイム出せるかっていうところをずっとテーマにやってきたので、そこがハマった感じで。いいレースだったかなと思います」
「(予選タイムを上回るファステストラップだったが)1周目からしっかりグリップ感があったのでタイヤの温まりも良くてそういう意味で多分タイム拠点より上げられたのかなと思いますね。(小雨の影響は)だいぶありましたね。ベストからしたら4秒近く。もうすぐ滑っちゃうんで、コースアウトしちゃってもしょうがありませんし」
「SUGOはS耐の岡山とバッティングしているので次は最終戦の富士になります。またちょっとコース特性も変わるので、またいろいろクルマを改良しながら、優勝できるように頑張りたいと思います」
- 第11戦決勝2位 ハンマー伊澤(萬羽アルカディア☆ハンマーR)
-

「スタートでシグナルが点灯し始めてからちょっと動いちゃいまして。それでペナルティー出るんじゃないかと思ってたんですけど、タイムペナルティー5秒ということで助かりました。最後まで金井さんが見える状態でと思ったんですけど、途中まではなんとか見えが入ってきたんですけど、最後は見えなくなっちゃいましたね」
「(雨について)当然影響が出ました。ただコースにとどまっているのはそんなにきつくなかった。最終的にはまた雨足が弱まってきたんですけど、最後に多分1周ぐらいですね。ほとんど影響ない状態になりました」
「今年はまだ1勝もしてないので、(SUGOでは)なんとか1勝をと。今作っているクルマは富士から投入します。基本的にこの車とベース車両が一緒なので、これを使って、色々とテストできてますね。以前使っていたクルマが完全にダメになったので。もの自体はタトゥースのフォーミュラルノーで変わりないんですが、エンジンがトヨタになります。以前はルノーでした。エンジンが違うことによって、重量なんか全然違ってくるし、その辺をいろいろやってるんです」
- 第11戦決勝3位 梅本幸汰(ファーストガレージ FG01)
-

「スタートが、最初の蹴り出しは良かったんですけど、その後でシフトアップができていなくて掻いてしまいました。そこで出遅れてしまって。その後のペースも正直前の方が速かったんですが、途中で雨が降ってきてからはその前と明らかに詰まっているのが見えました。しかも前がタイムペナルティー5秒になったんで、微妙な距離感だったんですけど、あそこでもっと怖がらずにチャレンジできたら、5秒以内入れて2位あったんかなと。やっぱり実力も全然足りないなっていう感じです」
「次は富士に出ます。富士ではもう1つ2つ上の順位目指して走ります」
- 第11戦ジェントルマンクラス決勝1位 KAMIKAZE(ファーストガレージ&Rd04W)
-

「練習通りって感じですかね。途中で雨が第3セクターに来たので、スピンしないよう、チェッカー受けられるように気をつけました。すごい滑りましたね。半分ちょっとアクセルを踏んだ時はビーンとリアが出ちゃうんで。想定しなかったっていうかね。4秒ぐらい落としました」
「スタートは逆によかったかなって。ハンマーさんも下手したら抜けるかなとは思ったんですけど、ラインを塞がれてたんで、下がっちゃいました」
「次回のSUGOも出ますが2番くらいには行きたいかな。2番と3番あるんですけど、まだ優勝がないんで。このレース何が起こるか分かりませんので、最後まで腐らず諦めず頑張りたいと思います」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

2025年Formula Beat地方選手権第11戦の決勝が9月28日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われ、金井亮忠(チームNATS正義001)が独走のポール・トゥ・フィニッシュで今季3勝目を挙げた。
第11戦決勝は午前11時40分より15周で行われた。空からは時折小雨が降ってきてはいるものの、路面はまだドライのままだ。

ホールショットは金井、2番手にハンマー伊澤(萬羽アルカディア☆ハンマーR)。以下、梅本幸汰(ファーストガレージ FG01)、KAMIKAZE(ファーストガレージ&Rd04W)と続く。後方では松本隆行(SHOUEI☆ミスト)が1コーナーでスピンアウトするが、自力でレースに復帰している。
1周終わって金井のリードは2秒289。その後もハイペースで1周1秒以上も後続を引き離しにかかり、10周目までに10秒544の大差をつけてきたばかりか、8周目には予選タイムを上回る1分32秒574を叩き出した。
途中雨が降ってきた影響から1周4秒以上のペースダウンを強いられるが、2位以下には一切付け入る隙を与えずに走り切り、最後は後続に23秒494の差をつけてチェッカーを受け、金井亮忠(チームNATS正義001)が開幕戦鈴鹿、第5戦もてぎ以来の今季3勝目をものにした。
2位はハンマー伊澤(萬羽アルカディア☆ハンマーR)。スタート手順違反で5秒加算のペナルティを受けたが、後続との差を6秒以上広げてポジションをキープしている。
3位も予選3位のがベストタイムの梅本幸汰(ファーストガレージ FG01)がそのまま3位を終えている。
ジェントルマンクラスはKAMIKAZE(ファーストガレージ&Rd04W)がトップ。総合でも4位でフィニッシュしている。








Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
第11戦ポールポジション
- 第11戦ポールポジション 金井亮忠(チームNATS正義001)
-

「金曜日のフリー走行から好調でしたし、(予選では)レースウィークのベストタイムも更新できました。僕らが岡山を走るのは8年ぶりです。(今回からタイヤのロットが変わったが)当時とはクルマのパッケージが全然違ったので、初めての岡山みたいな感じなので、全然、何が違うとかもよく分からないし、大きな違和感は別になかったです。」
「決勝に向けていろいろセットアップもしてるので、さらにタイムアップできるように頑張っていきたいと思います」
- 第11戦予選2位 ハンマー伊澤(萬羽アルカディア☆ハンマーR)
-

「15分しかないってのもあるし、タイヤを暖めに行ったらレッドフラッグが出ちゃって、ちょっとリズム狂っちゃいました。本来の目標とするタイムには全然届いてません。金井さんとは1秒くらい離れちゃってたんですけど、あのタイムは見えないんで」
「あと、クルマが前回のオートポリスから使ってるんですけど、借り物なんですよ。お客さんのクルマで。自分のクルマもほぼこれと同じ型なんですけど、いま作ってる最中です。それができるまでのつなぎという感じなんで」
「決勝は金井さんが目に見える範囲で戦いたいです。機会があれば追い抜きたいですが、厳しいですね。やれる範囲でベストを尽くします」
- 第11戦予選3位 梅本幸汰(ファーストガレージ FG01)
-

「赤旗が出て、その後あんまり時間ないって分かったんですが。前にハンマーさんがいて。抜こうと思ったんですけど、やっぱりストレートの伸びで負けちゃうんで、そこで苦戦して。で、1回追いついて、その後に良いタイムを出して、そのままラストまでバンバンって上がっていくタイミングで、2コーナーのアウト側でタイヤ落としてしまい、後々のリズムがちょっと狂っちゃった感じでした。昨日の練習と似たような路面でフィーリング良かったんですけど、やっぱりそこからのリズム的な問題でうまく合わせきれなくて、完全自分のミスでした」
「決勝のコンディションは昨日の2本目の方が基本的に近いと思います。昨日はアベレージが良かったので、しっかりスタート決めて、前出て、っていう感じで。レースペースは悪くはないと思います」
- 第11戦ジェントルマンクラス予選1位 KAMIKAZE(ファーストガレージ&Rd04W)
-

「このタイヤを履くのが今日が初めてだったんで、最初の方はタイヤのグリップを確認しながら走ってました。赤旗が出ちゃったんで、みんなイコールコンディションだったんですけど、もう少し早くピット並んでれば、もう一周行けたと思うんですよ。たらればですけど、もうちょっと上げられたのかなと思って。クルマ的にもバランスが良くて、もう少しいけたかなと思って 」
「決勝はもう、梅本君と、植田さんとの戦いになると思います。スタートはあんまり得意じゃないんで、多分僕が下がっちゃうと面白いレースになるかなと。スーパーFJではスタート得意だったんですけど、このクラスになってからスタートが苦手になっちゃいまして」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

2025年Formula Beat地方選手権第11戦の公式予選が9月28日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われ、金井亮忠(チームNATS正義001)が後続を1秒以上突き放すタイムでポールポジションを獲得した。
公式予選は午前8時25分にコースオープン。天候は曇り。路面はドライだ。
しかし始まってすぐにリボルバーとパイパーの間のコースサイドで村瀬和也(ミスト関口:制動屋:勝男武士)がストップしたため、開始5分で赤旗中断となってしまう。
この時点では各車まだ漸く1周を計測したばかりという状況。この時点でのトップは金井亮忠(チームNATS正義001)で1分37秒380だ。
村瀬は自走で戻ってきたが、コントロールラインを行き過ぎてしまい、再び赤旗に。予選は村瀬のピットインを待って8時35分に漸く再開された。終了予定時刻は5分延長されて8時45分だ。
開始早々にトップに立った金井は6周目に1分33秒773、8周目に1分33秒130、9周目には1分32秒798と着実に縮めてポールポジションを獲得。
2番手には終盤立て続けに好タイムを連発したハンマー伊澤(萬羽アルカディア☆ハンマーR)が1分33秒906で続き、梅本幸汰(ファーストガレージ FG01)が1分34秒786で3番手、KAMIKAZE(ファーストガレージ&Rd04W)が1'34秒970でジェントルマンクラスのトップだった。
第11戦決勝はこのあと11時40分より15周で行われる。


Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

9月21日にスポーツランドSUGOで行われたGTアソシエイションの定例会見でも言及があったが、日本自動車連盟は同日付で、11月13日から16日にかけてマカオで開催される「第72回マカオグランプリ FIA フォーミュラ4(F4)ワールドカップ」に、現在、国内で開催されているFIA-F4選手権に参加している佐藤樹(さとう・いつき)選手の出場を決定したと発表した。
FIA-F4ワールドカップはFIAが今年から開催を始めるFIA-F4の世界統一戦とも呼べるもので、FIAによる厳格な選考により、世界中のF4選手権のトップドライバー20名が参加。アイルトン・セナやミハエル・シューマッハも走った伝統のマカオ市街地特設コースであるギアサーキットでレースが行われる。
車両はF4中国選手権で使用されているMygale M21-F4が採用される予定。エンジンはアルピーヌだ。 第8、9、10戦が開催されたスポーツランドSUGOで佐藤選手本人に話を聞いた。
- 佐藤樹(HYDRANGEA Kageyama Racing)
-
「(出場の話は)2回目の富士の時に聞きました。8月の富士の結果次第で、その時点でポイントリーダーの人が選ばれるよ、みたいな。気合いも入りましたけど、逆にそれで余計にちょっと緊張した感じでしたが、なんとか勝ち切れました」
「楽しみにしています。フォーミュラでの海外レースも初めてですし、今年最後のレースなんで、チャンピオン取って、集大成として今まで出し切りたいなと思ってます」
「ストリートコースは本当に全く初めてなんで、どうなるか全くわかんないんですけど、すごく楽しみです。多分今の若い世代の速い子が集まってくるんで、それも含めてすごい楽しみですね」
「クルマも、メカニックも、エンジニアもFIAが用意するって聞いています。英語も勉強しないといけないなと思ってます」
関連リンク
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

9月21日にスポーツランドSUGOで行われたGTアソシエイション(GTA)の定例会見では、FIA-F4選手権の今後についても坂東正明代表が言及。来季からの正式導入を視野に、次戦オートポリス大会ではチャンピオンクラスとインディペンデントクラスに分かれて決勝レースを実施する方向で検討に入っていることを明らかにした。
日本では2015年に発足したFIA-F4選手権は、現在もF1で活躍する角田祐毅や、国内トップカテゴリーで活躍する坪井翔や牧野任祐、大湯都史樹など、多くのトップドライバーを輩出してきた。また昨年からジェントルマンクラスが正式なJAFの選手権となるなど、近年は若手の育成だけでなく、ジェントルマンドライバーの活躍の場としても注目されており、そのエントリー台数は増加傾向にある。
前回の鈴鹿大会ではチャンピオンクラス30台、インディペンデントクラス20台とフルグリッドの49台を上回るエントリーがあり、今大会においても、チャンピオンクラスは29台、インディペンデントクラスは16台が参加と活況を呈しているが、こうした台数の多さ故のコース上のトラフィックや、セーフティーカー頻度の増加が問題となっている。
こうしたことへの対策として、GTAとしては来季から各クラスごとに予選と決勝を分離して開催することを検討しており、実際に昨年のSUGO大会では決勝レースを別々に開催した実績もある。次回のオートポリス大会においても試験的に導入する予定だ。
ただ現状では1大会2レースを各クラスごとに計4レース行うとなると、タイムスケジュールやパドックの運用などが厳しくなるため、従来は同カテゴリーの専有走行に充てられていた金曜日に公式予選を行うことも検討しているという。
また、FIAのスーパーライセンスポイントの条件として年間14レース以上の開催が必要となっており、昨年までは岡山を除く国内7大会で2レースずつを行なってきたが、今年は第3戦にセパン大会が組み込まれたことにより、第2戦富士と第6戦SUGOにおいて3レースを開催することでこの条件をクリアしている。
しかし今後2クラスを分離するのであれば、1大会で6レースの開催が必要となり、タイムスケジュールの面で無理が生じることから、GTAとしてはスーパーGTとは別の日程、例えばスーパーフォーミュラ・ライツとの併催などの方向でFIA-F4を開催することを検討しているとのことだ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE
GT500クラス 24号車リアライズコーポレーションADVAN Z(KONDO RACING)
- 松田次生(KONDO RACING)
-

「名取選手もそうですし、あと近藤監督、KONDOチームの皆さん、あとNISMOの皆さん、横浜タイヤさんにこの優勝で貢献できたと思います。本当に苦しい中で、なかなか思うようにいかないことがありました。その中で今年2年目を迎え、僕の中ではやっぱり2年目がいつも勝負っていうふうに思っているので、横浜タイヤさんに、僕の今まで培ってきたことをいろいろ盛り込んでいただきました。で、岡山で予選3位だった時に、方向性はちょっと見えたんですけど、まだうまくいかないことも結構ある中で、前回の鈴鹿は僕のミスで申し訳ないことしちゃいましたが、その時もあの方向性はすごくこう見えていました」
「このSUGOは新しい舗装だし、これが合うんじゃないかっていうことを考えたんですが、そのおかげで僕のスティントはすごく調子が良くて、オーバーテイクして1回トップに立ちましたが、その後ピックアップが取れなかったのと、トラフィックのタイミングが悪くて。本当はトップを抜いてから名取選手のウォームアップが苦しくないように10秒差をつけようと思ってたんですけど、それができなかったのが心残りでした。」
「ただタイヤはすごくいいっていうのは今回分かっていたし、本当にここまで苦労して、200戦目でやらかしちゃったので、201戦目は初心に戻って自分の走りをしたいっていう気持ちにまた立ち返って、レースを一生懸命できたので、それは本当にみんなのおかげだったと思います。クルマのセットアップを一生懸命やってきたことが、絶対報われないはずはないって思ってたんで、それがこのSUGOで勝つことができたことで、この25勝は多分もう今まで以上にまた忘れられない、25勝なると思います」
- 名取鉄平(KONDO RACING)
-

「もう嬉しすぎてよく分かんないんですけど、まあ300も500でも初優勝をKONDO RACINGでできて、なんかすごい運命を感じてます。チームとしても9年ぶりの優勝で帰ってきたら、次生さんが過呼吸になって倒れちゃうんじゃないかってぐらい泣いちゃってました。近藤さんもすごい喜んでくれて、チームのみんなも。シーズンを見ても、BS勢が強い中、こうやって僕らも負けてないんだっていうところを見せられたので、すごい嬉しいです」
「(トップに立った瞬間は)あまり何も考えてませんでした。残り周回が6,7周くらいのところで一発行くだけ行っといた方がいいなと思って,もし離れても後ろに抜かれなければ追いつけるって自信があって、とりあえず一発勝負してみました。あとはトップの39号車にタイヤ使わせたいなと思ってずっと後ろでプレッシャーかけたんですが、サッシャ選手すごくてミスらなかったです。何回か1コーナーで追いついてアウトから抜こうというそぶりを見せて、そのいけるかいけないかの判断をずっとしていてましたが、アウトから抜くとピックアップ拾っちゃうんですよ。なのでファイナルラップでアウトから抜けるんだったら抜こうってずっと狙ってはいますした」
GT300クラス 60号車Syntium LMcorsa LC500 GT(LM corsa)
- 吉本大樹(LM corsa)
-

「前回の失格がですね、失格って重たいですよね。それまで準備したことは全部なかったことになるので。非常に残念なレースだったんですけど、我々このLC500は絶対SUGOに合うと思ってたので、あとはタイヤとのマッチングでしかなかったんですけど、短い時間の間にダンロップさんがこのコンディションにバッチリはまるタイヤを作ってきてくださって、フリー走行も予選もよかったです」
「ただ、決勝に向けては新しく初めて使うタイヤでしたし、昨日の公式練習がウェットコンディションになって、ロングスティントができなかったんで、タイヤがどれだけ持つかとか、全然わからない中でスタートしたので、不安でもあったんですが、序盤のペースが思ったより良かったことで、2番手、3番手には追い立てられてましたけど、それ以降とのギャップも作れたし、良かったと思います。ただ自分のスティント終わる頃にはもう結構ヘロヘロになってしまってたので。後半にスティントロングをかける河野選手の時が心配でした」
「昨日の雨で1回ちょっとリセットされた路面コンディションも、ちょっとずつビルドアップしていた部分もありましたし、とにかく最後は河野選手がかっこいい走りで、抑えきってくれてよかったと思います」
- 河野駿佑(LM corsa)
-

「久しぶりの優勝、本当に本当に嬉しいです。2021年に優勝してから、苦しいレースが結構続いてて。で、今年はLC500という新しい車とともに戦ってきたんですけれども、前半戦は全く勝負できずポイント圏内に行けるか行けないかぐらいでした。鈴鹿からうまくピースがはまってきたと思ったら、失格になってしまって。ただ実力自体は800g足りなかったから速かったわけではなかったと思ってるんで。SUGOに向けてもクルマとの相性もいいと思ってましたし。新舗装に対して本当に短い期間で対応してくださったタイヤですが、公式練習が雨でテストもできなかったんですが、フィーリング自体はすごく良かったです」
「まずは予選で吉本選手が2番手を取ってくださったことも良かったです。決勝ではあの吉本選手が本当に最初辛そうでしたが、なんとかトップを抑えてくださったんで。僕らのあのピット作業も早かったですし。あの事故があったのは、本当にショッキングでしたが、ドライバーの皆さんが無事だったっていうのをちょっと聞いて。そこからオフィシャルの皆さんも、しっかりレース再開に向けてやってくださったこと、天候が少し低くなったことも、僕らには味方したんじゃないかなと思います。最後の30分はもう予選アタック並みにええ、ずっと全開で走りました。あとはダンロップタイヤが最後までもつと信用をして。攻め切った結果、本当に久しぶりのトップチェッカーを受けることができてよかったです」



Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

2025オートバックス スーパーGT第6戦「SUGO GT300kmレース」の決勝が9月21日、宮城県村田町のスポーツランドSUGOで行われ、GT500クラスは予選5位からスタートした24号車リアライズコーポレーションADVAN Z(松田次生/名取鉄平)が熾烈なトップ争いを勝ち抜き、今季初勝利をものにした。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選日9700人/決勝日17,200人/大会総入場者数26,900人)
ウォームアップ走行で4号車グッドスマイル初音ミクAMG(谷口信輝/片岡龍也)の右リヤタイヤが脱落。ピット出口でストップするアクシデントにより赤旗中断となった影響もあり、第6戦決勝は当初予定より10分遅れの午後1時40分に宮城県警の先導によるパレードランを開始、一周のフォーメーションラップに続いてスタートした。
ホールショットを決めたのはは大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)。2番手に関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)、佐々木大樹(Niterra MOTUL Z)が3番手と、上位陣は予選順位のまま3周を消化する。
しかし4周目の1コーナーで松田次生(リアライズコーポレーションADVAN Z)が大外から山下健太(au TOM'S GR Supra)を抜いて4番手に浮上すると、2番手を走る関口も16号車との差を縮めにかかり、6周目の1コーナーで大外からこれを捉えてトップに躍り出た。
その後方では予選8位の小出峻(Astemo CIVIC TYPE R-GT)と予選10位の笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)も一つずつ順位を上げている。
24号車の松田は9周目の1コーナーで3号車を抜いて3番手に浮上、14周目の2コーナー立ち上がりでは16号車に並びかけ、3コーナー手前で2番手に浮上してきた。
後方では15周目の1コーナーで小出が大外から山下健太(au TOM'S GR Supra)を抜いて5番手に。山下はその後も野尻智紀(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)や伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)の先行を許すなど、苦しいレースを強いられる。
16周目には小出が3号車を捉えて4番手に浮上。
しかし上位陣が18周目に入ったところで、平良響(HYPER WATER INGING GR86 GT)がトラブルによりコース脇でストップしたことにより、この日最初のフルコースイエロー(FCY)が宣言され、20周目に解除となる。
この時点での39号車のリードは1秒394。そこから関口は22周目までに3秒498のリードを築くが、周回遅れに詰まったところを24号車の松田は見逃さず、23周終わりのホームストレートでアウトから39号車を抜いてトップに躍り出た。
しかし24号車も周回遅れをかわす際にタイヤにピックアップを拾ってしまい、ペースを落とさざるを得なくなる。すると関口がすかさず26周目のヘアピン立ち上がりで24号車を抜き返してトップを奪い返した。
この時点の順位はトップが39号車、2番手に24、16号車が3番手につけ、以下17号車、8号車、64号車と続く。
そして規定周回の1/3となる28周目には4番手の17号車を筆頭に8号車、3号車、1号車らが相次いでピットイン。
続いて29周目に16号車、64号車がピット作業を行なった。
一方、2番手の24号車は39周目、トップの39号車は42周目まで引っ張ってようやくピットに飛び込んだ。
この間に24号車がアウトラップで17号車の塚越広大と64号車の大草りきの先行を許す場面があったが、24号車の名取鉄平は43周目に64号車を抜き返し、ポジションを一つ戻している。
そして43周目に山本尚貴(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)、44周目に石浦宏明(KeePer CERUMO GR Supra)がピットインしたことで、GT500クラスは全車がピット作業を完了。ここで39号車がトップに返り咲くが、この周で26号車ANEST IWATA RC F GT3(イゴール・オオムラ・フラガ/安田裕信)はトラブルによりピット出口でストップしてしまったため、この日2回目のFCYが宣言されてしまった。
車両回収ののち47周終わりでFCYは解除となるが、48周終わりのホームストレートで藤井誠暢(D'station Vantage GT3)と平中克幸(シェイドレーシングGR86 GT)が絡むアクシデントが発生。これに64号車が巻きこまれてピット入り口のバリアに突っ込んでしまったため、直ちにセーフティーカーが導入され、50周目には赤旗が提示される事態となってしまった。
幸いどのドライバーにも大きな怪我はなかったが、レースは車両回収とコースの修復のために長時間の中断を余儀なくされ、午後4時になってようやくセーフティーカーの先導で再開となる。
最大延長時間は午後4時30分。残り周回の34周を消化することはほぼ不可能。フルポイントの条件となる規定周回の75%の63周を消化できるかどうかという状況だ。
SCは54周を消化したところでようやくピットへ。しかしその直後に篠原拓朗(PONOS FERRARI 296)がコース上でストップしたために3回目のFCYが宣言される。
FCYが解除され、追い越しが可能となったのは58周目。残り時間は14分を切った。あと5周で75%には到達する。あとはどこまで周回が可能となるかだ。
そして60周目の1コーナーで名取が大外から17号車をパスして2番手に浮上、そのまま39号車を追い上げて僅か0秒735差でコントロールラインに戻ってきた。63周目にはその差が0秒165まで詰まった。39号車はすぐ目の前だ。
名取は65周目の1コーナーで大外からアタックを試みるが、これは実を結ばず、24号車は大きくアウトに膨らんで2コーナーを立ち上がることに。すぐ後ろには17号車が迫ってきた。
その後も1コーナーや馬の背で39号車に仕掛けるそぶりを見せる名取。しかし39号車のサッシャ・フェネストラズも巧みなライン取りでこれを許さない。
しかし最大延長時間が目前に迫る70周目にレースは動く。
馬の背コーナーで39号車にアウトから挑みかかった名取は、抵抗するフェネストラズをSPインでねじ伏せ、遂にトップに躍り出ると、39号車、17号車を僅差で従えたままSPアウトそして最終コーナーを駆け抜けてそのままチェッカー。24号車リアライズコーポレーションADVAN Z(松田次生/名取鉄平)が待望の今季初優勝を手にした。
昨年GT500クラスに昇格した名取鉄平にとってはこれがクラス初優勝。松田次生にとっては2023年4月の第1戦岡山以来の勝利。そして参戦201戦目にして通算最多の25勝を手にすることとなった。
なおKONDO RACINGにとっては2016年11月の第3戦もてぎ以来、実に9年ぶりの勝利となった。
2位の39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)との差は0秒649、その0秒237後ろに3位の17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/小出峻)が続くというまさに大接戦となった。
次戦の舞台は九州のオートポリス。第2戦富士以来の3時間レースが10月18-19日に行われる。





Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE

スーパーGTをプロモートするGTアソシエイション(GTA)は9月21日、シリーズ第6戦が開催されている宮城県村田町のスポーツランドSUGOにて定例会見を行った。
その席上で、坂東正明代表は来年以降のGT500車両について言及。2024年から2025年の最終戦まで凍結されていた空力開発を、来年の3月末を期限として解禁とすることを明らかにした。具体的には来年3月に富士スピードウェイで予定されている公式テストでの結果を受けて各メーカーが来季以降の仕様の登録を行い、2029シーズンまではその空力仕様でシーズンを戦う。ただし参戦している3メーカーでベース車の変更などがあった場合は、他のメーカーについても性能が均衡するように調整を行う可能性はあるとのことだ。
併せて、エンジンの年間使用数も1基までに制限したいという。
一方、レース距離については世界耐久選手権(WEC)の半分を目安とし、実施可能なサーキットでは距離を延したいとしており、より長く走れるタイヤ、エンジンを目指す。
次世代の車両についても、コストダウンと環境対策を目標に設計開発を行い、2027年にはプロトタイプを完成させ、2030年以降のシーズンで使用していく方針だ。
また2022年11月に発表された"SUPER GT Green Project 2030"では国産e-Fuelの採用を謳っていたが、日本国内で製造されているものという点においては来季からスーパーフォーミュラで使用される予定の国産E10燃料(植物由来のエタノールを10%混合した低炭素ガソリン)の使用も視野に検討しているとのこと。ただし現状では製造を担当するエネオスの生産能力の制約があり、スーパーGTで継続的に使用していくには各方面との調整が必要になるようだ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
- 第10戦優勝 佐藤樹(HYDRANGEA Kageyama Racing)
-

「SCスタートになって、自分のコントロール下でスタートできました。ドライのレースペースに関してはすごく自信があったので、落ち着いて自分の走りができれば絶対勝てると思ってて、結果的にそれができて優勝できて良かったです」
「(リスタートについて)鈴鹿ではタイヤを温める必要がありませんでしたが、今回は一番前ですし、自分のタイミング、自分の間隔で加速できるので、ちゃんとタイヤに熱を入れました」
「(次戦オートポリス大会について)まだあのテストとかはしてなくて、全く予想はできないんですけど、今年はどのサーキットでも速く走れているので、そこに関しては自信持って、しっかり練習を重ねていけるように頑張りたいと思います」
- 第10戦決勝2位 鈴木斗輝哉(TGR-DC Racing School)
-

「SCスタートでしたし、このコースはダウンフォース失うとやっぱり抜けないんで、もうなるようにしかならない順位だったのかなって感じですね。ミスさえしなければ、全然順位を落とすこともないですし、圧倒的にペースが良くても、簡単に抜けるコースではないんで」
「グリッドスタートだったら、また別の展開で見てるお客さんも面白かったかもしれないですけど、それもレースなんで、みんなが公平で戦う上でのジャッジなんで、もうしょうがないかと。今回のグリッドが第1レースのベストタイム順なので、第1レースで悔やんだ通りの結果です。ボールが有利なのは間違いないので悔しいですし、ポイント差も週末通してだと7点しか縮まってないんで。まだチャンピオンがの可能性残ってるんで、まだ全然諦めてないですけど、今年の佐藤選手はかなりずっと安定して表彰台立ってますし、やっぱ速い。本当今年強いなっていう。もうなんかよっぽどのことがない限り、実力で勝つのはかなり難しいかなっていう。でもサーキット変わればガラッと変わることもあるだろうし、気温が変われば状況も変わると思うので、そこをうまく使えるように、もうちょっといいクルマが仕上げられるようになりたいなと」
- 第10戦決勝3位 白崎稜(HYDRANGEA Kageyama Racing)
-

「(リスタートでは)SPコーナーをワイドに使って行って1コーナーで差すって決めてたんですけど、ちょっとタイヤの状況が変わっちゃってたので、うまくいきませんでした。四脱にならなかっただけで、ちょっとマシかなと思います。とにかくもう前の選手を抜くためにちょっとリスクを冒しました。あれ以上は難しかったですね。インフィールド速いところあるんですけど、結局SPと最終コーナーで離されちゃったんで。そこはちょっと改善すべき点だったんですけど」
「次のオートポリスは馬刺しを食べながら優勝を目指して頑張ります」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI
- 第9戦優勝 鈴木斗輝哉(TGR-DC Racing School)
-

「スタンディングスタートだったらまた別の展開だったのかなっていう風には思っています。前半かなり離れてたんで、逃げ切れるだろうなと思ってたんですけど、後半のペースがもう明らかに後方の(佐藤選手の)方が速いので。後半は自分もフルプッシュで走ってたんですけど、レインボーコーナーで大きなミスをしてしまい、差がかなり縮まってしまったので、残り2周ぐらいは本当に焦りましたね。ただ冷静に判断して、ギリギリゴールまで逃げ切れました。終盤中盤もずっとフルプッシュだったんですけど、僕が抜いてるかっていうぐらい向こうが速かったですね。バックミラー見たらみるみるうちに差が詰まってたんで、ミラーが嫌いになりそうですね。へし折ってやろうかなみたいな。レースペースはかなり向こうが速いんで、正直前に出られたら明日のレースはずっと逃げちゃうパターンかなって思ってます。それを阻止するべく、明日はスタートで必ず前に」
「(タイヤは)ユーズドです、明日に残しているっていう感じです。明日もスタートで前に立てばその後は抜かれないかなって。圧倒的にペースが遅くなければ抜かれることはないと思ってるんで、本当にスタートだけきっちりうまく決めてあの3連勝を目指したいなっていう風に思ってます」
「今回また7ポイント縮まりましたが、まだ15ポイントぐらい差があります。とりあえず明日も佐藤選手より上でゴールできたらと思います。3連勝できるよう頑張ります」
- 第9戦決勝2位 佐藤樹(HYDRANGEA Kageyama Racing)
-

「もう勝てるペースは確実にあったと思うんで。最初、2番手の選手を抜くのにちょこちょこずっちゃったのと、ちょっと足らなかったなっていう感じです」
「(菊池選手との接触の影響は)左のフロントの翼端板が飛んでたんですけど、そんなに影響はなくて、普通に良いペースで走れてたんで。ペースはあったんですけど。最後追いついて、ちょっと近づいた時に僕が逆に焦ってしまって、ちょっとミスしてしまったりとか。ダウンフォース抜けた時の対処がちょっと僕的にはうまくいってなかったなっていうふうに思うのでそこは反省してます」
「明日はポールなんで、しっかり明日はぶっちぎりたいなと思います」
- 第9戦決勝3位 白崎稜(HYDRANGEA Kageyama Racing)
-

「富士以来の表彰台です。鈴鹿で空いちゃいました。流れは戻ってきたんですけど、レースペースは今が限界ですね。チームの皆と相談しながら僕のアラを見つけてもらって、また明日のために自分を修正していけたらなと思っています」
「僕のタイムで言うと、ずっとコンスタントでほぼ自分のベストタイムだったんで、それ以上に(佐藤)樹のベストタイムがずっとコンスタントでコンマ2ぐらい早かったと思ってます。どこが悪いとかタイヤがどうとかじゃなくて、止め方、横のかけ方も全て一個一個見直します」
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

2025オートバックス スーパーGT第6戦「SUGO GT 300kmレース」の公式予選が9月20日、宮城県村田町のスポーツランドSUGOで行われ、GT500クラスは16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)が第5戦鈴鹿大会に続いて2戦連続でポールポジションを獲得した。
(天候;曇り コース:ドライ)
公式予選は午後2時05分よりノックアウト方式で行われた。開始時点の気温は21℃。路面温度は22℃と肌寒さすら感じさせるコンディションだ。
予選Q1 関口雄飛がコースレコードを更新!
GT500クラスの予選Q1は午後2時38分より48分までの10分間。上位10台が
Q2に駒を進める。前日の予報では天候が心配されたSUGO大会だが、ここまではオンタイムでの進行だ。
各車入念なウォームアップ走行に続き、残り3分を切ったところから各車アタックを開始。まずは大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)が1'09.825を記録。いきなり公式練習のトップタイムを上回って見せると、三宅淳詞(Niterra MOTUL Z)も1分10秒032、松下信治(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)も1分10秒214と相次いで好タイムを記録する。
第3戦セパンで優勝し、目下ドライバーズランキング4位につける笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)は1分09秒986。松田次生(リアライズコーポレーションADVAN Z)は1分10秒061。そして公式練習トップの小出峻(Astemo CIVIC TYPE R-GT)は1分09秒989とこちらも1分9秒台を記録してきた。
そして残り時間が1分を切ったところで関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)が1分09秒365を叩き出してトップに躍り出た。これは2023年に大湯都史樹(8号車ARTA MUGEN NSA GT)の記録した1分09秒413のコースレコードを上回るものだ。
そして終了間際にポイントリーダーの坪井翔(au TOM'S GR Supra)が1分10秒027を叩き出してみせた。
シーズン序盤から快進撃の続いたスープラ勢はいずれも重いサクセスウェイトを抱えての走行であったが、それでも39号車(58kg)がトップ、37号車(75kg)が5番手、1号車(116kg)は7番手でQ2に進出した。
このほか2番手は16号車。3番手には3号車が続き、前回優勝の23号車も4番手で Q2に駒を進めている。
一方8号車はトップから0秒849落ちの僅差だったが惜しくも11位に終わっている。
予選Q2 佐藤蓮が2戦連続ポールを達成!!
GT500クラスの予選Q2は午後3時16分から26分までの10分間で行われた。まずは16号車、3号車がアウトラップに続いてウォームアップラップ2周を行い、4周目にアタックに突入。ここで16号車の佐藤蓮がいきなり1分09秒122とQ1の関口のタイムを大きく上回ってきた。勿論これもコースレコードだ。
佐藤は鈴鹿大会同様にチェッカーフラッグを待たずしてピットへ。残る9台のアタックをガレージで見守る展開となった。
3号車の佐々木大樹も1分09秒586とまずまずのタイムを記録するが、16号車には及ばず。23号車の千代勝正も1分09秒776に留まる。
Q1トップの39号車もサッシャ・フェネストラズが1分09秒568を記録するに止まった。
この結果、16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)が鈴鹿大会に続いてポールポジションを獲得。2位に39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)が続き、3号車Niterra MOTUL Z(佐々木大樹/三宅淳詞)が予選3位という結果に。
そして最後の最後に山下健太が1分09秒692を叩き出したことにより、1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)はなんと予選4位で明日の決勝に臨むこととなった。
シーズン最大のサクセスウェイトのもとで行われる、今季2回目の300kmレース。第6戦決勝は21日の午後1時30分より84周で行われる。


Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE

2025オートバックス スーパーGT第6戦「SUGO GT 300kmレース」の公式練習が9月20日、宮城県村田町のスポーツランドSUGOで行われ、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/小出峻)がトップタイムを記録した。
公式練習は午前9時15分にコースオープン。朝から降っていた雨はFIA-F4の公式予選が終わる頃には止んでいたが、路面はまだ大部分が濡れており、各チームウェットタイヤで走行を開始したが、セッションが進むにつれてコンディションは回復。それに伴い相次いでドライタイヤに履き替えてアタックを行う展開となった。
序盤トップに立ったのは大津弘樹(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)で1分17秒112。しかしコースオープンから15分が経過する頃には各車1分16秒台にペースアップ。ここでは高星明誠(MOTUL AUTECH Z)が1分16秒210でトップに。さらに25分が経過したところで山本尚貴(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)が1分15秒597を記録すると、関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)も1分15秒479でこれを上回った。
この頃になると当初はウェット宣言を出していた競技団からLight ON解除との判断が下る。これに応じて各チームがドライタイヤを投入。ここからは1分13秒台、1分12秒台と瞬く間にタイムが更新され、残り時間30分を目前に大草りき(Modulo CIVIC TYPE R-GT)が1分10秒758と一気に1分10秒台のタイムを叩き出す。
しかしここで20号車シェイドレーシングGR86 GT(平中克幸/清水英志郎)がメカニカルトラブルに見舞われてピットレーン入り口でストップしたため、セッションは赤旗中断となってしまった。
車両回収ののち午前10時33分に走行は再開。すると64号車の大草は1分10秒425までタイムアップ。続いて小出峻(Astemo CIVIC TYPE R-GT)も同じ1分10秒425を記録して2番手に続く。
その後、2クラス混走は残り3分を切ったところで60号車Syntium LMcorsa LC500 GT(吉本大樹/河野駿佑)が2コーナーを飛び出し、グラベルに捕まってしまったために2回目の赤旗が提示され、これをもって終了となってしまった。
その後は午前10時58分よりGT300クラスの専有走行が行われたが、ここでも赤旗中断があった影響から、GT500クラスの専有走行は当初予定より8分遅れの午前11時13分に走行開始となる。
各車タイヤに熱を入れながら次第にペースを上げ、残り時間が3分となったあたりからタイムアタック合戦が始まった。
まずは佐々木大樹(Niterra MOTUL Z)が1分10秒416で混走のベストタイムを上回ってみせるが、17号車の小出が1分10秒240までタイムを縮めてトップに浮上する。続いて伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)も終了寸前に1分10秒251を記録してきた。
これによりGT500クラスは17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/小出峻)がトップタイム。64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)が2番手につけ、ホンダ勢が1-2という結果となり、3番手には3号車Niterra MOTUL Z(佐々木大樹/三宅淳詞)が続いた。
第6戦の公式予選は午後2時05分よりノックアウト方式で行われる。


Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE