野尻智紀が本山哲の厚い壁をついに乗り越えた!!
2025年全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦の公式予選が3月9日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)は第1戦に続いて通算21回目のポールポジションを獲得。本山哲の持つ歴代最多記録をついに塗り替えた。
公式予選は午前10時15分に予選Q1のAグループから走行を開始した。気温11℃、路面温度18℃。これは昨日とほぼ同じだが、今日は強い風が吹いており、これがドライビングに大きく影響しそうだ。
予選Q1 ルーキーの小出峻が第1戦に続きQ2進出!!
このグループで走るのは坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)、三宅淳詞(ThreeBond SF23)、岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)、高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23)、平良響(KDDI TGMGP TGR-DC SF23)、阪口晴南(SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23)、小出峻(San-Ei Gen with B-Max SF23)そしてイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)だ。コースオープンと同時に相次いでピットを離れた。わずか10分間のアタックに取り掛かる。
坪井と山下は2周目にニュータイヤを投入、岩佐、平良、阪口は最初からニュータイヤ、他のドライバーは1周目にニュータイヤに交換し、アウトラップに続いて2周のウォームアップを行い、アタックに取り掛かる。
まずは岩佐が1分37秒311を記録。続いてアタックした坪井は1分37秒367、山下は1分37秒483と岩佐のタイムにはあと一歩というところ。しかし牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が1分37秒236を叩き出してトップに。岩佐は2番手となり、ルーキーの小出も1分37秒338で3番手に食い込んで昨日に続いてQ2に駒を進めた。このほか坪井は4番手、福住は5番手、山下は6番手でQ2に進出している。
続いてBグループの走行が午前10時30分に走行を開始。こちらはザック・オサリバン(REALIZE Corporation KONDO SF23)、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)、小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)、ジュジュ(HAZAMA ANDO Triple Tree SF23)、大嶋和也(docomo business ROOKIE SF23)、野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)、野中誠太(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23)、小高一斗(KDDI TGMGP TGR-DC SF23)、サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TOM'S SF23)、大湯都史樹(SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23)そして佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)だ。
オサリバン、小高、小林、フェネストラズ、佐藤、野中、そして太田は1周目にピットインしてニュータイヤを装着。他の4人は最初からニュータイヤでピットを離れ、そのままウォームアップに入った。
まずは小高が1分37秒752を記録すると、オサリバンが1分37秒559でこれを上回る。続いて野尻が1分36秒633を叩き出してこのセッションのトップタイムを記録。佐藤も1分36秒817、太田は1分36秒907と同じく1分36秒台のタイムを記録して2番手、3番手に入る。この他1分37秒260の大嶋、1分37秒407の大湯、1分37秒492のフェネストラズがQ2進出を果たした。
予選Q2 無限勢1-2!!野尻がついに本山を超えた
ポールポジションを争う予選Q2は午前10時50分にコースオープン。Q1と同じく10分間の走行だ。
最初に出てきた3台のうち、坪井、フェネストラズは1周目、山下は2周目にピットインしてタイヤ交換を行った。続いて岩佐、野尻、佐藤、小出がコースイン。牧野、太田、福住、大嶋、大湯はさらに遅れて走行を開始したが、この9台は最初からニュータイヤでの走行となる。
まずは小出が計測3周目にアタックを行うが、タイムは1分37秒585に留まり、最終的に12番手から午後の決勝に臨むことになった。
続いてアタックしたのは野尻。自身も完全燃焼と語る会心のアタックで1分36秒060というタイムを記録し、通算21回目のポールポジションを獲得してみせた。この記録は本山哲の20回を越える、国内トップフォーミュラの最多記録だ。
続いてアタックを行った岩佐は1分36秒170とコンマ1秒及ばず。Q1でAグループに回ったことが僅かながらも不利に働いたと岩佐は予選後のぶら下がりで自身のアタックを振り返った。
このほか、佐藤が1分36秒462、福住も1分36秒514と相次いで1分36秒台のタイムを記録してきた。
ディフェンディングチャンピオンの坪井は1分36秒410で一時3番手に食い込むが、これを太田が1分36秒209で上回り、終わってみればトップ3は昨日と同じく野尻、岩佐、太田の順でホンダ勢が占める結果となった。
第2戦決勝はこのあと午後2時40分より31周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Atsushi BESSHO













