全日本スーパーフォーミュラ選手権の合同・ルーキーテスト(2日目)が、12月11日、三重県・鈴鹿サーキットで行われ、福住仁嶺(docomo business ROOKIE SF23)が、最後のセッションでトップタイムをマーク。最終戦ではホンダエンジンユーザーが圧倒的有利な状況だったが、テストとはいえ、久しぶりにトヨタエンジンユーザーが、鈴鹿でトップタイムをマークした。
テスト2日目も、1日目同様2セッションが行われたが、何人かのドライバーに変更があった。KCMGの8号車は注目のWRC王者・ロバンペラが昨日、発作性のめまいを発症したとして、予定を繰り上げて、FIA-F4王者の鈴木斗輝哉が搭乗。KONDOの4号車は、名取鉄平からFIA-F2の上位ランカーであるルーク・ブラウニングへ。ThreeBondの12号車には、小出峻に代わって荒尾創大が乗り込み、TGMの28号車は小林可夢偉から国本雄資にバトンタッチした。
Session3
午前9時から始まったセッション3は、昨日も精力的に走行を重ねたザック・オサリバン(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL SF23)が、開始からトップタイムを記録するなど、今日も好調。来シーズンのタイトル奪取を目論む牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)も、序盤オサリバンのタイムを上回るなど、気合の入った走りを見せる。
ナカジマレーシングの二人も、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)が2番手、イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)が4位と好調だったが、開始48分に、フラガのマシンのギヤボックスにトラブルが出て、シケインからストレートにかけてオイルを出してしまった。これで走行は30分近く中断されてしまった。
このセッション、最後のアタックでは、牧野、坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)、阪口晴南(SANKI VERTEX CERUMOINGING SF23)、佐藤、福住仁嶺(docomo business ROOKIE SF23)、山下健太(Kids com KCMG Cayman SF23)の順で終えたが、オサリバンも7番手と、昨日に続いて安定した速さを見せた。
また、最後のアタックを行わず順位は下位だったが、今日がSFも鈴鹿も初走行となったルーク・ブラウニング(REALIZE Corporation KONDO SF23)は適応力の高さを見せた。
そして、健闘が光ったのが、来季3シーズン目を迎えるJuju(HAZAMA ANDO Triple Tree SF23)だ。トップから1.6秒遅れの17位ながら、その差は確実に縮まってきている。
Session4
レギュラードライバーは、今年の走り納めになるこのセッション。開始から各ドライバーが、気合十分という感じだ。
開始30分経過したところで、ジャック・ドゥーハン(REALIZE Corporation KONDO SF23)が昨日に続いてデグナーでコースアウト。バリアに突っ込んでしまい、赤旗中断。再開したものの、今度は鈴木斗輝哉(Kids com KCMG Elyse SF23)がコースオフして再び中断となった。
その後、このセッションをリードしたのは岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)。1分38秒595、37秒680、37秒362と常にトップタイムを刻み続けた。これに続いたのは、太田、佐藤、フラガ、坪井、牧野、オサリバン、福住とレギュラードライバー勢。初走行のブラウニングもトップ10に留まっている。
最後は2組に分けてのアタックタイムが設けられ、トヨタエンジンユーザーの福住が岩佐のタイムを上回り、1分37秒221でトップへ。牧野、フラガが続いて、ここまでがトップ3。最後のアタック前に脱輪してアタックできなかった岩佐が4位、5位太田、6位山下と続き、ミスでタイム更新ならなかった佐藤は7位。坪井は8位。今回のテストで好調のオサリバンは9位につけ、レギュラー陣は、このセッションで今シーズンの走行を終えた。
ルーキーでは、12位のブラウニングが最上位。最後のアタック中に前車が脱輪し砂煙でアクセルを緩めざるを得なかった野村勇斗(San-Ei Gen with B-Max SF23)が16位で続いた。
明日のテストはルーキーが対象。午前10時からと午後2時から1時間30分ずつのセッションが予定されている。
Text: Shigeru KITAMICHI Photo: Atushi BESSHO








