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第12戦鈴鹿シリーズチャンピオン会見 岩佐歩夢「自分の中ではまだまだうまくやらなければいけなかったなと思う」

2025年ドライバーズチャンピオン 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)

2025年度ドライバーズチャンピオンを獲得した岩佐歩夢(TEAM無限)

 「全9戦の時ならだいたい3勝したドライバーがチャンピオンみたいな感じだったんで、今年は4勝ぐらいはしないときついよねみたいな話を開幕前の段階でしてたんですよね。なんですけど、前半戦はなかなか勝てなくて、やっとSUGOで勝てましたけど、結果的に今シーズン2勝でチャンピオンっていうのを考えると、自分たちがこうすべきだった、やるべきだった戦い方とはちょっと違った形だったかなと正直思っています」

 「レースをフィニッシュした時にしっかりと表彰台にいたっていうところは、まずすごく大きかったと思いますけれども、逆を返せば、リタイアで落としたレースっていうのが4戦以上はあると思うんですよね。そう考えると、そういったところはチャンピオンを取りに行く行き方ではないかなと正直思うんですね。昨日の自分のクラッシュも、まあ正直なところ全くいけなかったと思います。ただレベルが高くて、僅差でバチバチやってた中で本当に僅差で勝てたっていうところなんで、自分の中ではまだまだうまくやらなければいけなかったなと思います」

 「エンジニア、メカニック、そしてチーム全員が去年から同じ方向を向いて全力尽くしてくれてましたし、それがどんどんどんどん形になっていっているところに関しては、自信を持てましたし、すごく大きな支えになりました。もちろんチームだけじゃなく、その他の応援してくださっている方々、皆さんが本当にいたからこそ、こういった結果を取れたのは間違いないので、本当に皆さんに感謝したいと思います」

 「これからこのチャンピオンの価値を活かすかどうかはまた自分次第になってくると思うので、しっかりとこのチャンピオンという肩書き、日本一という肩書きをしっかりと活かせるような、この先の進み方をしていきたいと思います」

2025年チームチャンピオン DOCOMO TEAM DANDELION RACING チームプリンシパル村岡潔

2025年度チームチャンピオンを獲得したチームプリンシパル村岡潔氏(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

 「この今年をとるっていうのは、去年の喜びよりも、2年連続でとるっていうことが、やっぱりこのチームをやってきて、一つの区切りというか、一つ成長できる別の視界がやっと見えたなっていうことですよね。当然ドライバーのタイトルを取って、チームのタイトルを取るっていうのも重要なんですけど、我々のチームの力で用意できたクルマはドライバータイトルが取れるようなクルマではなかったとはいえ、チームで5勝もできたので、一番たくさん勝ったからチームタイトルが取れたという理屈にはちゃんと繋がってくるので、今年はやっぱり本当に力でもぎ取ったかなっていうところです。特に昨日、今日はドライバー2人が思い通りに走れなくても、きちっとポイントを取って、チームタイトルできちっとポイント差を取ってチームタイトルを取ったっていうところがやっぱり非常にありがたいなと。そういう意味ではドライバーには感謝しています」

 「かたやこうやって岩佐君がドライバーズタイトルを取ったし、去年は坪井君が取って、その時も言ったんですけど、やっぱりタイトルを取るっていうことに一番執着できたドライバーがドライバーズタイトルを取るんだなあと。そういう状況をうちのチームが作ってあげれなかった点でドライバーには申し訳なかった。でも、ドライバータイトルが取れなくてもチームタイトルを取らせていただいたのは、やっぱり、本当にファンのおかげとか、協賛企業だとか、HRCさんだとか、そしてドライバー2人の頑張り。本当にうちのチームは少ない人数なので、他のチームに対して取れるタイトルの重みが違うんです。プライベートチームが2年連続でメーカーのチームさんからこのタイトルを取ったっていうことはやっぱり大きなことになるし、そこはもう今日1日、これは自慢したいなと思います」

 「(来年のチームづくりについて)ドライバーのことは全く私は分かりません。私のところはホンダさんの育成を担っているので、若いドライバーを育ててくださいと言われれば、そのドライバーで走りますし、この2人でまた来年もと言われれば、来年もこれで走ります。そこはホンダさん次第だと思います。今年の我々の動きを活動を見て、このチームにはこういうドライバーだっていうことを決めていただけると思います。応援していただいている企業さんとは当然次のステップを目指して頑張ろうっていう話はしていきますけれども、それはもうこのカテゴリーをずっとやり続けるんですから、勝つことしかないので、来年もチームタイトルを取りたいねということだけです」

2025年ドライバー・オブ・ザ・イヤー イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)

2025年度ドライバー・オブ・ザ・イヤーを獲得したイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)

 「SFの開幕戦の時点では正直、勝てるか表彰台に登れるか分からなかっんですが、とりあえず1日ずつ、自分のベストを出し切るっていうことだけ集中してきました。シーズン真ん中ぐらいに来て自分のレベルがどういう立場にいるのか分かった上で、そこからチームとみんなで高いパフォーマンスを組み立ててきて、最後にここまで来れたのは本当に良かったです」

 「今までは経験が薄い部分、多分スピードはところどころあったんですけど、慣れてないことだったりとか、新しいことに対して対応がうまくできなかったことがたくさんあって、そこを一つずつ潰して、でもまた何か新しいことがまだやってきて、ようやくここの最後の2戦で、慣れた環境でパフォーマンスを引き出してっていうところができてきたので、そこら辺はしっかり成長できてすごい良かったです」

 「このシーズンの自分の目標は自分の存在感を示すっていうのがすごく重要だったと思います。過去一緒にカートとかでやり合った選手がスーパーフォーミュラとかスーパーGT500とか海外で活躍する中、そして自分がジュニアフォーミュラでやりあった選手がF1に行ったりしてて、なんで自分は2年前レースできてないんだっていうすごい悔しい思いを持った中、2023年の開幕式みたいなところに参加したんですけど、みんなのかっこいいプロモーションビデオが流れたりして、めちゃくちゃ本当に悔しかったんです。で、今年乗れることができて、メーカーの育成に関係してない分、このチャンスは絶対無駄にできないなっていうところで、本当に自分の意地で、やるしかないなって思った中で、本当に最後にこれを獲得できたのが本当に嬉しいです。そしてこのチームと一緒に頑張ってやってきた、この最後のパフォーマンスっていう部分はすごく大きく思ってますし、やっとそのトップと遜色ないパフォーマンスを得たんじゃないかなと思っているので、来年どうなるかはまだわからないですけど、自分の立場、そしてチームとも一緒にいい仕事ができたらいいんじゃないかなと思っています」

 「自分の家族は特に裕福ではないので、カートのときから、親が週5、週6とかで働いている中、石川県から毎週末琵琶湖とか関西まで、深夜でもカートを積んで連れて行ってくれました。レースができなかったときにも、どうにかまだチャンスを与えたいというところで、諦めないで支えてくれました。資金面でも大変苦労して、本当になんかもう全部できることもできないこともほぼやってくれました。アメリカに行ったときも、コストを下げるために自分と父でクルマのメンテナンスをして、シーズン全部の支払いができなくて、シーズンの途中から自分が乗っていたクルマに別のドライバーを乗せて、もう朝4時ぐらいまでそのクルマのメンテに付き合って、トランポに積んで、運んだこともあるし、それを全部乗り越えての今の結果なので、家族には本当に感謝しきれないです」

2025年度各賞を獲得した面々

2025年度ドライバーズチャンピオンを獲得した岩佐歩夢(TEAM無限)

2025年度ドライバーズチャンピオンを獲得した岩佐歩夢(TEAM無限)

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI

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