カテゴリー

ニュース内検索

SUPER GT

第1戦岡山決勝 GT500クラスは1号車au TOM'S GR Supraが昨年に続いて優勝

GT500クラス優勝はau TOM\'S GR Supra(坪井翔/山下健太)

 2025オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の決勝が4月13日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われ、GT500クラスは予選2位からスタートした1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が優勝。昨年11月の第8戦もてぎ以来負けなしの3連勝を達成した。

 決勝日を迎えた岡山国際サーキットは生憎の雨。朝には一旦収まっていたものの、午前11時40分から予定されていたウォームアップ走行の時刻が近づくにつれて再び雨脚が強まってきた。

 このため競技団からセーフティーカー(SC)スタートが宣言され、第1戦決勝は定刻の午後1時10分より、セーフティーカーの先導で始まった。周回数は82だ。気温11℃、路面温度は15.0℃だ。

 SCは全43台を従えて3周目を走ってピットへ。4周目からレースは追い越し可能となる。

 しかし開始直後の1コーナー立ち上がりで石浦宏明(KeePer CERUMO GR Supra)がスピンを喫し、これを回避しようとした佐藤蓮(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)の車体後部に激突するアクシデントが発生。さらに行き場を失ったベルトラン・バゲット(TRS IMPUL with SDG Z)も2コーナーイン側のバリアに突っ込んでしまった。

 これにより再びSCが導入されるが、車両回収と石浦の救出のため、ポストからは赤旗が提示され、早くもレースは中断となった。

 午後1時55分、セーフティーカーの先導でレースは再開。10周終わりでセーフティーカーはピットイン。11周目から追い越し可能となる。

 するとすかさずその周のダブルヘアピンで坪井が福住のインに飛び込んでトップを奪い取ると、その後方では牧野任祐(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)も名取鉄平(リアライズコーポレーションADVAN Z)を捉えて3番手でコントロールラインに戻ってきた。

 その後、14周目の1コーナーで佐々木大樹(Niterra MOTUL Z)がコースアウト。グラベルに捕まって出られなくなったため、この日3度目のSCが導入されることとなり、レースは19周目から追い越し可能に。直後の1コーナーで大草りき(Modulo CIVIC TYPE R-GT)が笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)との接触によりコースを飛び出すが、レースには自力で復帰している。

 笹原は14番手スタートながら中団グループの相次ぐ戦線離脱に助けられて順位を上げ、26周目のヘアピンで24号車の名取を捉えて5番手に浮上すると、その後も塚越広大(Astemo CIVIC TYPE R-GT)や100号車を捉えて3位まで浮上するが、64号車との接触によりその後10秒のタイムペナルティを受けることになる。

 37号車の先行を許した100号車は33周目にピットイン。山本に交代するが、左フロントタイヤの交換に手間取って大きくタイムをロスしてしまう。

 そしてこの100号車の動きを見てとり、徐々にピットインするチームが出始める。従来であればレース距離の1/3が経過したあたりから動き出す各チームだが、今回は天候の回復を睨んで様子を伺っていたようだ。

 3番手を走行する37号車は47周目、2番手の14号車は51周目、そして52周目にトップの1号車がピットイン。しかし彼らはいずれもウェットタイヤへの交換を行った。

 ここで最初にドライタイヤの投入を決めたのが100号車だった。後半を担当する山本尚貴は55周目にピットに飛び込むと、ドライタイヤに履き替えて徐々にペースを上げ、60周目に1分24秒702を叩き出す。

 他のウェットタイヤ勢はそれまで1分29~31秒台で周回を重ねていたが、この100号車のタイムを見てとってついに行動を起こした。

 2番手の14号車は62周目。トップの1号車は63周目にピットへ。この間にも山本は1分24秒後半から25秒前半のタイムを連発してぐんぐん追い上げてくる。

 だが66周目のアトウッドカーブで阪口晴南(WedsSport ADVAN GR Supra)がコースオフ。そのままグラベルでクルマを降りてしまったために、この日4度目のSCが入った。

 これにより、それまで後続に10秒以上のリードを築いていた山下の頑張りは振り出しに戻されてしまったが、72周目にSCがピットに戻り、73周目からレースがリスタートするや、再び逃げにかかり、最後は2位以下に2秒859差をつけてフィニッシュ。

 1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は昨年11月の第8戦もてぎ大会から負け無しの3連勝を達成すると共に、昨年に続いて2年連続で岡山大会を制する快挙を成し遂げた。

 坪井は公式テストでのインタビューで「またauか、と周囲に言わせたい」と語っていたが、今回もまさにそういう展開となった。

 2位の14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)に続いて3位には39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)が入り、トヨタ勢が表彰台を独占することとなった。

 一方、3番目にチェッカーを受けた37号車は10秒ペナルティのために6位となっている。

 次戦の舞台は静岡県小山町の富士スピードウェイ。5月4日の決勝は今季最初の3時間レースだ。

GT500クラスのスタートシーン

スタート直後のアクシデント

GT500クラス決勝2位はENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)

GT500クラス決勝3位はDENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)

GT500クラスで優勝した坪井翔/山下健太組(TGR TEAM au TOM\'S)

GT500クラスの表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース