オートバックス スーパーGT第3戦「マレーシアGTフェスティバル2025」の公式予選が6月27日、マレーシアのセパンサーキットで行われ、GT500クラスは19号車WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)が3年ぶりのポールポジションを獲得した。
公式予選は現地時間の午後4時30分よりノックアウト方式で行われた。天候は曇り、路面はドライ。開始時点の気温は33℃、路面温度は40℃だ。
予選Q1 国本雄資がトップタイム
GT500クラスのQ1は午後5時3分にコースオープン。しかし15台中7台が序盤はガレージで待機する展開に。その後残り7分で坪井翔(au TOM'S GR Supra)がピットを離れると、三宅淳詞(Niterra MOTUL Z)、ベルトラン・バゲット(TRS IMPUL with SDG Z)、佐藤蓮(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)と次々にコースイン。最後に残り5分を切ったところで塚越広大(Astemo CIVIC TYPE R-GT)がピットアウトして、漸く全車が出揃った。
そして残り時間3分を切ったあたりから各車アタックを開始。まずは山本尚貴(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)が1分52秒876をアウトラップに続いて2周目に叩き出す。
続いてバゲットが1分51秒675を3周目に記録。今回は各車最小限の周回でタイヤに熱を入れてアタックする作戦のようだ。
松下信治(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)は4周目に1分50秒368を記録するが、その直後に19号車の国本が1分51秒083でトップに躍り出た。国本はなおもアタックを続け、5周目には1分50秒856までタイムを縮めてみせた。
2番手には17号車の塚越が1分51秒077で続き、64号車の大草りきが1分51秒113で3番手。ポイントリーダーの1号車も70kgのサクセスウェイトを課せられてもなお坪井が1分51秒702をマークし、かろうじてQ2進出を果たしている。
予選Q2 阪口晴南が唯一の1分49秒台で他を圧倒!
予選Q2は現地時間午後7時41分にコースオープン。しかし開始直後に公式練習トップの39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraのエキゾーストパイプから炎と白煙が上がり、そのままコースサイドにストップしてしまったため、赤旗中断となってしまう。
Q2を担当したサッシャ・フェネストラズは自ら消火器を持って鎮火に当たったが、ここでTGR TEAM SARDは予選を終えてしまった。
その後午後5時50分に走行再開。小出峻(Astemo CIVIC TYPE R-GT)と伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)を除く7台がコースに飛び出していった。
伊沢は残り時間6分、それに続いて小出も走行を開始し、残り時間1分を切って漸く各車タイムアタックに入った。
まずはその伊沢が1分50秒388を3周目に記録すると、佐々木大樹(Niterra MOTUL Z)が1分50秒580でそれに続く。
しかしその直後、阪口晴南(WedsSport ADVAN GR Supra)が1分49秒748を叩き出し、トップに浮上してきた。
続いてアタックした野尻智紀(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)は1分50秒350。ジュリアーノ・アレジ(Deloitte TOM'S GR Supra)は1分50秒493といずれも阪口には及ばず。
この結果第3戦のポールポジションを獲得したのは19号車WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)。2022年9月の第6戦SUGO以来、2年9ヶ月ぶりのポール獲得だ。
予選2位は8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)が予選3位という結果となった。
ポイントリーダーの1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は、山下が1分51秒064を記録して予選8位から決勝に臨む。
Text: Kazuhisa SUEHIRO