6月29日にマレーシアのセパンサーキットで行われたオートバックス スーパーGT第3戦「スーパーGTマレーシアフェスティバル2025」の決勝レース。GT300クラスはポールポジションからスタートした18号車UPGARAGE AMG GT3(小林崇志/野村勇斗)が優勝。ルーキーの野村勇斗が参戦3戦目にしてスーパーGT初優勝を遂げた。
スタートでトップに立ったのは18号車の野村。しかし予選2位スタートの野中誠太(Green Brave GR Supra GT)がすぐさまこれを捉え、トップでコントロールラインに戻ってきた。
18号車はその後もペースが上がらず、予選3位スタートの元嶋佑弥(VENTENY Lamborghini GT3)に背後を脅かされる展開に。
しかし25周目にトップの52号車がピットインすると、形勢は逆転することに。
52号車はタイヤ交換に手間取り大きくタイムロス。一方の18号車は野村が最後まで2番手のポジションを守って26周目にピットへ。ここで第2スティントを担当した小林が52号車の前でコースに戻ると。27周目には9秒7の大差をつけることに成功する。
懸命に追い上げる52号車だったが、18号車まではわずか0秒033及ばず。18号車UPGARAGE AMG GT3(小林崇志/野村勇斗)が今季初優勝。TEAM UPGARAGEにとっては車両をホンダNSXからメルセデスAMG GT3に変えてから初の勝利だ。
52号車Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)は2位
に終わった。
そしてレース終盤を大いに盛り上げたのが3位争いだった。
序盤から3番手を快走していた0号車に対し、4車グッドスマイル初音ミクAMG(中山友貴/奥本隼士)は16周目に早めのピット作業を行い、4番手に浮上すると、47周目には奥本がついに小暮を攻略して3位をもぎ取っている。
4号車は今回、片岡龍也と谷口信輝の両名がスパ24時間出場の種に欠席、代わってベテランの中山友貴とルーキーの奥本隼士が抜擢された。特に奥本はこれがスーパーGTデビュー戦。昨年から61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)のリザーブドライバーとしてチームに帯同してきたが、今回GOODSMILE RACING & TeamUKYOから出走することとなり、見事デビュー戦で表彰台を獲得している。
Text: Kazuhisa SUEHIRO