2023年スーパーFJもてぎ・SUGOシリーズ最終第7戦公式予選が11月18日(土)モビリティリゾートもてぎで開催され、白崎稜(TAKE FIRST スタッフリソース)がポールポジションを獲得した。
8月のSUGOでの第6戦から3か月ぶりに開催された本大会は、シリーズチャンピオンのかかった最終戦。初冬のもてぎは前日の雨が残った寒い朝を迎えた。シリーズ参戦ドライバーに加えて12月の日本一決定戦を見据えてスポット参戦の選手、そして満を持してデビュー戦を迎えた新人も含む26台がエントリーした。
午前8時ちょうどに20分間の予選開始。シリーズランキング6位の磐上隼斗(アルビ富士吟景GIA EDを先頭に26台がコースイン。気温は7度で路面温度もかなり低い。そして前日に降った雨の名残がコースの各所に残っているが、全車スリックタイヤでコースインした。
各車タイヤに熱をいれるべく左右にマシンを振ったり加減速を繰り返して周回を始めたが、大貫直実(グレード1スズバンF109)がV字コーナーでスピン、コースアウト。さらにビクトリーコーナーで太田浩(ミスト・セキグチ・制動屋)がスピン、コースアウトしてセッションは赤旗中断。
午前8時10分、残り時間16分から予選は仕切り直し。各車は再度タイヤのウオームアップから始める。路面温度はかなり低くウエットパッチもある状況で、本格的なタイムアタックは残り8分を切った頃から開始。
まずは残り7分30秒、今回スポット参戦の白崎稜(TAKE FIRST スタッフリソース)が2分8秒148でトップに立つ。白崎は現在鈴鹿・岡山シリーズのポイントリーダー。もてぎでのレースは初めて、しかも昨日の練習走行が雨で、この予選で初めてスリックタイヤで走ってのタイム。適応能力の高さを感じさせる。2番手田中風輝(24systemタイヤサービス M2 KK-SII)で8秒52。田中は鈴鹿・岡山シリーズで現在2位。3番手に小田優(AUTOBACS Drago CORSE KK-SII)の8秒706。小田は10月に富士スピードウェイで行われたS-FJジャパンリーグ・グランドファイナルでレースデビューし5位フィニッシュした18歳だ。4番手にシリーズランキング2位の椎橋祐介(FG&SW NMSP 919 KKSII)が9秒237、その後ろ5番手に今回S-FJデビューレースの迫隆眞(EAGLE ERS S-FJ)が9秒371で続いている。白崎はさらにタイムを詰めて2分7秒684。今回はもてぎでの初レースとは思えない速さだ。
残り5分、ここで迫が2分7秒223でトップに立つ。予選前に自信のほどを覗かせていた16歳が言葉通りのスピードを見せ始めた。しかしすかさず白崎が6秒497を叩き出してトップを奪い返すと、続いてこちらも鈴鹿・岡山シリーズ参戦の堂園鷲(Kデンタルオフィス☆ミスト)が7秒107で2番手へ。迫は3番手へドロップ。4番手は7秒716の小田。5番手にシリーズ4位でチャンピオンの目を残している中澤凌(ZAP NAKs 10V ED)、6番手田中の後方7番手にシリーズ3位の内田涼風(群馬トヨペットRiNoA ED)、8番手シリーズ首位の池田拓馬(TAKE FIRST & AMEROID)とシリーズタイトルを争う面々が並ぶ。
残り3分、迫は自己ベストを2分6秒989と6秒台に入れて2番手に浮上するとがトップ白崎とは0.491秒の差。3番手堂園、4番手田中、5番手小田と続き、内田が7秒522で6番手へ浮上。残り1分で迫は6秒767までタイムを削り白崎まで0.270秒の差。
残り40秒。内田が2分7秒056と自己ベストを更新して3番手へ上がると、磐上が6秒991でこれを上回り3番手、内田4番手。
チェカードフラッグが振られて各車最後のタイムアタック。ここから順位は目まぐるしく入れ替わり、まず椎橋が2分6秒762で2番手へ。続いて田中が6秒623で2番手へ、しかし堂園が6秒532で逆転。椎橋は4番手へドロップ。迫、内田と続いていたが、最後に小田が6秒860で内田を追い落とし6番グリッドを獲得した。この間白崎のタイムを脅かす者は現れず、白崎のポールポジションが確定した。
シリーズチャンピオンを争う面々はランキング2位椎橋4番手、3位内田7番手、4位中澤9番手、そしてランキング首位の池田は持ち前のスピードを発揮できず13番手から決勝を迎えることとなった。
2023年スーパーFJもてぎ・SUGOシリーズ最終第7戦決勝は本日午前10時10分コースイン予定。冷えた路面はどこまで持ち直すか、寒いもてぎだがレースは熱くなりそうな予感だ。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE