7月7日、全日本スーパーフォーミュラ選手権公式テスト(1日目)が、富士スピードウェイで行われ、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が両セッションともトップタイムをマークした。
テストウィークになって、2つのチームからドライバー起用についての発表があった。
1つは、TEAM IMPULが、第3戦でドライブした平良響を、今回のテストと第4戦で起用するというもの。ただし、第5戦以降については未定とのこと。
もう1つは、今回のテストでTGM Grand Prixの55号車を、昨年同チームから参戦した大津弘樹と大草りきがシェアするというもの。主にマシンセッティングを進めるための措置と思われ、第4戦以降のドライバーについての発表はなかった。
今シーズン、第3戦までTGMの55号車をドライブした松下信治は、チームの発表に合わせ、自らのSNSで「継続参戦が出来なくなってしまいました」と報告している。
セッション1(9:30〜11:30)
朝から晴れ渡った富士スピードウェイ。強い日差しが照りつけ気温は午前9時で30度。予報では昼過ぎには35度の猛暑となるとのことだ。
セッション序盤で好調だったのはトヨタエンジンユーザー。
30分経過時点で、大湯都史樹(VERTEX CERUMO・INGING SF23)の1分24秒344を筆頭に、阪口晴南(VERTEX CERUMO・INGING SF23)、坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)、福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)、笹原右京(VANTELIN TOM'S SF23)、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)と続き、トップ6をトヨタ勢が占めた。ホンダ勢のトップは、7番手の岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)の1分25秒052だ。
しかし、セッション折り返しからは、ホンダ勢が巻き返し、まずは野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が1分24秒261でトップに立つと、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)がこれを上回る1分23秒703、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)も24秒174で続き、牧野、佐藤、野尻がトップ3を占めた。
終了間際には、再度トヨタ勢が台頭し、坪井、福住が1分24秒076、24秒151をマークして2、3番手に食い込み、トップ6は牧野、坪井、福住、野尻、佐藤、大湯の順。ホンダ、トヨタ3台ずつとほぼ互角の戦いを見せ、セッション1を締めくくった。
セッション2(14:00〜16:00)
午後になって、時折雲が出て日差しが遮られたため、気温は34度まで上がったものの、若干過ごしやすく感じるなかセッションがスタート。
このセッションの前半はオーバーテイクシステムの使用が許されたたため、走り始めから各車タイムアップ。岩佐1分23秒646、牧野23秒829、野尻23秒894と、多くの選手が午前のタイムを上回る、または匹敵するタイムをマークした。
折り返しの1時間を過ぎる頃には、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)も1分23秒776で2番手に上がってくる。
その後は大きな動きはなかったが、残り7分になると、全車ピットイン。ニュータイヤに履き替えて1日目最後のアタックが始まる。
最初にトップに立ったのは、前戦SUGOでクラッシュしてしまい車両を修復してきた阪口(1分23秒561)、小高一斗(REALIZE Corporation KONDO SF23)も1分23秒645で迫るが、この二人を大きく引き離すタイムでトップに立ったのは、セッション1でもトップを奪った牧野。
牧野の1分23秒144に、山下、太田、岩佐も迫るが、破ることはできず。好調・牧野が両セッションを制してテスト1日目は終了した。
平良響(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)は18位、TGMの55号車をドライブした大津弘樹(TGM Grand Prix SF23)は15位、注目のJuju(TGM Grand Prix SF23)はトップから2.6秒遅れの21位だった。
明日のテストは午前は9時30分から、午後は1時30分から、ともに2時間で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHI