7月7日、全日本スーパーフォーミュラ選手権公式テスト(2日目)が、富士スピードウェイで行われ、比較的コンディションの良かった午前は山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)が、日差しの強くなった午後は、坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)が開始早々にマークしたタイムで、トップを奪った。
2日目も、富士スピードウェイのある小山町は正午に気温34度超えの予報だったが、セッションが始まる頃には薄曇りとなり、1日目より幾分過ごしやすいコンディションとなった。
ここまで3戦を終えたシリーズだが、野尻、牧野、野尻と勝者はすべてホンダ勢。第4戦はトヨタのお膝元、富士スピードウェイが舞台となるだけに、トヨタ勢は今回のテストで良い流れを作り、巻き返しを図りたいところだ。
セッション3(9:30〜11:30)
走行開始からまもなく、坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)、大湯都史樹(VERTEX CERUMO・INGING SF23)、岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が1分23秒台に入れ、路面状況はかなり良さそうだ。
1時間を経過してのトップ10は、坪井(1分23秒317)、阪口晴南(VERTEX CERUMO・INGING SF23)、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、岩佐、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)、福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)大湯、野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)、小高一斗(REALIZE Corporation KONDO SF23)。昨日の上位とほぼ同じ顔ぶれだ。
1時間を過ぎて、この上位メンバーに食い込んできたのが、昨年SFライツでチャンピオンを争ったルーキーの二人、木村偉織(San-Ei Gen with B-Max SF23)と平良響(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)だ。ともに23秒台半ばのタイムで、この時点で4、5番手に急浮上。
セッション最後のアタックでは、山下が1分23秒099をマークしてトップに。小高も8位とKONDOレーシングは昨日に引き続き好調だ。2位は岩佐、3位は佐藤、以下、坪井、大湯、野尻と続いて午前のセッションは終了した。
セッション4(13:30〜15:30)
開始早々、タイムを出してきた坪井(1分23秒238)、佐藤(23秒505)、山下(23秒636)、太田(23秒720)が上位に並ぶが、30分が経過する頃、ここにルーキー木村が1分23秒532をマークして3位に食い込んでくる。
開始1時間を経過する頃になると、雲が晴れかなり日差しが強くなってきた。
セッション中盤は、各チーム、データ収集のためにピットインを繰り返す場面が多く、タイムアタックする車両は出てこなかった。
迎えた残り5分。最後のアタック合戦が始まるが、路面のコンディションがあまり良くなかったのか、このアタックでは山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)の1分23秒272が最速。野尻は1分23秒510、牧野は23秒546だった。
結局、セッションの最初に坪井がマークした1分23秒238がトップタイム。結果としてテスト2日目は、午前が山下、午後は坪井のトヨタ勢がトップとなった。
注目のJuju(TGM Grand Prix SF23)は、このセッションもトップから約2.6秒差。2秒の壁を破ることはできなかったが、最後のセッション32周をこなして体力的には問題のないことを証明してみせた。
第4戦富士大会は「夏祭り」として7月20〜21日に開催される。
Text: Shigeru KITAMICHI