S-FJ日本一決定戦

日本一決定戦富士B組第1レグ 森山冬星とのバトルを制した居附明利がトップフィニッシュ

B組第1レグ1位は居附明利(SAccess Racing Es)

 2022年スーパーFJ日本一決定戦第1レグは富士スピードウェイで12月10日(土)に開催され、B組ではポールポジションからスタートの稲葉摩人(ZAP SPEED 10V ED)を序盤でかわした森山冬星(DIXCEL/ROYAL/MYST)に4周目に追いついた居附明利(SAccess Racing Es)が逆転してトップフィニッシュ。決勝をフロントロウからスタートすることとなった。

 日本一決定戦。A組に続いて21台のB組予選は午後1時10分にコースイン。A組同様気温13度で路面温度も本日一番良い状態だ。とはいえコースイン時のタイヤは冷えており鈴木翔也(CF亜衣☆KK-SII)はTGRコーナーでスピンするも無事再スタート。また予選で駆動系のトラブルが発生しコースサイドに止まってしまった板野貴毅(Rn-sports森井板金工業KKS2)は、他のチームからパーツを借りられることは決まったものの、先方の第1レグが終わらないと受け取ることができない為、第1レグはピット待機で不出走ということになった。

B組第1レグがスタートした

 レッドライトが消えて第1レグスタート。好スタートを決めたのは予選トップタイムもペナルティで4番グリッドからの発進となった森山で、蹴り出しの弱かった3番手スタートの小松響(OKABE Rn-sports KKS2)をかわすとTGRコーナーでは2番手スタートの居附にアウトから仕掛けるがここは居附が守る。森山は随所で居附にゆさぶりをかけて後半セクションに。居附は森山から逃げつつリーダーの稲葉にアタックし、ダンロップコーナーではアウトから仕掛けるもこれは失敗。逆に森山に追い詰められる恰好となり、最終コーナー手前で森山がオーバーテイクに成功。森山は稲葉と0.333秒差でコントロールラインを通過するとスリップストリームに乗って一気に詰め寄りコカ・コーラコーナーにかけて攻略。トップに立つと今度は突き放しにかかる。スリップストリームが効いた森山は最高速が210.1キロ/hと203.8キロ/hの稲葉や204.9キロ/hの居附に比べてかなり速い。

 トップ森山は2周目に稲葉に0.478秒の差をつけ、この2台に比べて3位を走る居附はラップ0.3秒以上遅く稲葉から0.797秒離されて、逆に4位小松が0.09秒差とテール・ツー・ノーズ状態になり、TGRコーナーで小松が襲い掛かるがここは居附が守り、これで火が付いたか居附がリードをひろげる。後方では5番手スタートの白崎稜(ZAPスタッフリソースED)を藤原大暉(ACELINESレヴレーシング)が攻略、5位に浮上する。

 3周目、稲葉は第3セクターで森山とのギャップを削り取り0.26秒差として攻勢に転じる。3位居附も稲葉との差を詰め、4位小松とは0.757秒差となる。5位争いは白崎が逆転、ポジションを奪い返すが、続く4周目のTGRコーナーでは藤原が再逆転して5位へ。そして第4セクターで居附は全体ベストを出すとこの周1分51秒666のファステストラップを出して、ストレートで稲葉をオーバーテイク、さらに森山にも襲いかかり、稲葉も加えた3台が並走してTGRコーナーへ進入。ここは森山が抑えるが、居附の勢いは止まらず、アドバンコーナーで森山を仕留めて5周目にしてついにトップに立つとファイナルラップに突入する。

 6周目、ストレートエンドでは居附~森山~稲葉に小松までもが加わった4ワイド状態でTGRコーナーにアプローチ。ここは森山が制してトップを奪い返し居附2位、稲葉3位。アドバンコーナーでは小松が稲葉を差して3位、稲葉4位。さらに5位の藤原まで追いついて、ダンロップコーナーでは小松、稲葉、藤原のブレーキング合戦になり稲葉が止まり切れずオーバーシュート、大きく順位を落とし、藤原が3位で最終セクションへ。

B組第1レグ2位は森山冬星(DIXCEL/ROYAL/MYST)

B組第1レグ3位は藤原大輝(ACE LINESレヴレーシング)

B組第1レグ4位は小松響(Okabe Rn-sports・KK-S2)

B組第1レグ5位は白崎稜(ZAPスタッフリソースED)

B組第1レグ6位は渡会太一(FTK・レヴレーシングガレージシグマ)

B組第1レグ9位は稲葉摩人(ZAP SPEED 10V ED)

 テール・ツー・ノーズ状態で最終コーナーを立ち上がった森山と居附は居附がスリップストリームを効かせて森山のサイドに並びかけると、そこからのドラッグレースを制してトップでフィニッシュラインを通過、森山は0.023秒及ばず2位。3位争いのバトルを勝ち抜いた藤原が3位、競り負けた小松が0.094秒差で4位、白崎が5位。そして、降格で最後尾20番手スタートから毎ラップ順位を上げていた渡会太一(FTKレヴレーシングガレージシグマ)が14台を抜いて6位まで這い上がってフィニッシュ。ファイナルラップまでトップグループを形成していた稲葉は9位でフィニッシュした。

B組第1レグジェントルマンクラス1位は太田浩(ミスト・セキグチ・制動屋)

 5台が出走のジェントルマンクラスは吉田宣弘(EXTREME☆ミスト☆GY)が全体10位のクラストップでフィニッシュしたが、他車のコースアウトの原因を作ったとして、フィニッシュタイムに40秒加算のペナルティが課せられて全体20位クラス5位に降格、全体12位となった太田浩(ミスト・セキグチ・制動屋)がクラストップ、全体15位の上吹越哲也(FTK・レヴレーシングガレージ)がクラス2位、全体16位の高橋裕和(タイカメンテナンス/制動屋/イワモトR)がクラス3位となった。

 第1レグA組B組が終了し、フィニッシュタイムはA組トップの岡本大地が11分14秒026、B組トップの居附が11分17秒511でA組の方が速く、決勝はA組が奇数列、B組が偶数列となり、岡本大地がポールポジションからスタートすることとなった。

 明日の日本一決定戦、決勝は午前10時10分スタート予定、泣いても笑っても最終決戦だ。

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE


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