全て狙いどおりだったという本山。念願の初優勝だ(Photo:K.Takeshita)
全日本選手権フォーミュラニッポン第5戦スポーツランドSUGO決勝は、#1本山哲 (ADiRECT 5ZIGEN)が待望の今季初勝利を挙げた。 2位にはノーピット作戦に賭けた#32小暮卓史(PIAA NAKAJIMA)、3位には早めの ピットストップが功を奏した#7脇阪寿一(Team LeMans)が入り、今年初めて日本人 選手が表彰台を独占する結果となった。(観客動員数:41,800人) レースは2時35分定刻にスタート。セカンドグリッドから本山が勢いよく飛び出して トップで1コーナーへ。ライアンは2番手に後退、3位にはトレルイエがジャンプアップ するが、2周目の1コーナーで小暮にアウトから並ばれて陥落。小暮はすぐにライアン の追撃に掛かる。今回予選3番手と好調だった服部はなんと8番手にまで後退してしま った。 さらにその後方では、10番手スタートの脇阪がスタート直後の1コーナーで後続に 押し出される格好でコースアウト。脇阪はすぐにコース復帰するが最後尾に落ちて しまい、早々と6周終わりでピットイン。しかしそこからの脇阪のペースは目を見張る ものがあり、8周目にはこのレースのベストタイムとなる1分15秒614を記録、凄まじい 勢いで追い上げに掛かる。 一方トップ集団では、ライアンと小暮が熾烈な2位争いを繰り広げるなか、トップの 本山は着実にリードを築き上げ、28周終わりでピットへ。タイヤ4本交換という手堅い 作戦で小暮、服部に次ぐ3番手でコース復帰した。 ところがこの2台が何時までたってもピットへ入るそぶりも見せない。 ペースは確実に本山が勝っているとはいえ、彼らが無給油で逃げ切る可能性も出てきた ため、本山は猛チャージを開始し、40周目のバックストレートで服部をパス、更に60周 目には小暮を射程に捕らえたが、小暮も厳しいコンディションの中懸命の抵抗を見せる。 結局、本山が馬の背の侵入で漸くトップを奪い返すまでには更に3周を要した。 3位に後退した服部は、後方から追い上げてきた脇阪に59周目の1コーナーで抜かれ、 4位に落ちてしまった。 レースはこのまま1位本山、2位小暮、3位脇阪の順でフィニッシュ。 本山にとっては5ZIGEN移籍後初の待ちに待った優勝となった。
2004年8月1日 スポーツランドSUGO(宮城県) 決勝 天候:晴れ/コース:ドライ
P.-No.Driver---------------Team-------------------------Time(Delay)-Gap--- 1 1 本山 哲 TEAM ADiRECT 5ZIGEN 1"33'18.487 - 2 32 小暮卓史 PIAA NAKAJIMA RACING -21.159 21.159 3 7 脇阪寿一 Team LeMans -33.741 12.582 4 40 リチャード・ライアン DoCoMo TEAM DANDELION -36.455 2.714 5 4 立川祐路 Yellow Hat KONDO Racing Team -55.998 19.543 6 41 服部尚貴 DoCoMo TEAM DANDELION -1'15.971 19.973 7 20 井出有治 mobilecast TEAM IMPUL -1Lap 11.096 8 8 土屋武士 Team LeMans -1Lap 3.831 9 27 山西康司 CARROZZERIA Team MOHN -1Lap 8.839 10 19 ブノワ・トレルイエ mobilecast TEAM IMPUL -1Lap 7.097 11 28 野田英樹 CARROZZERIA Team MOHN -1Lap 40.152 12 *2 金石年弘 TEAM ADiRECT 5ZIGEN -1Lap 0.226 ---------------以上完走----------------------------------------------- 3 道上 龍 Yellow Hat KONDO Racing Team -20Laps 19Laps 31 アンドレ・ロッテラー PIAA NAKAJIMA RACING -41Laps 21Laps *25 片岡龍也 Team LeMans Spirit -51Laps 10Laps *11 松田次生 COSMO OIL RACING TEAM CERUMO 失格 --------------------------------------------------------------------------- ファステストラップ #7脇阪寿一(8/72Laps) 1'15.614 *印のカーナンバー25の車両は、国際モータースポーツ競技規則付則L項違反により、 10秒のペナルティストップ及びペナルティポイント1点が課された。 *印のカーナンバー2の車両は、2004全日本選手権フォーミュラニッポン統一規則 第33条10(ピット作業)違反により、ドライブスルーペナルティが課された。 *印のカーナンバー11の車両は、国際モータースポーツ競技規則付則L項違反により、 10秒のペナルティストップ及びペナルティポイント1点が課された。 *印のカーナンバー11の車両は、国際モータースポーツ競技規則付則H項違反 (黒旗無視)により、失格とする。