F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

スプリングトレーニング富士 雨のなかTH育成ドライバーが上位を占める

 恒例のFIA-F4スプリングトレーニングが、3月25日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、セッション1はホンダ育成ドライバーの洞地遼大(HFDP with B-Max Racing Team)が、セッション2はトヨタ育成ドライバーの卜部和久(TGR-DC Racing School)がトップタイムをマークした。

 5月のGWの開幕まで1か月と少し。今シーズンの参加者が一同に会して行われる合同テスト「スプリングトレーニング」は、各チーム、ドライバーにとって自分たちのポジションを確認するうえで非常に貴重な機会となる。

 また、F4に注目するコアなファンにとっては、このトレーニングで勢力図が見えてくるだけに、ここでの結果は非常に興味深い。特に今季は、新型車両MCS4-24+新開発のTOM'S製エンジンTMA43が導入される初年度となるだけに、気になるところだ。

 ところが、残念なことに当日は朝から雨模様。コースも前日からの雨で完全ウェットとなった。これでドライにおける勢力図は見えなくなってしまったが、こうなるとドライバーのポテンシャルが大きなウェイトを占めることになる。

 予定されたセッションは2回。1回目は予定どおり午後1時から3時30分まで。そして、2回目は当初スタート練習に当てられるはずだった30分間(午後4時30分から5時)が悪天候にため走行時間となった。

 結果からいうと、やはりトヨタ、ホンダの育成ドライバーが速かった。

 特に継続参戦となる3人、トヨタ育成の卜部和久と佐野雄城(TGR-DC Racing School)、ホンダ育成の野村勇斗(HFDP with B-Max Racing Team)は安定した速さを見せ、セッション1では、2位野村(2分00秒414)、3位卜部(2分00秒630)、4位佐野(2分01秒193)だった。

 そして、この3人を出し抜いたのが、やはりフル参戦2年目の洞地(2分00秒056)だ。今季からホンダ育成として参戦する17歳は、セッション終了間際にうまく1周をまとめてきた。

 注目は、この4人に続いて5位に入った下野璃央(Dr.Dry)だ。昨年はランキング19位と良いところなく終わってしまったが、今年に懸ける思いは強そうだ。

 セッション2は、卜部がトップタイム(2分00秒697)をマークし、野村、洞地、鈴木斗輝哉(TGR-DC Racing School)佐野と続き、トップ5を育成ドライバーたちが占めた。

 ただ、今回は終日雨だったこと、また、車両のデリバリー時期に差があり、すでに走り込んでいる者もいれば、今回がシェイクダウンだった者もいるなど、バラつきがあり、エンジンの走行距離による微妙なパワー差もあったようだ。

 なお、今シーズンから総合を争う若手によるチャンピオンクラス、ジェントルマン対象のインディペンデントクラスに明確に分けられ、予選も別々、グリッドも分けられることになった。

 そのインディペンデントクラスは今回15台の出走があり、セッション1,2ともに、SFライツにも参戦し、今や最速ジェントルマンの今田信宏(B-MAX RACING TEAM)がトップタイムをマークした。

Text: Shigeru KITAMICHI


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