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スーパー耐久

第1戦鈴鹿公式予選 ST-X初登場の5ZIGEN GTR GT3がいきなりPP HIROBONが躍動

ST-Xクラスポールポジションは500号車5ZIGEN GTR GT3(HIROBON/川端伸太朗/塩津佑介/金丸ユウ)

ENEOSスーパー耐久シリーズ2023パワードバイハンコックは18日、三重県の鈴鹿サーキットで第1戦の公式予選を行い、ST-Xクラスの500号車5ZIGEN GTR GT3(HIROBON/川端伸太朗/塩津佑介/金丸ユウ)がポールポジションを獲得した。

 スーパー耐久シリーズの第1戦がいよいよ鈴鹿サーキットで始まった。今シーズンからAドライバー規定が変更され、プラチナ、ジェントルマン、エキスパートのドライバー区分が廃止された。代わって以下の規定がAドライバーに適用されることとなった。

  1. 参加する前年の12月31日の時点で満60歳以上の、全てのドライバー。
  2. 参加する前年の12月31日の時点で満40歳以上の、STO・STELが認めたアマチュアドライバー。
  3. 上記に該当しないドライバーで、STO・STELが認めたドライバー。

 この規定はST-Qクラスを除くすべてのクラスに適用される。

 午前中のフリー走行は、小雨の中ウェット路面で行われた。天候は回復の予報だが、午後になっても微妙なコンディションが予想されるため、通常Aドライバー、Bドライバーの順で行われるスケジュールが変更され、Aドライバーに先立ち、午後2時よりBドライバー、午後3時よりAドライバーの順で行われた。Aドライバー、Bドライバーの合算タイムで明日決勝のグリッドが決定する。

ST-Xクラス予選2位は14号車中升ROOKIE AMG GT3(鵜飼龍太/蒲生尚弥/平良響/片岡龍也)

 ST-Xクラスは7台が参加。注目は中升ROOKIE AMG GT3(中升ROOKIE Racing)か。トヨタ、メルセデスを含む多くのメーカーの車両を扱うディーラーを傘下に持つ中升集団がスポンサーとなり、トヨタ直属のルーキーレーシングがメルセデスAMGを走らせる異色のチームだ。

 スーパーフォーミュラに参戦中のKCMGもスーパー耐久に殴り込んで来た。代表のポール・イップ自らステアリングを握りホンダNSX GT3を走らせる。昨年のST-Zクラスチャンピオンの5ZIGENもST-Xクラスにステップアップ。既報のとおり、DAISHINとMP RACINGがコラボしたDAISHIN MPRacing GT-R GT3も出場と、興味の尽きないラインアップとなった。

 500号車5ZIGEN GTR GT3(HIROBON/川端伸太朗/塩津佑介/金丸ユウ)は、Bドライバーの川端が、トップから0秒823差の4位と振わなかったが、AドライバーのHIROBONが健闘。2位以下を1秒481もちぎり、総合でのポールポジション(PP)を決めた。HIROBNは、FIA-F4(インディペンデントカップ)、TCRジャパンでのチャンピオン経験もある、スーパージェントルマンドライバー。初参戦でいきなりチームにPPをもたらせた。2位も初出場の14号車中升ROOKIE AMG GT3(鵜飼龍太/蒲生尚弥/平良響/片岡龍也)が入り、新参チームが1-2。3位には31号車DENSO LEXUS RC F GT3(永井秀貴/小高一斗/嵯峨宏紀)が入った。

ST-Zクラスポールポジションは52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT4(山崎学/吉田広樹/服部尚貴/川合孝汰)

 ST-Zクラスは11台が参加。昨年チャンピオンの5ZIGENがST-Xクラスに旅立ったが、埼玉トヨペットGreen Brave、Team Noahなどが下のクラスからステップアップ。日産のGT4も昨年リリースされ、今年も激戦のクラスになりそうだ。

 そのステップアップしてきた52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT4(山崎学/吉田広樹/服部尚貴/川合孝汰)は、Bドライバーの吉田がトップから0.298差の3位と健闘。Aドライバーの山崎が2位以下を1秒以上離し、合算で参戦初戦のPPを獲得した。2位には885号車 シェイドレーシング GR SUPRA GT4(HIRO HAYASHI/平中克幸/清水英志郎)が、3位には26号車raffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4(大塚隆一郎/富田竜一郎/名取鉄平/篠原拓朗)が入った。

ST-Qクラストップタイムは28号車ORC ROOKIE GR86 CNF concept(加藤恵三/大嶋和也/豊田大輔/佐々木英輔)

 開発車のST-Qクラスは4台が参加。液体水素で注目を集めていたルーキーレーシングのカローラは、富士のテストで火災が発生したため不参加。今回はヤリスでの出場となった。合算でのトップタイムは28号車ORC ROOKIE GR86 CNF concept(加藤恵三/大嶋和也/豊田大輔/佐々木英輔)が記録した。

ST-1クラスポールポジションは2号車シンティアムアップルKTM(井田太陽/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹)

 ST-1クラスは2台が参加。昨年のチャンピンの2号車シンティアムアップルKTM(井田太陽/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹)がPPを獲得。2位は47号車D'station Vantage GT8R(星野辰也/織戸学/浜健二/ジェイク・パーソンズ)が付けている。

ST-2クラスポールポジションは6号車新菱オートDIXCEL夢住まい館エボ10(冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄)

 ST-2クラスは5台が参加。ランサー2台、ヤリス2台、シビック1位だ。6号車新菱オートDIXCEL夢住まい館エボ10(冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄)は、Bドライバーの菊池が2位以下を1秒8離しトップタイム。Aドライバーの冨枡が僅差の2位に付けたため、合算でPPを獲得した。2位には743号車Honda R&D Challenge FL5(石垣博基/武藤英紀/木立純一/柿沼秀樹)が、3位に13号車ENDLESS GR YARIS(花里祐弥/石坂瑞基/伊東黎明/岡田整)が入った。

ST-3クラスポールポジションは39号車エアバスターWINMAX RC350 TWS(眞田拓海/伊藤鷹志/岡田衛)

 ST-3クラスは5台が参加。今シーズンST-Zクラスにステップアップした埼玉トヨペットと昨年チャンピオンを争そった39号車エアバスターWINMAX RC350 TWS(眞田拓海/伊藤鷹志/岡田衛)はBドライバーの伊藤がトップタイム、Aドライバーの眞田は3位だったが、総合でのPPを獲得した。2位には38号車 ヒグチロジスティクスサービス RC350 TWS(尾崎俊介/鶴賀義幸/石森聖生)が、3位には15号車岡部自動車Z34(甲野将哉/長島正明/冨田自然/元嶋成弥)が入った。

ST-4クラスポールポジションは884号車 シェイドレーシングGR86(影山正彦/国本雄資/山田真之亮)

 ST-4クラスは8台が参加。昨年は毎戦4台程度と参加は少なかったが、昨年、新型のGR86がリリースされたことなどにより、86勢が7台と倍増。これにST-5クラスからステップアップしてきたOVER DRIVEがROADSTER RFで挑む形となる。884号車シェイドレーシングGR86(影山正彦/国本雄資/山田真之亮)は、Bドライバーの国本が3位、Bドライバーの影山が2位とそろって上位に付けたため、合算タイムでPPを獲得した。2位には41号車エアバスターWINMAX GR86 EXEDY(石井宏尚/冨林勇佑/水野大)が、3位には60号車TEAM G/MOTION'GR86(塩谷烈州/山本謙悟/瀬戸貴巨)が入った。

ST-5クラスポールポジションは88号車村上モータースMAZDAロードスター(村上博幸/吉田綜一郎/有岡綾平/岡本大地)

 ST-5クラスは最大の12台が参加。昨年、最終戦で6台がチャンピオンを争った激戦区だ。FIT、ROADSTER、Vitz、DEMIO、Yarisと車種もバラエティーに富む。88号車 村上モータースMAZDAロードスター(村上博幸/吉田綜一郎/有岡綾平/岡本大地)は、Bドライバーの吉田、Aドライバーの村上とも2位に付け、合算タイムでPPを獲得した。2位には65号車odula TONE制動屋ロードスター(外園秋一郎/太田達也/伊藤裕仁/丹羽英司)が、3位には50号車 LOVEDRIVEロードスター(伊橋勲/大井貴之/藤井順子/國沢光宏)が入った。

 決勝レースは明日19日、午前11時45分より5時間レースとして開催される。チャンピオンを目指すチームは、緒戦を制し、選手権の主導権を握りたいところだ。

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Kazuhiro NOINE
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