Forumula Beat

第2戦富士決勝 卜部和久が序盤からダッシュに成功すると後半はぶっちぎりの優勝

優勝した卜部和久(H・R F108)

 Formula Beat第2戦決勝は4月1日(土)に富士スピードウェイで開催され、卜部和久(H・R F108)がスタートからトップに立つと、後続を引き離して独走体制に持ち込み、2位を走行の佐々木孝太(ファーストガレージ&ISP)がリタイヤした後半は後続に大差をつけてそのまま13周を走ってフィニッシュ。ポール・ツー・ウインを飾った。

 朝の予選に続いて午前10時30分コースインと慌ただしい今回の決勝。短いインターバルの間に気温は18度まで上昇。予選開始時点と比べて7度も変わればタイヤの内圧など調整しなければならない箇所があり、各チームセットアップに余念がなかった。

 トラブルで予選を走行できなかった渡辺義人(エクシズ☆ハンマーR疾風)を含む20台がグリッドに整列、10時45分にフォーメーションラップが始まりグリッドに戻ってくるとレッドライトが点灯から消灯でレースが開始された。

13周の決勝がスタートした

 ポールシッターの卜部を始め上位はクリーンスタートしたが、8番グリッドからFormula Beatで初の決勝を迎えた岩本瞬(ファーストガレージ&ISP)がエンジンストールでグリッドに取り残され、最後尾からスタートする。

 トップの卜部に対し2位の佐々木は左右からプレッシャーをかけるが、卜部は落ち着いた走りでポジションをキープ、隙を見せない。後方では5番グリッドから蹴り出しがよかった大宮賢人(ハンマーR疾風)が、逆に出遅れたハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)をTGRコーナー進入で仕留めて4位に浮上する。大宮はさらに3位を走る徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)のインに並びかけて第2コーナーを通過するが、コカ・コーラコーナーでまでに徳升が抑えこむ。

 オープニングラップを終えてトップ卜部と2位佐々木のギャップは0.681秒、そこから0.95秒の差で3位徳升。スタート直後は勢いがあった大宮だが後半セクションで伸びず、伊澤が接近して0.054秒差でコントロールラインを通過するとストレートエンドまでに前に出て4位を奪い返す。5位に落ちた大宮の後方にはこれもスタートがよかったジェントルマンクラスの河野靖喜(ファーストガレージ&ISP)が6位に浮上している。逆に大きくポジションを落としたのが6番手スタートだった冨田自然(Kデンタルオフィス)で、9位で1周目を終えた。

 2周目、3周目と卜部は佐々木より0.5秒速いタイムでギャップを築き、3周目終了時点で1.807秒差。さらに4周目1分43秒279、5周目43秒178とファステストラップを連発して2.298秒差とじりじり佐々木を引き離して行く。3位徳升はそこから3.429秒、4位伊澤も1.177秒とギャップが拡大して、序盤から上位は膠着状態になる。 そんな中で元気がいいのがジェントルマンクラストップの河野で、5位大宮と0.172秒差とテール・ツー・ノーズ状態で6周目に入ると第1セクターでオーバーテイクに成功する。ジェントルマンクラスの2番手はスタートを失敗した植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)に代わって三浦勝(NUTECルノー)が総合10位で続いていたが植田がこれを挽回する。

 レースは折り返しの7周目。4位伊澤が第1、第2セクターで3位徳升とのギャップを削り取り、0.966秒差でコントロールラインを通過。そして8周目、2位を走っていた佐々木が最終コーナーでスローダウン。勢いなくピットレーンに戻ってくるとそのままガレージイン、リタイヤとなった。レース後に確認したところ、ドライブシャフトが折れたとの事で、開幕戦でもコースイン時のスタート練習でドライブシャフトが折れてレーススタート出来なかったが、今回も同じ左のドライブシャフトだそうで、こうなるとドライブシャフト本体というより駆動系全体を見直さないといけない、と話していた。

 佐々木がいなくなり、8周目終了時点でトップの卜部と2位に浮上した徳升とのギャップは8.135秒と完全に独走状態。3位伊澤は徳升と0.992秒差と僅かに接近する。そこから5秒の間を開けて4位河野は5位大宮を1.142秒差と突き放しにかかり6位には安井和明(ブースカ隊長)が続いている。その安井にじわじわ接近し始めたのが、スタートを失敗した富田で、一時は2秒以上あった安井とのギャップを削り取り、10周目の終わりには0.332秒差とロックオンすると11周目にオーバーテイクに成功、スタート時点と同じ6位まで順位を戻す。

優勝は卜部和久(H・R F108)

 トップの卜部はその後も徳升より0.5秒から1秒以上速いペースで走り続け、11周目10.9秒、12周目12.2秒、ファイナルラップ13.5秒差と手綱を緩めることなく独走でチェッカードフラッグを受け、優勝を飾った。

決勝2位は徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)

決勝3位はハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

決勝4位は河野靖喜(ファーストガレージ&ISP)

決勝5位は大宮賢人(ハンマーR疾風)

決勝6位は冨田自然(Kデンタルオフィス)

 2位は徳升、伊澤の攻勢をしのぐのが精一杯という状態で0.5秒差まで詰め寄られたが逃げ切った。4位河野、ジェントルマンクラスではクラス2位の植田を20秒以上も突き放す圧勝ぶりだった。以下5位大宮、6位富田と続いた。

 Formula Beat第3戦は4月22~23日にモビリティリゾートもてぎで開催される。今年はチャンピオン奪還の年と定めているが、まさかの2戦連続リタイヤに終わった佐々木孝太が復活するか。次のレースまで3週間と猶予は短い。

表彰式

ジェントルマンクラスの表彰式

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE


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