全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の合同テストが、12月6、7日、鈴鹿サーキットで行われ、今季ランキング4位の野中誠太(TOM'S)が全セッションでトップタイムをマークし終了した。
今回のテストには来シーズンの参戦が確実視される選手のほか、オーディションの意味合いを含めた選手など14台、19人のドライバーが参加して行われた。1日目(6日)に2時間2セッション、2日目(7日)はスーパーフォーミュラ(SF)のテストの合間に2時間1セッションが行われた。
初日、走り始めから好調だったのはトムス勢。今季参戦した野中、古谷悠河、そしてマシンセッティングのために走行した宮田莉朋らがリードする形で幕を開けた。
これに食い込んだのが、来季参戦が噂されるイゴール・フラガ(B-MAX RACING TEAM)だ。バーチャルのeスポーツと二刀流を実践しているフラガは、岡山のテストも参加しているとはいえ、久しぶりの実車ドライブながら非凡なところを見せた。フラガは今回SFのテストにもエントリーしている。
B-MAX勢は今回、大量7台を持ち込んだが、ランキング3位の木村偉織、そしてSF参戦が確実視されるFRA(フォーミュラ・リージョナル・アメリカ)チャンピオンのラウル・ハイマンなども好タイムをマークしてトムス勢に続いた。
午後になると、木村が大きくタイムアップしてトップに躍り出るが、1時間を経過したところでデグナーカーブで転倒、クラッシュ。ダメージが大きく、翌日の走行は断念せざるを得なくなってしまった。
2日目には、岡山のテストに続いての参加となるデビッド・ヴィダーレス(B-MAX RACING TEAM)が、初の鈴鹿ながら、コースの習熟とともにタイムを上げ、50秒台前半までタイムアップ。ブライス・アロン(B-MAX RACING TEAM)も初コースながら周回を重ねる度にタイムを詰めてこれに続いた。
注目は、岡山のテストではB-MAX車をドライブしていた小出峻(TODA RACING)だ。
終盤、野中が1分50秒を切る好タイムを叩き出すと、同様に50秒を切り、野中に迫るタイムをマーク。FIA-F4からのステップアッパーとは思えない速さを見せた。また、今回がSFライツ初ドライブとなった同じFIA-F4ランキング2位の三井優介(B-MAX RACING TEAM)も最終的に50秒台に入れた。
多くの選手が参加した今回のテストだが、2023シーズンの顔ぶれは概ね見えてきた。ただ、来季のSFライツは開幕が5月と例年よりかなり遅いため、確定までにはまだ暫くかかりそうだ。
Text & Photo: Motorsports Forum