JAF F4選手権

JAF-F4:第4戦SUGO決勝 宮下源都、SC明けの超接近戦を制してJAF-F4初優勝

 JAF-F4地方選手権シリーズ第3戦は5月16日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで決勝が行われ、ポールポジションからスタートの13号車・宮下源都(佐藤製作所★KK-ZS)がシリーズ初優勝を飾った。

優勝した宮下源都(佐藤製作所★KK-ZS)

決勝2位のハンマー伊澤(令和雪合戦ハンマーR☆ハヤテ)

決勝3位の徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)

 好天だった前日とは打って変わり朝から曇り空がひろがるスポーツランドSUGOは 午後遅い時間から雨の予報が出ており、また風が非常に強く天気の変わり目を感じさせる状況。しかしJAF-F4第4戦の決勝が始まる11時20分はまだドライコンデションでレースは行われた。

 前日の第3戦での各車のベストラップタイムで第4戦のグリッドが決められ、ポールポジションは宮下、フロントロウに並んだのは19号車・ハンマー伊澤(令和雪合戦ハンマーR☆ハヤテ)、2列目3番手は第3戦優勝の72号車・金井亮忠(チームNATS・正義・001)と4番手に47号車・徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)、3列目5番手に92号車・黒沼聖那(ファーストガレージ&Sウインズ)、6番手に第3戦では予選に出走できず最後尾スタートだった55号車・河野靖喜(CMS★RN2000)が並んだ。

 各車はスリックタイヤでコースイン、フォーメーションを終えてグリッドに着くとレッドライトが消えてレーススタート。ポールポジションの宮下は好スタートでホールショットを奪うが、2位伊澤は1コーナー進入で金井に刺されて3位に後退。しかしここで伊澤は踏みとどまり徳升の追撃はかわした。

 1周目を終えてトップ宮下と2位金井の差は0秒486、伊澤は1秒230、徳升までも1秒396差と上位4台が接近したグループを形成、後方では9番手スタートだった86号車・川原悠生(ファーストガレージ&Sウインズ)がHパターンミッション(他は全てシーケンシャルミッション)のハンデをモノともせずに順位を上げて5番手を走っているが、トップグループからは引き離されていく。

 徳升は3位の伊澤の背後に付け、両者テール・ツー・ノーズ状態で3周目に突入。直線でスリップを利かせた徳升は1コーナー進入で伊澤のインを刺して3位に浮上、そのまま2位金井に照準を合わせて伊澤を突き放す。4周目に徳升は1分22秒233とレースを通じてのファステストラップを出して金井との差を0.6秒削り取り1秒差に詰めると、翌5周目のメインストレートで金井の前に出て2位へ、更にトップ宮下の背後につけるとSPコーナ進入で並びかけるが、ここは宮下が抑えきる。

 7周目のメインストレートで再び徳升が宮下に並びインを押さえて1コーナーへ進入、いったんは前に出たが2コーナーで宮下がクロスラインを取って再びトップに立つ。徳升は宮下のリヤに当たらんばかりに詰め寄って走る。トップ争いから2秒後方では金井と伊澤がやりあっていたが、直線での伸びを欠く金井が同じ7周目のメインストレートで伊澤にかわされてしまう。

 ここで33号車・中島功(SHINSEI・KK)がSPコーナー出口でクラッシュ。ただちにセーフティカーが投入されマシン回収の間SCランとなる。このSCランは5周に及び、15周のレースは13周目からレース再開。SCランで隊列が接近した状態で残り3ラップの超スプリントレースが行われることとなった。

 トップ宮下はレース再開時のダッシュに失敗し徳升を引き連れた状態でコントロールラインを通過、ここが勝負所と見た徳升は宮下のアウト側から1コーナーに飛び込み大外刈りを狙うがマシンがアウトにはらみ、逆に伊澤に刺し込まれて3位にポジションダウン。伊澤はその勢いのままに宮下に食らいつき、0.497秒差で13周目を終える。3位に落ちた徳升も順位を取り戻すべく0.667秒差で追い、さらに金井も徳升の0.776秒後方につける。僅差の接近戦はこのままファイナルラップまで続いたが順位の変動は起きず、宮下は伊澤を0.763秒差で振り切りJAF-F4レースでの初優勝、徳升は最後の上り坂で伊澤に並びかける0.235秒差で伊澤が2位を守りきった。金井は最後ややスピードダウンし徳升から1.56秒差の4位。

 伊澤に続くジェントルマンクラス2位はSC明けに5位まで順位を上げた河野、そして6位黒沼を挟んだ7位の99号車・武居義隆(CMSルノー)がクラス3位となった。

■決勝後のコメント

優勝 13号車・宮下源都(佐藤製作所★KK-ZS)
 「SC長かったのでどうなる事かと思った。SC明けのスタートを失敗してしまって徳升選手の接近を許してしまった。後半のレースペースは良かったと思うが序盤がペースが伸びなくて、まわりは早いクルマばかりなので、絶対抜かれないようにと抑えた。SUGOは走った事が無いコースだったのでいい経験が積めた」
2位 19号車・ハンマー伊澤(令和雪合戦ハンマーR☆ハヤテ)
 「スタートを昨日ほどには失敗せず、(序盤の)4台の争いの中でも戦っていけたので、走り続けていれば何かがあるだろうと思っていた。ミスしないで走り切れてよかった。(徳升選手を抜いた時は?)最終コーナーから速くて付いていけた、向うは1コーナー速く行き過ぎたのだろう」
3位 47号車・徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)
 「(SC明けの1コーナーは?)ちょっと行き過ぎた、リヤがロックしてアウトにはらんで行ってしまった。(レースペースは非常によかった?)昨日の反省を踏まえてチームの方とも話してクルマを変更したのがうまくハマった感じ。自分のドライビングを変えたのではなくクルマがよくなったでのタイムは出せた。後は(自分に)強さがなかった。また次回頑張る」

表彰式

ジェントルマンクラスの表彰式

 JAF-F4地方選手権シリーズ第5戦、第6戦は8月7日~8日に岡山国際サーキットで行われる。

Text & Photo: Junichi SEKINE


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