KF

KF:第9,10戦鈴鹿 第9戦は角田裕毅が、第10戦は朝日ターボが優勝。チャンピオンは宮田莉朋

kf-champion-2

2016年オートバックス全日本カート選手権KF部門の第9・10戦が10月23日、鈴鹿サーキット国際南コース(三重県)で行われ、第9戦を角田裕毅(Drago Corse)が、第10戦を朝日ターボが(MASUDA RACING RROJECT)優勝した。

 3月に開幕した2016年オートバックス全日本カート選手権戦は、ツインリンクもてぎ(栃木県)、フェスティカサーキット瑞浪(岐阜県)、茂原ツインサーキット(千葉県)、スポーツランドSUGO(宮城県)と、日本各地を転戦しながら最終ラウンドを迎えた。半年に及ぶ日本最速カートドライバーの称号を懸けた争いは、いよいよ最終決戦の地、鈴鹿で決することとなる。タイトルの可能性を残しているのは、名取鉄平(Team Birel ART)、宮田莉朋(EXPRIT TAKAGI RACING)、朝日ターボ(MASUDA RACING PROJECT)、角田裕毅(Drago Corse)、高橋悠之(TONYKART R.T.J.)、菅波冬悟(SUCCED SPORTS Jr)の6名だ。

【第9戦】 角田裕毅、念願の今季初優勝

kf-rd9-1

kf-rd9-2

kf-rd9-3

kf-rd9-4

kf-rd9-6

 土曜日に行われたタイムトライアルでは、ランキング2位の宮田がトップタイムをマークした。タイムトライアルが自身の課題だと常々口にする宮田が、佳境を迎えたタイトル争いに向けて勢いづく形となった。2番手にはランキング3位の朝日が続いた。

 予選ヒートでは、タイトル争いをする角田がエンジントラブルでスタートできずにレースを終えてしまう。フロントローの2台、宮田と朝日の順位が入れ替わる形でチェッカーを受け、決勝ヒートのポールポジションを朝日が獲得した。2番手には宮田、3番手には佐々木大樹(TONYKART R.T.J.)、4番手には澤田真治(EXPRIT TAKAGI RACING)と続いた。

 迎えた決勝ヒート、ポールスタートの朝日が好スタートを決め、2番手には佐々木が上がる。宮田は5番手まで順位を落としてしまう。朝日、佐々木が後続を引き離すかと思われたが、最後尾から猛烈な勢いで角田が順位を上げてくる。レース中盤、角田は佐々木の後ろについたかと思うと一瞬にして抜き去り、次の周には朝日を抜き去った。そのまま角田は残りの周回数をトップで走り切り、念願の初優勝を飾った。2位には朝日が、3位には宮田が続いた。

角田裕毅のコメント
kf-rd9-5 「予選を走れなかったのでタイヤは残っていました。茂原と似たような状況ではありましたが、茂原ほどアドバンテージはないのかなと思っていました。公式練習の時から自分に速さがあることは分かっていたので、一つずつ順位を上げていき先頭集団に追いつき勝つことができました。恵まれたチームに恵まれたタイヤ、恵まれたエンジンという環境でレースができていたので、今回ようやく勝つことができてほっとしました」

【第10戦】朝日ターボ逆転優勝、宮田莉朋2度目のチャンピオン獲得

kf-rd10-1

kf-rd10-2

kf-rd10-3

kf-rd10-4

kf-rd10-5

kf-rd10-6

kf-rd10-7

kf-rd10-9

 午後に入って少し気温は下がった中、第10戦の予選ヒートは行われた。1番手宮田が好スタートを決める一方、2番手スタートの朝日がスタート直後の1コーナーでスピンをしてしまう。最後尾まで順位を落とした朝日は、15位で予選ヒートを終えることとなる。一方の宮田は、1位でチェッカーを受け決勝ヒートのポールポジションを獲得した。

 第10戦の予選ヒートまで消化したところで、チャンピオン獲得の権利は宮田と朝日の2名に絞られた。朝日は後方からのスタートに加え予選ヒートでの獲得ポイントがなく、ポールポジションスタートの宮田が圧倒的に有利な状況で、2016年オートバックス全日本カート選手権KF部門の最終レースはスタートの時を迎えた。

 ホールショットを決めたのは2番手スタートの澤田だったが、すぐに宮田がトップを奪い返す。宮田、澤田の2台に佐々木を加えた3台で周回数は消化されていく。3台が三つ巴のバトルを繰り広げる中、後方から朝日が怒涛の追い上げを見せ、4番手まで順位を上げてきた。周回数残り2周のヘアピンにて、澤田が宮田のインを突く。さらにそのインを佐々木が突きトップに浮上する。しかしその直後のクランクコーナーにて佐々木と澤田が接触してしまう。その一瞬の間隙を縫って前に出たのは朝日だった。トップでファイナルラップに突入した朝日は、そのまま宮田を従えトップでチェッカー。名誉挽回の逆転優勝を飾って見せた。2位には宮田が、3位には小高一斗(ADVAN HIROTEX)が入った。

 チャンピオン争いを制したのは2位でチェッカーを受けた宮田で、2014年に続く2度目のタイトル獲得となった。

朝日ターボのコメント
kf-rd10-8  「予選を自分の失敗でダメにしてしまったので、絶対にチームの努力を無駄にしないようにと、15番手スタートではありましたが諦めずに優勝を狙ってプッシュしました。菅生では散々な結果ではありましたが、その反省を踏まえ今大会には本当にいいタイヤを持ち込むことができました」
宮田莉朋のコメント
kf-champion-1  「昨年は1勝もできずに終わってしまい、今年は最低でも1勝は上げるという意気込みで臨みましたが、茂原で2連勝をしてからチャンピオンを意識していました。2014年にチャンピオンを獲得した時よりは有利な状況での最終戦でしたので、結果を残せばチャンピオンを獲れると思っていました。ここでは勝つことができなかったので残念ではありますが、チャンピオンを獲得することができて本当に良かったです」
Text & Photo: Hideshi KIKUYAMA


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース