Inter Proto Series

第1戦、第2戦富士 フルウエットの中で熱戦が繰り広げられた2023開幕大会、野尻智紀が2連勝を飾る

 2023インタープロトシリーズPOWERED BY KeePer第1大会が5月13日(土)・14日(日)に富士スピードウェイで開催され、ウエットコンディションの中で終始安定した走りをみせた#7 野尻智紀(J-POINT)が第1戦、第2戦ともにポール・トゥ・ウィンを飾った。

 今季で11年目を迎えるインタープロトシリーズだが、参戦車両である「kuruma」の外装パーツがアップデートされ、より接近戦が生まれやすいマシンへと進化。この開幕大会では過去最多タイとなる12台がエントリーした。

 13日(土)の公式予選は、雨が降りしきるなかでのセッションとなり、滑りやすい路面の中で電子制御のついたSUPRA GT4車両が好タイムを記録。#38 石浦宏明(SNK SUPRA)が総合トップタイムを奪い、インタープロトクラスは野尻がトップタイムを記録してポールポジションを獲得した。2位には#37 福住仁嶺(キーパー号)、3位には今季インタープロトフル参戦デビューとなる#32 小高一斗(NETZ NOVEL MIE)が入った。

 14日(日)の決勝も、雨足が強い中でのレースの時間を迎えることになった。安全を考慮し、9周もしくは17分で争われる第1戦はセーフティカー先導で開始。4周目に入るところでグリーンフラッグが振られると、野尻は2番手の福住に対して、着々と差を広げていった。本来なら9周で争われるインタープロトシリーズだが、それより前にレース上限時間の17分を迎え、7周終了のところでチェッカーフラッグが出され、野尻がポール・トゥ・ウィン。2位には福住、3位には小高が続き、予選トップ3と同じ顔ぶれが並んだ。

 第1戦の順位をもとにすぐにグリッドに再整列し、第2戦がスタート。ここでは通常通りのスタートが切られ、野尻が先頭の優位性を生かし、序盤から差を広げていった。2番手以降では随所で接近戦のバトルが白熱していたが、その中で目覚ましい追い上げを見せたのが、第1戦を5位で終えた#16 ロニー・クインタレッリ(ララパルーザ)。序盤から次々とオーバーテイクシーンを披露すると、8周目には福住を抜いて2番手に浮上した。さらに#3 阪口晴南(INGING MOTORSPORT)も3番手に浮上し、終盤はこの2台によるバトルがヒートアップし、注目を集めた。

 その間にトップの野尻は大量リードを築き、最終的に5.3秒差で2連勝を飾るトップチェッカーを受けた。2番手争いはゴールラインまで白熱し、2台はサイドバイサイドの状態でゴールラインを切ったが、クインタレッリが0.031秒差で阪口をおさえ2位。阪口はクインタレッリには届かなかったものの、ジェントルマンレースでのアクシデントにより予選に出られず、第1戦を10番グリッドからスタートすると、2レースで大きく順位を上げて表彰台の最後の一角を手に入れる形となった。

 SUPRA GT4クラスは、3台が出走。昨シーズンのインタープロト・プロクラスのチャンピオンである#38 坪井翔(TR SUPRA)がこのクラスへとスイッチし、石浦、#45 片岡龍也(NTP SUPRA GT4)が繰り広げる熱戦に加わった。決勝は、予選で最速タイムを記録した石浦が第1レース、第2レースともに優勝を飾った。

 第2大会は、7月22日(土)・23日(日)に、富士スピードウェイで開催される。

IPS 第1戦・第2戦優勝:野尻智紀(J-POINT)
 「セーフティカースタートだったことも、展開を作りやすかったひとつの要因です。そこからは自分のペースでしっかり走れました。レース中は多分(雨量が少なくなって)路面が乾いていく方向なんだろうなと予想して、タイヤの内圧を設定して臨んだのも良かったです。2レース目は、ある程度余裕を持って走れましたが、最後はちょっと落ちてきた感じはありました。これ以上ないような良い出だしが出来たと思っています」
株式会社インタープロトモータースポーツ


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