Forumula Beat

第3戦もてぎ公式予選 卜部和久が圧倒的なタイムで前戦に続きポールポジション獲得

ポールポジションは卜部和久(H・R F108)

 Formula Beat(F-Be)第3戦公式予選は4月23日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催され、卜部和久(H・R F108)が2番手以下に0.8秒以上の大差をつけてポールポジションを獲得した。

 今回のエントリーは第2戦と同じく20台。しかしKAMIKAZE(ファーストガレージ&ISP)がエントリーを取り消し。これは今回がF-Beデビュー戦の下村剛司(ファーストガレージ&ISP)のマシンにやや深刻なトラブルがあり出走不可ということで、普段KAMIKAZEがドライブしている9号車を下村に使わせることにしたためで、おかげで下村は無事にF-Beレースデビューを飾れることとなった。下村はKAMIKAZEに感謝しつつコースインした。

 前日までの温暖な気候に比べて晴れてはいるが気温は12度と低い。ドライコンディションで20分間の予選が午前8時25分に開始。路面温度も低いということで各車ウオームアップに時間をかけて、本格的なタイムアタックは残り15分あたりから開始された。

 まずは残り13分、ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)が1分55秒673のタイムでトップに立つ。ワイメイク供給のダンロップタイヤは今シーズンから仕様が若干変わって、ここまでの2戦でもラップタイムの向上が見られていたが、今回も傾向は変わらず昨年3月にもてぎで行われた予選のポールポジションのタイムを早くも上回っている。2番手は徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)の56秒891、3番手に今回がシーズン初戦の走る先生、金井亮忠(チームNATS・正義・001)が続く。金井のチームは彼が教鞭をとる日本自動車大学校の生徒がエンジニアやメカニックを務めており毎年メンバーが入れ替わる。その為学年が代わって新たなメンバーになり、新品のツナギを着たかれらにとってはレースの舞台へのデビューとなる。

 残り11分、トップ伊澤はベストタイムを1分55秒086まで更新、2番手には安井和明(ブースカ隊長)が56秒685で進出するが、すぐに徳升が55秒295を出して2番手を奪い返し、金井が56秒065で3番手、4番手にはジェントルマンクラスの河野靖喜(ファーストガレージ&ISP)が56秒218を出して、安井は5番手に押しやられる。そして6番手にはKAMIKAZEのマシンを借りた下村が浮上する。

 残り10分、まず徳升が1分54秒877と55秒を切ってトップに出るも、前戦ポールシッターの卜部がセクター1、2とベストタイムを出して54秒270と徳升を0.6秒以上も上回る。これで伊澤は3番手へ後退。さらにここまでタイムが出ずに10番手以下にとどまっていた佐々木孝太(ファーストガレージ&ISP)が55秒227で4番手へ。佐々木は第1戦、第2戦とトラブルでリタイヤ。どちらも同じ左のドライブシャフトが折れたということで、パーツそのものよりもリヤの足回りに問題ありと考えて、今回リヤのトレッドを僅かに狭めてきたという。しかし今度はコーナリング中にアンダーステアからオーバーステアへと変化が大きくなり、前日の練習走行ではS字の出口で暴れそうになるリヤを抑えるようなドライビングを見せていた。

 残り8分、卜部はさらにタイムを詰めて1分53秒646とし、佐々木は54秒381で2番手にポジションアップ。しかしこの直前にビクトリーコーナーで止まったマシンがいて黄旗振動が提示されており、佐々木のタイムが認められるかは微妙だ。徳升は54秒574と自己ベストを更新するが3番手へ後退。金井も55秒246から54秒712まで自己ベスト更新して4番手へ上がり、タイムが更新されない伊澤は5番手へ。6番手は55秒534で安井。残り5分、7番手に落ちていたジェントルマンクラストップの河野が55秒466で6番手へ浮上、クラス2番手は植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)で全体11番手だ。

 残り2分40秒、ここで卜部はピットイン、マシンを降りてしまう。後で確認したところガス欠のような症状が出ていて、点検のため早めに走行をやめたとのこと。2番手佐々木はアタックを続けるがタイムは更新されず0.735秒もの差がある。

 チェッカードフラッグが振られ、この周回でトップタイムを上回る者は現れず卜部のポールポジションが確定。2番手佐々木はやはりベストタイム抹消ということでフロントロウには54秒492の徳升が繰り上がり。しかし卜部とは0.846秒と大差がある。

 佐々木はセカンドベストタイム54秒541で3番手、4番手には金井が並んだ。中盤タイムが伸び悩んだ伊澤はチェッカードフラッグ後のアタックで55秒061までタイムを伸ばしたが5番手。6番手にはジェントルマンクラストップの河野がつけた。同じくチェッカー後のアタックで7番手を確保したかに見えた安井がこちらも黄旗中のタイムということで抹消されて8番手へ下がり、ルーキー下村が7番手となった。

予選2位は徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)

予選3位は佐々木孝太(ファーストガレージ&ISP)

予選4位は金井亮忠(チームNATS・正義・001)

予選5位はハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

予選6位、ジェントルマンクラスポールポジションの

予選7位は下村剛司(ファーストガレージ&ISP)

 Formula Beat第3戦決勝は午後2時45分コースイン予定。6時間のインターバルがあり、その間に気温はかなり上昇すると予想されている。圧倒的ともいえるタイムを出した卜部に対して追う側はギャプを削る策を考えねばならない。

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhisa NOINE


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