全日本F3000

モーラC2菅生F3000リリース

================ MOLA C-TWO RACING TEAM PRESS RELEASE ================
                            1990年8月1日
                 モーラ・シートゥー・レーシングチーム
      1990年全日本F3000選手権・第5戦
     「Nippon Shinpan SUPER CUP Rd.2
      SUGO INTER-FORMULA」
●開催日・天候:予 選 7月28日(土)・曇(コース状態:ドライ)
決 勝  7月29日(日)・晴(コース状態:ドライ)
●開 催 地:スポーツランド菅生(全長:3.704256Km)
       宮城県柴田郡村田町菅生
●観客動員: 8,000人(予選日)
      48,000人(決勝日)
●ドライバー:金石 勝智(21歳)
●車 名:MOLA C2 T90(ゼッケン20)
●レース結果:予選 32台出走 20位
         (Bグループ出走15台 10位・1分11秒834)
       決勝 15位
         (第1パート18位 第2パート17位)
●決勝出走台数:26台
●完走台数:23台
●スポンサー各社:財界二世学院
         ヒビノ株式会社
東亜ビジネスコンピュータ株式会社
         株式会社ウイング・ラボ
 約2カ月のインターバルをおいて、全日本F3000選手権シリーズが再開され
た。第4戦の鈴鹿で予選落ちの苦渋をなめたモーラ・シートゥー・レーシング
チームは、その雪辱を晴らすべく第5戦の舞台となるスポーツランド菅生に乗
り込んだ。
<公式予選 7月28日(土)>
 例年なら梅雨明けの猛暑の中で行われるこのレースだが、公式予選当日は上
空を雲が覆い、第1コーナーから最終コーナーにかけて涼しい風が吹いていた。
13時ジャスト、予選Bグループの1回目の予選が開始された。金石はまず5
周を回りピットイン。2セット目の予選用タイヤに交換し、タイムアタックに
入る。そして3周目に1分12秒077をマーク。ピットイン後、水で冷却し
た1セット目のタイヤを装着して再度挑戦するものの、1分12秒568をマ
ークするに留まり、この時点の順位は10位だ。最終コーナーが再舗装された
ことと、路面温度が予想より低いせいか各車とも大幅なタイムアップを果し、
トップは昨年のポールタイムより2秒以上速い1分9秒台をマークしている。
タイヤの性能劣下が少ないため、チームは2回目の予選で再びタイムアタック
を行う事を決定した。1分11秒台に乗せたいところだ。
 2回目の予選が開始される16時になっても気温は上昇せず、タイムアタッ
クには絶好のコンディションだ。1回目の予選で多くの周回数をこなしたタイ
ヤで金石は1度のピットインを挟んで8周を回り、ピットインする。2セット
目のタイヤが装着されタイムアタックに入る。この時点での金石の順位は他車
がタイムアップしたために12番手まで落ちていた。金石は1分20秒台でタ
イヤ温度を上げた後、1分12秒158をマーク、そして次の周には1分11
秒834と12秒台を切った。ポジションも一気にBグループ9番手までアッ
プ。最終的にはファブレ選手に抜かれ10番手になったものの、11秒台に乗
せ決勝に向けて手応えをつかんだ。
金石 勝智
「金曜日の練習走行では時間内に予選用タイヤを試す事が出来ず、予選の感触
がつかめていなかったんです。でもけっこう予選用タイヤが長持ちしたんで思
った以上に何回かトライできました。明日はしつこく走りますよ」
山口 公一監督
「いろいろトライ出来たので、これまでの5レースの中で一番内容の濃い予選
でした。ドライバー自身がマシンのどこが悪いかが解るようになったのが進歩
ですね。天候にもよりますがペースは1分12秒後半から13秒前半というと
ころだと思います。明日はベテラン勢にもまれて来てほしいですね」
<決勝レース 7月29日(日)>
 決勝レース当日、スポーツランド菅生は年に1回のF3000レースを待ってい
た4万8000人の大観衆が詰めかけた。8時35分、フリー走行が開始され
決勝レースへの最終的なセッティングの確認を行う。4周を走行してピットイ
ンした金石はアンダーステアが強い事を訴える。金曜日午前中の走行で出てい
たアンダーステア状態が再発したのだ。このレースからチーフエンジニアを勤
める鍵和田 一男の指示でフロントウイングのフラップと、リヤのミドルウイ
ングを調整しダウンフォースを増やしたりソフトコンパウンドの決勝用タイヤ
もトライするが、1分14秒台をマークするに留まった。昨日までの気候とう
って変わって強い日差しが照りつけている。
 決勝レース直前のウォームアップ走行の時間になると気温は一段と上昇して
きた。ドライバーにもマシンにも厳しいレースになりそうだ。チームはフロン
トのダンパーユニットを固い方向へ調整。ターンイン状態でのアンダーステア
傾向を軽減しようとする。フルグリッド26台のマシンが吠え、スタートが切
られようとした。しかしダナー選手が手を上げスタートできない事を訴える。
スタートは延期だ。これが波乱のレースの前兆であった。
 ダナー選手が再後尾グリッドに移動され、決勝レースのスタートが切られた。
ポールポジションの関谷選手が好スタートを切り、マルティニ選手、小河選手
が追走する。金石も20番手グリッドから3つポジションを上げ、松本選手を
従え17位で1周目を終えた。
 混戦の中、8周目に金石は18番手を走り1分15秒台にペースを上げる。
しかし追い上げてきた茂木選手が後方に迫り、14周目のメインストレートか
ら1コーナーにかけてテールツーノーズ状態になるが、金石はこれに応戦し引
き離す。25周目、ペースの落ちてきた長谷見選手に金石が迫る。金石は各コ
ーナーの入口で長谷見選手の背後まで迫るものの、どうしても抜く事ができな
い。その間に金石の背後から中子選手が迫る。だが33周目、ストレートを行
く金石の背後に中子選手の姿がない。モニターTVには馬の背コーナーに止ま
っている自分のマシンを押しだそうとしている中子選手の姿が映し出された。
そして赤旗が掲示され、レースは中断、2パートに分けて行われる事になった。
 第2パート目のスタートが切られた。ここで金石は見事なクラッチミートで
B


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