SpeedMasterMooncraft Racing Team RACE REPORT ’99全日本選手権 フォーミュラ・ニッポン ROUND 4 富士スピードウェイ 6月6日・日曜日 決勝レース ■道上ローラ勢最速のシングル、 影山ハードプッシュで、攻めのレースで2台揃って完走! 道上 龍 :スタート11番手、決勝8位、 影山 正彦:スタート20番手、決勝12位 快晴に恵まれた富士スピードウエイ、フォーミュラニッポン第4戦は2回のスタート ディレイの後、決勝レースがスタートした。スタートと同時にいっきにジャンプアッ プを狙った道上龍、影山正彦両ドライバーは、その力を絞り出し道上はローラ勢トッ プとなる8位、影山は昨日から大幅にマシンのセットアップを変えたにも関わらず最 後まで踏ん張りぬき13位完走を果たした。 二人のドライバーはベストスタートを決め、道上は9番手に、影山は18番手にジャ ンプアップ。スピードマスタームーンクラフトの反撃が始まった。とは言え、マシン の状態はやはりローラはローラだったというべきか、オリジナルよりは大きく改善さ れているとはいえ、周囲のレイナード勢に対してハンディは埋め尽くされていない。 特に序盤戦、ふたりはターンインでアンダーステアが出ておりペースを上げられず苦 戦を強いられるが、とにかくプッシュし続けた。 中盤戦をすぎマシンが軽くなり始めるとまた別の挙動がでてしまうが、挙動として は安定状態に入り、今度はバトルモードに転じる。影山は15番手まで順位を上げさら に目の前の影山正美選手を、一方の道上も8番手にいながら立川選手を追い詰めてい った。道上は8番手を走りながらもラップタイムペースとしては1分20秒台中盤で走り 4番手以降を走る集団と変わらない。影山については2台のホシノインパル勢にはさま れてながら21秒台で追走。しかし、1秒台まで差を詰めたところでチェッカー、13位 でフィニッシュとなった。順位は13位と本人にとっては不本意なものではあるだろう が、レース後の表情を見る限り久しぶりにベストを出しきれた充実感が漂っていた。 道上は立川選手を抜くことはできなかったが、8位シングルフィニッシュ。ローラ勢 トップで完走を果たし2台揃って完走を果たした。 結果を見る限り平凡なものではあるが、2台揃っての完走の意義は大きい。しかも 終盤道上が見せたのラップタイムペースは、上位グループと遜色のないものであった。 またなによりも影山の元気が戻ってきたのが大きい。まだ辛いレースは続くだろうが、 今回の結果は間違いなく次に繋がったとチームでは考えている。 ■由良拓也チーム監督 「道上のレースは完璧といっていいぐらいのものだった。組み立てができていて、自 分のペースを守りつづけて走りきることができた。影山に関しては、ロークラスでは あるものの、バトルをし続けることができ、間違いなく先につながったと思う。マシ ンの開発の面からみると、今回の道上のレースを見た場合、あともうコンマ5秒縮め られたら入賞が、あと1秒縮められたら優勝が見える。そういった意味においては、 目標が明確なものになったのは収穫だ」 ■道上 龍 「スタートダッシュが決まったけど、その後はいま一つだった。序盤戦でどうしても クルマが曲がってくれなくて辛かった。でもマシンが軽くなってきたら、少しずつマ シンが安定してきた。中盤からでていた最終コーナーでのオーバーステアと低速コー ナーでの小回りが決まってくれればもっとプッシュできた。入賞できなかったのは残 念だけど、力を出しきれたので満足」 ■影山 正彦 「順位だけを見るととても満足できるものじゃないが、まずは完走できた。しかも周 囲のライバルたちとバトルしながらできたのは、久しぶり。序盤はマシンが曲がって くれなかったし、中盤以降もけっして乗りやすいものではなかったから、すごく疲れ たけど、昨日の状態とくらべるとはるかにマシ。少なくとも、やはり完走したことは 間違いなく次につながる。 チームも最大限の努力をしていて、今後もいっしょにいろいろなトライをして近い将 来、入賞争い、そして表彰台を狙えるようにまで這い上がりたい」 SpeedMasterMooncraft Racing Team