SUPER GT

公式テスト岡山二日目のコメント 岩佐歩夢「想像以上にハコ車だな、と思った」

公式テスト1回目:急きょテストに参加した岩佐歩夢(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)

 今週末最大のサプライズは昨年までFIA-F2で活躍し、今シーズンからスーパーフォーミュラを戦うことになった岩佐歩夢の参加だろう。昨日急遽決まったというGT500マシンのドライブ。まずは今日のテストの感想を尋ねた。

 「すごく楽しめましたね。ドライは5周くらいでしたが、その5周の中でも感覚はすぐに掴めましたし、ウェットも走らせてもらえて、ドライ、ウェット両方乗れたことは大きな経験値になりました。ただ、ドライでもう少し走りたかったな、というのはあります。運転していてすごく楽しいクルマでしたので」

 「本当に急遽決まった感じです。元々は明日から海外に戻る予定にしていたんですが、牧野(任祐)が走れなくなったということでこの機会をいただきました。僕の経験の足しになれば、ということで参加を決めました。今季はSFに参戦しますが、目標はあくまでF1です。そのための経験値の足しになればということです」

 続いて実際に乗ってみてのGT500マシンの印象を尋ねた。

 「いろんなドライバーさんに話を聞くと、ハコの形だけどフォーミュラに近いよ、という答えが返ってきました。それを聞いてイメージしていたせいもあったのか、乗ってみたら想像以上にハコ車だな、と感じました。でも自分は四輪レースにはスーパー耐久から入っているので、自分のハコ車に乗っていた時の感覚が戻ってきた感じがして、数周の間に馴染めました。充実した周回でした」

 「岡山は2019年にスーパー耐久で走ったことがあったので、初めてではなかったんですが、かなり久しぶりだったので、まずはコースを思い出すところから始めました」

 今後のスーパーフォーミュラに活かせる点はどのあたりなのか。岩佐はこのように考えていた。

 「基本的にエアロダイナミクスを活かして走るクルマなので、ハコ車ですけどそこは似ています。このぐらいダウンフォースの効いているクルマというのは世の中にあまりないので、それに乗ることができたという点が自分のドライビング面の収穫でした」

 「自分が今季チャンピオンシップを戦うのはスーパーフォーミュラなので、今回の経験から活かせるものをピックアップして、スーパーフォーミュラで使い、自分のパフォーマンスを上げたいと考えています」

 「基本的にSFのため、という気持ちで今回来ています。スーパーフォーミュラの走行機会は多くないので、こうやってハイスピードでダウンフォースの効いたマシンで走れたというのはポジティブに捉えています」

 岩佐が今後再びGT500をドライブすることはあるのだろうか。このことを尋ねると、こんな答えが返ってきた。

 「もう一度GT500に乗るということは全く考えていません。今回はスケジュール的に空いていたし、レッドブルからもハイパフォーマンスなマシンに乗る機会があるなら積極的に乗ったほうがいい、と言われていましたので、ドライバーとしての経験を積ませてもらう機会として乗りました。このマシンの性能を肌身で感じられたこと、SFに活かせる点を感じられた事が今回の収穫でしたね」

 岩佐の目標はあくまでもF1。そこに繋がるチャンピオンシップとして今季はスーパーフォーミュラに専念する。そのことが改めて明らかになった一日だった。

公式テスト1回目:急きょテストに参加した岩佐歩夢(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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