超接近戦を制した小暮は嬉しい初優勝(Photo:Motorsports@nifty)
3月28日、鈴鹿サーキットで行われたフォーミュラ・ニッポン開幕戦は、予選3位ス タートの小暮卓史(PIAAナカジマ)がタイヤ2本交換という作戦で、先行するポール シッター井出有治(モバイルキャスト・インパル)を逆転。参戦2年目で見事初優勝 を飾った。2位にはロッテラ-が入り、PIAAナカジマがワンツーフィニッシュ! 朝から抜けるような青空となった決勝日。スタート時刻の2時半には春らしいポカポ カ陽気となった。 レースは、ポールポジションの#20井出が会心のスタート。トップを守って1コーナ ーに飛び込む。#7脇阪、#25片岡はエンジンストールで出遅れ、#31ロッテラーはトラ ブルでピットスタート。 快調にトップを走る#20井出だったが、この井出に奇襲作戦で臨んだのが#32小暮。14 周目にピットインした#20井出の動きをみて、次の周にピットインした#32小暮は、右 側前後2本のタイヤのみを交換する作戦に出た。これで#32小暮はまんまとトップに 躍り出る。 ここからは、先行する#32小暮を#20井出が追うという展開に。途中ピットインを引き 伸ばした#40ライアンにも優勝の権利がありそうな気配だったが、ピットインでタイ ヤの準備ができていないという失態を演じて後退。 30周過ぎからは、#32小暮、#20井出、#7土屋、そしてピットインしていない#8脇阪と 続き、この状態のまま終盤へ。 42周目、立ち上がりに勝る#32小暮に阻まれ、なかなか前に出られない#20井出は、堪 えきれずヘアピンで#32小暮のインに飛び込むが、これは少々暴走行為。両者は接触 し、フロントウィングを傷めた#20井出はコースアウトしてレースを終えた。 続いて、#32小暮には#7土屋が襲い掛かりテール・トゥ・ノーズ状態になるが、43周 目のシケインで#7土屋は単独スピン。自ら初優勝のチャンスを逃してしまった。 これで楽になった#32小暮は、同じくタイヤ2本交換で走りきったチームメイト#31ロッ テラーを従えて初優勝のチェッカー。併催の全日本F3では中嶋一貴が連勝を飾るなど、 中嶋監督にとっては笑いの止まらない週末となった。3位には8番手スタートの#3道 上(イエローハット・コンドウ)が入り、久々の表彰台に登った。 (観客:3万4500人) ◆鈴鹿サーキット http://www.suzukacircuit.co.jp/
2004年3月28日 鈴鹿サーキット(三重県) 決勝 天候:晴れ/コース:ドライ
鈴鹿2&4レース -RIJ- (2004/03/28) Race Result Weather:Fine Course:Dry 2004 Fomula Nippon Round 1 鈴鹿サーキット 5.807km | ||||||
P | No | Driver | Team | Lap | Time | |
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1 | 32 | 小暮 卓史 | PIAA NAKAJIMA RACING | 46 | 1:26'01.861 | |
2 | 31 | アンドレ・ロッテラー | PIAA NAKAJIMA RACING | 46 | 1.237 | |
3 | 3 | 道上 龍 | Yellow Hat KONDO Racing Team | 46 | 1.821 | |
4 | 11 | 松田 次生 | COSMO OIL RACING TEAM CERUMO | 46 | 2.600 | |
5 | 1 | 本山 哲 | TEAM ADiRECT 5ZIGEN | 46 | 26.401 | |
6 | *2 | 金石 年弘 | TEAM ADiRECT 5ZIGEN | 46 | 36.533 | |
7 | 41 | 服部 尚貴 | DoCoMo TEAM DANDELION RACING | 46 | 49.135 | |
8 | *40 | リチャード・ライアン | DoCoMo TEAM DANDELION RACING | 46 | 58.817 | |
9 | *28 | 野田 英樹 | CARROZZERIA Team MOHN | 46 | 1'31.734 | |
10 | 25 | 片岡 龍也 | Team LeMans | 45 | 1 Lap | |
11 | 8 | 土屋 武士 | Team LeMans | 42 | 4 Laps | |
12 | *20 | 井出 有冶 | mobilecast TEAM IMPUL | 41 | 5 Laps | |
13 | 7 | 脇阪 寿一 | Team LeMans | 41 | 5 Laps | |
-------- 以上規定周回(41 Laps)完走 -------- | ||||||
14 | 4 | 立川 祐路 | Yellow Hat KONDO Racing Team | 7 | 39 Laps | |
15 | 19 | ブノワ・トレルイエ | mobilecast TEAM IMPUL | 4 | 42 Laps |
- シャーシーは全車Lola B351、エンジンは全車無限MF308、タイヤは全車BSです。
- Fastest Lap: #40 リチャード・ライアン 1'48.826
- ペナルティ(*):
- No.28 国際モータースポーツ競技規則付則L項第4章4,e)(下見走行中のピット出口のホワイトラインカット)の違反により、罰金5万円を課した。
- No.2、No.40 2004年全日本選手権フォーミュラニッポン統一規則第33条2.(燃料給油を伴う作業)の違反により、ドライビングスルーペナルティを課した。
- No.20 国際モータースポーツ競技規則付則L項第4章の違反により、競技結果から1周減算及びペナルティポイント1点を課した。