Japanese F3

JF3:第12戦,13戦富士 ウェットの第12戦はニック・キャシディが勝利、第13戦は逆転で山下健太が今季5勝目を挙げる (TOYOTA)

  • コース:富士スピードウェイ(4.563km)
  • 予選:7月18日(土)曇:ハーフウェット
  • 第12戦決勝:7月18日(土)雨:ウェット
  • 第13戦決勝:7月19日(日)晴:ドライ
第13戦で今季5勝目を挙げた山下健太

第13戦で今季5勝目を挙げた山下健太

 富士スピードウェイで全日本F3の第6大会(第12戦、第13戦)が行われ、ウェットとなった第12戦はニック・キャシディ(PETRONAS TEAM TOM'S)が独走で5勝目。第13戦は首位を争っていたキャシディが接触を喫し、これをかわして首位に浮上した山下 健太(PETRONAS TEAM TOM'S)が今季5勝目を挙げた。F3-Nクラスでは両レース共に小河 諒(TOM'S)が制し、4戦を残してシリーズチャンピオンを決めた。

 全日本F3選手権の第6大会(第12戦、第13戦)が7月18日(土)と19日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催された。

 5月、6月に4大会を行った全日本F3は、早くも全8大会中6大会目を迎えた。シリーズタイトル争いでは、前大会岡山で2戦連続2位、ポールポジションとファステストラップも獲得した、F3が2年目となる山下がこれまで4勝を挙げランキング首位。チームメイトのニュージーランド人、キャシディが同じ4勝で3ポイント差の2位に付けている。

 しかし、前大会岡山で連勝した高星 明誠(B-Max Racing team with NDDP)がキャシディと1ポイント差の3位につけており、今大会を含め残り6戦、全く予断を許さない展開で第6大会を迎えた。

 18日(土)は朝から降ったりやんだりの天候となり、F3予選の直前に行われたスーパーフォーミュラのフリー走行は、ほぼ全車がレインタイヤで走行するも徐々に乾き始めており、終盤数台がスリックというコンディション。続いて行われたF3の予選は、全車スリックタイヤで午後10時より10分間で第12戦、10分間のインターバルを経て第13戦の予選が行われた。

 第12戦の予選は積極的にアタックしていったキャシディが中盤からタイムを出し、その後逆転されるも最後のアタックでトップに立ち、5度目のポールポジションを獲得。山下はセッティングに苦しみ、5番手。

 第13戦の予選もキャシディがトップを争ったが、最後に逆転を許し、最前列2番手。山下はセッティング変更が効を奏したが、キャシディに僅か1000分の4秒及ばず3番手となった。

 予選の後、再び雨に見舞われ、コースは完全にウェットコンディションで午後4時10分より第12戦の決勝(15周)が開始された。

 直前のスーパーフォーミュラ予選終盤から強くなった雨は続き、完全なウェットコンディションで、各車水煙を上げてのスタート。ポールポジションのキャシディは、スタートから1コーナー進入では高星の先行を許すも、続く100Rでアウトから高星をパス。首位に立つと、後続との差を広げていった。

 5番手スタートの山下は、1周目はポジションをキープ。3周目に前走車がコースオフしたため4位へと順位を上げた。しかし、13周目の1コーナーでコースアウト。ひとつポジションを落とし、5位でチェッカーを受けた。

 キャシディは2位とほぼ4秒ほどの差を維持したまま周回。終盤にやや後続からの差を詰められたものの、それでも3秒ほどの差でトップチェッカー。今季5勝目を挙げた。

 キャシディはこの勝利とポールポジションにより11ポイントを獲得。山下が2ポイント獲得に終わったため、キャシディが5ポイント山下を上回ってランキング首位に浮上した。ライバルの高星も5ポイントに留まったため、山下は高星にわずか1ポイント差ながらランキング2位につけている。

 19日(日)は一転太陽も顔を出し、暑さを感じる中、午前10時より第13戦(21周)が開始された。  最前列2番手グリッドのキャシディが好スタートで首位を奪取。3番手グリッドの山下はスタートではポジションをキープしたものの、100Rでインからかわされ、4位へ後退してしまった。

 しかし、キャシディと2位の高星が。富士ならではの、長いストレートでのサイド・バイ・サイドから1コーナーへのブレーキング勝負など、激しい首位争いを展開。4位の山下も大きく離されることなく、5周目の最終コーナーで前走車のインを着くと、2台はクロスラインからストレートへ。1コーナーで山下はこのバトルを制し、3位に浮上した。

 一時キャシディは2位高星に1秒ほどの差を付けたが、再びその差は詰まっていき、12周目、1コーナーで並んだ2台は、クロスラインで順位を入れ替えながら続くコーナーへ。先行する高星を、ダンロップコーナーでかわそうとしたキャシディだったが、高星がブロックを試み、2台は接触。高星はコースアウト。

 キャシディは何とか走行を続けたが、若干ペースダウン。この隙を逃さず、山下はメインストレートでキャシディに並ぶと、1コーナーでかわし、首位に立った。

 首位に立った山下は、ペースの上がらないキャシディとの差を広げていった。一方、キャシディは後続からの猛追を受けることとなり、何度か並びかけられるも、逆転は許さず。

 山下はキャシディに3.4秒の差を付け、トップチェッカー。キャシディに並ぶ、今季5勝目を挙げた。キャシディは逃げ切り2位フィニッシュ。キャシディはこのレースでファステストラップも獲得したため、山下とのポイント差は2ポイント詰められるに留まった。結果、キャシディが96ポイントでランキング首位をキープし、山下は3ポイント差の2位。高星は今大会リタイアとなり、ポールポジションの1ポイントのみの獲得となったため、首位のキャシディとの差は14ポイントまで広がることとなった。

 F3-Nクラスでは、第12戦、第13戦共に小河がポール・トゥ・ウィン。これまでの13戦中10勝、2位3回という圧倒的な強さを見せ、今季4戦を残した状態で、F3-Nクラスでのタイトルを決めた。

第13戦で勝利した山下健太(PETRONAS TEAM TOM'S #36)

第13戦で勝利した山下健太(PETRONAS TEAM TOM'S #36)

F3-Nクラスでは10勝目を挙げた小河 諒が4戦を残してタイトルを決めた

F3-Nクラスでは10勝目を挙げた小河 諒が4戦を残してタイトルを決めた

トヨタモータースポーツニュース


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース