全日本F3選手権第18戦の決勝は、昨日タイトルを決めたエイドリアン・スーティルが磐石の走りで20周を走りきり、シーズンを優勝で締めくくった。
フォーミュラニッポンのフリー走行で赤旗中断があった影響で、18戦の決勝は予定より15分遅れの10時50分からフォーメーションラップがスタートした。
ポールのスーティルがトップで1コーナーに飛び込むと、2番手にはアスマーがつけ、スタートで出遅れた塚越は3番手で1コーナーを立ち上がった。
しかし塚越はオープニングラップの3コーナーでインをついてきたカルボーンと接触、スピンアウトして最後尾に後退してしまった。
これで3位に繰り上がったカルボーンだったが、2周目の最終コーナーを立ち上がったところでいきなりエンジンがブロー、戦列を去ることとなった。
トップのスーティル、2位のアスマーが後続をぐんぐん突き放していく中、3位以下は激しいバトルが繰り広げられた。
懸命に抵抗する#62嵯峨宏紀を#36大嶋和也が攻略して3位に上がると、その後方からは#3ジョニー・リード、#2伊沢拓也、そして最後尾スタートから次々と前車をパスして順位を上げてきた#4ロベルト・ストレイトらが追いついてくる。
ストレイトは9周目にリードを抜き去って5位に上がると、すぐに嵯峨の後方に張り付く。
伊沢もストレイトに続いてリードを攻略しようとするが、ここはリードも引かない。
嵯峨とストレイト、リードと伊沢のテール・トゥ・ノーズの戦いは10周目から延々とファイナルラップまで続いた
執拗に攻め立てるストレイトを嵯峨は最後まで押さえきり、自己ベストリザルトの4位で最終戦を終えた。
結局スーティルは最終戦をポールポジション、ファステストラップ、優勝と満点の内容で終え、初めてのマカオに臨むこととなった。
2位にアスマー、3位は大嶋和也だった。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA