全日本F3選手権第19、20戦の公式予選が23日、スポーツランドSUGOで行われ、両戦とも総合で大津弘樹(TODA FIGHTEX)が、Nクラスで長谷川綾哉(Alb新潟第1ホテルSuger)がポールポジションを獲得した。
公式予選は午前10時15分より30分間で行われた。スーパーフォーミュラのフリー走行終盤でドライタイヤを履くまでになった路面は、F3が始まる頃にはほぼドライ路面となりさらにコース状況が改善されつつあるなかセッションが進行した。ベストタイムで第19戦、セカンドベストタイムで第20戦のグリッドが決定する。
予選は5周目に坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が1分13秒575でトップに立つと、6周目には1分13秒477まで縮める。これを7周目に上回ったのは、1分13秒346をマークした坪井のチームメート宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F314)。
さらにここでピットインを遅らせてコースインした大津弘樹(TODA FIGHTEX)が自身の4周目に1分13秒295をたたき出しトップに立つ。
中盤には多くのドライバーがピットインして、再アタックのためコースインしたところでSYUJI(B-Max Racing F306)がコースアウトして赤旗が提示されることとなった。
予選は残り3分間で再開。ここでも大津が速い。1分12秒960とタイムを縮めると、チェッカー後にはスリップストリームを利用して1分12秒588とさらにタイムアップ。これでベスト、セカンドともトップタイムをマークして自身初のポールポジションをダブルポールで締めくくった。
両戦とも2位には宮田が、3位には坪井が付けた。チャンピオンシップをリードする高星明誠(B-MAX NDDP F3)は両戦とも4位で終えたが、直接のライバル坪井がポールポジションポイントを獲得できなかったため、チャンピオンに一歩近づいた形となった。
Nクラスは両戦とも長谷川綾哉(Alb新潟第1ホテルSuger)がポールポジション。同じく2位に久保田克昭(Planexスマカメ・F308)が、3位にアレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)が付けている。
第19戦決勝は本日23日午後2時55分より18周で行われるが、高星は3位以上に入ればたとえ坪井が優勝してもチャンピオンが決定する。
- 大津弘樹(TODA RACING)
- 「クルマは仕上がっていたので自信を持って予選に臨みました。コースコンディションを見ながら最後にアタックしましたが、スリップ(ストリーム)をタイミング良く使えたのが大きかったですね。決勝はスタート決めて初優勝したいと思います」
- 加藤寛規監督(TODA RACING)
- 「難しいコンディションでしたから、ドライバーの力と言えると思います。ポールポジションの可能性はあるとは思っていましたが、正直チームが想定した以上のタイムでビックリしています。これまでの失敗も糧にして、ドライバーとして成長した結果だと思います」
Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum