全日本F3選手権第15戦は30日、ツインリンクもてぎで14周の決勝を行い、総合で坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が、Nクラスで平優弥(GreenBrave with TSC)が優勝した。
14周で争われる第15戦決勝は午前10時25分、フォーメーションラップが始まった。雨の予報だったが早朝にはやみ時折薄日も差す中、スタートが切られた。
ポールポジションの坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)はスタート良くトップで1コーナーに向かうが、予選2位のアレックス・パロウ(THREEBOND)は、予選3位の高星明誠(B-MAX NDDP F3)にかわされ高星、パロウの順で1コーナーを通過。これに予選4位の大津弘樹(TODA FIGHTEX)が4位で続くが、予選5位の宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F314)はストールし最後尾まで落ちてしまった。
トップに立った坪井は2周目にファステストラップをマークすると徐々に高星を引き離しにかかる。しかし、6周目に坪井が高星を1秒6離したところで、逆に高星がその差を詰め始めた。
9周目には高星は坪井との差を1秒1とするが、やはり昨日の再現のようにここもてぎでは抜きどころがなく、このままの順位で14周を走りゴールを迎えることとなった。
優勝は坪井で今季5勝目。2位は高星。3位にはパロウが入った。4位に大津、5位に片山義章(OIRC F315)、6位に阪口晴南(HFDP RACING F316)が続いた。
Nクラスは予選2位の平優弥(GreenBrave with TSC)が好スタート。ポールポジションのDRAGONに並びかけ、3コーナーまでにトップに躍り出た。さらにDRAGONは、後を走る藤井敬士(Planexスマカメ・F308)に追突されスピン。藤井はリタイアし、DRAGONは最後尾まで落ちてしまった。
トップに立った平はその後も2位以下を突き放し独走。最終的に22秒リードしてぶっちぎりの初優勝を飾った。平は一昨年のS-FJ鈴鹿シリーズ2位、昨年参戦したFIA-F4では最高位4位の実力を発揮し、F3-Nクラス参戦2戦目で頂点に立った。
2位には9周目に植田正幸(Rn山下製作所F308)をパスしたアレックス・ヤン(HuaJiangHU F3)が入った。
最後尾まで落ちたDRAGONはファステストラップをたたき出し、前車を猛追。10周目に5位まで上がると、最終ラップには植田と長谷川綾哉(Alb新潟第1ホテルSuger)を立て続けにパスして3位でゴールした。
選手権でポイントリーダーのDRAGONは、2位植田に対して50ポイント差とし、次戦植田の前でゴールすれば今シーズンのチャンピオンが確定する。
第16戦決勝は本日30日午後3時55分より20周で行われる。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Motorsports Forum
Yoshinori OHNISHI