N1耐久シリーズ

十勝24時間:ホンダ・リリース

                                                        1995年7月17日
本田技研工業株式会社
広報部/モーターレクリエーション推進センター
第2回NICOS CUP十勝24時間レース
N1耐久ラウンドシリーズ'95第5戦/日本GTシリーズスペシャルステージ
HONDA NSX 1-2フィニッシュ!
ホンダ車 出場全クラスを制覇!
●開催日  : 1995年7月14(金/予選)、15~16日(土~日/決勝)
●開催地  :  北海道 十勝インターナショナルスピードウェイ
●コース全長:5,100m    ●決勝レース: 15日午後2時スタート
●天 候  :  決勝レース 曇り(ドライ)  予選日 雨のち曇り(ウェット→ドライ)
●出 走 : 34台(予選・決勝共)
●観客数 : 51,300人(16日12:00現在/主催者発表)
 昨年第1回大会が開催された十勝24時間レースの第2回大会が、7月14~16日、
北海道知事堀達也氏を大会名誉総裁に迎えて開催された。
 ホンダ勢は、GTグループ1クラスへル・マン24時間GTー2クラス優勝のチーム国光
と、ル・マンの雪辱を期すNAKAJIMA HONDAの2チームがホンダNSXを駆り参戦した
ほか、N1グループ・クラス3へオカダレーシングスピリットのHONDA・ACCORD、
N1グループ・クラス4へは14チームのシビックがエントリー、それぞれ総合や
各クラスの優勝を狙い、十勝インターナショナルスピードウェイへ集合した。
◎公式予選:7月14日(金)第1回Aセッション13:00~13:45 Bセッション 14:05~14:50
           第2回Aセッション15:35~16:20 Bセッション 16:40~17:25
 予選開始直前から発生した霧が徐々にコース上を覆いだした午後1時、公式
予選第1回Aセッションが開始されたが、開始7分後、雨と霧による視界不良のため
予選は一時中断、35分後に再開された。このタイムスケジュールの遅れのため
予選第1回は、A/Bセッションを通して行われ、14時50分に終了した。この予選第1回
は終始ウェットコンディションとなったため、本格的なタイム争いは予選第2回
へ持ち越された。
 午後15時35分からの公式予選第2回Aセッションは、今にも雨の降りそうな曇り
空ながらハーフウェットの路面コンディションで開始され、2台のホンダNSX
「NICOS PIAA NSX(NAKAJIMA HONDA)」と「HONDA NSX(チーム国光)」をはじめと
するGTー1クラスのタイム争いが始まった。ドライへと路面コンディションが変化
したBセッションでは、まずNICOS PIAA NSXが2分5秒103を記録、続けて4秒306を
マークしポールポジションを決定した。チーム国光のHONDA NSXは2分6秒634で
第4位となった。
 N1グループ・クラス2のHONDA ACCORDは、総合22位、クラス1位を獲得。また、
14チームがひしめくN1グループ・クラス4のシビック勢はez Tropical CIVICが
総合15位クラストップを獲得し、スプーン シビックが総合18位クラス2位、
Castrol CIVICが総合18位クラス3位となった。
 ホンダ車は出場した三つのクラスでそれぞれクラス1位を獲得し、さい先の
良いスタートを切った。
 続いて行われた非計時のナイトプラクティスにおいても2台のNSXは、1・2位を
占め、翌日の決勝レースに期待を持たせた。
《決勝レース 7月15日(土)~16日(日) 13:00スタート》出走:34台
 雨の降りそうな天候のもと、決勝レースのスタート進行はほぼ定刻通りに進み、
午後2時レースはスタート、各車とも第1コーナーへ向かった。
 序盤はGTー1クラス4台による激しい先行争いが繰り広げられたが、各チームの
ルーチンのピットストップにより徐々に序盤の順位が固まっていった。その中
17時23分、#100HONDA NSXがピットイン、リアブレーキディスクとパットを交換、
直ちにコースへ復帰していった。その後順調に見えたHONDA NSXであったが、
17時55分頃、第1コーナーでコースアウトしてしまった。幸い大きなダメージは
なくピットで修復後勢いよくコースインしていった。その頃、トップは#99NICOS
PIAA NSXがキープし、快調にラップを重ねていった。20時14分、そのNICOS PIAA
NSXがピットイン、ブレーキトラブルで前後パットを交換し6分のロスタイムで
コースに復帰し、2位となってしまったが、21時すぎには、快調なペースでトップ
に復帰した。その後NSX2チームは順調に走り、スタート後10時間の午前0時には
1・2位を占め、後続を引き離していった。
 スタート後12時間目の午前2時、トップは#100HONDA NSX、2位を走る#99NICOS
PIAA NSXのドライバー佐藤浩二選手は猛烈な追い上げを見せ、このレースの
ベストラップ2分6秒812をマークした。
 快調に見えた#99NICOS PIAA NSXであったが、6時39分突然ピットイン、ブレーキ
トラブルに起因するハブトラブルにより、左右のリアハブとブレーキディスク、
パッドを交換、44分のピットロスタイムとなり#100HONDA NSXに23ラップの差と
なった。その後2チームのレースは順調に進み、#100HONDA NSXのル・マン24時間
に続く24時間耐久レース2連覇かと思われたが、残り18分となった13時42分、
突然スロー走行となりピットイン、#99が襲われたブレーキトラブルが#100にも
降りかっかてきた。残り時間はあと僅かで修復する時間はなく、ドライバーの
飯田選手はそのままコースイン、チーム全員が見守る中ゆっくりとコースを1周
し、トップのポジションのまま感動のチェッカーフラッグを受けた。#99NICOS
PIAA NSXは12周遅れながら総合2位でチェッカーを受けた。
 他のクラスのホンダ車の内、N1グループ・クラス3のHONDA ACCORDは終始IPF
ワコーズBMW325iと前後しながらレースを進めていたが、レース終盤の19時間目
付近でついに振り切り、総合17位でクラス優勝を飾った。
 シビックが大挙14チーム参戦したにN1グループ・クラス4では、同ラップで
トップ争いが続く激しいレースを展開したが、24時間をノントラブルで走りきった
Black Racing CIVICが消耗戦を乗り切り見事な優勝を飾った。
 ホンダ車は参戦した3クラスの全てでクラス優勝を獲得するとともに、栄えある
総合優勝も獲得することができた。
総合優勝:HONDA NSX(チーム国光) 森脇基恭良一監督のコメント
「今日のレースはNAKAJIMA HONDAのレースだったと思う。予選からレース全般を
通してNAKAJIMA HONDAが主導権を握り、うちはそれ対して手が出せなかった。
結果的には優勝できたが、たまたま勝てたということでしょう。耐久レースと
いうものは階段を一歩一歩昇るようなもので、綿密に準備をしていても女神次第
というところがある。でもNSXのファンとしてはうれしいね。今後いっそうテスト
こなして熟成をはかり、もっと煮詰めていきたい。素材としてはすばらしいもの
があるのですから。」
総合優勝:HONDA NSX(チーム国光) 高橋国光選手のコメント
「皆様に応援していただいたおかげで優勝することができて、本当にうれしい。
今年は勝ちたかったし、ノバ・エンジニアリングの力というかマネージメント
能力の高さのおかげです。ミスしたものから脱落していく耐久レースで、自分が
ミスしてコースアウトしてしまってドキッとしたが、大したことにならなくて
本当に良かった。章はスーパーマンで11時間を受け持ってくれて、圭ちゃんと
僕は脇役です。ル・マンでのクラス優勝も同じメンバーで、今後もマジメに素直
にモータースポーツを楽しんでいきたいと思っています。今日は本当にすばらしい
1日でした。」
総合2位:NICOS PIAA NSX(NAKAJIMA HONDA) 中嶋悟監督のコメント
「ル・マンの悔しさが半分だけ晴れた。ポールも取ったし途中まではうちの
レースだったからね。速いマシンを作ることはできたが、24時間という長丁場の
経験の差がでたと思う。耐久は難しいね。マシン・チームとも再検討して鈴鹿
に臨みます。」
N1グループ・クラス3、クラス優勝
:HONDA ACCORD(オカダレーシングスピリット)岡田秀樹選手のコメント
「このチームは富士のN1・6時間耐久で好成績を出せて、勢いがついた。それに
昨年も出場しているこのレースには、継続して出場したかった。でも、同クラス
が2台しかエントリーが無くまるでマッチレースのようなレースで、初めてオール
・オア・ナッシングのレースをした。終盤まで一進一退が続き、勝ててほっとし
ている。」
N1グループ・クラス4、クラス優勝
 :BlackRacingシビック(アローエンタープライズ)渡辺明選手のコメント
「このレースはN1耐久シリーズの中でも独特なレースで、シリーズ・チャンピオン
を獲得するのとはまた違った大きな喜びがあります。うちのチームはマシンも
ドライバーも普段と同じで、特別なことは何もありませんが、メカニックが24時間
耐久用のマシンをしっかり仕上げてくれて、全くノントラブルでした。本当に
メカニックに感謝しています。後はシリーズ・チャンピオンになれたら最高で、
何もいうことはありませんね。」
  提供:本田技研工業株式会社 広報部


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