9月29日(日)、鈴鹿サーキットで行われた全日本F3000選手権第9戦 「ミリオンカードカップ・ラウンド3鈴鹿」は、2番手グリッドからスタートした ロス・チーバー(レイナード91D無限)がスタートでトップを奪い、ポールシッ ターの片山右京(ローラT91/50・DFV)の追撃をうけながらも、終始トッ プを守りきって優勝、今季2勝目を飾った。 2位には片山。スタートでチーバーに先に立たれ、スタート直後こそ2秒ほど離 されたが、その後は0.5~0.6秒以内でチーバーを追走。なんどか揺さぶりを かけ、チーバーに並びかけるが、抜くまでには至らなかった。 3位には、7番手からスタートしたトーマス・ダニエルソン(ローラT91/5 0無限)が入った。 --- スタートでトップを奪ったのはフロントロー内側からスタートしたロス・チーバ ー。第1コーナーに片山と並びながら入るがトップをキープ。片山、服部の順で続 く。 1周目ヘアピンで古谷がスピン。出口アウトの縁石に乗り上げてストップし、車 から降りる。 1周目終わりのシケインでは星野がスピンアウト、グラベルにつかまりリタイア。 2周目の第2コーナーではアーバインがコースアウト。これもグラベルの餌食に。 序盤の波乱が治まった後は、1位から10位あたりまでのポジションが安定する。 しかしその差は少ない。この上位陣に変動が起きたのは19周目。まず5位につけ ていたダニエルソンが中谷をシケインでとらえて4位に。 「130Rのバランスがよかったんで、裏のストレートからのスピードを殺さな いままシケインまでいけて、そこでアウトから中谷を抜くことができたんだ」とダ ニエルソン。 29周目、ダニエルソンは同じ方法でシケインで服部をとらえ、3位に上がる。 服部はその後の第1コーナーで中谷に抜かれて5位に。タイヤが苦しくなっている ようだ。服部は32周目にはバイドラーにも抜かれ6位にダウン。その後、小河に も抜かれて7位まで落ちる。しかし、最終ラップでバイドラーがガス欠のためかス ローダウン、10位まで落ちてしまい、服部は6位を拾うことができた。 チーバー、片山のトップ争いは、20周目、シケインで追いついた片山がメイン ストレートでチーバーのスリップに入り、右に左に大きく揺さぶりをかけたところ がハイライト。しかしチーバー動ぜず、そのままの順位で。 「今朝のウォームアップではバランスがよかったんだけで、決勝前のウォームア ップで少しバランスが悪くなっていた。それで2枚ウィングのうちの下の1枚をは ずして、ストレートスピードを稼ぐことにしたんだ。でも、シフトの具合がよくな くて、ときどき2速から3速が入りにくくなって、片山に追いつかれてヒヤリとし たよ」とチーバー。しかし、ストレート重視のセットが当たって、星野、中谷との 戦いを予想し、コーナー重視のセッティングにしていた片山を寄せつけなかった。 「シケインに星野さんの車が止まっているのが見えたから、大事にポイントを稼 ごうと思ったんです。行こうと思えば行けたところもあったけど、チーバーは信用 できないところもあるからね。チームから『→』(そのまま)のサインが出ていた のは、信用されてないからじゃないんですか(笑い)」と片山。 F1のラルースチーム入りについては、「まだお金も払ってないし、今日みたい なまずいスタートのことを知られたら、相手も考えてしまうんじゃないんですか」 と冗談めかして言いながら、「今日は、まだ何も言えません。明日には……」と言 葉を濁していた。 RIJ-すがやみつる FMOTOR4 Group Manager (SDI00104)/鈴鹿