SUPER GT | SUZUKA 1000km

SGT:第5戦鈴鹿 EXE ASTON MARTIN、伝統の1000㎞レースで悲願の8位入賞とポイントゲット (Arnage)

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“チーム一丸”が実ってまた少し大きくなったチームの、後半戦への弾みに
August 17th Qualifying
  • 天候:晴れ 路面状況はドライ
  • 気温:Q1開始時35℃→Q2終了時34℃ / 路面温度:Q1開始時47℃→Q2終了時45℃
  • 予選日;26,500人

gt_r05_arnage-03.jpg  SUPER GT最大の真夏の祭典、伝統のPokka1000kmレースは、今年PokkaとSapporoが合併したことでPokka Sapporo1000kmとなり42回目を数えました。連日続く猛暑日にもかかわらず、お盆休み最後の週末ということも手伝って、鈴鹿サーキットには早朝から大勢の観客が詰めかけていました。

gt_r05_arnage-04.jpg  チームのお膝元でのレースで、シリーズの折り返しとなる今回のレース。前戦菅生ラウンドからのよい流れを繋いで勢いに乗りたいArnage Racingは、第三ドライバーに富士ラウンド以来の盟友阪口良平選手迎え、午前中の公式練習に臨みました。阪口→加納→安岡→阪口→加納→安岡の順でそれぞれが車両の感触を確かめましたが、車両の調子はよく、25Lap目に阪口選手が2’02.922を出して5番手タイムで終了しました。気温がピークを迎える定刻14時から行われた予選では、路面温度が47℃という条件の中Q1を担当した阪口選手が3Lap目に2’03.322のベストラップを出し、見事5位でQ1を通過、続くQ2はラスト3分というところで安岡選手が2’02.680というタイムを出し、なんとこれまでで最高位の3位でQ2を終了。決勝は二列目3番グリッドからと、前戦から大きくジャンプアップしたポジションからのスタートが切れることになりました。

 なお300クラス予選の結果は下記のとおりとなりました。

  • P1 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT 山野哲也 / 佐々木孝太
  • P2 #3  S Road NDDP GT-R 星野 一樹 / 佐々木 大樹 / ルーカス・オルドネス
  • P3 #50  Exe ASTON MARTIN 加納政樹 / 安岡秀徒 / 阪口良平
August 18th Race Day
  • 天候:晴れ 路面状況はドライ
  • 気温:34度→32度(レース終盤)/ 路面温度:47度→43度(レース終盤)
  • 入場者:決勝日36,000人

gt_r05_arnage-05.jpg  厳しい暑さが予想される決勝日、前日よりも雲は多めでフリー走行開始時には一時ウエット宣言が出されましたが、路面はドライ状況のままで、すぐに目のくらむような太陽がじりじりと照りつける晴天に変わりました。午前中のフリー走行は加納選手からスタートしましたが、早々にタイヤがバーストするアクシデントが発生して5Lapで終了、チームは車両をそのままピットに入れ、間もなく始まる長丁場のレースに備えて最終のチェックに万全を期しました。

gt_r05_arnage-06.jpg  路面温度が50度近い厳しいコンディションの中、決勝は定刻の12時30分にフォーメーションスタート。 これまで最高位グリッドから、1000km レースのスタートのステアリングを握るのは阪口選手。スタート後すぐの4Lap目に2’05.987のベストラップを記録しました。しかし、スタート後10Lap目くらいからエンジンが不調となっていることが判明。12気筒のうち1気筒が機能していないことが予測されましたが、チームはそのまま走行させることを決め、阪口選手は2分07~08秒台のタイムで走行、30Lapで加納選手に交代しました。加納選手は17位でコースに戻り、2分08秒台のタイムで安定した走りを見せ、他チームがピットインして足並みがそろう頃には順位を11位まで戻し、60Lapで安岡選手にステアリングを委ねました。安岡選手のピットイン直後、86号車のタイヤがバーストして火災を起こすアクシデントが発生しセーフティーカーがコースイン。このタイミングはチームにとっては願ってもない好機、67Lap目に再スタートとなった時には順位は9位に浮上していました。93Lap目に阪口選手に交代、車両は11号車と0号車との三つ巴の死闘を続けながら2分07秒台、ポジション9位をキープする走行を続けていました。そしてレースの約三分の二を過ぎる118Lap目にタイヤ交換なしのドライバーチェンジ。阪口選手は安岡選手にステアリングを渡し、安岡選手はポジションをキープしたままコースに戻り、再び順調な走行をスタートさせます。なんとしても初ポイントを獲得したいチームはドライバーチェンジのタイムロスを嫌い、このまま最終スティントも安岡選手のドライブ続行を決めて140Lap目のピットインで最後のタイヤ交換と給油を行いました。

gt_r05_arnage-07.jpg  5回のピットインのうちタイヤ交換は3回。安岡選手は担当するすべてのスティントをNewタイヤではなく1スティント走りぬいたタイヤで走行しましたが、最後まで2分06秒台の安定したペースを刻む頑張りを見せ、ついに1000km、158Lap(500車両は173Lap)を見事に走り切り、車両と安岡選手はスタッフやスポンサー様、ファンの皆様の大歓声を以て迎えられました。

gt_r05_arnage-08.jpg  エンジントラブルというアクシデントを抱えながらも、この1000kmという長いレースで完走できたことで、チームは長丁場を走ることのできなかった富士での雪辱を晴らし、より強く一つにまとまることができました。しかも9位でゴール(のち正式結果にて8位)ドライバーズポイントを4ポイント獲得することとなり、悲願のポイントゲットを果たせたことは後半戦へなによりの弾みとなりました。

 9月に富士スピードウエイで開催される次戦の富士 300kmレースにおきましても、変わらぬ応援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

  • P1 #61  SUBARU BRZ R&D SPORT 山野哲也 / 佐々木孝太
  • P2 #16  OKINAWA-IMP SLS 竹内 浩典 / 土屋 武士 / 蒲生 尚弥
  • P3 #52  LEON SLS 黒澤 治樹 / 黒澤 翼 / 中谷 明彦
  • P8 #50  Exe ASTON MARTIN 加納政樹 / 安岡秀徒 / 阪口良平
チーム代表 伊藤宗治
gt_r05_arnage-09.jpg  車両は最初から調子がよさそうだったので(1000kmのレースを考えると予選の順位がそれほどの意味をもたないことは解っていましたが)チームの士気を考えて Q1を阪口で通過させ、安岡に賭けました。二人ともうまく乗ってくれて3位というチーム発足以来のいいポジションからのスタートとなったわけです。決勝日は阪口スタートでほんとに序盤数ラップしか走っていないところでエンジンが1気筒死んでしまい、前を追いかけることが出来なくなってしまいました。作戦を切り替えたというわけではありませんが、この状態で行けるところまで行くことに決め、三人のドライバーもナーバスになることもなくむしろポジティブ思考で頑張ってくれて、2分07~08秒台で走行してくれたためにいい結果が得られ、最終的には8位で初ポイント獲得となりました。あの状況下でレースを楽しんで最後まで走行してくれた三人のドライバーに感謝、また、暑い中頑張ってくれたスタッフに感謝、2スティントをしっかり走れるタイヤを供給してくださったヨコハマタイヤ様に感謝、そして長時間ずっと応援してくださった多くのスポンサー様、ファンの皆様に感謝しています。次戦は、不得意なストレートの長いコースでどれだけコーナリングを早くしていけるかが肝であると思っています。現在、車両のバランスは非常に良いため、好機を逃さず更なるポイントゲットを目指したいと思っております。引き続きご支援のほどよろしくお願いします。
ドライバー 加納政樹
 まずは初ポイント、ほんとに嬉しいです。チーム一丸となって獲ったポイントだと思うので、これがまた一つチームを大きくしてくれると思います。昨日からの流れはよくて、 決勝時はエンジンの吹けなど、いろんな問題が序盤に起こったにもかかわらず、みんなで何とか目標にしていた完走とポイントをもぎ取れて良かったです。そして同時に、自分も、ドライバー三人で決勝日の走り方について話し合った内容を実践することができて、自分のなかでのステージが一つ上がったんじゃないかと思います。前回の菅生からいい流れは来ていますから、こういう流れを大事にキープできるように、次戦富士でも頑張りたいと思います。
ドライバー 安岡秀徒
 予選での3位は個人的には2位との差(0.2秒)を考えると残念な気もしましたが、チームとしてはベストグリッドだったので万々歳だったと思います。決勝は加納さんのスティントも走ったのですが、無我夢中で走って割とあっという間に終わってしまいました。エンジンの調子が悪くなってしまったのは残念だったのですが、ハンドリングの良さというのは変わらなかったですし、プッシュできる車なので、最後までずっとプッシュし続けて、その結果ポイントが4点も取れて、満足ですし、感無量です。次の300kmレースは加納さんと二人で元気になったアストンくんと走るのが楽しみだということと、やっぱり加納さんでQ1を突破できるようになるというのが当面の目標ですし、加納さんがスタートドライバーに戻ることが、チーム一丸となっての目標となると思いますので、少しでもやれることを頑張ってやっていきたいと思っています。
ドライバー 阪口良平
 今回は走り出しから調子がよく、チームが車をいい状態にもってきてくれていたのでドライブを合わせるのは楽でした。予選の3位は僕にとっての最高位でしたが、決勝は気持ちを切り替えて、ノーミス、ノートラブルで淡々と走っていい結果出そうと思っていました。決勝はスタートドライバーというすごく重要な役割を任せられたので、僕の中では抜いて帰ってこようと思ったのですが、エンジンが伸びなくなって、そのトラブルから(順位を)あげられなかったのは残念でした。ただ、それが1スティント目から起きたのに、完走して、ポイントもとれたことは(スポット参戦で富士と鈴鹿しかないのに富士はリタイアだったので)僕の中ではすごく次につながったと思います。僕は1000kmレースは昔からずっと出させて頂いていて自分を育ててくれたレースだと思うので、昨日の86/BRZレース(#57 FK-TECacreBRZで参戦)も2位が取れて、ほんとによかったと思っています。その(エンジンの)トラブル以外は車のセッティングも完ぺきだったので、また自分の引き出しが一つ増えたのかなあと思います。ほんとうにチームに感謝しています。ありがとうございました。

gt_r05_arnage-11.jpg  第6戦富士ラウンドは9月6日~7日に富士スピードウェイ(静岡県)に於いて開催されます。引き続きの応援、宜しくお願いします。

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TEAM RELEASE by Arnage Racing


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