10周の決勝レースは本日の最初のレースとして13時15分にフォーメーションラップ開始。天気は快晴で気温8度。
各車クリーンスタートを切ったかに見えたが2番手スタートの四倉がシフトミスで失速、第1コーナー進入までに順位を大きく落とし6番手に後退。その隙に宇高が2位にポジションアップしトップ佐藤を追い立てる。S字からヘアピンにかけて佐藤の背後に迫るとダウンヒルストレートを並走、90度コーナー進入では宇高がインを取ってサイド・バイ・サイドのままトンネルをくぐり、ビクトリーコーナーで佐藤の攻略に成功して宇高がトップに立ちコントロールラインを通過。2位に落ちた佐藤だが2周目の1コーナーで再度トップを奪い返すものの3コーナー出口で宇高が再逆転。この攻防で3位以下が接近するが、その3位争いは内藤の背後にスタートを失敗した四倉が順位を挽回して追いすがるとダウンヒルストレートでオーバーテイク、3位へ上がるとファステストラップでトップグループから0.6秒差につける。
3周目に入るとトップ宇高が佐藤を突き放しにかかる一方で、ファステストラップを連発する四倉が佐藤の背後に迫り、2位争いが激化、前を行く宇高を追いたい佐藤だが四倉の攻勢に防戦せざるを得なくなる。
4周目に入ると佐藤と四倉はテール・ツー・ノーズ状態になり、ダウンヒルストレートで佐藤の左サイドに並びかけた四倉がそのまま90度コーナーアウト側から佐藤の前に出て2位に浮上。この攻防の間に宇高はギャップを1秒4まで拡げ、独走体勢に入る。
四倉と佐藤の2位をめぐる攻防は続き、5周目のメインストレートでは佐藤が前に出るもダウンヒルストレートで四倉が再逆転。しかし90度コーナー進入のブレーキングで四倉がタイヤをロックさせて佐藤を前に出してしまう。続く6周目はS字コーナー~V字コーナー~ヘアピンと都度順位を入れ替えながら通過、90度コーナーで佐藤が前に出るが続く7周目の90度コーナーでは四倉が再び大外刈りを見せて2位浮上。この間に宇高はこの日の最速タイムを出して4秒以上のマージンを築いた。
息詰まる2位攻防に一応の決着を見たのは8周目の1コーナー。進入で前に出た佐藤はそこから背後の四倉からのプレッシャーに耐えて付け入るスキを見せずに8周目、9周目を終えてファイナルラップに突入。ダウンヒルストレートでのスピードに分がある様に見える四倉はここで勝負を挑んだが佐藤が抑え込んで90度コーナーを通過し勝負あり。
優勝は2周目からトップを維持し続けた宇高が2位以下を5秒以上引き離す独走で決め、2位佐藤と3位四倉は0秒287差。そこから9秒以上離されたが4位は前週の鈴鹿から転戦の10号車伊藤慎之典(ZAP チャリ走 10V ED)が8周目に長谷部をかわして上がり、5位長谷部、6位内藤と続いた。
■決勝後のコメント
- 優勝 33号車・宇高希(TAKE FIRST 10V)
- 「スタートが決まって1コーナーまでに2位に上がれた。接近戦だったが相手(トップ)が焦っているのが感じられたので、ミスを見逃さずに抜くことが出来た。途中接触とかもあったが冷静に戦う事が出来たのが優勝に繋がったと思う。後半は(独走で)後ろに誰もいないような状況だったので落ち着けた。いつもだと緊張してシフトミスしたりするが今日はそれも無かった、そういう意味でもいいレースが出来たと思う」
- 2位 81号車・佐藤樹(群馬トヨペット Team RiNoAED)
- 「シフトミスが多くて、バトル中にそれが出たのが勿体なかった。(相手の速い所と自分の速い所を見極めて)バトルはうまく出来たと思う。次は優勝できるように頑張る」
- 3位 13号車・四倉悠聖(ZAP日本平中自動車10VED)
- 「(激しい2位争いだったが?)それが起きたのも自分のスタートでのミスが原因。蹴り出しは良かったのだがシフトミスで失速して2位争いをしなくてはならない状況を作ってしまった。いったんポジション落としてしまったが負けたくない気持ちで頑張って追い上げた。予選よりも順位を落としたのは悔しい。今回スポット参戦だったので、この結果をバネにシリーズ参戦したい気持ちがある」
スーパーFJもてぎ・菅生シリーズ第2戦は4月16-18日スポーツランド菅生で行われる。新人の活躍で始まった今シーズン、コースが変わっても速さは変わらないか、注目が集まる。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE