F1日本GPのサポートとしてスーパーFJで行われるドリームカップレースは8日、三重県の鈴鹿サーキット(1周・5.807km)で公式予選を行い、角田裕毅(制動屋・ファーストモールディングKKSⅡ)が2分22秒379でポールポジションを獲得した。
今年もF1日本GPのサポートレースとしてスーパーFJドリームカップレースが組み込まれた。各7サーキットで行われている地方選手権から30歳未満の若武者19人が鈴鹿サーキットに集結し、しのぎを削る。
昨夜から降り始めた雨は、降ったりやんだりを繰り返していたが、公式予選の行われる午前10時30分前には上がった。上空も明るくなってきたが、路面はほぼウェット。セッションは乾きつつある路面で進行した。
廣島嵩真(TAKE FIRST・HIROWORKS 10V)、前川涼輔(関西国際大学 with TAKE FIRST)、板倉慎哉(AMORE・TOKYO・VINTAGE・R&D10V・Fracing)、塩田龍二(Raise UP07ED)、勝木崇文(Daka M Project FORMスキル)の5人はドライタイヤを、他の14人のドライバーはウェットタイヤを選択して西コースからコースインし、予選が始まった。
序盤、ウェットタイヤ勢が上位を占めるが、セッション終盤にはドライタイヤに利があると読んだ多くのドライバーがピットインしてドライタイヤに交換。
中盤までは上村昌史(ガレージ茶畑10V ED)が2分24秒689でトップに立っていたが、これを逆転したのは早々にドライタイヤに交換した角田裕毅(制動屋・ファーストモールディングKKSⅡ)。ドライタイヤの皮むきが終わると、周回ごとにタイムを短縮し、終了10分前あたりに2分23秒234をたたき出しトップに立った。
角田は手綱を緩めること無くさらにアタックを続行。次周2分22秒705を出すと、終了間際には2分22秒379までタイムを伸ばし、2位以下を1秒583離しぶっちぎりでポールポジションを獲得した。
2位に入ったのは終始ウェットタイヤでアタックを続行した鶴賀義幸(結月ゆかりレーシングZAP SPEED 10V)。終了間際に一気にタイムを縮め2分23秒962と、2位に付けていた山内飛侑(藤井工務店勝男武士号KK-SⅡ)を僅差で逆転した。
3位は山内、4位に上村。終盤クラッシュしたものの5位が浦田裕喜(RISEONE-EAGLE AKILAND KKSⅡ TODA)。6位に大原佳祐(自動車工房MYST KKSⅡ制動屋)が続いた。
ポールポジションを獲得した角田は、5月に16歳になり限定Aライセンスを取得したばかり。7月に2レース制で行われた岡山国際サーキットのスーパーFJで連勝すると、8月にスポット参戦したここ鈴鹿のFIA-F4ではいきなり2位に入賞し、周囲を驚かせた。
決勝レースは明日9日、午後10時より8周で行われる。角田がポールから逃げ切るのか? 意外な伏兵が現れるのか? F1と同じ表彰台に上がる3人は誰になるのであろうか? 興味は尽きない。
予選トップ3ドライバーのコメント
- ポールポジション 角田裕毅
- 「最初はレインタイヤが速いとわかっていたのでコース状況を見ていました。1~2コーナーは完全に乾いていたので、レインは良くないと思い、早めにピットインしました。ドライタイヤの皮むきから始めて、徐々にタイムアップしていきました。雨が降ったら終わりなので賭けではありましたが、運が良かったです。あしたは晴れのようですしドライのフリー走行は良かったので、ぶっちぎって優勝したいです」
- 予選2位 鶴賀義幸
- 「路面が難しくてみんな迷っていましたね。タイヤは最初から最後までウェットでした。1~2コーナーは乾いていましたが、他は濡れていました。ポールはドライタイヤみたいですが運転でなんとかしようと頑張りました。途中、5番手から10番手に落ちたのでやっぱりだめかと思ってたら、2番手だったので自分でもびっくりしました。あしたはできるだけ頑張ってプッシュして表彰台を狙います」
- 予選3位 山内飛侑
- 「レインでスタートして途中でドライに代えました。去年はFIAーF4に出ていて、スーパーFJは初めて乗りました。トップからは1秒以上離されているのでただただ悔しいです。あしたは切り替えて、スタートを決め、優勝を狙っていきます」
Photo: Eiji TAKEUCHI
Yoshinori OHNISHI