決勝日朝、GTアソシエイション坂東正明代表による定例の会見が行われた。
今回は天候が少し悪いけれど、お客さんも多く入っていただいている。非常に有難いことだと思っている。
また、今回はホンダの社長に来ていただいている。F1だけでなくスーパーGTにも注目をしていただき、トップが現場に足を運んでくれることは大変意味のあることだと感じている。GTAとしても日本を基盤にして世界に打って出たいと思っている。まずは国内を盛り上げなくてはいけないので、ぜひメーカーにも尽力いただきたい。
■オートポリス戦の中止ともてぎで代替レースを開催することになった経緯は?
まずは熊本地震でお亡くなりになった方に哀悼の意を捧げるとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げます。
オートポリスは年内に営業を再開すると聞いているので、来年は多くの方に再びスーパーGTを楽しんでいただきたい。代替のレースについては、エントラントからも開催の要望が多くあった。やはりスポンサー対応などを考えると全8戦のシリーズを成立させることは重要だと認識している。
そのうえで、開催場所を考えると、タイ大会からの移動などもあり単独開催は難しいという判断になり、最終戦に2レース行うこととした。
■もてぎ戦の2レース開催のスケジュールは?
土曜日に予選、決勝。これはウェイトハンデあり(通常の2kg×ポイントの半分)の250kmレース。日曜日も予選、決勝。こちらはウェイトハンデなしの250kgレースとする。
これに伴い、金曜日にはウェイトハンデあり、なし用として2回の公式練習を設定する。
■オフィシャルから情報をチーム、ドライバーに伝える仕組みを導入するとのことだが?
WECなど海外のレースを参考に、SCカー導入やイエローフラッグ提示などの情報を、無線とGPSなどを使って、40台のマシンに伝えられるようにする予定だ。観客も多くいる中でシステムが正常に稼働するかをチェックしてうえで、来年から導入したいと考えている。
黄旗などは各セクターごとに、ポストのオフィシャルからの情報を伝えられるようにしたいと思っている。機器はGTAが用意するが、オーガナイザー、オフィシャルとの連携は欠かせないので、GTAから専門のスタッフも派遣したいと思っている。
■GT500のモノコック疲労が顕著という話があるが?
それは実際にある話で当初から想定されたものだ。日本とドイツで統一規格やるという話がまとまったときに、同じ材質、同じ接着剤で造られた共通のモノコックを使うというルールを作った。これは経費を抑えるという点からも重要なことだ。
確かに、タイヤ性能などで日本の方がモノコックにかかる負担は大きいが、これはドイツと一緒にレースをやる前提でルールとして決めたことであり、やむを得ない。チームは強度が不足してきた場合は修理するなどして対応しているし、どうしても新しいモノコックに交換するときは、ペナルティを課すことにしている。今回もモノコック交換をした#36号車がドライブスルーペナルティとなる。