SUPER FORMULA

SF:第2戦オートポリス アンドレ・ロッテラーがポール・トゥ・ウィン! トヨタエンジン1-2フィニッシュ (TOYOTA)

  • コース:オートポリス (4.674km)
  • 予選:9月2日(日)雨:ウェット
  • 決勝:9月2日(日)曇:セミウェット
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アンドレ・ロッテラー(中央)が今季初勝利を挙げ、
ロイック・デュバル(左)が2位で続きトヨタエンジンが1-2

 スーパーフォーミュラの第2戦が6月1日(土)、2日(日)の両日、大分県のオートポリスで行われた。

 2013年より名称を変更し新たなスタートを切ったスーパーフォーミュラは、約1ヶ月半のインターバルを経て、第2戦を迎えた。その舞台は唯一の九州開催地となる、オートポリス。

 開幕戦鈴鹿では松田次生(Lenovo TEAM IMPUL)がファイナルラップの劇的な逆転で2位表彰台獲得と気を吐いたが、優勝を逃し、トヨタエンジン勢は苦戦を強いられる結果となった。それだけに今大会は巻き返しを狙う。

 300kmとして戦われた開幕戦鈴鹿に対し、今大会のオートポリス戦は250kmで争われる。燃料タンク容量が昨年よりも11リッター増やされたことで、ピット戦略の自由度が高まるものの、無給油で走りきることは難しく、戦略にも注目が集まった。

 1日(土)は朝から降雨に見舞われ、朝のフリー走行でもコースアウトやスピン、赤旗中断が頻発。続く予選もヘビーウェット状態で迎えることとなった。

 午後2時25分からノックアウト方式で開始された予選は、Q1が開始されて早々強まった雨足に足をすくわれる車両が続出し、赤旗中断中に出てきた霧での視界不良もあり、キャンセルに。決勝のグリッドを決定する予選は翌2日(日)決勝前のフリー走行の時間に代えて行われることとなった。

 2日(日)午前9時半へと順延されて行われた予選は、路面はウェットながら、雨は小降りとなり、徐々にコンディションが良くなっていく状況。35分間の1セッションで決勝グリッドを決めるべくアタックが繰り広げられた。

 開幕戦を欠場し、今季スーパーフォーミュラ初レースとなるアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)が、得意のウェットコンディションで序盤から好タイムをマーク。これをJ.P.デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)が追い、2台がトップタイムを塗り替える激しい争いとなったが、最後はロッテラーがポールポジションを獲得。オリベイラが2番手でトヨタエンジン勢がグリッド最前列を独占。

 松田が4番手。中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が5番手、ロッテラー同様今季初レースとなったロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が6番手。平手晃平(P.MU/CERUMO・INGING)が8番手、開幕戦でデビュー戦ながら入賞を果たしたスーパールーキー、平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)は初めてのオートポリスながら9番手につけ、決勝レースに臨むこととなった。

 予選後、雨は止み路面は乾き始めていたが、決勝レース前のウォームアップ走行時に再び細かい霧雨が降り始め、路面はウェットのまま。各チーム、スタートでのタイヤ選択に悩む状況となった。ほとんどの車両がウェットタイヤのままグリッドについたが、デュバルはスリックタイヤを選択。午後2時48分に54周の決勝レースがスタートした。

 滑りやすい難しいコンディションでのスタートで、ポールポジションのロッテラーは首位をキープしたが、最前列2番手のオリベイラは若干出遅れ、3位に後退。スリックタイヤのデュバルはやはりペースが上がらず、2周を終了した時点で17位まで順位を落としてしまった。

 しかし、路面は徐々に乾き、コンディションは良くなっていったため、6周目あたりから、首位のロッテラーをはじめとして次々にピットへ。各車最後まで走り切れるだけの給油と、スリックタイヤへの交換を行った。ここで、5位につけていた中嶋一貴が、同チームのロッテラーと同時にピットイン。ロッテラーのピット作業を待つことになり、加えてピット作業でもトラブルがありタイムをロス。14位と大きく後退してしまった。

 一方、スタートでスリックタイヤを選択したデュバルは、ピットに入らず、他の全車がピットに入ったことで首位に浮上。ハイペースで後続との差を広げていった。

 11周目、追い上げを見せていた中嶋一貴が、9位争いの団子状態の中で先行車をパスしようとして接触し、サスペンションとタイヤを破損。中嶋一貴はピットでの長時間の修復作業の末コースに戻ったが、5周遅れと完全に上位争いから脱落してしまった。

 首位を逃げるデュバルは、2位のロッテラーとの差を40秒近くまで広げ、36周目にピットイン。ここでタイヤ交換をせず、短い給油のみでピット作業を終えると、ロッテラーの前でコースに復帰することに成功した。

 しかしロッテラーも猛追を開始。滑りやすい路面で、一瞬のミスも許されない緊張したバトルを繰り広げた2台だったが、44周目の最終コーナー手前で、ロッテラーが一気にデュバルをパス。首位を奪還した。

 その後はシフトの不具合などに見舞われていたデュバルを、ロッテラーは徐々に引き離し独走態勢に。

 レースが残り10周を切ったあたりから、部分的にコース上を霧が覆い始め、非常に視界が悪い状況となった。このため、51周目にレースは赤旗中断。そのまま終了となり、50周目終了時点の順位でレースが成立した。

 ロッテラーがポール・トゥ・ウィン、デュバルが2位と、トヨタエンジンが1-2フィニッシュ。オリベイラ、松田が4位、5位。7位にベストラップでも3番手と速さを見せた平川が入り、自己ベストリザルトを更新。平川はスーパーフォーミュラデビュー戦から2戦連続の入賞を果たした。5周遅れながらレースに復帰し周回を重ねた中嶋一貴は、終盤ファステストラップをマークする速さを見せたが、完走最後尾12位に終わった。

PETRONAS TEAM TOM'S #2 アンドレ・ロッテラー:
とにかく嬉しい。今週末、ずっとトップに居られて、素晴らしいクルマを用意してくれたチームとトヨタにお礼を言いたい。今日のレースは、エキサイティングな展開だった。我々のタイヤを換えるタイミングは少し遅かったかも知れない。そのため一度ポジションを落とすことになったが、終盤取り戻すことができた。簡単なレースではなかったが、最終的に優勝できて良かった。簡単には行かないかもしれないが、ここから先も勝ち続けられるよう頑張りたい。
KYGNUS SUNOCO Team LeMans #8 ロイック・デュバル:
今日はとてもタフなレースだった。ライバルがレインタイヤでスタートする中、自分はスリックタイヤを選択した。路面の状況がどう変わるかわからなかったが、トップに立つまでは、滑って難しいコンディションだった。ピットストップは上手く行ったが、長くタイヤを使っていたので、ペースを上げられなかった。また、シフトダウンが途中からうまく行かなくなって、ロッテラー選手にパスされたのもそれが原因だった。トムスが優勝したのは自然な流れ。でも2位という結果には、とても満足している。
トヨタモータースポーツニュース


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