SUPER GT

SGT:第3戦富士 JIMGAINERDIXCEL DUNLOP F430予選8位から粘って決勝6位に入賞! (JIMGAINER)

2010年5月1日(sat)

gt_r03_jg_1.jpg  初夏を思わせる日差し、しかし富士山から吹く風は、非常に強く冷たい。シリーズ2番目に長い距離を走行する富士400kmはそんな中で開幕した。

 タイムスケジュールはオンタイムで進行していた。9時20分からのFREE走行はまず田中哲也からコースへ。マシンの状態をまずチェック。アンダーステアが強く、ギアも合っていないようだ。その為なかなかタイムが上がらない。リアウイング、リアダンパーの調整を行う為に何度となくピットへ。その後10時過ぎから平中克幸と交代。車高調整等を行い、1時間25分間の走行は10番手のポジションで終了した。

 予選1回目は13時50分から行われた。最初の30分間は両クラス混走。その後300クラス500クラスとクラス毎の専有の走行が10分間行われた。この回にはもちろん2名のドライバーが予選基準タイムをクリアしなければならない。そして、今回の予選方式は久しぶりのスーパーラップ。上位8台までがスーパーラップに進出する事が出来る。まず田中がコースインしていく。その後1周計測で今回アタックを担当する平中と交代。両者とも楽に基準タイムはクリア。専有時間になり平中がタイムアタック。計測2周目に1分43秒866をマークし、暫定トップに。その後№43Garaiyaに抜かされてしまうが、2番手のポジションをキープ。スーパーラップは7番目に出走することが決まった。

 55分のインターバルの後、スーパーラップは開始された。2番目に出走した№25Porscheが1分43秒417をマーク。その後も徐々に路面状況がよくなってきたのか、各車タイムも43秒前半を出してきていた。そんな中、始めてスーパーラップのアタックを担当することになった平中。FIA-GT車両が優位といわれる富士スピードウェイでのアタック。ポールポジションを獲得するんだというプレッシャーの中でヘッドライトを点灯し、タイムアタックがスタート。セクター1が過ぎ、0.1秒のビハインドでセクター2を走行。100Rを過ぎて、ヘアピン入り口で痛恨のスピン。普段ほとんどスピンなどする事のない平中だったが、気合いが入りすぎたのかミスを犯してしまった。そのままタイムアタックは終了し、8番手のポジションが決定した。

田中哲也
 今回は平中に全てを任していました。スーパーラップは残念でしたが、仕方がありませんね。決勝では追い上げるレースをしますので、見ていてください。
平中克幸
 朝からの走り出しはあまり良くなくて、それでもいろいろセッティングの変更を施しました。ギアのレシオも合ってなかったですが、それも改善されて予選に臨みました。1回目の予選は思った以上にフィーリングが良く、2番手でスーパーラップに行けたのですが・・・・スーパーラップでは力みすぎたというか、気合いが空回りしたというか・・・・。スピンしてしまい、チームスタッフやスポンサーの皆様には大変申し訳ないことを致しました。決勝では追い上げのレースで、しっかりと仕事をしてきたいと思います。
2010年5月2日(sun)

gt_r03_jg_2.jpg  決勝日は昨日に引き続き快晴。富士山も2日間ともはっきりと見え、最高のレース日和となった。気温もフリー走行が開始された時点で15度。その後サーキットサファリが終わる頃には、17度に上昇していた。

 まずフリー走行は平中から開始。リアウイング、リアダンパーの微調整を行い田中と交代。若干のアンダーステアは残っているものの、決勝に向けて不安はないようだった。サーキットサファリでは田中がスタート。ドライバー交代も兼ねてピット練習。今回は400kmを走り、その中でも2回のピットインと、2回のドライバー交代が義務づけられている。ピット作業も重要なポイントとなる。

 決勝スタート時も変わらず晴天。ゴールデンウィーク最初のお休みの開催の為か、昨年よりも観客も多く、グランドスタンドの熱気は気温よりも熱く感じられた。スタートを担当するのは平中。昨日予選時のスピンによるタイヤのダメージを心配したが、それはないようだった。しかし、路面温度等のコンディションがあまりマッチせず、1周毎に1台ずつ抜かれてしまう。3周目に11番手まで落ちてからは、何とか踏ん張り7周目にNo.3Zをパス。No.9 Porscheが1コーナーでスピンし後退したことにより、スタート時点の8番手に。その後は抜く事も抜かれることも無かったが、タイヤカスを拾いペースはやはり上がらない。予定よりも早めの周回数でピットへ。

 田中にはロングスティントを担当して貰うことになり、コースへ送り出す。ペースも悪くなく、前車との差を詰めては順位を上げていく。再びNo.3 Zを捉え、パスするもその直後にタイヤに違和感が。何かコース上の物を拾ってしまったか、先ほどのペースより2秒近くも一気にペースダウン。田中も無線機から違和感を訴える。

 しかし、1人が運転しなければいけない周回数に達しておらず、その後約5周を走行しなければならい。FIA-GT車両は燃費も悪く、給油に時間が掛かる為にピット時間も長くなってしまう。それなのにコースでのこのタイムロスは、かなり後半の順位争いに響いてしまう。タイヤ無交換作戦の2回目のピットだったが、それも予定外のタイヤ交換を余儀なくされる。

 しかし、平中の2回目のスティントで履いたタイヤは、徐々に下がってきた路面温度ともマッチし、ペースもトップ集団と変わりなく走行。が、すでに前を行くNo.3とは24秒差。残り周回も16周ほどしかなかったが、最終ラップには11秒差まで詰めよる激走を平中は見せてくれ、6番手でチェッカーフラッグを受けた。

 富士スピードウェイではFIA-GT車両が有利と言われておりますが、特別性能調整等により、FERRARIにとっては厳しいのが現状です。しかし、徐々にではありますがタイヤとのマッチング、セッティング等も進みつつあります。次戦セパンでは表彰台を狙い、海を渡って参ります。より一層の応援宜しくお願いいたします。

田中哲也
 今回も結果は余り良いものではありませんでした。ただ最後のスティントで平中が履いたタイヤが、今後に繋がる要素があったんで、次からは上位狙えるようになれればいいかと思います。第1スティント、第2スティントの状態では、棚ぼた以外では表彰台はきついかもしれません。FIA-GT車両はコース上で明らかなリードを奪っておかなければ、勝利はないので、これからその部分を詰めていき、他車とのラップタイムを0.5秒位は付けて走行したいですね。もっともっと詰めていかなければいけませんね。
平中克幸
 決勝はもう少し良いところまでいけると思っていたのですが、最初のスティントで履いたタイヤが思った以上に路面コンディションと合わず、ペースを上げることが出来ませんでした。トップグループのラップタイムにはついて行けませんでしたが、最後のスティントで違うタイヤを履いたら、凄く良い結果が出たので、レース結果としては6位でしたが、順位以上に僕たちにとっては良いデータも取れて、次につながるレースが出来たと思います。次に期待してください。
Text & Photo: JIMGAINER


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