2026年スーパーFJ(S-FJ)/FJ1500筑波・富士選手権シリーズ第4戦決勝が6月21日(日)に富士スピードウェイで開催され、FJ1500はスタート直後のバトルを制した吉田馨(MYST&HobbBase)がトップに立つとそのまま独走で優勝。S-FJは切替悠喜(ファーストガレージRSD制動屋S2)がスタートでトップに立った磐上隼斗(アルビレックス富士吟景GIA・KKS2)を2周目に仕留めると後続を突き放して優勝、開幕から4連勝となった。
第4戦決勝は午後1時10分フォーメーションラップ開始。午前の予選では小雨が次第にやんでいく方向だったが、その後再び雨足が強くなり、さらに11時5分開始予定だった「Lamborghini Super Trofeo Asia」Race2決勝の頃から富士スピードウェイ名物ともいえる霧がおり始めて視界不良となりスケジュールが延伸。12時50分から20分遅れの開始となった。この段階で雨は止んで薄日も差し始めているが路面はセミウエットということで、タイヤの選択が分かれた。上位はほとんどがスリックタイヤを選択。3番グリッドのFJ1500光山勇正(Fガレージ丸和精光KK-F)はグリッド上でレインからスリックに変更。7番グリッドのS-FJ2番手磐上隼斗(アルビレックス富士吟景GIA・KKS2)はレイン。以下12番手S-FJ宇髙希(テイク エヌエーティー)、14番手S-FJ前田大道(ELEVレーシングドリームKKSⅡ)、16番手FJ1500デワン クリストファー(InfernoR.KK-F)、そしてS-FJ勢の20番手野村大樹(WRS NONURA KKS-Ⅱ)、21番手野口伸周(野口商會 ZAP10VED)、22番手井伊諒河(RD10VアルビGIA訪問介護こころ10V)、23番手フェリペ昌(WRS MASA KKS-Ⅱ)がレインを選択した。予選中にギアが破損して早々にアタックを中断したS-FJポールポジションの切替はインターバルの間に修復を完了、6番グリッドについた。イン側偶数列の路面にはウエットパッチが残っている。
23台が整列して12周の決勝がスタート。ポールポジションの酒井の加速がよく、ホールショットを奪い第1コーナーへ。フロントロウの吉田は一瞬出遅れたかに見えたが順位を守って加速してく。4番グリッドの村上太晟(ファーストガレージ BLAU KK-F)の蹴り出しがよく、3番手光山勇正(Fガレージ丸和精光KK-F)の前に出る。さらに5番手スタートの鈴木大翔(ZAP SPEED KK-F)も第1コーナーで光山のインから差しに行くが、ここは光山が守る。後方では切替のアウトから磐上が仕掛けて大外刈りで総合6位、S-FJのトップに出る。レインタイヤの威力か。10番手スタートのS-FJ内藤大輝(RCIT RaiseUP MT)も第2コーナー出口でS-FJ板倉慎哉(AMORE Racing with F)を仕留めて9位へアップすると前を行くS-FJ畠山退三(Hobby Base& MYST)に迫っている。この間に総合15番手、S-FJジェントルマンクラスの2位だった秋山が第2コーナーでスピン。最後尾まで落ちてしまう。
トップに立った酒井だが吉田もテール・ツー・ノーズでコカ・コーラコーナーを通過。後方では100R出口で野村大樹(WRS NONURA KKS-Ⅱ)がスピン、これを後続の井伊諒河(RD10VアルビGIA訪問介護こころ 10V)がアウト側に回避しようとしたが、野村が戻ってきて接触。揃ってコースアウトしてしまう。野村はレースに復帰したが井伊はダメージが大きくここでマシンを降りることになり、ほろ苦いデビュー戦となってしまった。この間にも前方ではバトルが展開、アドバンコーナーで内藤が畠山のインを差して8位に浮上する。
酒井対吉田のトップ争いはストレートに戻ってきてもテール・ツー・ノーズ状態。ここからスリップストリームを効かせた吉田が酒井の右サイドに出ると並走から前に出て、0.042秒差でコントロールラインを通過、酒井の前に出て2周目へ入るとGRコーナーへのブレーキングでは吉田のマシンが左右に暴れるほどのハードブレーキで酒井を制する。S-FJのトップ争いもストレートで磐上を捉えた切替がGRコーナーでインから仕掛けてオーバーテイク。逆転で総合6番手、S-FJトップを取り戻す。
トップに立った吉田は酒井とのギャップを拡げ始め、セクター1だけで0.7秒の差をつける。2周目を終えて1.141秒の差。3位村上はこのペースについて行けないか酒井と2.991秒の差で、逆に光山がストレートで0.017秒差と並びかけると3周目のGRコーナーで3位を奪い返す。鈴木~切替と続き、さらに総合7番手の磐上から畠山、内藤の3台が0.2秒以内のサイド・バイ・サイドでコントロールラインを通過するとGRコーナーでは磐上がポジションを守る。逆にGRコーナーでアウトに出そうになった内藤を抜いて畠山が総合7番手、S-FJ3位のポジションを奪い返す。
トップ吉田はここで一気にギアを上げて3周目に酒井との差を2.628秒とすると、さらに4周目にここまでの最速ラップ1分55秒005をマークして3.600秒までマージンを広げる。後続では磐上が畠山に0.139秒差と迫られ、内藤のペースもやや悪く板倉に逆転を許してS-FJ5位まで後退する。5周目にも吉田は54秒251の最速ラップで酒井と4.731秒差と独走状態に持ち込む。光山~村上の3位4位は変わらないが、切替が村上より0.7秒近く速いペースで0.590秒差まで迫っている。そしてここまでレインタイヤで粘ってきた磐上が畠山と板倉にオーバーテイクを許し6番手畠山、7番手板倉、8番手磐上の順、それぞれS-FJの2位~4位だ。
村上と切替による4番手争いが激しくなり、並走でコントロールラインを通過して7周目へ。村上が僅かに前に出てGRコーナーへ。そのままサイド・バイ・サイドで第2コーナーを抜けてファーストガレージの2台が交錯する。コカ・コーラコーナー出口で村上が前に出て2台はそのままセクター3へ。テール・ツー・ノーズでつづら折りを駆け上がるとパナソニックオートモーティブコーナーを抜けてストレート勝負で8周目へ。ここで最高速で有利と言われるS-FJの切替がじわりと前に出てストレートエンドへ。総合4番手でGRコーナーをターンするとじわじわと村上を引き離していく。
後続のバトルをよそにトップ吉田は7周目に1分53秒751と本日のファステストラップをマークして酒井との差は6.606秒の差。もはや吉田を脅かす者はなく、後続も順位が落ち着いてきている中で、内藤が磐上を仕留めて総合8番手、S-FJの4位へ。レインタイヤという磐上のギャンプルは裏目に出てしまった。
このまま終盤戦かと思われたレースで緊張が増してきたのが、2位酒井に対し3位光山がじわじわと近づいていることで、8周目に3.279秒あった差は9周目2.912秒、11周目1.920秒と接近しつつファイナルラップへ。さらに総合6番手の畠山に7番手の板倉が仕掛けて、こちらも9周目に0.8秒あった差が一気に縮まり10周目を終えて0.551秒差、さらに11周目0.311秒となりファイナルラップ。ストレートではスリップストリームを効かせて板倉がテールに張り付くとGRコーナーでアウトからオーバーテイクを試みる。2台は並んで第2コーナーを抜けると畠山が引き離して勝負あり。このままポジションを守り切る。
トップ吉田はただ一人1分53秒台で走り続け、2位酒井に12.270秒の大差をつけてフィニッシュラインを通過、ぶっちぎりの勝利をあげた。2位酒井に続いて光山が1.553秒差まで詰めたが3位、ここまでがFJ1500のトップ3となった。そして総合4番手争いはパナソニックオートモーティブコーナーまで先行していた切替がストレートでいきなりスローダウン。村上が前に出てフィニッシュ、切替は惰性でそのままフィニッシュラインを通過しS-FJでの優勝は飾ったが総合では5番手にドロップ。切替によると最後にミッショントラブルが出たとのことで、後続が近ければS-FJ優勝も逃すところだった。そして最後までバトルを続けた畠山がS-FJの2位とジェントルマンクラスの優勝、板倉がS-FJ3位という結果に。以下総合8番手内藤がS-FJ4位、総合9位の小嶋がFJ1500ジェントルマンクラスの優勝という結果となった。
筑波/富士スーパーFJ/FJ1500選手権第5戦は本日午後4時10分スタート予定。第4戦で異次元の速さを見せた吉田が再び席巻するか。酒井がインターバルの間に勝機を見出すか、はたまた速さを身につけつつある光山が一皮むけるか。そして目標は1台でも多くFJ1500を倒すことと公言する切替がどこまで順位を上げるか、雨上がりの富士で注目は尽きない。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE










