2026年Formula Beat(F-Beat)地方選手権シリーズ第7戦決勝が7月19日(日)にスポーツランドSUGOで開催され、ポールポジションからスタートの金井亮忠(チームNATS 正義 001)がホールショットを奪い後続を突き放しにかかったが、2度のSC(セーフティカー)ランで都度リセットとなり、そのまま15周を終えてフィニッシュ、優勝となった。
前日の第6戦に続いて開催の第7戦は8台が出走。第6戦をぶっちぎりで優勝した酒井翔太(ファーストガレージ FG108)が都合により欠場。スターティンググリッドはこの第6戦のベストラップによって決定され、ポールポジションには金井がついた。2番手KAMIKAZE(ファーストガレージ Rd04W)がフロントロウに並び、以下
- 2列目
- 3番手 杉山寛(ミスト☆菱洋商事株式会社)
- 4番手 植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)
- 3列目
- 5番手 長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)
- 6番手 渡邊義人(チームNATS エクシズWXR)
- 4列目
- 7番手 大蔦健太(MYST☆ダイヤ設備)
- 8番手 中村祥貴(ファーストガレージ FG108)
という並びになった。
前日と打って変わって晴天となったスポーツランドSUGOは気温30.4度、セクター1の路面温度51.5度のドライコンディション。今回のルールでは2レースで2セットのドライタイヤが使用可能だが、サラの新品タイヤを装着したのは渡邊のみ、中村が皮むきした新品タイヤ、KAMIKAZEは第6戦の予選/決勝を走ったタイヤを選択。他のマシンは前日の第6戦の予選/決勝で2セットを投入しており、このレースには予選を走ったタイヤという状況。
15周の決勝は午前11時45分フォーメーションラップ開始。全車グリッドに整列してレーススタート。ポールポジションの金井がダッシュを決めて加速、KAMIKAZEに続いて杉山~植田~長嶋のジェントルマンクラス3台が3ワイドになって第1コーナーへと向かう。真ん中に杉山、アウト側長嶋、イン側植田で、ここから植田がやや遅れ、第1コーナーへのエントリーは杉山~長嶋~植田の順。これで長嶋4位、植田5位だ。後続では7番手スタートの大蔦が6番手渡邊のテールに張り付き、バックストレートで右サイドに並びかけるとオーバーテイクに成功。6位にポジションを上げる。3位の座を守った杉山が2位KAMIKAZEに0.465秒差でチャンスを伺っている。
トップに立った金井は早くも後続を突き放し、オープニングラップだけで3.739秒のマージンを築くが、最終コーナーを抜けて10%勾配のストレートにかかった地点で渡邊がイン側グリーンにマシンを止めてしまう。チームによると電気系のトラブルでエンジンが止まってしまったとのことで、レース前からピットで不調になったり直ったりの繰り返しで、原因を突き止めきれないままスタートを迎えてしまったそうだ。これでSC投入が宣言されて、2周目からSCランに。順位は金井~KAMIKAZE~杉山~長嶋~植田~大蔦~中村となっていて、金井のマージンはリセットされた。
SCランは4周目まで続き5周目からリスタート。隊列を先導する金井は最終コーナーからか加速を開始するとレース再開。
リスタート後も金井は2位KAMIKAZEをぐんぐん離し、5周目を終えて早くも3.086秒の差をつける。第6戦とはセッティングを大幅に変えたそうだがその効果が出ているのか。3位は杉山でKAMIKAZEに0.772秒差。オープニングラップにポジションを入れ替えた4位長嶋と5位植田も0.518秒差と植田が順位を取り戻しにかかっている。
金井はセクターベストを書き換えながらKAMIKAZEとの差を6周目5.825秒、7周目8.318秒と広げていく。接戦が続いているのが長嶋対植田の4位争いで、6周目0.440秒、7周目0.743秒とプレッシャーをかけ続けた植田が8周目の馬の背で長嶋のインを突いてオーバーテイクに成功。4位へとポジションを戻す。
後方のバトルをよそに金井は2位KAMIKAZEとの差を8周目10.294秒まで拡大、前日の酒井のように独走態勢を築き上げる。KAMIKAZEと3位杉山の差は1.764秒、4位争いを制した植田が3.931秒差で続き、5位長嶋、6位大蔦、7位中村までが走行中。
10周目、金井は1分22秒955とこのレースのファステストラップをマークして2位KAMIKAZEと14.842秒の差。後続もややギャップがひろがりバラけた展開になった11周目、3位を走行していた杉山が、馬の背コーナーをまっすぐに飛び出してスポンジバリアに当たって停止する。ただちに本日2回目のSCの投入が宣言される。トップスピードが出るバックストレートからのクラッシュだったが幸いなことに杉山にダメージはなかった。これで順位は金井~KAMIKAZE~植田~長嶋~大蔦~中村の順に。
レース後に杉山に聞いたところによるとバックストレートエンドでフロントウイングがいきなり脱落してコントロールを失ったそうで、そこまで接触などもなく前兆がなかったという。写真を確認するとS字コーナー出口で既にフロントウイングが傾き、左側のステーからウイングが外れかけているのが見てとれる。
16秒まで拡大していた金井のマージンは再びリセットされてしまい、SCランが続く中、13周目にコントロールラインのポストから長嶋に対してオレンジボールが掲示される。長嶋のマシンのリヤウイングが大きく傾き、翼端板が路面に接触しそうになっている状態。長嶋によるとこちらも接触などはなかった模様で、後で確認したところ、リヤのメインプレーンを保持する翼端板を支えているロワウイングがマウントから折損していた。長嶋は14周目にピットインしてレースを終えた。
SCランはそのまま続いてファイナルラップを迎えた。最後の最後にSCが退き、金井はメインストレートで加速を開始するがフィニッシュラインまでは追い越し禁止、そのままチェッカードフラッグの下を通過して優勝となった。以下2位KAMIKAZE、3位植田がジェントルマンクラス優勝、4位大蔦、5位中村がジェントルマンクラス2番手となり、ピットインした長嶋が完走扱いの6位でジェントルマンクラス3番手というリザルトになった。
ポディウムに戻ってきた勝者金井だが、ライバル酒井が不在な上にSCランのままでのフィニッシュと、やや不完全燃焼気味の優勝に複雑な表情も見えたが、表彰台に上がってトロフィーを掲げると、彼を支えたNATSの生徒たちに向けて笑顔を見せた。
F-Beat第8戦/第9戦8月8-9日に舞台をオートポリスに移して行われる。全15戦のシリーズはここからが後半戦でまだまだ先は長い。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE









