7月19日、全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)の第7戦の決勝が富士スピードウェイで行われ、タイヤ交換を遅らせた太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)が、終盤ライバル勢を一気にかわして今季4勝目、通算10勝目を飾った。
昨日の予選では、野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)が1年ぶりとなる今季初のポールを獲得。その野尻包囲網を敷くのが、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)のダンディライアンコンビ。そして、午前に行われた第3戦を制したイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)が二列目に控える。
上空に雲は多く、かなり蒸し暑い天候となった日曜日。今大会の第6、7戦は「瑶子女王杯」として賜杯のかかる特別なレース。スタート前のセレモニーを終えて、各ドライバーはスタート準備に入った。
ところが、フォーメイションラップのスタートで、11番グリッドの佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)の車両のギヤボックスが壊れ、コースの広い範囲にオイルを撒いてしまった。これによりスタートはディレイ。オフィシャルによるオイル処理が行われ、45分遅れでセーフティカー先導でのスタートとなった。
5周のSCランの後、スタートが切られ、逃げるポールの野尻を、フラガ、太田が追う展開となる。このなかで一番勢いがあったのは太田。10周目の1コーナーでアウトから野尻をかわしてトップへ。次の周にはフラガも野尻をパスして2位へ。
ポジションを落とした野尻は、状況を打開しようと11周を終えたところでピットイン。5位を走行していたチームメイトの岩佐も14周目にピットへ滑り込み、チーム無限は揃って早めのタイヤ交換を敢行した。
一方、ステイアウトを選択したダンデライアンの太田と牧野は、2位のフラガを挟んで、トップと3位を快走。三者の差は、15周目以降は2〜3秒となり、膠着状態となった。その後方では1〜2秒差で坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)がつけ、チャンスを窺う。
最初に動いたのは、21周目にピットインした坪井。その後、25周目にはフラガ、26周目に太田、27周目に牧野と、上位陣は続々とタイヤ交換。果たしてコースに戻ったときに無限の二人との位置関係はどうなるのか。
観客が固唾をのんで見守るなか、太田がコースに復帰すると、その直前には野尻、岩佐が。しかし、タイヤが温まると太田は二人を次々にパスし、トップに返り咲いた。こうなると、あとは太田の独壇場。ペースを上げ、同じく無限勢を抜いて2位に上がってきたフラガとの差をジワジワと開いていく。

残り10周でフラガの差を4〜5秒に保った太田は、今大会2勝目、シーズン 4勝目、通算10勝目のチェッカーを受け、太田強しを印象づけ、賜杯を手にした。
2位は「ベストは尽くせた」というフラガ。今大会で太田と同様に速さを見せつけた。3位は33周目に野尻をかわした牧野。4位は富士マイスターの坪井、5、6位には39周目に順位を入れ替えた岩佐、野尻が入った。
この結果、タイトル争いでは、太田がポイントを95まで伸ばし、2位の岩佐(44.5p)とはダブルスコア以上の大量リードとなった。
次戦は、8月8〜9日にスポーツランドSUGOで行われる。1レース制で予選はQ3まで行われる。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: 日本レースプロモーション(JRP)

