- チーム監督:船木 宏
- 1st DRIVER:古川 知己
- 2nd DRIVER:藤原 能成
- 3rd DRIVER:貴島 康博
- 4th DRIVER:永田 晃
★決勝
前日の予選終了後、ワンメイクタイヤを供給する横浜タイヤのサービスから、決勝用のレインタイヤは早めに組換を依頼して欲しいとの通達が流れたほど、決勝はレインコンディションが予想された当日。確かに早朝は雨が降ったもののスタート前には止み、路面はウェットながらスリックタイヤを選択できるほどコンディションの回復が見込まれた。 #33 "TOITEC Racing WAKO'S μ FIT"も決勝 スタートはスリックタイヤを選択。また、エースドライバーの古川 知己をスタートドライバーに起用し、序盤でできるだけ上位のポジションを狙っていく作戦だ。
午前9時。スーパー耐久の決勝としては異様に早いタイムスケジュールだが、それでも9時間後のゴールは日没寸前。スーパー耐久シリーズにとっても最長の、長い長いレースのスタートが切られた。
順調なスタート切った古川は序盤からポジションを4つ上げ、8位を走行。既に路面は急速に乾きつつあり、ほぼドライコンディションに近い形で周回を重ねる。
事前のシミュレーションより燃費が良いことから、チームではピットインのタイミングを伸ばすこととしたが、マシンとコクピット環境が悪化していることがドライバーから無線で伝えられる。
1時間45分を経過したところで最初のピットイン。給油とフロントタイヤ2本を交換。また、クールスーツの効きが悪くなっていたことと、車載のドリンクが吸えなかったトラブルを解消し、ドライバーは古川のままコースに送り出す。
古川は更に1スティント担当し、都合3スティント=3時間45分の驚異的なロングスティントをドライブして3回目のピットイン。給油とフロントタイヤ2本を交換。ドライバーは藤原に交代し、コースに復帰した。
急遽FITチャレンジからスーパー耐久用にコンバートしたマシンは未だデータが足りず、必要以上に電子制御が介入して思うようなドライビングができないことから、ドライバーは苦心しながらのドライビングを強いられる。
レースも半分を経過しようとする4時間32分。118LAPを消化し、ピットイン。ルーティンの給油とタイヤを交換し、ドライバーは永田にチェンジ。燃料消費に優しい永田のドライビングは、当初の計画より高燃費を維持できたため、予想より多くの周回をこなす。
5時間46分を経過した149周目。ルーティンのピットインを行い、給油とタイヤ交換。ドライバーは再び藤原が担当し、クラス9位のポジションでコースに復帰。しかし、暫くしたところで、藤原より左リアタイヤ付近からバイブレーションが発生しているとの情報が入り、チームは緊急事態に備えて待機。またドライバーも次のスティントを担当する貴島が何時でも対応できるよう、蒸し暑い中、装備をしたままスタンバイ。
結局、ほぼ予定通りの周回をこなしてピットに戻り、ルーティンの作業とドライバー交代を行う。しかし、このピット作業でスーパー耐久特別規則(タイヤの手渡し)違反を取られ、ドライブスルーペナルティの裁定を受ける。ドライバー交代したばかりの貴島は、チームの指示でペナルティのドライブスルーを行うが、幸いにもポジションは維持したままだ。
レースも終盤を迎えた7時間55分。206周を消化して最後のピットイン。ルーティンの作業をし、アンカーは再び藤原がドライブしてゴールを目指す。しかし、残り時間と燃料の搭載量を勘案した結果、今までのペースだとかなり燃費が厳しいことから、エンジンの回転数を落して我慢の走りに徹するようチームから指示が出された。
いよいよレースも残り40分となったところで上位を走るマシンにトラブルが発生し、#33は7位にポジションアップ!
そして7位のポジションを維持したまま、9時間/233周を周回して#33 "TOITEC Racing WAKO'S μ FIT"は無事チェッカーフラグを受け完走を果たした。
- Bドライバー藤原能成のコメント
- ノーマル車両で装備されている電子制御がキャンセルできず、走った気がしなかったというのが本音です。(笑) 特にABSの介入に癖があって、ABSを効かせるとブレーキそのものの効きが悪くなるみたいな。マシンは色々と問題を抱えてましたが、取り敢えず完走出来てよかったと思います。