全日本F3000選手権シリーズ第1戦(鈴鹿サーキット) 1993年3月20日 予選レポート キャビン・レーシング事務局 キャビンを胸に開幕 --------- ●予選状況 F3000公式予選は、午後のセッションが勝負の分かれ目となった。黒澤琢弥は、午後 のセッション残り5分でベストタイムをたたき出し予選首位に立ったが、その後さらに それを上回るドライバーが現れ、結局予選5位で公式予選を終えた。星野一義はセッシ ョン残り1分で予選3位につけるタイムを記録。服部尚貴はタイムアタック中にスピン して午前中のタイムを更新する事ができず、予選10位に終わった。 なお、併催のF3の公式予選では高村一明が14位、高西文雄が27位につけて決勝を迎 える。 ●キャビン・レーシングドライバーズ・コメント <F3000> 黒澤琢弥:1分42秒758 5位 スプーンカーブの中で4速から3速にギヤを入れ損なって、タイムロスしてしまった。 ガッカリしたけど、気を取り直して走った。だから130Rなんかはいつもより速く曲 がれたくらい。でも、やっぱりミスは許されないですね。クルマの問題ではなくて、自 分の問題だということがハッキリしているのだけは救いです。決勝では、スタートでど こまで上がれるか。最初の1、2周が勝負ですね。だから今日は十分睡眠時間をとって 、スタートに集中します。去年の最終戦でレースの流れをつかみながら走った経験が、 今年はいい自信につながっています。目標は表彰台。フロントローに並べなかったのは 痛いけど、チームのためにも絶対にあきらめないで表彰台の頂上を狙っていきます。 星野一義:1分42秒577 3位 ポールを狙ってたんだ。42秒前半にいけるつもりだった。コースが少しホコリっぽいん で、コンディションの好転をセッションの最後の最後まで待った。もう少しタイヤを暖 めてからアタックしたかったけど時間がなかったのが残念だ。今回は、ポールを争って 格闘できているから、満足だよ。それだけマシンがまとまってきたんだ。決勝レースで はいくよ。去年悔しかった分、今回はお返しするから。 服部尚貴:1分43秒978 10位 午後、タイムアタックをかけようとして自分でスピンしてエンジンが止まった。デグナ ーの入り口に遅いマシンがいて、それを避けようとして外側に振って入ったら、振りす ぎてしまったんです。タイヤは午前中に軽く流しただけのものを履いていて、もう1セ ット新品が残っている状態だった。午前中から調子がよかったから残念です。このポジ ションからでは正直なところ決勝が厳しいけれど、シリーズのために絶対ポイントは取 りますよ。 <F3> 高村一明:2分04秒498 14位 午前中は、エンジンの調子が悪くてピットインをくり返したからタイムが出なかったけ れど、午後はなんとかそれなりに走れました。これまで鈴鹿は予選が1回だけだったか ら、その点は助かりました。でもタイム的には3秒に入りたかった。開幕戦だけあって 、タイム差が大きいですね。この混乱に乗じて、決勝ではスタートと1周目のうちに群 れを抜け出して前に出ようと思っています。 高西文雄:2分07秒603 27位 まだF3というマシンに慣れていないので、今日は練習走行になってしまいました。 FJに比べると、ウイングもついていてダウンフォースもあるし、かなり限界の高いマ シンなんです。その限界をどこまで使えるのか、自分をそこまで持っていくのが難しい です。でも、午前中には全開で抜けられなかった130Rが午後には全開でいけました から、こうやって着実に上達して早く上位争いができるように、と思っています。