Forumula Beat

第3戦もてぎ公式予選 シーズン初参戦のハンマー伊澤がポールポジションを獲得

ポールポジションはハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

 2024年Forumula Beat(F-Be)地方選手権第3戦の公式予選が4月28日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催され、ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)が2番手に0.697秒の差をつけてポールポジションを獲得した。

 ゴールデンウイークに入り、春というより初夏めいた気候のモビリティリゾートもてぎは朝から好天に恵まれ、F-Beの予選が始まる午前9時25分にはすでに気温22度。エントリーは13台で、うちオーバーオールを競う3台に加えてジェントルマンクラス8台と、今年から新設された「F-Be D(ダッシュ)クラス」に初めて2台のエントリーがあった。

初登場のDOME F110を駆る杉山寛(ミスト☆菱洋商事株式会社)

 「F-Be Dクラス」は昨年までFIA-F4に出ていたDOME F110をメインに、その他にもフォーミュラ・ビート選手権で承認された10種類以外のエンジンを搭載したマシンの参加を認めるもので、旧FIA-F4車両については、フラットボトム化や軽量化、エンジンのパワーアップ、LSDの装着などにより昨年末のもてぎで約3.5秒あったラップタイムの差を短縮して戦うことが可能になると目されている。

 今回参加したF-Be Dクラスのマシンの1台はこの旧FIA-F4マシンで車体は童夢F110、エンジンはトムスのTZR42を搭載し、杉山寛(ミスト☆菱洋商事株式会社)がドライブ。一方のもう一台は車体は元々JAF-F4向けでアルミモノコックのWEST006に戸田レーシングのB18Cが搭載されていて、鈴木雅人(ハンマーレーシング・ハッピー号)が搭乗する。F110のコンバートについては「とりあえずフラットボトムにしただけ」という状態で、他の適合作業については今後の取り組みなので目算通りのポテンシャルが出るかはまだわからないとのことだ。

 なお鈴木のWEST006は先日の練習走行で燃料系のトラブルでエンジンが始動せず、ハンマーレーシングでは急遽千葉県のファクトリーまでパーツを取りに行くことになったが、予選開始までに間に合った模様だ。

 コースオープンが宣言されて、オレンジのメタリックカラーに快獣ブースカが目立つ長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)を先頭にコースイン、予選が開始される。

 まずは残り15分、ハンマー伊澤が1分57秒672のトップタイム、2番手に本大会唯一の20代、下村剛司(ファーストガレージRK01)が58秒812で続く。ハンマー伊澤はここから56秒050、55秒841と順調にタイムを上げていく。2番手には「SYNARGY RD04W」をドライブするジェントルマンクラスのKAMIKAZE(FIRSTGARAGE&04W)が56秒716で上がってくる。3番手以下は周を追うごとに入れ替わり、ISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)の57秒861に対して三浦勝(NUTECスノー)が57秒280で上回り、いったんは7番手まで落ちた下村が57秒380で5番手に上がる。

 折り返しの残り10分を切り。ハンマー伊澤はベストタイムを1分55秒331まで上げる。2番手は下村が56秒488で浮上したが、すぐにISHIKENが56秒217とこれを上回る。ハンマー伊澤とは0.886秒の差がある。4番手KAMIKAZE 56秒716(G-1位)、5番手三浦57秒280(G-2位)、6番手長嶋57秒471(G-3位)と続くが直後にコントロールラインを通過した河野靖喜(ファーストガレージFG108)が57秒336で長嶋を上回る。河野は昨年のジェントルマンクラスのチャンピオンだ。

 残り7分、トップ3台はそれぞれベストタイムを更新するが序列は変わらず、ハンマー伊澤1分55秒109、ISHIKEN 55秒913、下村56秒205の順。ジェントルマンクラストップの4番手KAMIKAZE 56秒382に続いて、長嶋56秒635で5番手に上がり三浦が6番手にドロップ。長嶋はさらにタイムを削り55秒971で下村を上回り3番手へ。しかし下村も残り4分を切って1分55秒台に入れて55秒768と2番手タイムを出す。

 残り2分、トップのハンマー伊澤は55秒を切って1分54秒825をマーク。下村も55秒765から55秒385まで自己ベストを短縮するが0.560秒の差。さらにチェカードフラッグが振られる中でハンマー伊澤は駄目押しの1分54秒688を叩き出しポールポジションを確定させる。2位下村とは0.697秒の差をつけた。以下3番手にISHIKEN 55秒832、4番手ジェントルマンクラストップのKAMIKAZE 55秒837でセカンドロウを獲得、5番手長嶋55秒971、6番手三浦56秒617で3列目という結果になった。

 Dクラスのトップは総合10番手の鈴木で2分0秒381、杉山は総合13位の2分5秒830というタイムだった。

 F-e第3戦決勝は午後2時5分コースイン予定。終始トップを守りチェッカーまでベストタイムを更新し続けたハンマー伊澤に死角はあるのか? 本日の最高気温となるであろう時間帯で路面コンディションに合わせ込めるかがカギになりそうだ。

予選2位は下村剛司(ファーストガレージRK01)

予選3位はISHIKEN(HMRハンマーR☆ハヤテ)

予選4位はKAMIKAZE(FIRST GARAGE & 04W)

予選5位は長嶋重登(ミスト☆T.U.CGROUP)

予選6位は三浦勝(NUTECルノー)

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE


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