■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP ■ GT INSIDE REPORT ■ Round 1 MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACE FMOTOR4 EDITION PREVIEW REPORT プレビュー 2000/03/28 ------------------------------------------------------------------------- 2000AUTOBACS CUP GTC開幕戦もてぎ(04/01,02) 未知の力が今明らかになる! ミレニアムGT決戦のスタートはもてぎから… 今世紀最後のGTチャンピオンを決める2000AUTOBACS CUP全日本GT選手権(GTC)が いよいよ開幕する。今季の開幕戦の舞台となるのは、栃木県・ツインリンクもてぎ だ。4月1、2日、MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACEからミレニアム・チャンピオン・ ロードはスタートする。 ■NSX、スカイライン、スープラ。ニューマシンの実力が試される… 昨シーズンは最終戦が行われたもてぎ。GT500、GT300両クラス共にチャンピオン を争うもの同士が、直接バトルを繰り広げたのは、記憶に新しいところだ。パッシ ングが難しいと言われるもてぎのロードコース。この難コースでもGTマシンはコー ナーごとに激しいバトルを展開した。 高速から低速まで各種コーナーが配されているこのコースで、今年はまたひとつ 注目すべきポイントが現れた。それは、今季から新規定となったABSやトラクショ ン・コントロールなど電子デバイス類の禁止だ。特にブレーキに厳しいもてぎでは、 ABS禁止は、勝負の明暗を分ける鍵になりそうだ。これまで、ABSによってより深い 位置での安定したブレーキングができたわけだが、これが禁止されたことによって、 ドライバーのテクニックがブレーキングに如実に現れてくるだろう。また、ブレー キの使い方が上手くないと終盤にブレーキ・トラブルを招く事にもなりかねない。 コースと車種の組み合わせで単純に得意、不得意が現れることがあったが、今シー ズンはチームごとに、そして同じマシンでもドライバーによってコーナリングが大 きく違ってくる可能性がある。「ブレーキング・ポイントに注目!」。これが今年 のGTC観戦の重要ポイントと言えよう。 もちろん、このMOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACEはシリーズの開幕戦。各車種にも 2000年型の新型車が投入される。先の通り、今季は電子デバイスの禁止、そしてエ アロダイナミックスにも制限が課せられ、エアリストリクターのサイズ見直しによ りエンジンパワーの面でも厳しさが増した。これらの課題をどう克服してくるかが 注目である。ここを見極めることにより、各チームの今季の方向性が見えてくるだ ろう。テクニカル・コースであるもてぎは、この舞台としてまさにうってつけであ ろう。 去る3月14、15日に行われたもてぎでのGTC合同テストでは、ニューNSXがトップ タイムを記録している。これに先立つ鈴鹿テストでもNSXは驚異的なタイムを叩き出 しており、今季もGTC最速マシンとなりそうだ。だが、細かなトラブルが頻発してい るのも事実で、開幕までの短期間にどこまで対策できるかが、NSXのポイントとなり そうだ。一方で、昨年のコマスに連続チャンピオンを獲らせたスカイラインGT-Rは、 今季は大きなモデルチェンジでなく細かなリファインを中心とした進化をしてきたよ うだ。ニューGT-Rは、もてぎテストで、ほとんどシェイクダウンでありながら、あっ さりと初日のトップ・タイムを刻み、トータルでも2番手と完成度の高さを伺わせ る。今年も開幕に"強い"GT-Rがみられそうな予感がする。この2車種に較べ、合同 テストではさほどの衝撃を与えなかった2000年型スープラ。だが、テストではタイ ムよりも開幕戦を考えたセッティングを第一にしていたという。決して、NSX、GT-R に対し後れをとっているということはなさそうだ。 ともあれ、新型ゆえのアドバンテージと引き替えに、初期トラブルもあり得るだ けにレースは波乱が生じることも十分考えられる。熟成の進んだ旧型車種が、新型 を喰ってしまうことも、開幕戦ではあり得るかもしれない。 外国車勢では、今季から第2のマクラーレンF1GTRが登場する。また、久々登場 のバイパーも楽しみな存在だ。 ■注目すべきは、亜久里&ドリキンだけじゃない! ドライバーとして、やはり楽しみなのはNo.8 ARTA NSXの鈴木亜久里/土屋圭市 組だろう。ベテランであり魅せる走りも心得ているこのコンビが、NSXを得てどん な活躍をするかは、誰もが注目するところだろう。逆にフレッシュなコンビと言え ば、No.64 Mobil 1 NSXの伊藤大輔/D.シュワガー組だ。2人そろって20代前半で あり、GT500は初挑戦。だがテストで中嶋悟監督を納得させて得たシートだ。ひょっ としたらということもあるかもしれない。一方で本命視されるのはNo.100 RAYBRIG NSXの飯田章/服部尚貴組。GTCでの速さでは定評のある飯田と、アメリカンレー シングで鍛えられた服部。この強力タッグも要注意だろう。 強力タッグという意味では、チャンピオンであるエリック・コマスにも心強い相 棒が帰ってきた。一昨年、チャンピオンを獲得したときに組んだ影山正美とともに また、No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-Rを駆ることになった。気心しれたこのコン ビで3年連続の栄冠を目指す。また、今季からNISMOに加わった片山右京(No.2 カ ストロール・ニスモGT-R)も注目の1人。昨年はライバルのコマスとデッドヒート を繰り広げた右京だが、今季は同じGT-Rを得てどう闘うのか非常に興味深い。 この右京が抜けたTOM'Sだが、今季はフレッシュな顔ぶれが加わった。No.36 カス トロール・トムス・スープラにはお馴染みの関谷正徳と土屋武士。No.37には鈴木利 男に荒聖治という、共にベテランとニューカマーのコンビだ。とは言え、武士は ニューカマーとは簡単に言えないキャリアがある。一昨年はGT-RでGT500を闘い、昨 年はGT300で最多勝を挙げ、シリーズ戦ではないがなんとNSX、スープラで実戦を経 験しているのだ。これまでタイトルに縁がないのが不思議なくらいで、その実力は 誰もが認めるところ。それが、今回の抜擢に繋がった。今年はもう目指すものはチャ ンピオン以外ないはずだ。 ■MR-Sのデビュー戦はどうなるか?優勝争いはポルシェとRX7、シルビア、セリカ!? GT300で今季の注目マシンと言えば、チャンピオン新田守男が駆るNo.31 トヨタ MR-Sだろう。昨年のチャンピオンマシンMR-2から思い切って、マシンをチェンジ。 昨秋デビューしたばかりのMR-Sを早くもレーシングGTとして走らせることになっ た。ただ、全くゼロからのスタートとなるだけに、開幕戦は苦戦を強いられそうだ。 また、No.31には今季、フォーミュラで活躍する若手、五十嵐勇大が加わるのも楽 しみだ。 ディフェンディング・チャンピオンの苦戦が予想されるとなれば、開幕戦もてぎ の闘いは昨年から実績を挙げてきたマシンが有力となりそうだ。その筆頭に挙げら れるのが、昨シーズンのデビュー戦で優勝し、3戦2勝という戦績をもつNo.36 シェルタイサンアドバンGT3Rだろう。ドライバーも昨年からの松田秀士に、今季か らは福山英朗が加わりベテラン・コンビとなる。このパッケージングは非常に強力 に思える。これに対するのが、No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7の山野哲也/松本晴 彦組とNo.19 ウェッズスポーツセリカの脇阪薫一/原貴彦、No.81 ダイシンシルビ アの大八木信行/青木孝行組だろうか。昨シーズンはコンスタントに表彰台をゲッ トしたNo.7 RE雨宮。ドライバーも変わらずに安定度が高いチームとなりそうだ。 No.19 ウェッズ、No.81 ダイシンはマシンは変わらないものの、昨年主力となって いたドライバーが変わっただけに未知数な部分がある。だが、今季のドライバーも 実績がある。十分、トップを争ってくるだろう。さらに、No.77 クスコスバルイン プレッサ(小林且雄/谷川達也組)も忘れてはならない存在だ。今季はニューシャ シーを投入し、より一層の戦力アップが期待されるが、この新車の完成が開幕戦直 前になるだけに、マイナートラブルが若干心配される。こういったチームを中心に 今季も混戦、激戦が展開されそうなGT300だ。 この他にも今季からポルシェGT3Rを投入するNo.910 ナインテンアドバンポルシェ (余郷敦/和田久組)や、2輪レースで大活躍したライダーでもある"ドライダー" 宮城光が駆るNo.10 アビリティ・マリオポルシェ(桧井保幸/宮城組)にも注目し たい。 また、ポルシェ・ボクスターをベースにGTマシンとしたNo.24 386ボクスター(西 澤和之/アピチェラ組)も楽しみな1台だ。 Report by GTインサイドレポート班 ☆2000 AUTOBACS CUP 全日本GT選手権 予想エントリーリスト 開幕戦 MOTEGI GT CHAMPIONSHIP RACE ツインリンクもてぎ(04/01,02) [GT500] 21台 No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH ------------------------------------------------------------------------------ 1 ロックタイト・ゼクセルGT-R エリック・コマス(F) 影山正美 NISMO BS 2 カストロール・ニスモGT-R 片山右京 ミハエル・クルム(D) NISMO BS 3 ユニシア・ザナヴィスカイライン 長谷見昌弘 田中哲也 ハセミ・モータースポーツ BS 6 エッソウルトロンスープラ 野田英樹 ワイン・ガードナー(AUS) エッソ ウルトロン トヨタ チーム ルマン BS 8 ARTA NSX 鈴木亜久里 土屋圭市 オートバックスレーシングチームアグリ BS 12 カルソニックスカイライン 星野一義 本山 哲 TEAM IMPUL BS 16 Castrol無限NSX 中子 修 道上 龍 無限×童夢プロジェクト BS 18 TAKATA童夢NSX 脇阪寿一 金石勝智 無限×童夢プロジェクト BS 21 ZEROマクラーレンGTR 一ツ山幹雄 T.B.N. HITOTSUYAMA RACING DL 25 エンドレス アドバン スープラ 木下みつひろ 織戸 学 ENDLESS+土屋エンジニアリング YH 30 綜警McLaren GTR 山田洋二 岡田秀樹 TEAM TAKE ONE BS 32 cdma Oneセルモスープラ 木下隆之 近藤真彦 cdma One TOYOTA TEAM CERUMO with Key's BS 35 マツモトキヨシ・トムススープラ 山路慎一 ピエール・ラファネル(F) マツモトキヨシTEAM TOM'S MI 36 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳 土屋武士 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI 37 カストロール・トムス・スープラ 鈴木利男 荒 聖治 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI 38 FK/マッシモセルモスープラ 竹内浩典 立川祐路 TOYOTA TEAM CERUMO BS 39 デンソーサードスープラGT 影山正彦 ラルフ・ファーマン(GB) TOYOTA TEAM SARD YH 55 イクリプスRDタイサンバイパー 須賀宏明 柴原真介 TEAM TAISAN ADVAN YH 64 Mobil 1 NSX 伊藤大輔 ドミニク・シュワガー(D) Mobil1 NAKAJIMA RACING BS 88 ノマドディアブロGT-1 古谷直広 高橋 毅 JLOC DL 100 RAYBRIG NSX 飯田 章 服部尚貴 チーム国光 with MOONCRAFT BS [GT300] 17台 No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH ------------------------------------------------------------------------------ 7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 松本晴彦 山野哲也 RE雨宮レーシング YH 9 大黒屋ARCぽるしぇ 佐々木秀六 日置恒文 TEAM大黒屋 DL 10 アビリティ・マリオポルシェ 檜井保孝 宮城 光 アビリティモータースポーツ YH 11 アビリティ・マリオポルシェ 山岸 大 北浦健吾 アビリティモータースポーツ YH 19 ウェッズスポーツセリカ 脇阪薫一 原 貴彦 RACING PROJECT BANDOH YH 24 986ボクスター 西澤和之 マルコ・アピチェラ(I) MTCI RACING TEAM YH 26 シェルタイサンアドバンGT3R 松田秀士 福山英朗 TEAM TAISAN Jr. with ADVAN YH 27 ダンテールプロジェポルシェ 佐々木孝太 西澤誠剛 TEAM大黒屋 DL 31 T.B.N 新田守男 五十嵐勇大 Super AUTOBACS Racing Team with A'PEX YH 70 外車の外国屋アドバンポルシェ 石橋義三 P.V.スクート(B) TEAM GAIKOKUYA YH 71 シグマテック911 城内政樹 河野尚裕 シグマテックレーシングチーム YH 77 クスコスバルインプレッサ 小林且雄 谷川達也 クスコレーシング YH 81 ダイシンシルビア 大八木信行 青木孝行 TEAM DAISHIN YH 86 BPアペックスKRAFTトレノ 田中 実 雨宮栄城 KRAFT 111 JIM GAINER F355 井倉淳一 真希遊世 TEAM GAINER YH 910 ナインテンアドバンポルシェ 余郷 敦 和田 久 910 RACING YH 911 ダイアモンドアドバンポルシェ 石原将光 砂子智彦 910 RACING YH ○略号 WH:ウエイトハンディ タイヤ BS:ブリヂストン、DL:ダンロップ、MI:ミシュラン、YH:ヨコハマ 国 籍 AUS:オーストラリア、B:ベルギー、D:ドイツ、F:フランス、 GB:イギリス、I:イタリア *)このエントリー&ハンディはGTインサイドレポート班調べによるもので、 公式の発表ではありません。エントリーは直前に変更される場合もあります。 ☆タイムスケジュール 3月31日(金) 練習走行 FD フリー走行 8:15~ 8:45 ☆GTフリー走行1回目 9:00~10:30 F4 フリー走行 10:45~11:05 FD フリー走行 11:20~12:20 シビック フリー走行 12:30~12:50 F4 フリー走行 13:05~13:35 ☆GTフリー走行2回目 14:00~15:30 FD フリー走行 15:45~16:45 シビック フリー走行 17:00~17:30 4月1日(土) 公式予選 F4 予選 10:10~10:40 ☆GT予選1回目 10:55~11:55 ☆ピットウォーク 12:05~13:05 シビック予選 13:15~13:45 FD 第1戦決勝 14:15~14:45 13周 ☆GT予選2回目 15:00~16:00 4月2日(日) 決勝レース ☆GTフリー走行 8:30~ 9:00 シビック決勝 9:25~ 9:55 10周 F4 決勝 10:20~11:00 12周 FD 第2戦決勝 11:25~12:00 15周 ☆ピットウォーク 12:10~13:10 GTコースイン 13:15~ ☆GT決勝スタート 14:00~ 63周(終了予定16:00) ☆観戦チケットのご案内 【チケット】 ■前売観戦券(2日間有効) 大人 5,000円/4歳~高校生700円 ■グランドスタンド入場券付観戦券 大人 7,000円/4歳~高校生2,700円 ■前売駐車券(2日間有効) 4輪 1,000円/2輪 500円 *前売駐車券をお買い求めの上、1台に4人以上乗車で来場すると ツインリンクもてぎ内で利用できるお買い物券を1台につき1,000円 を相当を進呈。 ■グランドスタンド入場券(決勝日有効) 2,000円 ■決勝当日券 大人 6,000円/4歳~高校生700円 ■駐車券 4輪 2,000円/2輪 1,000円(前売り駐車券優先) 【チケット発売所】 ●チケットぴあ●CNプレイガイド●ローソンチケット●ファミリーマート ●ローソン・am/pm・セーブオン(群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、長野県) ●JR東日本のみどりの窓口/びゅうプラザ●ショッピングセンターもぴあ ●道の駅もてぎ●ホンダウエルカムプラザ ●ミリオンチケットセンター(ミリオンカード会員専用) ●ホンダ4輪販売店にて斡旋 ☆オートバックス各店でGTCシリーズ戦共通前売り観戦券発売中 大人 5,000円 【お問い合わせ】 ツインリンクもてぎ チケット&インフォメーション 03-3278-0777 / 0285-64-0080 【TV放送】 4月8日(土) 16:00~17:15(予定) テレビ東京系全国6局ネット 放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/ テレビせとうち/ティーエックスエヌ九州 *J-SPORTS (CS):4月2日(日) 19:30~22:00(予定) 以上 GTアソシエイション事務局 GTインサイドレポート班 古屋 知幸 = QYB04322 =