KYOJO CUP Round5、Finalが11月9日(日)富士スピードウェイで行われ、下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)が優勝した。
土曜日の予選、Sprintレースに続いて行われるFinalはSprintのリザルトによってスターティンググリッドが決定。ポールポジションにはSprint優勝の下野、フロントロウ2番手には翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)が並ぶ。以下3番手斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)、4番手佐々木藍咲(LHG KDDP KC-MG01)、5番手佐藤こころ(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)、6番手Burton Hana(BigBoss W TOM'S KYOJO KC-MG01)というグリッドに。
後方もSprintレースでの結果順のグリッドとなるが、ペナルティによってSprint7位フィニッシュの岩岡万梨恵(FUKUDA racing KC-MG01)は8番手、9位フィニッシュの平川真子(docomo business ROOKIE KC-MG01)は13番手にとそれぞれ降格。さらに1周目のクラッシュでDNFとなった6台については予選での順位によって、14位以下に白石いつも(AIWIN Re-Kobe KC-MG01)、金本きれい(ミハラ自動車エムクラフトRT KC-MG01)、永井歩夢(NBAありそ鮨しKYOJOフォーミュラ KC-MG01)、富下李央菜(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)、Kelsey Pinkowski(SatisPie KDDP KC-MG01) 、Flame Airikkala (CUBE FUNDER KDDP KC-MG01)の順で並び、最後尾20番手にDNSだった池島実紅(TGM Grand Prix KC-MG01)が、それぞれ出走を許可され20台全員がグリッドについた。
富士スピードウェイは朝から立ち込めていた霧が晴れて視界が開けたものの、雨は小降りになったり強くなったりを繰り返している。SC先導によるスタートが決定され、定刻の午後1時に全車レインタイヤで12周のレースが開始された。気温、路面温度ともに14度で、これだけ気温の低いウエットコンディションはおそらく経験がないだろうという事で、各車SCの後方でタイヤの熱入れに余念がない。6番手スタートのHanaが出遅れたが、最後尾になっていなかったので、SC中に元の位置まで戻ることができる。
コースコンディションを見きわめるようにSCランは3周目まで続き、ここでSCのフラッシュライト消灯、下野がSprintの時と同様にGR GTコーナー出口から加速を開始。コントロールラインを通過し4周目にはいったところからバトル開始。今回も2位翁長はうまく合わせ込んで0.763秒差で続く。3位斎藤も1.330秒差だ。4位以降もリスタート時のポジションを守って4周目を走る中で、13番手の平川が1周の間に前を行く選手を次々と仕留めて10位までポジションアップ、さらに5周目には織戸茉彩(TGM Grand Prix KC-MG01)も片付けて9位。
トップ下野はただ一人ウオータースクリーンのないアドバンテージを活かして4周目に早くも2.330秒、5周目に3.066秒とギャップを築きあげていく。2位翁長と3位斎藤は0.999秒差。以下2.916秒差で佐々木、1.802秒差で佐藤、Hanaが佐藤と0.421秒と接近している。下野のペースは2位翁長より0.7秒以上速いラップタイムを刻んでいて6周目4.440秒、7周目5.264秒と独走状態に。各車ペースが上がってきているが、毎ラップ下野が最速ラップを更新し続けている。そして後方では平川が6周目に岩岡、7周目に山本龍(ARF⭐おさきにどうぞ⭐KC-MG01)をオーバーテイクして7位まで上がってきた。
9周目、ダンロップコーナーへのブレーキングで、11位のSitarvee Limnantharak(INGING 2W Singha Sittipol Nexzter KC-MG01)が前を行く織戸に追突、Sitarveeはノーズを破損したまま再スタート。織戸も走り出すが19位までドロップ。そして下野は10周目にセクター1、セクター2と最速タイムを出して、コントロールライン上で1分54秒723と本日のファステストラップを叩き出して2位翁長との差を7.551秒まで拡大。翁長は一時1.5秒以上引き離していた斎藤に0.652秒と迫られていたが、ここで踏ん張りオーバーテイクのチャンスは与えず11周目も0.638秒差でファイナルラップ突入。
下野は最後わずかにペースを緩めたがそれでも差を広げ、最終的に9.456秒の大差でチェカードフラッグの下を通過。危なげない勝利を飾った。翁長対斎藤の2位争いはテール・ツー・ノーズ状態で続いたが斎藤は0.427秒届かずで、翁長2位、斎藤3位に。以下4位佐々木、5位佐藤、6位Hanaというトップ6となった。
新たにフォーミュラマシン「KC-MG01」を導入した2025年KYOJO CUPはこれにてシーズン終了。下野は今シーズン5大会10レースで8勝をマーク。シリーズポイントは149点と2位の翁長98点に大差をつけて、新生KYOJO CUPの初代チャンピオンを獲得した。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA









