
4月24日、全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の公式予選が、大分県・オートポリスで行われ、岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)が、超僅差の予選で頭ひとつ抜け出しポールポジションを獲得した。
予選日は上空に雲は多いものの、朝から好天に恵まれた。ただ、明日決勝日は天候が崩れるとの予報が出ており、各チームが一抹の不安を抱えるなか、予選が始まった。
今回の予選は2021年以来のQ3まで行われるシステムが採用された。Q1:24台、Q2:12台とここまでは通常通りだが、加えて、Q3で5台に絞られてポールポジションを争うという形だ。
■Q1グループA
午後2時15分、グループAの公式予選Q1が始まった。この組は朝のフリー走行で上位につけた選手が多く、熾烈な戦いになることが予想された。
最初にアタックに入ったのは、フリー走行で4位とルーキーとは思えない走りを見せている野村勇斗(San-Ei Gen with B-Max SF23)。しかし、タイムは1分27秒823とフリー走行のタイムにも届かない。
野村のタイムは、山下健太(KCMG Cayman SF23)、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)、野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)らに次々に更新され、期待された野村はQ1突破ならず。実は、野村車にはパワーが出ないトラブルが出ていた。
このグループのトップは、1分27秒384をマークした坪井。以下、野尻、阪口晴南(SANKI VERTEX CERUMO・INGING SF23)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE SF23)と、終わってみれば、Q2常連ドライバーが順当にQ2に進んだ。
順位:坪井-野尻-阪口-佐藤-牧野-福住/山下-利徠斗-野村-笹原-ブルツ-松下
■Q1 グループB
ウォームアップを終え、多くの車がアタックに入ろうとしたタイミングで、フリー走行をほとんど走れなかった小出峻(ThreeBond SF23)が1コーナー先でスピンからウォールにヒットして走行は中断。
再開後、路面コンディションの変化からか、グループAより明らかに速いタイムのラッシュが続いた。ここで主役となったのは、フリー走行でもトップタイムをマークした好調の岩佐。サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TOM'S SF23)、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)も1分26秒台で食い下がるが、これらを抑えて、このグループをトップで通過した。
岩佐のタイムは、グループAトップの坪井より、実に0.8秒も速い1分26秒524だった。
順位:岩佐-太田-フェネストラズ-フラガ-大湯-スタネック/オサリバン-野中-ブラウニング-可夢偉-Juju-小出
■Q2
Q2への進出は、4強といえる無限、トムス、ダンディライアン、ナカジマ、そしてセルモが2台ずつ。これに1台体制のルーキー、BuzzKONDOが加わるという、チームの力が序列となり、トヨタ、ホンダエンジンの搭載車が6台ずつという結果となった。
Q2は結果としてトップから8位までが0.3秒以内に収まるという超僅差ながら、やはり、ここでも岩佐の速さは際立っていた。フレッシュエアを浴びて走ることにこだわり、他車に先駆けてのアタックで出したタイムは1分26秒419。
チームメイトの野尻、好調の阪口とフェネストラズが迫るが、岩佐のタイムには届かず。太田を加えた5人が最後のQ3に駒を進めた。
順位:岩佐-野尻-阪口-フェネストラズ-太田/坪井-佐藤-牧野-フラガ-福住-大湯-スタネック
■Q3
2021年以来、4年半ぶりとなるQ3でも、岩佐の速さは群を抜いていた。Q2では僅差のトップだったが、ここでは同様に最初にアタックを仕掛け、何と1分25秒866という異次元のタイムを叩き出した。
これには他の4人も迫ることはできなかったが、唯一、最後にアタックした太田だけは、最終コーナーでリアタイヤを僅かに脱輪するまで攻め、1分26秒139までタイムを削り取った。それでも、岩佐とは0.3秒弱の差があり、脱輪がなくても届かなかった可能性は高い。
こうして予選日は、フリー走行も含め、すべてトップで勝ち上がった岩佐の強さを見せつけられることとなった。岩佐にとっては、ポールポジション賞100万円も授与され、最高の一日となった。
決勝は、明日、午後2時30分から41周で争われる予定だが、予報は雨。霧の心配もあり、決勝の行方は見通せない状況だ。
Text: Shigeru KITAMICHIPhito: Kazuhisa SUEHIRO
