スーパーGT「鈴鹿GT300キロレース」は24日、三重県の鈴鹿サーキットで決勝を行い、GT300クラスは予選2位からスタートした7号車CARGUY Ferrari 296 GT3(ザック・オサリバン/小林利徠斗)が優勝した。(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:予選日19,000人/決勝日29,000人/大会総入場者数48,000人)
決勝は午後3時30分に三重県警白バイ先導のパレードラップが始まった。GT300クラスの参加は28台だったが、20号車シェイドレーシングGR86 GT(平中克幸/清水英志郎)がウォームアップ中の火災により出走を取りやめたため、27台が決勝に臨んだ。
スタートは、ポールポジション61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)の井口がトップで1コーナーへ向かう。2位に7号車CARGUY Ferrari 296 GT3(ザック・オサリバン/小林利徠斗)のオサリバン、3位に5号車マッハ車検エアバスターMC86マッハ号(塩津佑介/木村偉織)の塩津、4位に60号車Syntium LMcorsa LC500 GT(吉本大樹/河野駿佑)の河野、5位に777号車D'station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)のファグ、6位に6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/ロベルト・メルヒ・ムンタン)の片山と上位陣は予選りの順位で始まった。
61号車井口と7号車オサリバンは序盤から接近戦。4周目に500クラスのクラッシュでのセーフティーカーランを挟んで、18周目に7号車がピットインするまで0秒2~3差でのテールトゥノーズの争いを演じるが、井口も巧みに7号車を前に出さない。
61号車井口が23周目にピットインし、山内に交代するもピット作業に時間を要し、先にピットインしドライバー交代していた60号車吉本、7号車小林、5号車木村、6号車メルヒにかわされ、実質5位まで後退してしまった。
実質トップの60号車吉本と同2位の7号車小林は接近戦。少し離れて同3位には5号車木村が、同4位には6号車メルヒが、同5位には61号車山内がつける。
26周目、61号車山内が6号車メルヒをかわして、実質4位に浮上。60号車吉本は7号車小林の攻勢に対して防戦一方だ。
33周目にはデグナー立ち上がりでストップしたマシンがあり、フルコースイエロー(FCY)となる。FCYが解除されると、ついに35周目のスプーンで7号車小林が60号車吉本をパス。この時点ですべてのマシンがドライバー交代を行っていたため、名実ともにトップに立った。
ここから7号車小林は2位以下より1秒前後速いラップタイムをたたき出し逃げる。2位に落ちた60号車吉本には5号車木村が接近してきた。4位には61号車山内が、5位には6号車メルヒが、6位には45号車PONOS FERRARI 296(ケイ・コッツォリーノ/篠原拓朗)のケイが上がってきた。
44周目、5位を走っていた6号車メルヒのタイヤがバックストレートでバースト。コース上に破片が散乱したため2度目のFCYとなる。
FCYが解除されると、リスタートでの加速が上回った4位の61号車山内が5号車木村をパス。山内は3位に浮上することに成功する。
レースはこのまま49周を回って終了。7号車小林は2位以下を15秒以上離すぶっちぎりでの優勝を飾った。2位には60号車吉本が、3位には61号車山内が、4位には5号車木村が、5位には45号車ケイが入った。6位には他車との接触で5秒加算のペナルティーをかされたものの4号車グッドスマイル初音ミクAMG(谷口信輝/片岡龍也)の谷口が入った。
レース後の車検では、2位に入った60号車に最低重量違反のペナルティーが科され、失格。2位以下が繰り上がり、2位が61号車、3位が5号車、4位が45号車、5位が4号車となり、6位にはGreen Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)が入った。
ドライバーラインキングでは、13位に入り3ポイントを加点した65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)が64ポイントでトップのまま。2位につけていた777号車D'station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)が無得点で56.5ポイントにとどまったため得点差を広げた。3位には12位に入った2号車HYPER WATER INGING GR86 GT(堤優威/平良響)が52.5ポイントで、4位には4号車(谷口/片岡)が47.5ポイントでつけている。優勝した7号車(オサリバン/小林)が44.5ポイントで5位に浮上した。
第6戦は、スポーツランドSUGOに舞台を移し、9月21日に決勝が行われる。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Atsushi BESSHO









