スーパーGTをプロモートするGTアソシエイション(GTA)は12月8日、第5戦の開催されている三重県の鈴鹿サーキットで定例会見を行った。今回も坂東正明代表が会見に出席し、冒頭でスーパーGTというコンテンツの理念を改めて説明したのち、出席したメディアの質問に応じた。
スーパーGTはモータースポーツと自動車産業の持続的発展に貢献することを果たすべき使命とし、チームと人の成長を支援し、ステークホルダーとの相互繁栄を目指す。
そのために、ファンを魅了し、子どもたちが夢を抱くアスリートのスポーツとしてスーパーGTをプロデュースすること、自動車を用いたスポーツに携わるものとして交通安全の啓発や環境負荷の低減に積極的に取り組むこと、参戦するマニファクチャラーと共に自動車技術の進歩を促進することに取り組んでいく。
こうした理念に基づいて、今後もスーパーGTというコンテンツを継続して開催していく。
また、質疑応答の中でWRCがハイブリッドシステムを今後は採用しないとの決定を下したことを例に、今後の電動化をどう考えるかとの問いに坂東代表は2022年に発表したロードマップを例に挙げ、「これからも音の出るレースを続けたいという思いでやってきた。タイヤの持ち込みセット数を削減し、カーボンニュートラル燃料も採用した。『これ以上クルマをいじめないでくれ』という気持ちだ。CO2削減についてはクルマ単体ではなく、イベント全体で取り組み、2030年までに50%削減を達成したいと考えている」と回答。
その上で自動車メーカーのマーケティング戦略として必要というのであれば考えるが、それよりもパドックの電力をFCEVで賄うなどの取り組みを推進していくという。
またチームやマニファクチャラーとの話し合いの中で今後もコスト削減に取り組みたいとし、近い将来エンジンを年間1基に制限するなどの考えも披露している。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Yoshinori OHNISHI