8月4日、2024年FIA-F4選手権シリーズの第6戦が、静岡県・富士スピードウェイで行われ、チャンピオンクラスは、2列目スタートの清⽔啓伸(Drago CORSE MCS4-24)がレース中盤でトップに立ち、後続を振り切って初優勝を飾った。
インディペンデントクラスは、ランキングトップのKENTARO(Baum Field F4)が、クラスポールから独走し、開幕大会以来の今季2勝目を飾った。
■チャンピオンクラス
PPスタートの洞地遼⼤(HFDP with B-Max Racing)は1コーナーでトップを守ったものの、その後のコカコーラコーナーの混乱のなかで5位までポジションを落としてしまう。代わって、チームメイトの野村勇⽃(HFDP with B-Max Racing)がトップに立つ。
オープニングラップのダンロップコーナーで、中団の2台が絡んでコース上にストップしてしまい、セーフティカー(SC)が導入される。
5周終了時にSCランが解除となると、ここからトップの野村に2位清水がプレッシャーをかける。昨日のレースでもファステストラップを記録するなど、この週末、速さのある清水は、9周目の1コーナーでついに野村を捕らえる。
2位にドロップした野村には、今度は3位鈴⽊⽃輝哉(TGR-DC RS F4)が迫るが、鈴木は勢いあまって9周目のダンロップコーナーで野村に追突。野村はたまらずスピンをし、両者は順位を落とす。
これで、オーダーは、清水、順位を回復してきた洞地、森⼭冬星(HELM MOTORSPORTS F4)の3台がトップグループを形成し、以下、⼤宮賢⼈(PONOS RACING MCS4)、新原光太郎(YBS Verve 影⼭ MCS4)、鈴⽊、佐藤凛太郎(PONOS RACING MCS4)と続く。
気の抜けない展開が続くトップグループは、最終ラップにもドラマが起きる。コカコーラコーナーで2位洞地のイン側から並走に持ち込んだ3位森山が単独スピン。これで、12周目に鈴木を抜いて4位に上がっていた佐藤が自動的にポジションアップ。
清水が初優勝のチェッカーを受け、洞池、佐藤の順でチェッカーを受けることになったが、佐藤は鈴木を1コーナー手前のストレートでパスした際に、イン側のコース外を走行したとのことで、5秒のタイムペナルティが課され、大宮が3位に繰り上がった。
■インディペンデントクラス
クラスPPから好スタートでトップを守ったKENTAROは、SCランからの再スタートも決めてトップを快走。2位を走っていた第5戦の勝者、鳥羽豊(HELM MOTORSPORTS F4)が、SCラン中に接触しノーズを傷めてリタイアしたこともKENTAROを楽にした。
KENTAROは、10周終了時には2位齋藤真紀雄(CSマーケティングAKILAND)に3.6秒のマージンを築いて独走状態。そして、2位齋藤の1.5秒後方には、最後尾のクラス16位スタートから、脅威の追い上げを見せた今⽥信宏(JMS RACING with B-MAX)、さらにその0.6秒後方にDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)と続く。
結局、そのままの順位でフィニッシュ。KENTAROが開幕大会(富士)の第2戦以来となる今季2勝目を飾った。
今大会の結果、チャンピオンクラスのランキングは、トップに洞地(91p)が浮上、2位には野村(87p)、同ポイント3位に清水(87p)となった。インディペンデントクラスは、KENTARO(101p)が、DRAGON(82p)との差を広げてトップを守った。
とはいえ、全14戦のシリーズはまだ折り返し手前。次の大会(第7、8戦)は、8月31日〜9月1日に鈴鹿サーキットで行われる。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Motorsports Forum