SUPER GT

第1戦岡山公式予選 ミシュランタイヤのニッサン勢がフロントローを独占! 圧巻の速さでMOTUL AUTECH ZがPPを獲得!

GT500クラスポールポジションはMOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)

GT300クラスポールポジションはLEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)

 2023オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の公式予選が4月15日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われ、GT500クラスは23号車MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)、GT300クラスは65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)がポールポジションを獲得した。

 この日の朝から降り続いていた雨は公式予選の開始時刻が近づいても止む気配を見せなかったため、競技団はタイヤのウォームアップ時間などを考慮して通常の走行時間に5分プラスし、Q1、Q2の全セッションを15分間で行うことを決定した。なお、公式練習でトップタイムを記録しながら大きなクラッシュに見舞われた39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)は修復作業が間に合わず、予選出走を断念することになった。

予選Q1

 雨によるコンディション悪化からGT300のAグループの走行が途中で赤旗キャンセルとなり、天候の回復を待ってBグループの走行開始時刻も遅らされた影響により、GT500のQ1は午後2時53分に漸くコースオープンとなった。その甲斐もあって雨は小降りとなり、序盤から熾烈なトップ争いが展開される。

 まずは平峰一貴(MARELLI IMPUL Z)が3周目に1分31秒922、4周目に1分30秒811を記録してトップに。これをロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH Z)が4周目に1分30秒699を出して上回る。松下信治(Astemo NSX-GT)は1分30秒939で平峰に次ぐ3番手、福住仁嶺(ARTA MUGEN NSX-GT)が1分31秒254で4番手だ。

 5周目に入ると千代勝正(Niterra MOTUL Z)が1分30秒624でトップに。さらに笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)がここで1分30秒238を叩き出して一気にトップに躍り出た。この時点で残り時間はあと5分だ。

 すかさず千代が6周目に1分30秒168でトップを奪い返す。さらにクインタレッリも1分30秒013で千代を上回った。この間に松下は浅溝タイヤに交換してコースへ。

 そして走行序盤にコースオフを喫していた牧野任祐(STANLEY NSX-GT)が残り3分で1分29秒940と最初に1分30秒の壁を破ってトップに。走行開始から1周でタイヤを交換した山下健太(ENEOS X PRIME GR Supra)は1分30秒452を6周目に記録して5番手。野尻智紀(ARTA MUGEN NSX-GT)も1分30秒462を8周目に記録して6番手につける。

 牧野は9周目に1分29秒812までタイムを縮めるが、クインタレッリが10周目に1分29秒659を叩き出し、トップを奪い返して走行を終了。23号車がトップ、100号車が2番手、そして9周目に1分29秒863を記録した伊沢拓也(Modulo NSX-GT)が3番手でQ2に駒を進めた。

 GT300クラスAグループの予選Q1は午後2時より15分間の走行。まずは平中克幸(シェイドレーシングGR86 GT)が4周目に1分43秒675でトップに立ち、高木真一(K-tunes RC F GT3)が1分43秒870で2番手につける。富田竜一郎(GAINER TANAX GT-R)は4周目に1分43秒986、5周目に1分43秒964と着実にタイムを削って3番手。

 しかしここで天候悪化のために赤旗が提示され、走行時間5分余りを残してセッションは中断。結局そのまま終了となってしまった。

 これによりB組の走行は天候の回復を待って走行開始時刻が10分間延期され、午後2時33分に漸くコースオープンとなった。

 まずは川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)が1分43秒471を2周目に記録してトップに。川合はその後も3周目に1分42秒687、4周目に1分41秒636と着実にタイムを削っていくが、篠原拓朗(LEON PYRAMID AMG)が4周目に1分40秒571を叩き出してトップに浮上、8周目には1分38秒256までタイムを縮め、65号車がトップでQ2進出を果たした。

 これに対し川合は9周目に1分39秒019を記録するにとどまり、52号車は2番手に終わった。3番手は9周目に1分39秒072を記録した平良響(muta Racing GR86 GT)だった。

予選Q2

GT500クラス予選2位はNiterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)

GT500クラス予選3位はModulo NSX-GT(伊沢拓也/太田格之進)

 GT500クラスはまず高星明誠(Niterra MOTUL Z)が3周目に1分33秒731を記録。これを松田次生(MOTUL AUTECH Z)が上回り、1分33秒357でトップに立つ。この時点の3番手は1分36秒173を記録した山本尚貴(STANLEY NSX-GTだ。

 4周目に入ると高星は1分31秒399を記録するが、松田は1分30秒830でトップを守る。山本のタイムは1分34秒981。これをルーキーの太田格之進(Modulo NSX-GT)が上回り、1分33秒415で3番手に割って入った。

 5周目は高星が1分29秒977、松田は1分29秒589。ここで大嶋和也(ENEOS X PRIME GR Supra)が1分30秒892で3番手に浮上した。

 その後も松田と高星はトップ争いを続けたが、松田が7周目に1分28秒226、9周目に1分27秒860とどんどんペースを上げていったのに対し、高星は9周目に1分29秒035を記録するにとどまり、1分29秒の壁を最後まで破ることができなかった。

 この結果、ポールポジションは23号車MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)、3号車Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)が2番手となり、ミシュランタイヤを履くニッサン勢がフロントローを独占することとなった。

 その後方では太田と大嶋が熾烈な3番手争いを展開。この戦いは9周目に1分29秒347を記録した太田に軍配が上がり、64号車Modulo NSX-GT(伊沢拓也/太田格之進)が3番手、14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)は4番手から決勝に臨むこととなった。

GT300クラス予選2位はmuta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)

GT300クラス予選3位はStudie BMW M4(荒聖治/ブルーノ・スペングラー)

 天候がやや回復する中、午後3時18分から始まったGT300のQ2は、まず小暮卓史(JLOCランボルギーニGT3)が1分37秒052でトップに立つ。これを蒲生尚弥(LEON PYRAMID AMG)が4周目に1分36秒244までタイムを縮めてトップに浮上する。

 さらに今季から7号車をドライブすることになったブルーノ・スペングラー(Studie BMW M4)が6周目に1分36秒798を記録して2番手に浮上。小暮は4周目に1分36秒937までタイムを縮めたものの、これで3番手に後退することになった。

 さらに堤優威(muta Racing GR86 GT)が終了間際の9周目に1分36秒749を叩き出して2番手に食い込んできた。

 トップの蒲生は同じ周に1分36秒038を記録。これがベストタイムとなり、65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)がポールポジションを獲得。2号車muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)が2番手、7号車Studie BMW M4(荒聖治/ブルーノ・スペングラー)は3番手という結果となった。

 2023シーズン開幕戦の決勝は16日の午後1時30分より82周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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