全日本F3000

フットワーク富士F3000リリース

     Footwork PEESS RELEASE
 CABIN日本インターナショナルフォーミュラ選手権レース プレスリリース
     ’90全日本F3000選手権シリーズ第2戦
  1990年4月14~15日 Fuji International Speedway(4,470km)
 全日本F3000選手権シリーズ第2戦は、第1戦の鈴鹿から舞台を移し、今年か
ら4戦開催されることとなったここ富士スピードウェイで戦いの火蓋が切られる。
 ベルタッジァを含むフットワークレーシングの一行は、木曜日に現地入りした。
 フットワークレーシングは、新型ローラT90の準備が遅くなったことから、今回
のレースまでのセッティングの決まっている旧型ローラT89を使用、新型ローラT
90はTカーとすることとなった。
★4月13日 フリー走行 1回目 10:30~11:10
             2回目 14:10~14、50  天候:曇り
 今回のレースは全部で32台のエントリーを集めた。台数が多いため前回と同様、
フリー走行・公式予選ともに2グループに分けて行われる。我がフットワークレーシ
ング・チームはAグループでの走行となる。この日は朝から空には厚い雲がたれこめ、
既に西日本地方は強い雨に見舞われているということで、各車空模様を気にしながら
の走行となった。
 コースインしたベルタッジァは、まずゆっくりしたペースで数周ラップする。その
後ペースを上げていきながらそれぞれのためのセッティングを決めていった。結局1
回目はほぼ順調に進んで、Qタイヤによる1分18秒台のタイムでグループ5番手に
位置していた。2回目になっても天気は相変わらず、しかし何とか雨は降らず、路面
はドライのままである。ベルタッジァは淡々と周回を重ね、セッティングのレベルアッ
プに努める。しかし気温が低く湿気も多いなど、コンディションは午前中よりもやや
悪化したせいもあり、他のクルマと同じくタイムは伸びない。そしてセッション終盤
に燃料タンクにトラブルが発生したため、走行を終了したのだった。
▽エンリコ・ベルタッジァの談話
 「1回目のセッションはまぁまぁの調子でタイムが出ていたので、2回目でセッティ
ングを完璧に決められたらと思っていたんです。でもコンディションがあまりよくな
かったし、終わりごろにはトラブルも出てしまったんで、あまり走りこめなかった。
もう降り出しているけど明日は雨の予選となるだろうから、うまく雨用セッティング
を決めていいグリッドからスタートできるようにしたいと思います。」
★4月14日 第1回公式予選(Aグループ)10:45~11:15 天候:雨
 公式予選は16台ずつA・Bグループに分け、両グループから14台ずつ計28台
が予選を通過することとなっている。逆に言えば計4台が予選落ちの憂き目を見るこ
とになる。
 この日は予想通り朝から雨、おまけに濃い霧まで発生しコンディションとしは最悪
の状況。霧で視界も悪く、この日のためのスケジュールは大幅に遅れ、1回目の公式
予選は約45分遅れのスタートとなった。予選開始前、早朝からメカニックの手で雨
用セッティングを施されたマシンで、ベルタッジァは霧がまだ若干残るコースへと赴
く。もちろん路面は完全なウェット。1分40秒台からラップを開始、徐々にペース
を上げていく。1分37秒台めでつめて、5周で一旦ピットへ。タイヤを交換し、フ
ロントサスペンションを調整して再びコースへ戻ろうとしたところで、霧がまた深く
なり一時中断。このあたり雨はやや小降りとなってきたが、路面は相変わらずの状況。
 再開後、いきなり35秒台から入る。34秒台、33秒台とタイムアップしていき、
このあたりでは4~5番手の位置につけている。トップのタイムは1分31秒台で、
ベルタッジァも更にタイムを縮めようと周回を重ねる。しかしこのころから燃圧が上
がらないというトラブルが発生し、走行を終了した。結局10周目に出した1分33
秒889がベストタイムで、これは同グループ12番手のタイムであった。
★4月14日 第2回公式予選(Aグループ)14:45~15:15 天候:曇り
 その後雨は徐々に上がり、2回目の始まるころには路面もほぼドライとなっていた。
 しかし、引き続き空には重い雲がたれこめ、いつまた雨が降り出すかわからない状
況のなかでの予選である。ベルタッジァはQタイヤを履きさっそくコースイン。2周
のタイムアタックで1分19秒台を出し、タイヤ交換にピットに戻る。手早く作業を
終え、またアタックに入る。そして6周目に1分19秒705を叩き出す。再びピッ
トに入り、タイヤ交換。その後もアタックを続けたが、タイムアップはならず。結局
6周目のタイムがベスト、Aグループ9番手で予選を終えた。
▽エンリコ・ベルタッジァの談話
 「クルマの感じは悪くない。というよりバランスはとてもいいんです。精一杯攻め
ているし、スロットルも踏めるだけ踏んで、ブレーキも最大限使って走っているんで
す。だからタイムとポジションを見てびっくりしている状況です。もっとずっといい
と思っていたから。1回目のトラブルは2回目までに解決していたので、問題はなかっ
たです。4速で心待ちエンジンが吹けない感じはありましたが、特に問題はなかった
し。おそらくはセッティングがQタイヤに微妙に合わないところがあったんだと思い
ます。明日はエアロダイナミクス、スプリングをちょっと調整して臨みます。」
★4月15日 決勝レース 13:10スタート 4,470km×45周
 天候:曇り
 昨日から一転して、決勝当日の朝はほぼ快晴となった。我がフットワークローラは、
午前中のウォームアップ走行では、バランスもよく上々の仕上がりを見せていた。
 本番レースはほぼ予定通りのスケジュールで開始されることなった。レース開始の
少し前からまた空を雲が覆いはじめ、ほんの少しだが雨もパラつきかけている。やや
不安はあるが、なんとかドライのままもつよう祈りながらスタートを迎える。
 スタート直前にBグループのトップだった、ロス・チーバーのマシンにトラブルが
発生し、出走不可能となったため、急拠同じBグループのリザーブだった岩城こう一
がピットからスタートすることになった。スタートは松本恵二のクルマを除きほぼき
れいに行われた。ベルタッジァも順調にスタート。16番手でレースを開始した。最
初1分23秒台で始まり、10周、20周と周回を重ねるにつれ、徐々にラップを1
分22秒台、1分21秒台と上げていく。このあたり、先行車の脱落によりポジショ
ンも少しずつ上がっていく。天候はなんとかそのまま持ちそうである。ベルタッジァ
は30周前後から前を行くジョニー・ハーバートに接近、果敢に追い上げていく。ラッ
プも1分20秒台を出している。そして34周目ついに一旦捕らえたのだが、ストレー
トのスピードが劣るベルタッジァはすぐまた追い返されてしまう。その後も必死に追
い上げを計ろうとするが、終了近くになり油圧が下がりかけたため、大事を期しペー
スを落とすことなり、結局そのまま総合11位でチェッカーを受けたのであった。
 レースを制したのは第1戦と同じく星野一義であった。ポールポジションから飛び
出した彼は、徐々にリードを広げていき、終始堂々とした走りでチェッカーを受けた。
▽エンリコ・ベルタッジァの談話
 「今朝のウォームアップからちょっとストレートが遅かったので、リアウィングを
少しねかせて決勝に臨んだんです。それでもどうしてもストレートが遅くて、コーナー
でつめてもストレートで引き離されてしまうんです。最初はセッティングがいいのに、
周回を重ねるとややバランスが崩れてくるようなところもあるし。昨年型のマシンで、
若干シャシーがくたびれてきているというところがあるんだと思います。次回からは
新型が投入できますので期待していて下さい。」
   提供:フットワーク・レーシングチーム


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